【アジアの中心港】世界が注目するシンガポールの海運業界

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経済発展が著しいASEAN諸国に囲まれ、各国との強固なパートナーシップ提携をはじめとする政治的特性を背景に国際貿易拠点として成長を遂げたシンガポール。その成長はとどまることを知らず、現在も日本企業をはじめ、世界各国の海運企業が拡大を続けています。

今回は、そんなシンガポールの海運業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

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目次

2022年 シンガポールの海運(運輸・物流)業界

X-PressFeeders、PSA港湾荷役料改定を通知〜海運業界動向〜

1972年に設立された世界最大の独立系フィーダーキャリアのX-PressFeedersは、2022年6月2日にホームページに顧客宛にPSAシンガポールがコンテナターミナルの価格改定を行うことを連絡した。

これは最近行われたPSAシンガポールの港湾荷役料の改定に関する通達に基づく。X-Press FeedersではシンガポールのPSAによって取り扱われるX-Press Feeders社で積載されたすべてのコンテナに対して改定された荷役回収料金を導入するとしている。

PSAは2段階で価格変更を導入するため、同日からSGDでの回収料金も導入される。1回目の改定は2022年7月1日。2回目の改定は2023年7月1日である。各フェーズで荷役価格は約7.5%アップする。

出典:https://www.x-pressfeeders.com/news/revision-to-psa-singapore-container-terminals-price-list

PSA、トゥアス港を開設〜海運業界動向〜

2022年9月1日、PSAシンガポールは、より広範なトゥアスエコシステムの中心であるトゥアス港を開設することをホームページで明らかにした。

これは、シンガポールの海運史における重要なマイルストーンであり、世界クラスの技術によって増強された世界的なハブ港としての国家の地位を再確認するものである。トゥアス港は、シンガポールの西海岸に沿ったトゥアス地域で、広範かつ十分に接続されたサプライチェーンとロジスティクスエコシステムを網羅している。

トゥアス港は、テクノロジーと自動化を活用、付加価値のある港湾サービスと革新的な貨物ソリューションを包括的に提供する態勢を整えており、デジタルソリューションの採用で港の能力が向上している。

出典:https://www.singaporepsa.com/2022/09/01/psa-singapore-opens-tuas-port-a-focal-point-of-the-wider-tuas-ecosystem/

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PIL、生鮮食品輸送用特殊CA冷蔵コンテナ新造〜海運業界動向〜

2022年12月21日の発表によると、シンガポールの海運会社PacificInternational Lines (PIL)は最新の高さ40インチの大気制御(CA)冷蔵コンテナを使用して、オーストラリアからシンガポールに新鮮なアボカドを初めて輸送したことを発表した。アボカドは、西オーストラリア州フリーマントルで生産されたもの。

冷蔵コンテナは、高度な技術を採用してコンテナ内の二酸化炭素、酸素、窒素のレベルを調整する特殊なコンテナで、それによって長い輸送時間にわたってさまざまな生鮮食品を輸送するための最適な環境を提供できる。

PILは近年、中国、アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカ、オセアニアのネットワーク全体で顧客のますます高度化するニーズに対応するため新造のCA冷蔵コンテナを取得した。

出典:https://www.pilship.com/en-pil-makes-first-ca-reefer-delivery-of-fresh-avocadoes-to-singapore/132.html?year=2022&n=383

日本通運、シンガポールに新会社設立〜海運業界動向〜

日本通運ホールディングス株式会社はシンガポールに新会社NX GlobalOcean Network Pte. Ltd.を設立したことをホームページで発表。この会社は海上貨物輸送事業の強化を目的にシンガポールに設立され、2022年5月23日に営業を開始した。

NXグループは「NXグループ経営計画2023~ダイナミックな成長~」でフォワーディングをコア事業の一つに位置付け海上貨物の取り扱い拡大に取り組んでいる。

日本通運は、2020年に日本にグローバルNVOCCセンター(GNC)を設立し、船会社の選択、購買の一元化、価格競争力のあるNVOCC製品の開発、サービスの改善を行った。これらの機能の充実と荷役能力拡大のため、GNC機能を多文化共生のシンガポールに移管した。

出典:https://www.nipponexpress-holdings.com/en/press/2022/14-Jun-22-1.html

郵船、日星間デジタル転送機能で貨物情報提供〜海運業界動向〜

2022年12月15日、郵船ロジスティクス株式会社は、デジタル転送機能「郵船Vantage Focus Quote and Book(YVF Q&B)」により日本から輸出貨物情報の提供を開始し、23の国と地域に拡大し、見積もり、予約、オンライン貨物追跡を提供すると報じた。

YVF Q&Bは国際追跡サービスに沿った即時の見積もり、簡単な予約を提供することにより、海上および航空貨物輸送を提供するためのオンライン出荷プロセスを簡素化する。

YVF Q&Bサービスを拡充し、輸入貨物に加え、2022年12月15日から輸出貨物にも対応できるようになった。これによりシンガポールではFCL&LCL海上輸送と航空輸送の輸出入情報がすべてYVF Q&Bで提供されるようになった。

出典:https://www.yusen-logistics.com/sg_en/insights-news/press-releases/16546

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2021年 シンガポールの海運(運輸・物流)業界

COSCO、シンガポールの子会社買収により増収へ〜海運業界動向〜

2021年3月31日、China COSCO Shipping Corporation Limitedはシンガポール証券取引所(SGX)に上場している子会社のCOSCOShipping International(Singapore)Co.,Ltd.の2020年決算の概要をホームページに掲載した。

2020年度の売上高は1億8,580万ドルで前年比108%であった。増収要因は主にマレーシアで新たに子会社3社を買収したことによる。

セグメント別には、ロジスティック部門(全体の69%)が10%増収(主にマレーシア子会社買収による売上高の増加)、船舶輸送部門(全体の18%)が55%増収(チャーターしたばら積み貨物船の売上高の増加)。不動産部門がCovid-19による賃貸料免除などで30%減収し、船舶修理部門もCovid-19の混乱で27%減収であった。

出典:http://en.coscoshipping.com/art/2021/3/30/art_6923_194934.html

CMA CGM、シンガポールオフィスで請求書のデジタル発行を推進〜海運業界動向〜

2021年7月28日、グローバル展開するCMA CGM Groupのシンガポールオフィスは、クロストレード出荷用のeビジネスプラットフォーム(My CMA CGM / My ANL / My CNC)を介して請求書が取得できることを明らかにした。デジタル請求書が利用可能になると、電子メールによる請求書の送付は2021年9月1日以降に終了するとしている。

CMA CGMシンガポールではデジタル化を推進するため、すべての顧客にeビジネスアカウントへの登録を勧めている。登録が完了するとMyCMA CGM / My ANL / My CNCのすべてのプラットフォームが同じログインIDとパスワードで利用できるようになる。

出典:http://www.cma-cgm.com/local/singapore/news/130/singapore-retrieve-invoices-via-ebusiness-platforms-for-cross-trade-shipments

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シンガポールのPIL、モザンビーク直行船復活でサービス向上〜海運業界動向〜

2021年6月25日、シンガポールの海運会社Pacific International LinesPte Ltd(PIL)は、シンガポール、レユニオン、タマタベ、モザンビーク(MZS)間の直行便のサービスを再開することをアナウンスした。

これは、PILの東アフリカおよび南アフリカ市場へのサービス強化の取り組みの一環である。従来、ケニアのモンバサで積み替えていたマダガスカルとモザンビーク向けの貨物は、スケジュールの信頼性が向上し、輸送時間が短縮され、包括的なサービスが享受できるようになる。

新しいサービスは、2021年7月29日よりシンガポール発便からスタートする。頻度は週1便。寄港地はシンガポール-レユニオン-タマタベ-マプト-ベイラ-ナカラ-シンガポール。割り当ては自社船6隻。

出典:https://qr.paps.jp/OuKrW

シンガポールのエバグリーン、スマートシップシステムで効率化〜海運業界動向〜

2020年11月9日、Evergreen Marine (Singapore) Pte Ltd.はホームページで「エバーグリーン・フリート・スマートシップシステム」について紹介した。

エバーグリーンでは新たに建造するFタイプコンテナ船の設計に「スマートシップシステム」を導入し、安全でタイムリーなナビゲーションの実行と燃料消費量の削減や航路の最適化を行う。

同システムは衛星を介して通信し、ナビゲーションデータをデータ処理センターに自動的に送信する。専門の船舶管理チームがデータ分析ソフトを利用して船内設備の運用と保守をリアルタイムで監視し、さまざまな地域の排出規制に準拠するための燃料利用の切り替えタイミングを乗組員にアドバイスできる。

出典:https://www.evergreen-asia.com.sg/tuf1/jsp/TUF1_News.jsp?newsType=G1&newsId=NEWS2020111600006778&lang=en

シンガポールの日系ONE、アジア・東アフリカ航路を強化〜海運業界動向〜

2021年3月15日、シンガポールの日系海運会社Ocean NetworkExpress(ONE)は、アジアと東アフリカを直接結ぶ新しいEAFサービスを追加したことを明らかにした。

新しいEAFサービスでは、既存のアジア東アフリカサービス(EA1 /EA2)を補完し、ケニアに直接サービスを提供できる。タンザニアでは顧客に追加のサービスオプションとより大きな柔軟性を提供する。

EAFサービスは、2021年3月31日に上海から始まる。EAFサービスローテーションは上海-寧波-南沙-シンガポール-ポートクラン-モンバサ(ケニア)-ダルエスサラーム(タンザニア)-ポートクラン-シンガポール-上海の順で寄港。航海頻度は週1便である。

出典:https://qr.paps.jp/GdeYi

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2020年 シンガポールの海運(運輸・物流)業界

シンガポールのCMA CGMグループ、貿易ネットワークを簡素化〜海運業界動向〜

物流とロジスティクスの世界的リーダーであるCMA CGMグループは、コンテナ貿易の簡素化を発表した。2020年10月1日から、同社は、トランスパシフィックで活動するグループ唯一のキャリアになる。

シンガポールを拠点とするこのハブは、アジア太平洋地域におけるCMA CGMの発展を推進し、エンドツーエンドの配送および物流ソリューションの提供に焦点を当てている。シンガポールに新しいアジア太平洋ハブを設立することで、サプライチェーンの効率を次のレベルに引き上げ、海運とロジスティクスの専門知識を活用しながら、地域にサービスを提供する目的がある。

当グループは、CMA CGMをグローバルな商用キャリアとして、そして専用市場での開発をサポートする専門ブランドとして、ブランド戦略を簡素化する。米国政府の長年にわたるサービスパートナーであるAPL は、同国政府の貨物のエキスパートキャリアとして米の人々に利益をもたらす太平洋貿易への効率的なサービスを継続していく。

出典:https://www.apl.com/news/2232/the-cma-cgm-group-simplifies-its-trade-network-on-the-transpacific-trade?cat=pressreleases

シンガポールのONE、中国から東南アジアへの直行便を増便〜海運業界動向〜

日系海運業者のONEは、中国と東南アジアを結ぶ2つの新規ルートの開設を発表した。前回増便した、中国ーインドネシア間に加え、China Thailand Service (CTS)とThailand Philippines Service (TP2)を導入することで、中国ー東南アジア間のネットワークを強化していく。

このサービスでは、中国からタイ、ベトナム、フィリピンへの直行便を新たに設定する。運行ルートは下記の通り。

出典:https://www.one-line.com/sites/g/files/lnzjqr776/files/2020-06/EN_Press_Release%20-%20ONE%20to%20increase%20direct%20sailings%20from%20China%20to%20Southeast%20Asia.pdf

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シンガポールMPA、海上デジタル化プレイブックを発表〜海運業界動向〜

シンガポール海事港湾局(MPA)、シンガポール海運協会(SSA)、Infocomm Media Development Authority(IMDA)は、海運会社の経済の再始動と参入に伴うデジタル化計画の加速を支援するために、海事デジタル化プレイブック(MDP)の作成を立ち上げた。

MDPは、海運会社(特に中小企業)がデジタル化ロードマップを策定・ 実行し、港の通関手続きとサービス、貿易の文書化、貿易業務と資金調達をカバーする海事デジタルプラットフォームから利益を得るのに役立つ。

また、企業はMPAのMaritime Cluster Fund – Productivity Development (MCF-PD)から共同出資を申請して、デジタル化ソリューションを開発することもできる。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/mpa-news-releases/detail/8a1f0c84-ffd5-4728-82b5-e4b4481437e5

シンガポールMPA、シンガポールの港での安全対策を強化〜海運業界動向〜

MPAは、COVID-19の状況を受け、シンガポールの輸入に対するリスクの高まりを考慮して、シンガポール港の安全対策を強化した。7月には1日あたり平均約300名の乗務員交代を促進している。 

シンガポール港での追加の予防策として、乗組員と接触するすべての要員は、船で作業するときはフェイスマスクと手袋に加えてフェイスシールドまたはゴーグルを着用することを推進している。

MPAは、シンガポールで登録されたすべての船舶に、採用可能なベストプラクティスについて個別にガイダンスを提供している。例えば、船に乗っている乗組員が港にいる間にCOVID-19の検査をされた場合、船はテスト結果を待って、必要な措置を講じてから出港する必要がある。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/mpa-news-releases/detail/a3312706-2233-4576-9864-ab1d1e85e0f0

シンガポールPIL、西アフリカの輸送ルートを強化〜海運業界動向〜

PILは、顧客により良いサービスを提供するための継続的な取り組みとして、最短のトランジットタイムでTema, Onne, Tincanへの輸送サービスを提供すると発表した。15隻の船舶を配備し、スケジュールの信頼性を向上させ、西アフリカへの毎週のサービスを強化している。

南西アフリカのサービスの新機能は次の通り。 中国の主要港からガーナのテマへの直行便 中国の主要港からナイジェリアのオンネまでの直行便中国北部(Xingang&Qingdao)からガーナ、トーゴ、ナイジェリア

(Onne&Lagos)への専用の直行便それぞれのトランジットタイムは下記の通り。

出典: https://www.pilship.com/en-enhancement-of-west-africa-services/132.html?n=305

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2019年 シンガポールの海運(運輸・物流)業界

シンガポールのAPL、船荷証券のオンライン化のメリットとは〜海運業界動向〜

2019年7月8日、シンガポールに本拠地を置く、コンテナ流通を行うAPLは、船荷証券(BL)のドラフトがオンラインでのみ可能となったことを発表した。これは効率性と使いやすさを向上させる目的で構築され、オンラインでのみ利用できるようになる。

今までは、電子メールに添付することでBLのやり取りを行っていたが、今後は電子メールに送付されたリンクをクリックするだけでeBusinessポータルにアクセスし、オンラインでBLの内容変更や承認を実行できるようになる。

ポータルサイトを活用することで、頻回の電子メールによるやり取りがなくなる、素早く簡単に最終的なBLを発行することができる、オンラインプラットフォームになることで24時間対応が可能となるなどのメリットがある。

出典:https://www.apl.com/local/singapore/news/8/apl-ebusiness-view-amend-and-approve-your-bl-drafts-online

シンガポールで海運業界事情大手のPIL、ブロックチェーン搭載のe-BLとは?

2019年2月1日の発表によると、海運大手Pacific International Lines(PIL)は、旧正月のお祝いに中国から送られる「みかん」の出荷をリアルタイムに追跡するパイロット試験にて、IBMブロックチェーンプラットフォーム上に構築された電子船荷証券(e-BL)を初めて使用した。

このパイロット運用の結果、IBMのブロックチェーンを搭載したe-BLを使用することで、5日間から7日間もの日数を要していた工程をわずか1秒で完了することが可能となり、大幅な時間短縮を行うことが可能となった。

このトライアルは、2018年10月に発表されたe-BLの概念を具体的な形として実行したものである。PILとIBMは、分散型台帳技術を用い、交渉可能および交渉不可能なBSについてのデジタル化を実現するために協働していた。

出典:https://www.pilship.com/en-pil-and-ibm-collaborate-to-trial-lunar-new-year-delivery-using-ibm-blockchainplatform/132.html?n=276

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Southernpecシンガポール、給油ライセンス取り消しへ〜海運業界動向〜

2019年5月29日の発表によると、Maritime and Port Authority of Singapore(MPA)は、Southernpec(Singapore)Pte Ltd(Southernpec)のバンカーサプライヤー(船舶への給油)ライセンスを取り消し、Southernpecのシンガポール港でのバンカーサプライヤーとしての活動を停止した。

MPAはSouthernpecへの業務点検において、Southernpecの従業員がライセンスの条件を遵守していることを確認できなかった。その理由として、従業員はバンカーの操作中に質量流量計に干渉する磁石の使用を含むバンカー不正行為に関わった疑いが持たれている。また、貨物担当者は、燃料補給文書の情報を正確に記録していなかったため、燃料供給業者のライセンスの条件に違反していた。

MPAはライセンスの条件を遵守し、違反した場合には厳重に対応するとしている。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/aa9c5d17-3ed4-4e53-9514-f26855a0bad3

シンガポール港で海運事故が10年で激減した理由とは?〜海運業界動向〜

Maritime and Port Authority of Singapore (MPA)によると、シンガポール港での大きな海運事故の数は過去10年間で減少しており、2018年の100,000隻の船舶あたりの海運事故は、2009年の0.8から0.12未満となった。

この大きな理由として、最新技術の導入とデジタル化によって、船員が素早く重要な安全関連情報へアクセスできるようになっており、潜在的な事故を事前に警告することで、海上安全を強化することができたとMPAは分析している。

さらに、MPAは、デジタルOCEANS戦略に乗り出している。これは「Open or Common Exchange And Network Standardisation」の頭文字を取っている。港湾当局におけるデジタルプラットフォームを構築することで、船舶運営会社やロジスティック関連企業が同様の情報を閲覧・情報交換できる仕組みを構築しようとしている。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/758d6314-b656-4643-b9bd-d549fa06dbea

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2018年 シンガポールの海運(運輸・物流)業界

ロッテルダム港との相互協力覚書を更新、シンガポール海洋港湾局〜海運業界動向〜

シンガポール海洋港湾局 (MPA) とロッテルダム港湾局 (PoR) は、情報交換および研究開発に関する相互協力についての覚書 (MoU) を更新することで合意した。7月16日から18日にわたり米国のロングビーチで開催された会議に合わせて署名が行われた。

MPA と PoR は2015年の MoU締結以来、海洋サイバーセキュリティ、LNG給油、次世代の船舶交通管理システムなどの主要分野で協力を進めてきた。この度の MoU更新で、港湾デジタル化、港湾サービス、港湾の安全性などに関して両者の協力をさらに促進することを目指している。

PoRのCEOは「急速に変化する世界では、他国と協力して港湾事業をより良く安全に、スマートかつ効率的なものにすることが更に重要になってくる。我々は情報共有によって将来の港湾作りに取り組んでいく」と述べている。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/960fb0d7-453e-494f-a649-6e3a75dff43c

海洋セクターでのドローン利用技術を推進、シンガポるのMPAがサポート〜海運業界動向〜

Wilhelmsen Ship Service と Airbus は、無人航空システム(UAS)を使って、海岸から沿岸に固定された船舶への輸送試験を2018年の後半から開始する。このパイロットテストではシンガポール海洋港湾局(MPA)がサポートにあたる。

両社は6月5日に、エアバスのUASを用いて、スペア部品・書類などを係留中の船舶に運ぶためのテストプロジェクトを協働で行うと発表。この試みは、MPAの支援を受け1年以上の期間をかけて執り行われる。

MPAは、シンガポールの港で充分な規模の実験が行えるよう、実験室を設置。技術の提供者と産業界のパートナーが海洋セクターにおけるイノベーティブな環境開発を実現できるよう支援を進めている。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/b4346dd3-faf3-48ba-8b49-1caa6220ff79

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シンガポールのMPAが600万SGD補助 船舶間海上給油を推進〜海運業界動向〜

FueLNG とPavilion Gas は、2隻の液化天然ガス(LNG)給油船建設のために、海上港湾局 (MPA) から計600万シンガポールドルの補助を受けた。これは船から船への海上給油を促進しているシンガポール政府の意向を受けたものである。

船舶は2020年に納品予定。大型LNG船を扱う主要補給拠点として、極東地域におけるシンガポールの地位を固める重要な一歩となる。

FueLNG は「今回の補助金は、Keppel と Shell 両社の専門知識を活かした我が社が目指している、船舶間でのLNG補給サービスの提供という計画を後押しするものとなる」とコメントしている。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/803e10b2-cdcc-4144-a396-78c648b48e25

シンガポール政府、国際航路標識協会に技術・能力開発パッケージを提供〜海運業界動向〜

シンガポール政府は、国際航路標識協会 (IALA) とそのメンバー国のため、2019年から5年間にわたる技術協力・能力開発パッケージを立ち上げる。100万シンガポールドル規模の同パッケージには、奨学金やワークショップ・交流イベントや IALAメンバー国の能力開発・人材育成のコースが含まれる。

IALAの技術支援と能力開発を目的とした組織の IALA Worldwide Academyとの協力の下、MPA Academy (MPA: シンガポール海洋港湾局) を通じて実施される予定だ。

この支援策は、シンガポールのIALA加盟45年を記念して計画されたもので、IALAが対峙する新たな使命をサポートし、安全で迅速な船舶運行と環境保護の実現を目指している。

出典:https://www.mpa.gov.sg/web/portal/home/media-centre/news-releases/detail/ad92a978-c621-459b-bc04-85014b5fa7b0

まとめ:シンガポールの海運業界

ますます加速するグローバル化に伴う国際貿易活動の活性化により、国際海上貨物の輸送量は増加傾向をたどっています。今後の堅実な成長が期待されるシンガポールは、海外事業展開先として理想的な選択肢なのではないでしょうか?

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