【統計データで解説!】ベトナムの教育業界の最新トレンド・業界事情

vietnam-school

この記事では、統計データを用いてベトナムの教育業界の最新情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

[toc]

ベトナムの教育業界 業界地図はこちら!
目次

ベトナムの学校事情〜統計データ〜

高等教育の学生数

ベトナム国内の高等教育機関の学生は、大学生と専門学校生に分けられる。 大学生数は2016年から2018年にかけて徐々に減少傾向にある。これは、一部の研修機関が学生を対象に行った教育品質保証要件を確認するテスト後に多くの大学で要件を満足していなかったため、これらの学校の入学者数目標が削減されためである。

一方で、学生募集に関する職業教育機関の取り組みが功を奏して、専門学校の生徒数は増加が著しい。大学院関しては、大学院の学位取得が必要な職業が少ない点や大学院の授業料を払える学生が少ないことを考慮すると、大学卒業後に大学院で学業を継続せずに就職を選択する学生が多い状況である。

高等教育の学生数

出典:General Statistics Office

国内の教育機関別・性別の生徒数

ベトナム国内の教育機関別の生徒数は、政府による普遍的教育の実施による影響を受けている。全国で普遍的初等教育が行われた事で、初等教育の生徒数が特に多くなっている。また、ベトナム国内では幼児教育と中等教育の普遍化が実施されており、今後数年間で生徒数が増加すると予想されている。

また、普遍的教育の実施により男女格差が少なくなっている。低~中教育では男子学生数が女子学生数を上回っているが、高等教育では男子学生数は女子学生数の約60%程度の状況である。

しかし、高等教育分野の一部(大学)では男女格差が大きくなっている。例えば、自然科学系の大学には男子学生が多く、社会科学系の大学には女子学生が多い。

ベトナム国内の教育機関別・性別の生徒数

出典:ユニセフ

ベトナムの幼児教育・学習塾事情〜統計データ〜

幼稚教育機関総数の推移(保育園、幼稚園、未就学)

ベトナム政府(教育訓練省)のデータでは、2019年~2020年期にベトナム国内にある幼稚教育機関(保育園、幼稚園、未就学)の総数は、前年(2018年~2019年)と比較すると全体的に減少している。 保育園数は13箇所から8箇所に減少し、減少率は38.5%だった。

幼稚園数は2,124箇所から 1,978箇所に減少し、減少率6.9%となり、4歳~5歳を対象にした未就学向けの教育機関は13,339箇所から13,055箇所で、減少率が2.1%となった。

幼児教育機関が減少した理由は、新型コロナウイルスの影響で生徒が学校を休んだ事で収入が無くなり、教育機関を維持できなくなったのが主な原因である。

幼稚教育機関総数の推移

出典:政府統計

国内の公立・私立幼稚園の比率

近年、ベトナム国内では公立幼稚園が減少している。その理由は、地方自治体が人口や人口分布を踏まえて学校の規模や立地、クラス等を調整しているためである。更にベトナム政府は私立幼稚園を支援するため、土地や税金に関する優遇政策を実施している。

その結果、ベトナム国内の私立幼稚園は増加傾向にある。2019年~2020年は新型コロナウルイスの影響で私立幼稚園の数が減少したが、今後は増加すると予想されている。

ベトナム国内の公立幼稚園と私立幼稚園の比率

出典:政府統計

ベトナムの教育業界 業界地図はこちら!

ベトナムの保育事情〜統計データ〜

幼児教育分野教師数(有資格)の推移

保育を含めた幼児教育分野の教師数(有資格者)は2016年(294,673人)から2018年(332,417人)まで増加し続けたが、2019年はわずかに減少した。翌期には増加し、355,140人に達した。教師数は年々増加しているが、ベトナム国内の幼児教育業界の教師は常に不足している状況である。

教師が不足しているのは、①教師の配置や採用等が学校や地域のニーズと合致していない、②ベトナム国内の人口の増加率や人口移動のスピードに対して、教師の採用や配置がタイムリーに対応出来ていないことなどが原因となっている。その結果、幼児教育分野の教師数は増加しているが、ニーズに対して十分ではない状況が続いている。

幼児教育分野の教師数(有資格)の推移

出典:ベトナム政府(教育訓練省)

幼年教育施設の推移

保育施設を含めた幼年教育施設の数は、2015年から2019年にかけて14,532校から15,476校に急増した。理由は、ベトナム国内の経済が急速に発展し始めたことにより、教育機関を充実させるために投資が積極的に行われたからだ。

その後、2019年~2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によりロックダウン等が長期間行われた影響で、収入がなくなり経営定期に厳しい状態になった。よって、多くの教師が離職・解雇され、深刻な人材不足になり、多くの施設が閉鎖された。

コロナ渦でベトナム国内の出生率が大きく上昇したが、今後は幼年教育施設が不足する可能性が高い。また、人口が集中している大都市は既に施設が不足しているが、十分な数の施設が整備される目途が立っていない。

幼年教育施設の推移

出典:ベトナム政府(教育訓練省)

ベトナムの語学学校事情〜統計データ〜

大手英会話スクールの業績

ベトナム国内の英会話スクールの中で最も売上が多いVUS社は、全国で45のスクールを展開しており、2019年時点の年間売上は約1,747(単位:10億VND) 、前年比で23%以上増加した。

Apax English社は全国で120のスクールを展開しており、2019年の収益は約1,482(単位:10億VND) 、前年比で64%増加した。Apollo English社は、VUSと同程度のスクールを全国で展開しているが、2019年の売上はVNU社の半分以下、前年比28%増の8,000億VNDであった。

British Council社の2019年の年間売上は4,420億VND、前年比8%で、同業大手他社よりも業績は低迷している。また、新興企業のYola English Centerは、近年堅調に売上を伸ばしており、2019年時点の年間売上は前年比27%増の3,260億VNDであった。

大手英会話スクールの年間売上推移

出典:thanhtra

外国語センターの所在地

現在ベトナム国内では外国語の修得のニーズが高まっている。特に、英語に関してはあらゆる年齢層で非常に高いニースがあるが、外国語の修得を目指すほとんどのベトナム人はベトナム国内の大都市に住んでいる。

国立ハノイオープン大学が行ったベトナム国内の外国語センターの所在地に関する調査では、全体76%のスクールが大都市に集中しており、14%は地方都市、7%は田舎、3%は遠隔地で運営されている。上記のような結果になった理由は、ベトナムで外国語を学ぶ費用は非常に高く、施設も近代的で外国人教師も必要であるため、都市部に集中している。

また、外国語スクールは主に富裕層の家族や学生、サラリーマンをターゲットにしている。上記のような理由で大都市に拠点を置いているセンターが非常に多い。遠隔地の場合は、外国語学習の需要や所得が低く、ベトナム政府がベトナム語教育を優先して提供しているため、外国語センターは非常にすくない。

外国語センターの所在地

出典:National Program of Education Science

ベトナムの教育業界 業界地図はこちら!

ベトナムの資格・社会人教育事情〜統計データ〜

ベトナムの失業率について

ベトナム国内では若年層(15~24 歳)の失業率が最も高く、続いて25~49歳で、50歳以上の失業率が最も低い。50歳以上の失業率が低い理由は就業年齢外であるためである。15歳~24歳の若者の失業率は、全国平均の3倍程度である。

これは他国と同様に新卒者の経験不足やソフトスキル不足が原因である。また、2017年~2019年にかけて失業率は緩やかに低下しているが、25~49歳層の失業率は上昇傾向であった。2020年の失業率は全年齢層・全国平均共に上昇しており、2021年は著しく上昇(全国平均:3.2%、若者の失業率:8.55%)した。

2020~2021年に失業率が上昇した理由は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、ベトナム国内で何百万人の労働者が失職したが、特にサービス部門での労働者が著しく減少した。

ベトナムの失業率推移

出典:General Statistics Office of Vietnam

ベトナムの労働者の学歴割合

ベトナム政府(政府統計局)が公表しているデータでは、ベトナム国内の労働者の学歴別で専門教育を受けた労働者の割合は全体的に増加しており、2021年時点で全労働者の26.13%(約4人に1人程度)の労働者が専門教育を受けている。

2021年時点で専門教育を受けた労働者の割合が最も高いのは大学卒(11.67%)であった。次いで、職業初級学校卒(6.78%) 、職業中級学校卒(4.11%) 、短期大学卒(3.57%)の順であった。ベトナム人労働者の学歴に関しては中学校卒業の割合が最も高く、専門性が高い労働者は学歴に関係なく低い状況である。

ベトナム国内で大卒ではない労働者の割合が高い理由は、①現在のベトナムでは大卒者よりも専門職の労働者の方が賃金水準が高く、②高学歴者な労働者の質が労働市場のニーズを満たしていないからである。

学歴別:専門教育を受けた労働者の割合(②017-2021)

出典:General Statistics Office of Vietnam

ベトナムの教育業界 業界地図はこちら!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次