【統計データで解説!】ベトナムの飲食・製造業(食品)業界の最新トレンド・業界事情

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この記事では、統計データを用いてベトナムの飲食・製造業(食品)業界の最新情報をお届けしていきます!

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ベトナムの飲食・製造業(食品)業界 業界地図はこちら!
目次

ベトナムの外食・中食事情〜統計データ〜

外食産業の事業者数の推移

ベトナム国内にある外食産業の事業者数は増加し続けており、2020年時点で14,624社が事業を行っている。2020年は新型コロナウイルスが大流行し、外食産業は大きな影響を受けたが、事業者数は微増した。

また、ベトナムでは16~30歳が全人口の約25%を占めており、外食産業の最重要ターゲット層になっている。特に大都市では、若者の間でレストランや喫茶店などの外食の需要が増加し続けており、若者を中心に定期的に外食サービスに多くの支出をするライフスタイルになっている。

また、一般的なベトナム人の外食サービスへの支出額は月額360USD以上と収入に対して高い水準にあり、インドネシアやタイ、フィリピン、マレーシアなどのベトナムよりも所得が高い国々よりも支出額が多い状況である。

外食産業の事業者数の推移

出典:ベトナム統計局

外食産業の従業員数の推移

ベトナム国内の外食産業で働いている総従業員数は2016年~2018年にかけて急激に増加したが、2020年以降は減少に転じている。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、感染エリアで数多くの飲食店が営業を停止・制限されたため、外食産業から他の産業へ多くの人材が流出した。

更に、2021年は全国的に新型コロナウイルスの感染が拡大したため、全国的に飲食店の営業が停止・制限される事態に陥った。その結果、ベトナムの外食産業は甚大なダメージを受けた。

異業種へ流出した人材はコロナが落ち着いても元の職場には戻っておらず、経験者や貴重なノウハウを失った外食関連企業が多く、2022年以降は外食産業の回復が見込まれているが、深刻な人材不足が課題となっている。

外食産業の従業員数の推移

出典:ベトナム統計局

ベトナムのカフェ・スイーツ事情〜統計データ〜

大手カフェチェーンの年間売上額

ベトナム国内の大手カフェチェーンの中で、ローカルのHighlandsCoffeeが最も多くの店舗数を展開している。ベトナム国内に約500店舗を展開しており、約2兆2,000億VNDの年間売上額を誇る。2位もローカルのThe CoffeeHouseで、全国に146店舗を展開しており、年間売上額は8,630億VNDであった。第3位は外資系のスターバックスで、全国に76店舗を展開しており、年間売上高額は約7,830億VNDであった。

また、元々お茶類の飲料が有名だったローカルのPhuc-Longの人気が高まっており、同社の年間売上額は約7,790憶VNDに急増している。ベトナムのカフェ業界の専門家の分析では、ベトナム国内の大手カフェチェーンの売上及び利益は、主にオフィスエリアにある店舗で高くなっている。

大手カフェチェーンの年間売上高額(2019年)

出典:文化体育観光省

ベトナムのカフェチェーンの店舗数

ベトナム国内のカフェ市場はローカル企業が高いシェアを占めており、ベトナム国内で一定以上の市場シェアを獲得している外資系カフェチェーンはスターバックスのみである。ベトナム国内のコーヒーやお茶を提供するカフェチェーンの市場規模は年間10億USDに達しているが、殆どはハノイ市やダナン市、ホーチミン市などの大都市に集中している。

ベトナム国内のカフェ業界では熾烈な競争が行われているが、今後の伸びしろが大きいため、多くの外資系カフェチェーンがベトナムのカフェ市場に興味を持っている。ベトナムは若者が多く、流行に敏感で、新しくかっこ良い事に挑戦したいと考えている人が多いため、新しいカフェを利用したいニーズが大きいと考えられている。

ベトナムのカフェチェーンの店舗数(2021年)

出典:ホーチミン市人民委員会

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ベトナムの加工食品事情〜統計データ〜

食品製造分野の労働者数推移

ベトナムは全人口の76%以上が労働人口に含まれる年齢に含まれる若い国である。様々な分野で若いベトナム人労働者が働いているが、大半の労働者のスキル習熟度は低い状況である。しかし、近年は食品製造分野を含めて、労働者の質が改善・向上しつつある。

ベトナムでは食品加工産業の発展に伴い企業数は増加傾向にあるが、ベトナム国内の食品産業企業で働く労働者は減少が続いている。具体的には、2016年時点で553,879人が従事していたが、2020年時点で536,390人まで減少している。

食品加工分野の労働者が減少した理由は、食品加工分野で機械化や自動化が進み、不要な人材が他の業種へ流出しているからである。

ベトナムの食品製造企業の労働者推移

出典:ベトナム政府 統計総局

食品製造企業数の推移

ベトナム国内の食品製造企業数は増加傾向にあり、2019年時点で10,000社を超えた。しかし、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で食品製造等を含めた様々な分野の企業が大きな影響を受け、廃業や休業に追い込まれた。

ベトナム国内で生産させた食品類は、ベトナム国内及び海外に供給されている。ベトナムは若者が多い国で、堅調な経済などを背景に食品を含めた消費が増加し続けており、今後も大きく成長すると予想されている。

増加し続けるニーズに対応するため、国内外の数多くの企業がベトナム国内に食品加工会社を設立している。また、ベトナムでは食品製造に必要な様々な原材料を安価に調達できる点も大きなメリットである。

ベトナム国内の食品製造企業の推移

出典:ベトナム政府 統計総局

ベトナムの食品卸事情〜統計データ〜

食品業界の消費者物価指数推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、堅調な経済や所得水準の上昇等により食品業界の消費者物価指数は2017年~2020年にかけて増加し続けた。しかし、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の流行で指数が急落した。

ベトナムの食品及び飲料分野は2020年~2025年にかけて年間5~6%の成長率が見込まれており、大きく成長する可能性がある分野であると考えられてきたが、2020年~2021年にかけて新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、個人消費が急激に減少し、食品及び飲料分野も非常に深刻な影響を受けた。

ベトナム統計総局は、2022年はベトナム経済が回復・成長し、ベトナム人の食品消費の需要も回復して、食品業界の消費者物価指数も上昇すると予想している。

食品業界の消費者物価指数の推移

出典:GENERAL STATISTICS OFFICE

国民1人当たりの月間食費推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、堅調な経済成長や所得水準の上昇などにより国民1人当たりの平均月額支出は急激に増加し続けており、2020年時点の平均月間支出金額は10年前(2010年)の2倍に達している。上記のような状況を踏まえて、ベトナムは食品小売業界の成長率が高く、東南アジア最大の食品消費国の1つと言われている。

ただし、ベトナムの専門家の中には、インフレによりコロナ前から食品を含む消費財の価格上昇に繋がっているという指摘も出ている。また、2022年~2025年にかけて家計支出の増加が続くと予想されている。

堅調な経済成長や所得水準の上昇により、ベトナム国内の消費者の食品や飲料などを含めた生活必需品に対する旺盛な需要は今後も拡大し続けると予想されており、食品卸の分野も大きく成長する可能性があると思われる。

国民1人当たりの月間食費支出額

出典:GENERAL STATISTICS OFFICE

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ベトナムの飲料事情〜統計データ〜

飲料産業の年間売上額推移

ベトナム政府(ベトナム統計総局)のデータでは、ベトナム国内の飲料業界の年間売上額は、2016年時点の132兆460億VNDから、2019年時点では175兆9420億VNDまで堅調に増加を続けていた。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で126兆1800億VNDに急減し、飲料業界を含む幅広い産業に深刻な影響が出た。

そのため、多くの飲料製造及び販売、輸入等を行う企業などの業績は前年比で生産量や消費量、売上等が大幅に減少した。しかし、ベトナムの専門家の予測ではベトナム国内の飲料業界はパンデミックから急速に回復しており、元々飲料業界はベトナムでは最も成功している小売部門の1つであるため、外国人/外国企業を含めた投資家は引き続き有望な市場として注目している。

飲料産業の年間売上額推移

出典: GENERAL STATISTICS OFFICE

一人当たりノンアルコール飲料消費量推移

ベトナム政府(ベトナム統計総局)のデータでは、1人のベトナム人が1か月当たりに消費するノンアルコール飲料の平均消費量は2012年時点では0.6リットル/月/人であったが、堅調に増加し続け、2020年時点では2.34リットル/月/人に達した。

また、ベトナムビール・ビバレッジアソシエーション(VBA:Vietnam Association of Beer, Wine and Beverage)のデータでは、ベトナム人のアルコール飲料の年間平均飲料消費量は約23リットル/年/人であり、世界平均(40リットル/年/人)と比較すると少ない。

アルコール飲料の消費量が少ない理由は、ベトナムの気候が高温多湿で、アルコール飲料よりもノンアルコール飲料の需要が非常に高い影響が大きい。また、ベトナムは若者の人口が多く、15歳~50歳の年齢層が清涼飲料の全体需要の63%を占めているため、堅調な経済成長や所得増加に伴い、飲料の需要は増加すると予想されている。

1人当たりノンアルコール飲料消費量推移

出典:GENERAL STATISTICS OFFICE

ベトナムの酒類事情〜統計データ〜

一人当たり月間アルコール消費量

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、2012年~2018年までのベトナム人1人当たりの月間アルコール消費量は0.8~1リットル/月/人程度であった。しかし、2020年のアルコール消費量は、交通違反に関する新たな規制(100/2019/NĐ-CP)が適用された初年度かつ新型コロナウイルスの感染拡大の影響があったにも関わらず、2018年の0.92リットル/人/月に比べ、2020年には1.31リットル/人/月に増加した。

また、2020年は年間平均でベトナム人1人当たり最大15.72リットル/年のアルコールとビールが消費された。WHOのデータでは、ベトナムは東南アジア最大のアルコール消費国であり、世界でも上位にランクインするアルコール消費国である。また、男女ともに飲酒率は増加傾向にある。

一人当たり月間アルコール消費量

出典:GENERAL STATISTICS OFFICE

ビール及びワインの年間生産量推移

ベトナム政府(統計総局)のデータによると、スピリッツ及び白ワインの生産量は2017年~2020年にかけて3億970万リットルから3億4390万リットルへ少量ではあるが増加したが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2021年は3億1500万リットルまで生産量が減少した。

また、ビールの生産量は2017年の40億400万リットルから2019年には45億9300万リットルまで大きく増加したが、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、36億2800万リットルまで減少した。ベトナム総合統計局の分析では、交通違反に関する新たな規制(100/2019/NĐ-CP)が施行された影響で、2020年初頭にアルコール消費量が少なくとも25%減少したと言われている。

また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、業界全体の運営に大きな影響が出たため、ベトナム国内の多くのワインやビールの製造会社の2020年及び2021年の生産量及び消費量、売上が大幅に減少した。

ビール及びワインの年間生産量推移

出典:GENERAL STATISTICS OFFICE

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