ベトナムの倉庫業界は、コロナ禍や燃料価格の高騰などにより、大きな打撃を受けていましたが、2022年には順調に回復しました。ベトナムの大手物流会社ASGは、2022年6月、倉庫会社のVinafcoを買収し、物流ネットワークの強化を図りました。
今回は、そんなベトナムの倉庫業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2022年 ベトナムの倉庫(運輸・物流)業界
ITLグループ、2022年ナショナルブランドに選出〜倉庫業界動向〜
ベトナムの大手物流・倉庫会社であるITLグループは2022年11月に2022年のベトナムのナショナルブランドに認定された。同社は6年連続でベトナムでも最も収益性が高い企業TOP500(Profit500)や持続可能な開発を行っている企業「TOP50 Sustainable DevelopmentEnterprise of the Year (TOP50 CSA)」にも選出されており、ベトナムの物流分野の非上場企業としては唯一選出されている。
ナショナルブランドは政府や企業、一般消費者から品質や革新性、創造性、先駆的な能力の価値が評価された企業が認定される。同社は2022年に初めてベトナムナショナルブランドのプログラムに参加したが、市場におけるビジネスの能力やブランドが高く評価され、初年度での受賞となった。
同社は2023年の年間売上数十億USD規模を目指しており、①物流インフラ及び物流エコシステム、③人とテクノロジーの3つの分野へ投資を集中すると発表している。
出典:https://bit.ly/3EA5ATW
Vinfco、株主の支援を受けて体制強化〜倉庫業界動向〜
Vinafco社は物流分野で35年以上の実績を持つベトナムの大手企業の1社でベトナムの物流企業TOP10に毎年のように選出されている。同社はハノイ市、バクニン省、ダナン市、ホーチミン市、ビンズオン省、ドンナイ省などを含めた全国の主要都市周辺で自社の大規模倉庫を運営している。
Vinafco社はASGGroupや澁澤倉庫の2大株主のサポートを受けて大きく成長している。澁澤倉庫とVinafco社は保税サービスや通関、倉庫サービスなどの分野で効果的な協力関係を構築しており、両社の発展を促進している。ASG Group社とVinafco社はビジネスネットワーク及び施設、倉庫、輸送手段、流通センター、技術・知識などに関して協力・提携している。
同社はASGGroupや澁澤倉庫と協力する事でベトナム国内の物流業界でバリューチェーンの拡大及び持続的な発展を目指している。
出典:https://bit.ly/3kmYH1t
SOTRANS社、記録的な成長を達成〜倉庫業界動向〜
2021年は新型コロナウイルスの世界的な大流行や燃料価格の高騰、物流需要の低迷等により、物流・倉庫業界の企業は大きな影響を受けた年であった。
しかし、SOTRANS社は状況に応じて柔軟に事業計画を再検討・実行し、コロナ禍でも堅調な業績を維持した。同社の2021年の売上は約2兆8,860億VNDで前年比42%増、計画に対しても24%増を達成した。税引前利益額は約3,020億VND(前年比17%増)及び税引後利益額は約2,460億VND(前年比15%増)を達成した。同社の資産に関しても約2兆684VNDに増加(年初比:15%増)を達成し、予想を上回った。
また、同社では2021年も積極的に投資を行っており、2隻の新しい300Tousコンテナ船の建造や港湾施設のインフラ改善、子会社の生産及び事業活動に必要な投資を行っている。
出典:https://bit.ly/3IsqN3d
Gemalink社、6台のRTG導入〜倉庫業界動向〜
2022年6月28日にベトナムの大手物流港湾会社Gemalink社は、南部ジェマディプト港に新たに6台のRTG(タイヤ式門型クレーン)を導入した。同港に設置されているE-RTGの台数は24台に増え、業務効率や貨物通関能力、サービス品質の向上に貢献すると期待されている。
ジェマディプト港には8台のSTSショアクレーンに加えて、24台のE-RTGクレーンを備えており、100%電力で稼働している。DGPSシステムやCATOS港湾運営管理ソフトウェアとも連動しており、作業時間やエネルギーの節約、汚染の抑制、騒音、大気汚染、炭素排出量の大幅削減にも貢献している。
ジェマディプト港には設計長さ1.5kmのバース(フィーダー船と河川船専用バース370mを含む)に加えて、STSショアクレーン8台、FCCクレーン5台、e-RTG24台を含めた最新設備が備わっており、地理的にも有利な場所に立地している。
出典:https://bit.ly/3m54OHY
ロジスティクスASG社がVinafco社を買収〜倉庫業界動向〜
2022年6月、航空貨物分野で有名なベトナムの大手運輸・物流会社ASG社はベトナムの大手倉庫・運輸会社Vinafco社の買収を発表した。
ロジスティクスASG社は以前からVinafco社の筆頭株主であり、株式の45.37%に相当する1,530万株以上を保有していたが、2022年6月に追加でVinafco社の株式を210万株購入した。株式保有率は51.59%(1,740万株)となり、同社の親会社となった。
ASG社がVinafco社を買収した目的は、同社に欠けていた海上輸送及び道路輸送のビジネスを強化するためであり、航空輸送及び海上輸送、道路輸送の3つの分野で充実した物流ネットワークを構築することだ。両社は相乗効果により、ベトナム国内市場及び海外市場で緊密に連携していく。
出典:https://bit.ly/41layO7
2021年 ベトナムの倉庫(運輸・物流)業界
ベトナムで需要拡大中のコールドサプライチェーン〜倉庫業界動向〜
ベトナムの冷蔵輸送サービスプロバイダーのABA Cooltrans(ABA)は、2021年のコールドサプライチェーンについての見通しを語った。
2019年以前から冷蔵産業はベトナム市場ではあまり注目されなかったが、2020年のパンデミック流行によって市場の状況が変わった。流行の拡大により非接触によるEC活用が急激に増加した。これにより食品やその他の必需品の冷蔵需要が急増した。
2020年に冷蔵産業は世界中の投資家から大きな注目を集めた工業用不動産セグメントの1つである。小売業者、製造業者、投資家は、化粧品、食品、医薬品など温度に敏感な製品の供給のために顧客に近い場所に冷蔵倉庫を探している。また将来のコロナウィルスのワクチンやその他医薬品の市場からも大きな需要が予想される。
出典:https://aba.com.vn/chuoi-cung-ung-lanh-dang-nong-nhat-nganh-logistics
ベトナムのVINAFCOがNOVAと戦略的パートナーシップ締結〜倉庫業界動向〜
2021年4月25日、ベトナムの倉庫サービス会社のVINAFOは、農業、消費財の分野で事業を行うNova Consumer Group(NOVA)とベトナムにおけるサプライチェーンソリューションを提供するための戦略的パートナーシップに署名を行った。
NOVAは現在農業分野での高品質な製品の生産、消費財の流通などに注力をしているが、2021年は食品、飲料、栄養のより多くの分野に事業を拡大する予定である。
倉庫、全国的な流通輸送サービスでの30年以上の経験を持つVINAFCOとの契約はNOVAに多くのメリットをもたらし、便利で迅速なサプライチェーンが実現できると期待できる。
出典:https://vinafco.com.vn/nova-consumer-group-hop-tac-chien-luoc-cung-vinafco
ベトナムのYUSEN LOGISTICS、ホーチミン近郊に倉庫新設〜倉庫業界動向〜
郵船ロジスティクスのベトナム現地法人のYUSEN LOGISTICS(VIETNAM)は、ハノイ、ハイフォン、ダナン、ホーチミンなどベトナム主要地に自社倉庫を展開している。個人消費の増加に伴い拡大している旺盛なDC需要をはじめ、ベトナムでのサプライチェーンのニーズに応えるため、2021年4月5日、ホーチミン近郊に南部で2つ目となる自社倉庫を新設した。
ホーチミン市中心部、国際空港、国際港にもアクセス良好な立地で、成長著しいベトナム南部地域のメイン物流ハブとして機能する。
同倉庫の新設により、今後さらなる発展が見込まれるベトナムにおけるディストリビューション機能を強化し、顧客のニーズに応えていく。
出典:https://www.yusen-logistics.com/jp/resources/press-and-media/66523
NRSベトナム、国内初の化学品専用倉庫を開業 〜倉庫業界動向〜
2021年7月7日、化学品総合物流の株式会社日陸は、ベトナム現地法人のNRS Raiza Logistics Vietnam JSC(NRS)がベトナム初の省政府公認の化学品専用倉庫を開業すると発表した。
この倉庫は保管製品ごとの申請と許可が不要の現地初の倉庫となる。倉庫の所在地はフンイエン省ミンクアン工業団地内。主要エリア、主要施設へのアクセスが非常に便利な立地である。
倉庫の特徴は高床式放爆構造・防爆設備を備えた化学品専用倉庫。日本の消防基準と日陸の創業以来75年のノウハウを基にした安全基準により設計されており、かつベトナムの各法律にも準拠している。開業時より日本人スタッフが常駐し、日本品質の管理体制による安全なサービスを提供するとしている。
出典:https://www.nrsgroup.co.jp/wp-content/uploads/2021/07/20210623_NRS_NewsLetter.pdf
大手倉庫会社GLP、ベトナムに合弁会社を設立 〜倉庫業界動向〜
2020年10月15日、物流不動産の開発、管理、運用をし、不動産、インフラ、金融、テクノロジーを投資対象とする世界的な投資会社のGLPは、産業及びロジスティック施設の開発及び運用プラットフォームのSea Logistics Partner (SLP)と合弁事業の設立を発表した。
まずロジスティック、流通ハブとしてベトナムの2大都市であるハノイとホーチミン及び周辺エリアに注力する。このパートナーシップによりSLPは、GLPのファンドマネジメント、物流施設の開発・運営に関する専門知識とリソース、そしてGLPの広範でグローバルな顧客ネットワークを活用可能となる。
SLPは竣工時の賃貸可能面積が計21万㎡となる3つの先進的物流施設の開発向けに、約33.5万㎡の用地をハノイおよびホーチミンエリアで取得したことを発表した。
出典:https://www.glp.com/global/article/glp-launches-joint-venture-sea-logistic-partners-slp
2020年 ベトナムの倉庫(運輸・物流)業界
小売の物流、潜在的だが厳しいベトナム市場〜倉庫業界動向〜
小売業界の成長は著しく、市場規模も大きい上、物流サービスに対する需要も増加しているが、物流企業がまだ十分に活用できていないのはなぜだろうか?
ベトナム商工省によると、ベトナム国内には現在約8,660の市場、800のスーパーマーケット、168のショッピングセンター、100万以上の家庭用品店が営業している。
小売物流では、商品の種類と量の多さ、注文頻度の高さなど、他の物流とは異なる課題が多い。Vinafcoは小売倉庫、配送ルートなどを最適化することで、顧客に商品を時間通りに配送することを実現している。
出典:https://vinafco.com.vn/?q=logistics-cho-nganh-ban-le-mieng-banh-tiem-nang-nhung-kho-nhan
ベトナムのVinafco、Covid-19に伴い物流を強化〜倉庫業界動向〜
Vinafcoの物流量は、Covid-19の発生前と比較して、現在250〜300%を記録している。Covid-19の感染拡大を受けた社会的隔離政策などに伴って、人々は食料品や日用品の買いだめに走った。
こうした傾向はすぐに落ち着つきを見せた。一時期はパニックになった人々がスーパーやコンビニに押し寄せたが、商品の棚が空になることはなかった。
こうした状況の裏には、Vinafacoのような物流事業者がCovid-19感染拡大当初から物流体制の強化に向けた準備を周到に行ってきたことが挙げられる。同社はあらゆる事態を想定し、綿密な物流計画を立ててきた。
出典:https://vinafco.com.vn/?q=vinafco-tang-toc-cung-thi-truong-ban-le-giao-hang-nhanh-chong-toan-quoc-giua-dich-covid-19
ベトナムで倉庫業界大手のDHLとSATSの提携内容とは?
アジアをリードする食品ソリューションおよびゲートウェイサービスプロバイダーであるSATS Ltd.(SATS)と、ロジスティクスソリューションのグローバルマーケットリーダーであるDHL Supply Chain(DHL)はMOU(覚え書)に署名した。
同MOUは航空会社のフライトネットワークにおける食品提供を最適化することを目的としている。
DHLの強みであるサードパーティロジスティクスとSATSの大規模な料理、調達、ラストワンマイルに関するノウハウを合わせることで、乗客のフライト体験を改善していく考えだ。
出典:https://www.dhl.com/vn-en/home/press/press-archive/2019/sats-and-dhl-join-forces-to-enhance-digital-integrated-supply-chain-for-airlines.html
ベトナムのITL、新システムを導入〜倉庫業界動向〜
2020年7月20日の発表によると、ITL Corpoation傘下のLogTecHub Technologyは、顧客であるMLC(Mitsubishi Logistics Corporation)のオンラインプラットフォームにExcellence Warehouse Management System(eWMS)を導入するプロジェクトを完了した。
eWMSはMLCのパートナーのERPシステムと統合される。
これらのシステムの統合により、事業にかかる時間、人件費、運営コストを節約できる。また、データ入力プロセスによるエラーを回避し、双方向の自動情報交換、迅速な取引、各取引の履歴を詳細に記録することを可能にする。
出典:https://itlvn.com/news/636-cong-ty-logtechub-thuoc-tap-doan-itl-trien-khai-thanh-cong-viec-tich-hop-phan-mem-quan-ly-kho-ewms-voi-he-thong-erp.html
ベトナムのDHL、労働環境が表彰される〜倉庫業界動向〜
DHL Global Forwardingは、航空、海上および道路貨物サービスの大手国際プロバイダーである。また、Deutsche Post DHL Group(「DPDHL Group」)の一部門であり、言わずと知れた物流業界のリーディングカンパニーだ。
同社はTop Employers Instituteから、Top Employer in Asia Pacificとして表彰された。
この認証は、 DHL Global Forwardingが地域で最高の人事運営を行い、優れた職場環境を形成し、従業員の専門的な能力開発を奨励してきたことを証明している。
出典:https://www.dhl.com/vn-en/home/press/press-archive/2019/dhl-global-forwarding-recognized-as-top-employer-2020-in-asia-pacific.html
2019年 ベトナムの倉庫(運輸・物流)業界
外国企業からの投資を惹きつける、ベトナムのITL〜倉庫業界動向〜
ベトナムの物流市場は、数百万ドルに相当するM&A取引により注目を集めている。
2019年7月の初めに、シンフォニーインターナショナルホールディングス(シンガポール)は4260万米ドルを投資して、ITLの戦略的パートナーになった。この取引は、ITLがその価値を証明すると同時に、大規模な外国投資家にとって魅力的であったことを示している。
ITLとシンフォニーインターナショナルホールディングスの契約は、両社の強みに基づいた強力な事業開発における推進力を生み出し、特にベトナム中小企業及びインドシナ地域全体に支援的であることが期待されている。
ベトナム、物流のハブになれるか?〜倉庫業界動向〜
物流企業の努力次第で、ベトナムは地域の物流ハブになり、タイやシンガポール、マレーシアなどと競争できるポテンシャルを秘めている。
ベトナム企業は多くの点で米中貿易戦争の恩恵を受けている。ベトナムへのサプライチェーンと生産のシフトは、製造業と輸出入企業にとってのチャンスとなるだけでなく、物流企業の需要も押し上げている。
サプライチェーンの変化に伴い、ベトナムは多国籍企業にとって生産拠点の建設候補地としてより魅力的になってきている。このことは、同国の物流企業が近隣地域のハブになる機会と言える。
著しい発展の裏のビジネス戦略、ベトナムのITL〜倉庫業界動向〜
今日、ITL社は物流業界のリーダーの1つとして知られており、ベトナム国内経済において重要な地位を占めている。 同社の著しい発展の裏には、この企業独自のビジネス戦略がある。
同社の戦略は、選択と集中、発展するためのパートナーシップ、テクノロジーへの投資であり、重要分野への集中投資や他社との関係づくり、先端技術への積極投資などを行ってきた。
同社は系統的で差別化されたビジネス戦略により、ITLは国際市場における役割と地位を確立した。多大な貢献をもたらす、グローバルな製造業のバリューチェーンにとって不可欠な存在となっている。
ベトナムのVINAFACO、サービスの特徴は?〜倉庫業界動向〜
VINAFACOは現在、ベトナムの多くの大手小売チェーンやスーパーマーケットに配送サービスを提供している。
同社のサービスの特徴としては、以下の要素が挙げられる。
1.ベトナム全国のスーパーマーケット、ショッピングセンター、コンビニエンスストア等を対象
2.少ロットから大ロットまで様々な配送リクエストを取り扱う
3.価格設定への柔軟な対応
4.BigC、Central、Saigon Co.op、VinGroup、など大手事業者を顧客
とした長年に渡るサービス提供の経験
商品は顧客の手元からVINAFACOの輸送システムによって回収された後、北部、中部、南部の各収集ポイントに集められ、配送される。
2018年 ベトナムの倉庫(運輸・物流)業界
ベトナムのVINAFCO、ITによる物流管理サポートで競争力向上目指す〜倉庫業界動向〜
ITを物流管理に採り入れることは、物流企業にとって喫緊の課題になっている。VINAFCOは、倉庫及び物流管理へのIT導入に2012年から取り組んできた。
IT導入は膨大な業務を削減するだけでなく生産性の向上やコード管理などにおける精度アップにも貢献する。こうしたIT導入の利点をフル活用し、VINAFCOはサービスレベルの向上と、大口小売業者などの顧客へ対応していく。
小売業は在庫管理が最も複雑になる産業の1つである。複雑な在庫管理をITの導入により処理することで自社の強みとし、競争力強化を図っていきたい考えだ。
ベトナムのVINAFCO、小売業の倉庫管理業務サポートを強化〜倉庫業界動向〜
VINAFCOはSWM (Smartlog Warehouse Management System) の活用によって、倉庫管理業務効率化を追及している。特に小売業界の顧客向けにシステムをアップデートしていく。
小売業では商品コードの多さ、FIFO (先入れ先出し) や FEFO (期限が近いものを優先に出す) といった原則や出荷頻度が高いことが在庫管理を煩雑にする。
VINAFCOでは既に倉庫管理システムを利用しているが、小売事業者のさらに細かなニーズを満たすため、システムを再構築していく。具体的には、効率的な倉庫内レイアウト、バーコードによる全商品管理、pick-to-light (取り出すべき商品の棚にあるライトが点灯し作業員が誤りなく商品を選び取れるシステム) を導入することで、倉庫管理の効率化を徹底する構えだ。
DHL、ベトナム・ビンズオン省にサービスセンター新設〜倉庫業界動向〜
DHLは Binh Duong(ビンズオン)省に新たなサービスセンターを開設することを発表した。同省はベトナム南部で最も成長が著しい産業エリアの1つで、70万米ドルを投資して拠点を開設することで、ベトナム国内の物流ネットワーク拡大を促進する。
新たなサービスセンターの設置により、同地域周辺の顧客の利便性が向上するだけでなく、荷受量のキャパシティを拡大することで、より迅速で信頼性の高いサービスの構築を目指す。
同サービスセンターは、ハノイサービスセンター、南部サービスセンター、北部サービスセンター、ダナンサービスセンターに次いでベトナム国内で5箇所目となる。これにより、配送時間帯と集荷時間帯をそれぞれ30分から1時間拡大できる見込みだ。
ベトナムのローカル物流事業者、外資との提携が成長への選択肢〜倉庫業界動向〜
物流業界はベトナムGDPの20%以上、200~220億ドルの市場規模を持つ産業に成長しており、ベトナム経済を担う柱のひとつとなった。しかしながら、その中でベトナム国内企業のシェアは20~25%程度となっており、残りは外国企業が占めているのが現状だ。
こうした背景の中、ITLのような新興物流企業にとって外資系企業との合弁会社設立をはじめとする提携は、急激な成長を成し遂げるために有効な選択肢の1つとなっている。
これまでもITLは、Keppel Telecommunications & Transportation Ltd (シンガポール)、Ceva Logistics (オランダ)、三菱倉庫などと合弁会社を設立し業務提携を行なってきた。外資との提携を通じて市場成長のスピードに遅れを取らない成長を目指している。
まとめ:ベトナムの倉庫業界
外資企業との連携や合併により著しい成長が可能になる倉庫業界。日本を始め、ヨーロッパなどの企業とも合併や連携で事業拡大を可能にしていた実績もあります。今後タイ倉庫業界でビジネス開拓してみてはいかがでしょうか?
ハノイ在住のベトナム人。名古屋大学で文部科学省奨学金の日研生として留学経験有り。日越の翻訳、通訳などが得意で、日本語教師の経験有り。ハノイで日系IT企業に入社後、主に総務・人事、日本親会社との取引業務を約3年経験し、その後長野県で日本企業で勤務。