【輸送需要、増加中】タイの陸運業界

タイは地方部への道路インフラ展開やEコマース市場の拡大などにより、国内の陸上貨物(トラック)輸送の需要が増加しており、物流業界は成長の一途をたどっています。

今回は、そんなタイの陸運業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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タイを物流のハブへ、三井不動産〜陸運業界事情〜

三井不動産は海外で初の物流施設開発案件として、タイ最大級の財閥TCCグループ傘下の不動産大手Frasers Property Industrial (Thailand)Company Limitedと共同で、総事業費53億バーツを投じてタイの2カ所で物流施設を開発する。

物流事業参入の理由として、タイを中心としたASEAN地域内の人口や経済規模の拡大に加え、域内関税の撤廃や交通網整備等の経済統合が進む中で、タイを物流のハブとして事業機会の拡大を狙う。

1施設目はバンコク東部バンナー高速道路出入口に近接し、スワンナプーム空港、タイ最大のレムチャバン港へのアクセスも良好な地区に位置する。2 施設目はバンコク北部に位置し、バンコクと近隣諸国との物流の基地として機能する。

前年比123%の成長!タイLalamoveの今後の戦略〜陸運業界事情〜

2019年1月24日、オンデマンドデリバリサービスプロバイダーとしてタイ国内のクーリエ配送を行うLalamove Thailandは、2018年度の業績が前年比123%の成長であったことを明らかにした。同サービス業種ではタイ国内市場シェア第一位となった。

Lalamoveの2018年度の総取引額は12億バーツを超え、2019年への継続的な事業拡大を目指す。運送車のサイズを拡大し、タイすべての地域にサービスを拡大するための技術開発を積極的に推し進める。

過去5年間で取引額は5倍となり総取引額は12億バーツ、取扱運送サービスの総距離は6,000万キロメートルにも及んだと発表したが、今のところサービスは首都バンコク市内のみとなっている。

Thailand-landtransport

タイの郵便局、鮮魚の配達サービス開始〜陸運業界事情〜

2019年8月14日、タイ公営事業のThailand Postは、タイ国内の60か所の地域にある202拠点を起点とした鮮魚の配達サービスを開始したと発表。主に魚の養殖が盛んな地域から、BtoCの配送を1〜3日以内に達成する。

Thailand Postの行う鮮魚配送サービスのために、通常の配送サービスとは別の特別なコールドチェーン対応輸送システムへと対応するため、配送センターのベルトコンベアも耐衝撃性のものへ仕様変更するなどの対応を行った。

生産者側のユーザーは水産局への登録を行った後、Thailand Postの新しく始まった「4Commerce Box」に魚を梱包し発送を行う。発注者側ユーザーへは1~3日で商品が到着する。

物流業界が注目!タイで輸送最適化サービス〜陸運業界事情〜

株式会社日立製作所のASEAN地域における統括会社であるHitachi Asia(Thailand)Co., Ltd.と、株式会社日立物流のタイにおける子会社であるHitachi Transport System Vantec(Thailand),Ltd.は2019年6月よりタイにおいて輸送車両シェアリングサービスを提供開始すると発表した。

輸送車両シェアリングサービスは、荷主からの輸送依頼に対応して複数の輸配送事業者の中から最適な車両を手配することによって、コスト低減や納期短縮を支援するサービスとなる。

タイは長期的ビジョン「Thailand 4.0」の中で東部経済回廊(EEC)開発計画を持っているが、貨物量や車両数の増加に伴う慢性的な交通渋滞や頻発する交通事故、排気ガスによる大気汚染、ドライバー不足や物流コストの上昇などが深刻な社会課題となっており、車両シェアサービスに物流業界の注目が集まる。

まとめ:タイの陸運業界

タイ国内の輸送は陸上運送が81%を占めています。政府の投資によるインフラの整備により、同国の陸運業界は今後も多くのビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。

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