多民族国家マレーシアではマレー語のみならず、その他の何か国もの言語でメディアを発信しています。ターゲットを増やすことで新たなビジネス展開をすることが可能になるかもしれません。
今回は、そんなマレーシアの放送・全国紙・出版業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2023年 マレーシアの放送・全国紙・出版(エンタメ・IT・個人サービス)業界
アストロ、2023年度は減収減益
マレーシアの有料放送大手であるアストロマレーシアホールディングスは、2023年度の収益が前年度比で9.0%減となる38億リンギットを記録した。違法コピーとメディア業界の構造変化が影響し、前年度比でマイナスとなった。
また、税引前利益については、前年度比で51.1%減となる2億8,894万リンギットであった。さらに、同年度の総資産は、2022年半ばに打ち上げられた新型衛星MEASAT-3dの中継器12基を引き渡したことで7%増加、57億リンギットに達した。
2024年度については、コンテンツやブロードバンド、ストリーミング、アドレサブル広告、カスタマー・エクスペリエンス、データ、顧客により良いサービスを提供するためのテクノロジーに重点を置き、長期的かつ持続可能な成長に向けた変革への投資を継続するとしている。
出典:https://disclosure.bursamalaysia.com/FileAccess/viewHtml?e=3353750
メディアプリマ、2022年度は広告収入増
マレーシアの大手メディアグループであるメディアプリマは、2022年12月31日に終了した12ヵ月間の業績を発表、同年度の収益は9億9,790万リンギット、税引後利益は5,390万リンギットとなり、前年度から4%増加した。
同社グループ事業からの広告収入が改善され、12ヵ月間で7億4,890万リンギットを計上した。同社の屋外広告事業であるビッグ・ツリーは、前年度の3,620万リンギットの損失から一転して、720万リンギットの税引後利益を計上した。
同社放送部門については、マレーシアで最も視聴されているネットワークであり続けており、12ヵ月間で4億7,160万リンギットの収益と6,800万リンギットの税引後利益を計上した。また、同社のTV3はマレー系視聴者の32%、8TVは中国系視聴者の42%にリーチを拡大した。全体として、同社テレビネットワークはマレーシア放送視聴者の36%以上に達している。
MCIの出版印刷部門は僅かに増収
星州日報や南洋商報、中国報などを発行するメディア・チャイニーズ・インターナショナル(MCI)は、2023年度の収益が前年度比で8.4%増となる1億3,266万米ドルとなったことを発表。対して、同年度の税引前利益は、同14.6%減となる171万米ドルであった。
収益の増加は主に旅行部門によるものとなっているが、同社の出版印刷部門の収益は前年度の1億2,128万米ドルから0.7%増の1億2,218万米ドルへと僅かに増加した。
今後については、現在高水準にある新聞用紙の価格が短中期的には徐々に下落していくことが予想されており、これが2024年度の出版印刷部門の業績にプラスに寄与すると考えられている。ただ、メディア業界が直面している大きな課題の一つに人工知能(AI)があり、同社グループはAIの可能性を活用しながら関連リスクを軽減するため、技術変化に適応する戦略の策定を継続するとしている。
出典:https://www.mediachinesegroup.com/wp-content/uploads/2023/07/e_00685_Annual-Report.pdf
MCMC、メタ及びグーグルと協議
マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)は、デジタル・プラットフォームを規制し、オンライン・メディアの進化がもたらす課題に対処するための極めて重要な動きとして、オンライン・プラットフォームであるメタとグーグルを交えたディスカッションを実施した。
課題には、児童性的虐待に関連するオンライン上の危害、オンライン・ギャンブル、人種・王族・宗教の不満(3R)を煽るコンテンツ、詐欺やフィッシング、違法薬物や禁止薬物の販売・宣伝、なりすまし、偽情報やフェイクニュースの拡散などが含まれている。
マレーシアでは、オーストラリアやカナダで実施されているものと同様の規制枠組みの導入を検討しており、このディスカッションを通じてデジタル・通信省とMCMCはデジタル市場の課題に対処する姿勢を示している。
ミーアサットがポータブル衛星サービス開始
通信衛星でアジアと中東、アフリカ、ヨーロッパ、オーストラリアへ通信・ビデオサービスを提供するミーアサットは、石油・ガスおよび海事産業を専門とするテクノロジー・ソリューション企業であるモント・アエロ社向けに、ポータブルCOTP(コミュニケーション・オン・ザ・ポーズ)サービスを展開したことを発表。
ポータブルCOTPサービスは、ブロードバンドが未整備な場所でも高速ブロードバンドを利用でき、素早く導入できるモバイル衛星ブロードバンド・ソリューションとなっている。
ミーアサットのガネンドラ・セルバラジ氏は、同社はエンド・ツー・エンドのモビリティ・マネージド・サービスのポートフォリオを拡大することで、衛星ソリューション・プロバイダーとしての地位を強化しているとしている。
2021年 マレーシアの放送・全国紙・出版(エンタメ・IT・個人サービス)業界
マレーシアのアストロ、2020年度第3四半期は収益改善〜放送・全国紙・出版業界動向〜
マレーシアの有料放送大手であるアストロマレーシアホールディングスは、2021年度第3四半期の収益が前期比で2%増となる11.1億リンギットを記録した。
同社のザキ・アズミ会長は「経済が徐々に再開し、移動制限緩和によって、第3四半期の業績は改善した」と述べている。また、同社のハリー・タン最高経営責任者は「コロナ禍にあっても事業運営への影響を最小限に抑えながら厳格なSOPを実行することで、番組制作やライブショーを継続できた」としている。
今後の見通しとしては、更なる条件付き移動制限の可能性があり、広告と商業収入に影響を与える可能性に注意を払っている。また、コストの最適化、設備投資の再検討、資本の積極的な管理を継続する。
出典:https://www.astro.com.my/mediaroom/articledetails.aspx?id=1288&title=astro-continues-positive-q-o-q-results
メディアプリマとマレーシア教育省が提携〜放送・全国紙・出版業界動向〜
マレーシアの大手メディアグループであるメディアプリマは、教育省との戦略的提携による『DidikTV KPM』を発表した。これは、同社の広範なリーチと高品質なコンテンツの制作能力を活かして、全国の学生に質の高い教育を提供することを目的としている。
『DidikTV KPM』は、教育省のカリキュラムなどに基づいた教育・学習コンテンツ、楽しみながら学ぶエデュテイメントコンテンツを含むエキサイティングな教育関連プログラムを放送する。
また、知識や価値観を高めるようなコンテンツを提供し、情報豊かな社会のためのプラットフォームを構築していくとしている。
出典:https://www.mediaprima.com.my/?p=6172
MCI、2020年度のマレーシアでの収益18.2%減〜放送・全国紙・出版業界動向〜
星州日報や南洋商報、中国報などを発行するメディア・チャイニーズ・インターナショナルは、2020年度の収益が前年度比で16.2%減となる2億3,922万米ドルを記録したことを発表した。また、マレーシアでの事業は前年度比で18.2%減となる1億629万米ドルであった。
同社の星州日報では、「デジタルファースト」キャンペーンとして新しい編集システム、全く新しいオンラインポータル及びモバイルアプリを開始するなど、デジタルプラットフォームの改善とデジタル出版物の強化に取り組んでいる。
そして、移動制限期間中にデジタルプラットフォームの利用者が急増したことで、同社のデジタル変革の取り組みが成功したことを証明した。
出典:https://www.bursamalaysia.com/market_information/announcements/company_announcement/announcement_details?ann_id=3071885
マレーシアPPGB、COVID-19の影響で出版収益減〜放送・全国紙・出版業界動向〜
教育書などを手掛ける出版大手のペランギ・パブリッシング・グループ(PPGB)は、2020年度の収益が前年度比で16.8%減となる5,729万リンギットを記録した。また、271万リンギットの税引後損失を計上した。
マレーシア市場については、COVID-19パンデミックの影響を受け小売り市場の売上高が減少し、出版部門の業績が悪化した。一方、コスト削減イニシアチブによって第3四半期及び第4四半期の営業費用が削減され、業績への悪影響が軽減された。
COVID-19の蔓延により、教育はデジタル教育へ移行しつつあり、同社にとって今後数年は挑戦的で不確実なものになると予想されている。
出典:https://disclosure.bursamalaysia.com/FileAccess/viewHtml?e=3121634
マレーシアスターメディア、COVID-19で税引前損失計上〜放送・全国紙・出版業界動向〜
英字紙「ザ・スター」を発行するスター・メディア・グループは、2020年度第4四半期の収益が前年同期比で33.0%減となる5,095万リンギットを記録したことを発表した。また、1,917万リンギットの税引前損失を計上した。
当四半期は、主に印刷部門が減収となり、COVID-19の影響から多くの企業が広告費を抑制した。ラジオ放送も、広告収入減によって前年同期比で11.9%減となる627万リンギットの収益となった。ただ、デジタル広告やブランドコンテンツなど、デジタル収益は前年同期比で17%増と非常に好調な伸びを示した。
2020年度第3四半期以降、グループ収益は徐々に改善しており、影響抑制の抜本的な対策として仮想フェアやイベントなどが実施されている。
出典:https://disclosure.bursamalaysia.com/FileAccess/apbursaweb/download?id=213052&name=EA_FR_ATTACHMENTS
2020年 マレーシアの放送・全国紙・出版(エンタメ・IT・個人サービス)業界
マレーシアのマレー半島全土、デジタル放送へ移行〜放送・全国紙・出版業界動向〜
マレーシア通信マルチメディア委員会は、2019年10月14日にマレー半島北部及び東部での地上波アナログテレビ放送を停止し、これによりマレー半島全土が完全にmyFreeviewデジタルテレビ放送へ切り替わることを発表した。
切り替えフェーズの一環として、中央および南部地域は2019年9月30日にデジタルテレビ放送への移行を完了している。また、同年10月31日にサバ州とサラワク州においてアナログテレビ放送が停止される。
デジタル放送ではテレビが15チャンネルとラジオが6チャンネル、そしてオンラインショッピングやインタラクティブ学習といったコンテンツを無料で利用できる。移行に伴い、所得下位40%の世帯に無料のデコーダーが配布されている。
出典:https://www.mcmc.gov.my/en/media/press-releases/peninsular-malaysia-fully-on-digital-tv-transmissi
マレーシアのスターメディア、デジタル会員プラン開始〜放送・全国紙・出版業界動向〜
2020年3月11日、スターメディアグループは、TheStar.com.myとモバイルアプリのデジタル会員プランを開始すことを発表した。モバイルアプリはAndroidとiOSの両方に対応する。
デジタル会員プランの無料トライアルは30日間利用可能であり、その後1ヶ月は1.90リンギット、以降は毎月9.90リンギットが課せられる。デジタル会員は、数百ものニュース記事、特集、ビデオ、インタラクティブなグラフィックなどに毎日アクセスできる。また、刷新されたデジタルプラットフォームの「For You」機能により、自分に関連のあるコンテンツだけを表示することが可能となった。
同社の最高コンテンツ責任者は、「今回の措置は質の高いジャーナリズムを続けるために必要なものである」としている。2
出典:https://www.starmediagroup.my/the-star-digital-access/
マレーシアで放送・全国紙・出版業界大手のアストロ、収益減少も業績は回復傾向
マレーシアの有料放送大手であるアストロマレーシアホールディングスは、2020年度の収益が、前年度から10%減少して49億リンギットであったと発表した。
アストログループのヘンリー・タン最高経営責任者は「厳しい経営環境と海賊版の脅威にある中、業績は回復力を維持している」と言及。また、コスト最適化とエンターテインメント発信地としての地位を強化することで、税引後当期純利益は目標を達成したとしている。
実績として、同社の最新のクラウド録画機能付き4K UHDデコーダー『Ultra Box』は、発売以来45,000件以上の注文を受けた。さらに、国内の顧客総数は570万に達し、テレビやオンデマンド、Astro GOを通じた1日当たりの視聴時間は4時間以上となっている。
出典: https://www.astro.com.my/mediaroom/articledetails.aspx?id=1044&title=astro-posts-resilient-results-in-fy20-underpinned-by-cost-optimisation https://www.astro.com.my/mediaroom/articledetails.aspx?id=1044&title=astro-posts-resilient-results-in-fy20-underpinned-by-cost-optimisation
マレーシアで放送・全国紙・出版業界牽引のメサット、BBCとの契約を更新
2019年10月15日の発表によると、5つの通信衛星で、アジア、中東、アフリカ、ヨーロッパ、オーストラリアへ通信・ビデオサービスを提供するメサットは、メディアソリューションを提供するグローブキャストとの提携により、BBCの商業部門であるBBCスタジオとMEASAT-3衛星を介してアジア全域にBBCチャンネルを配信する契約を更新した。
配信チャンネルには、宇宙の神秘を伝えるBBC Earth HDや未就学児向け番組のCBeebies HD、そして生活情報のBBCライフスタイル・アジアが含まれる。
グローブキャストはメサット衛星容量、地上及びアップリンクサービスをBBCスタジオに提供する。また、メサットは2021年にMEASAT-3dを追加することで事業強化を目指している。
出典: http://www.measat.com/wp-content/uploads/2019/10/Ext.BBC-Studios-renews-distribution-deal-with-MEASAT-in-partnership-with-Globecast.191015-1.pdf
東南アジアの放送・全国紙・出版業界を代表するIFLIX、マレーシアのコンテンツ配信
東南アジアを代表するエンターテインメント企業であるiflixは、マレーシアを代表するオリジナルのロマンチックドラマ『OmbakRinduTheSeries』の次回作を発表した。
iflixの全ユーザーは、2019年12月5日(木)よりiflix.comとSHAREitアプリで毎週のエピソードを無料で視聴することができる。同ドラマは、2011年の映画化で国内の興行収入が1,000万リンギットを超えた。それから8年を経て、iflixは制作パートナーのインフィニティス・プロダクション及びオスマン・アリ監督と共に作品を完成させる。
iflixマレーシアカントリーマネージャは「この数ヶ月間、私たちは高品質のローカルコンテンツを誰でも無料で利用できるようにすることに重点を置いてきた」としている。
出典: https://blog.iflix.com/wp-content/uploads/2019/12/iflix-Delivers-Malaysia%E2%80%99s-Most-Iconic-Romantic-Drama-Ombak-Rindu-To-Audiences-In-New-Star-Studded-Original-Mini-Series.pdf
2019年 マレーシアの放送・全国紙・出版(エンタメ・IT・個人サービス)業界
マレーシアで放送・全国紙・出版業界大手のメディアプリマ、デイリーモーションに高品質動画をアップロード
マレーシアの大手メディアグループであるメディアプリマは、動画共有サービスを提供するデイリーモーションとMoUを締結したと発表した。
第一段階では、同社が近日開催予定の2018年スクリーン賞などの番組をライブストリーミングする。その後、同社のテレビネットワーク、デジタルコンテンツの『リップル』、新聞のニューストレーツタイムスなどの全高品質動画をデイリーモーションにアップロードする。
同社のカマル社長は、アジア太平洋地域でデイリーモーションのデジタルリーチ、そしてメディアプリマのローカルコンテンツが人気であることを考えると、この提携は成功すると述べている。
マレーシアのメサット衛星システム、ヒマラヤTV HDの配信を開始〜放送・全国紙・出版業界動向〜
5つの通信衛星を持ち、世界150ヵ国以上に通信およびビデオサービスを提供するメサット衛星システム社は、衛星システムのメサット3を通じてネパールとアジア太平洋地域へヒマラヤテレビ(HTV)HDを配信すると発表した。
HTVは2010年にカトマンズを拠点として設立され、ニュースやエンターテイメントプログラムを制作している。メサットはネパール近郊地域に対して、ニュースや一般的な娯楽など8つのチャンネルを追加する。
メサットはUHD、HD、SDチャンネルをアジア、オーストラリア、東アフリカ、南東ヨーロッパの各地の視聴者に配信するため、放送局及びDTH事業者をサポートしている。
東南アジアの放送・全国紙・出版業界最大のiflix、オンラインビデオ視聴者向けのサービス開始
東南アジア最大のデジタルエンターテインメントサービスであるiflixは、メディアプリマとデジタルパートナーシップを発表したと発表した。
提携により、2019年6月よりメディアプリマのコンテンツがiflixでリニアテレビ放送から1時間後に無料で視聴できる。また、メディアプリマはローカルのコンテンツ提供を推進するため、iflixのプラットフォーム上のtontonブランドのチャンネルを通じてライブラリ上から1,000時間以上のコンテンツを提供する。
この契約により、メディアプリマのデジタルリーチがマレーシア全土に広がり、オンラインビデオの視聴数が大幅に増加すると期待している。また、広告付き視聴のiflixFREEによって、コンテンツ収益拡大を目指している。
マレーシアで放送・全国紙・出版業界最大手のアストロ、eコマースなどの分野に牽引され収益アップ
マレーシアの有料放送大手であるアストロマレーシアホールディングスは、2019年第3四半期の収益が14億リンギットを記録したと発表した。また、税引き後利益はeコマースや映画収入が貢献して、前年同期比5%増となる1億5,300万リンギットであった。特に、eコマースは前年比35%増で過去最高となる9,800万リンギットを達成した。
同社によると、利用者は前年比6%増となる570万(マレーシア全世帯の76%)であり、有料、プリペイド、Adex、eコマースなどの分野で収益性が改善している。
アストロ接続ボックス数は前年同期比37%増の96万3,000世帯、また38万人超がオンデマンドプログラムを視聴し、Astro GO登録利用者数は前年同期比38%増の210万人となった。
2018年 マレーシアの放送・全国紙・出版(エンタメ・IT・個人サービス)業界
マレーシアの通信インフラを黎明期から支える:MEASAT〜放送・全国紙・出版業界動向〜
1992年、マレーシアの通信インフラ整備のために始まったプロジェクト「Malaysia East Asia Satellite(後の社名の語源)」が前身。Maxisグループの1部門であったが、1998年にMTC(Malaysian Tobacco Company)傘下で MEASAT GLOBAL Berhadとして2001年に事業を開始した。
同社は、テレビ番組離れが強まる昨今においても支持の厚い Astro 社と提携し、マレーシア国内にとどまらず海外にも積極的に展開を行っている。
今年5月、同社は Astro との間でマレーシアのホラーチャンネル「BOO」のフィリピンにおける配給開始を合意。アジアのホラー番組を24時間提供する同チャンネルは、マレーシアで根強い人気を誇っている。
マレーシア初!アジア優秀ニュースサイトに認定:Star Media Group〜放送・全国紙・出版業界動向〜
1995年、マレーシア初のニュースサイトとしてサービスを開始。ニュースコンテンツを配信する Star Online は Twitter とFacebook でのべ100万人以上のフォロワーを抱える。2014年以降、世界新聞協会(WAN-IFRA)からアジア優秀ニュースサイトに複数回選出されており、昨年は「Best Newspaper Feature Article」と「Best in Community Service」に選ばれている。
Star Online のユニークビジター数は月間平均で約350万人、Google の調べによると月に7千ビュー、800万ユーザーを記録した月もあるとのこと。本サイトからの広告収入は、同社売上全体の80%以上を占めている。
マレーシア初の公共ラジオ局:Radio Televisyen Malaysia〜放送・全国紙・出版業界動向〜
1921年、マレーシア初のラジオが導入された際に創設された Johore Wireless Association を端に発する公共放送局。1963年にテレビ放送を導入し、1969年にラジオ・テレビの部門を合併して現在に至る。傘下に36のラジオ局と3つのテレビ局を抱える。
数多くの番組をマレー語、英語、中国語、タミル語の主要言語のみならず、東マレーシアの方言である Kadazan、Murut、Dusun、Bajau でも放送。多種多様な言語背景を抱える多民族国家マレーシアらしい放送を行っている。
マレーシアの人気紙 The Sun を擁する大メディア:Berjaya Media Berhad〜放送・全国紙・出版業界動向〜
Starbucks も傘下に収める巨大財閥、Berjaya グループのメディア部門。毎日30万紙以上を配布するマレーシア最大のフリーペーパー(新聞) The Sun を発行している。
The Sun は、毎回ビジネスニュースに数ページを割いていることから、特に都市部で働く中所得者層に好まれている。同紙の編集者はいくつかの賞も受賞しており、広告主は高い宣伝効果を期待している。
マレーシア国内発刊の英字新聞の50%以上のシェアを誇り、各メディアが苦戦する中、高い収益率を維持している。また、紙媒体だけではなくデジタルチャンネル(オンラインニュース)も積極的に展開しており、今後はそちらへも注力するようだ。
まとめ:マレーシアの放送・全国紙・出版業界
マレーシア国内のテレビ離れを危惧し、海外進出もしているマレーシアの放送・全国紙・出版業界。紙媒体中心の新聞メディアもオンラインニュースも取り入れ、ターゲットも業務内容も多岐にわたりはじめ今後が楽しみですね。
クアラルンプール在住4年目の日本人。大学卒業後、東京で飲料メーカーの営業を担当。その後、マレーシアのクアラルンプールへ移住し食品商社の営業及び購買のサポートを担当。