【統計データで解説!】ベトナムの建設・インフラ・環境業界の最新トレンド・業界事情

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この記事では、統計データを用いてベトナムの建設・インフラ・環境業界の最新情報をお届けしていきます!

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目次

ベトナムの建設事情〜統計データ〜

建設業界の年間売上額推移

ベトナム政府(統計総局)のデータによると、建設業界の年間売上額は2016年時点で1,110兆3,600億VNDであったが、2020年時点で1,565兆4,530億まで増加した。近年、ベトナムの建設業界はインフラ投資を中心に大きく成長してきたが、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大や建築資材価格の高騰、労働者不足、ベトナム政府の不動産分野での金融引き締め規制強化、金融機関等の貸し渋り等により、大手を含めた大半の建設会社は、非常に急激な業績悪化に直面している。

また、2022年以降は建築資材の高騰により、ベトナム政府や地方政府が主導して進めていた公共事業を中断・凍結するケースも増えている。2023年は、建設資材価格の高騰や労働力不足が一段落すると予想されているが、住宅及び公共事業のプロジェクト数の低迷が予想されており、大手を含めた建設会社の業績低迷が続くと予想されている。

建設業界の年間売上額推移

出典:Statistical Yearbook of Vietnam 2021

建設業界の労働者数推移

ベトナム政府(統計総局)のデータによると、ベトナム国内の建設業界の労働者数は2016年時点で1,919,447人であったが、減少を続けており、2020年時点で1,419,036人まで減少している。特に、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、建設業界の労働者数は最大73%減少した。

しかし、現在は建設分野の需要が徐々に回復している為、今後は建設分野の労働者数は増加すると見込まれている。さらに、将来的にはベトナムの建設業界の労働者数は毎年40~50万人程度増加すると予想されている。

一方、ベトナムの建設業界の人材の質は、企業や市場が求めているニーズを十分には満たしていない状況である。多くの大規模建設プロジェクトの最先端設備の設計やプロジェクトの監督、管理等の業務は外国人専門家に依存している状況であり、今後ベトナムでは建設業界の人材の質の向上が課題となっている。

建設業界の労働者数推移

出典:Statistical Yearbook of Vietnam 2021

ベトナムの不動産デベロッパー事情〜統計データ〜

不動産業界の年間売上額推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、ベトナムの不動産業界の年間売上額は2016年時点で288兆6,160億VNDであったが、2020年時点では約2.25倍の648兆7,970億VNDまで急激に拡大した。近年、ベトナムの不動産市場はアジアの中でも最もダイナミックな変化をしている市場であり、ベトナムの不動産産業の年間平均成長率は15%以上を維持している。

2021年、不動産業界はベトナムの全GDPの3.58%を占めており、国内外の投資の誘致にも大きく貢献していた。ベトナムの不動産開発に関する可能性について、ベトナム国内の経済及び不動産の専​​門家は、都市化やインフラ、デジタル技術などの多くの要因により、今後20年間は市場が大きく成長すると予想している。

不動産業界の年間売上額推移

出典:General Statistics Office

不動産分野の企業数推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、ベトナム国内の不動産分野の企業数は急増しており、2017年時点では14,987社であったが、2021年時点では約2.2倍の34,464社に増加した。新型コロナウイルス等の流行により事業投資や事業活動に大きな影響が出たが、不動産分野に関しては事業活動の拡大が続いていた。

2022年は不動産市場も正常に戻ると予測されており、不動産情報の検索や不動産取引は前年よりも大きく増えると予想されていた。しかし、ベトナム政府(建設省)は不動産事業には多くの困難があると述べている。

具体的には、多くの事業者がプロジェクトへの投資や法的手続き、特に投資方針の承認及び土地の割り当て、計算、土地使用料の手続きに関する障害により、プロジェクトを進める際に様々な困難に直面するケースが多い状況である。

不動産分野の企業数推移

出典:General Statistics Office

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ベトナムの不動産仲介事情〜統計データ〜

住宅用不動産の取引件数及び新規供給量推移

ベトナム政府(経済学会)のデータでは、ベトナム国内の住宅用不動産の供給量及び取引件数は2018年から2022年にかけて急激に減少している。ベトナム政府(建設省)によると、ベトナム国内の不動産市場は不安定な兆候が出てきている。具体的には、政府のプロジェクト承認のスピードが遅く、住宅用不動産の供給は年々減少している。

また、一般に販売されている不動産の80%は、前年に販売できず売れ残った物件である。不動産に関わる銀行の与信審査が厳しくなった影響で、投資家や個人が必要な資金を調達出来ず、物件の市場流動性が急激に低下しているため、特に高価格帯の物件を中心に値引き等が積極的に行われている。しかし、販売は厳しい状況であり、大手の不動産業者等を含めて従業員のリストラや事業縮小等を行っている。

住宅用不動産の取引件数及び新規供給量推移

出典:VnEconomy

主要不動産仲介業者の年間売上額推移

ベトナム政府(経済学会)のデータでは、ベトナムの主要不動産仲介業者の年間売上額は減少傾向にある。不動産仲介会社の売上が減少している背景としては、不動産に関わる煩雑な法的手続きや全国で不動産仲介業者が乱立している影響で、1社当たりの不動産取引件数や売上額が大きく減少しているからである。

具体的には、ベトナム国内で不動産仲介ビジネスを行っている企業の約1%だけが安定した売上を上げており、全体の約32%の不動産仲介会社では売上がない状況に陥っている。また、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響等で、投資家が不動産の売却/購入を延期する可能性があった為、ベトナムの不動産仲介業界はビジネス上の大きなリスクを抱えている状況であった。

主要不動産仲介業者の年間売上額推移

出典:VnEconomy

ベトナムの水道事情〜統計データ〜

商業用水道水の年間給水量推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、ベトナム国内の商業用水道水の年間給水量は2017年時点で2,203百万㎥であったが、2021年には3,162百万㎥まで増加した。しかし、国際水資源協会(IWRA)の評価では、ベトナムは水道水が不足している国のグループに分類されている。ベトナムでは、大規模開発での環境保護計画の欠如により、大規模な塩水侵入が発生しており、地下水が深刻なレベルで汚染されている。

また、ベトナム政府(統計総局)のデータでは、水道(きれいな水資源)を利用している世帯の割合は全人口の52%ほどに留まっており、ベトナム政府は、2030年までに全人口の95%~100%がきれいな水を利用できるようにする目標を掲げている。都市部と農村部の比率を比較すると、都市部の水道普及率は84.2%であるが、農村部では34.8%に留まっている。

商業用水道水の年間給水量推移

出典:Statistical Yearbook of Viet Nam

水を活用・処理・提供する企業の年間合計売上額推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、ベトナム国内で水を活用・処理・提供している企業の年間合計売上額は、2016年時点で27,488億VNDであったが、2020年には37,880億VNDまで大きく増加している。売上が大きく増加した背景には、ベトナム国内での急速な都市化や人口増加に伴う急激な経済発展により、工場や一般家庭で水の需要が急激に増加していることが挙げられる。

ベトナム国内では、今後も工場や一般家庭での水の需要が増加し続けると予想されているため、水を活用・処理・提供する分野への投資は増加すると予想されている。ハノイやホーチミンなどの特に人口が集中している大都市では、水処理施設等の容量などを拡大・整備し続けている一方で、都市化による河川面積の減少や水質の悪化により、きれいな水資源の提供が課題となっている。

水を活用・処理・提供の企業の年間合計売上額推移

出典:Statistical Yearbook of Viet Nam

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ベトナムの電力・ガス事情〜統計データ〜

ガスの年間輸入額の推移

ベトナム政府(統計総局)のデータでは、2016年は主にシンガポールや韓国、タイ、中国からガスが輸入されており、ガスの輸入額は52億1,800万USDであった。しかし、2017年は東南アジア諸国からのガスの輸入量が増加し、輸入額は71億600万USDに急増した。

2018年はマレーシアからのガスの輸入量が大きく増加し、輸入額も78億7,600万USDに達した。2019年は主にシンガポールやマレーシア、タイ、韓国、中国、ロシア、台湾からガスが輸入されたが、ガスの輸入量及び輸入額共に大きく減少した。

2020年は韓国からのガスの輸入量が大きく増加し、ガスの年間輸入額は41憶500万USDに増加した。ベトナム国内では経済発展や工業化により、ガスの消費量の増加が予想されており、輸入額も増加傾向が続くと予想されている状況である。

ガスの年間輸入額の推移

出典:Statistical Yearbook of Viet Nam

国民一人当たりの年間消費電力量推移

ベトナム政府(統計総局)のデータによると、2016年時点の国民の年間消費電力量は1,698kWh/1人、2017年が1,844kWh/1人、2018年が1,981kWh/1人、2019年が2,145kWh/1人、2020年が2,211kWh/1人と推移しており、一人当たりの消費電力量は増加し続けている。

ベトナムは経済発展や所得水準の上昇、科学技術の発展により、電力需要も増加すると予想されている。しかし、ベトナムの一人当たりの年間消費電力量は他のアジア諸国と比較すると低い水準であり、ベトナム国内の産業発展や近代化に伴う消費電力量の増加に対応するための課題を多数抱えている状況である。

国民一人当たりの消費電力量推移

出典:Statistical Yearbook of Viet Nam

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