【高まるホームケアへの関心】インドネシアの介護業界

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高齢化はまだ進んではいませんが、莫大な人口を有するインドネシアにおける介護サービス業界はASEAN諸国周辺の中でも比較的大規模な市場であるとされています。2022年度には、ホームケアサービスを行う企業が情報発信を行うなど、介護に対する関心が高まってきています。

今回は、そんなインドネシアの介護業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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目次

2022年 インドネシアの介護(医療・介護)業界

247 wulan healthcare、高齢者介護のコツ伝授~介護業界動向~

インドネシアの民間介護サービス会社247 wulan health & careは2023年3月6日、Facebookで老人介護のヒントとコツを紹介した。

冒頭でWulanは高齢者の親を家族が介護することは簡単なことではないとした上で、とりわけ高齢者介護が生涯続く長期介護となることと、高齢者が気付かないうちに口うるさくなり、人を傷つけることを平気で言うことを挙げている。

老人介護のコツとして、赤ちゃんに接するように優しい口調で、お年寄りの意向を汲み取り従うこと、感染や病気を防ぐため高齢者の顔、肌、手、足など身体を清潔に保つこと、優しくおしゃべりに誘うこと、軽いスポーツ、動物の飼育、植物の世話、スマートフォンの動画視聴などの楽しい趣味に誘うことなどを挙げている。

出典:https://www.facebook.com/247wulan/posts/pfbid025aBDmbrfFDfcEbLV4dXasquTLRi568JVs66HS8j1s7b9uFejRcYJJeFrQcLxXgTL

Nusantara Insan Sakti、Captain Care紹介~介護業界動向~

「Captain Care」の商標を使うインドネシアのホームケアサービス会社PT Nusantara Insan Saktiが、2023年3月8日、Instagramで自社の事業の紹介を行った。

2018年初頭からCaptain Careは在宅介護サービスの開発に注力し、高齢者に焦点を当てたホームケアや、医療従事者、研究所、薬剤師がサポートするその他のサービスに加え、いつでもどこでも患者/クライアントのニーズを満たす最新の医療機器を備えている。そして、愛すべきサービス、応答性(即応力)、プロフェッショナルという3つの価値を高めている。

また、Captaincareは常に家族のために必要とされる在宅ケアサービスの提供を優先し、大切な人にとって安全で快適なサービスを目指している。

出典:https://www.instagram.com/p/Cph9LzaPJVl/

Rukun Senior Living、認知症リスク低減法紹介~介護業界動向~

インドネシアの高級老人ホームRukun Senior Livingが2023年2月16日、ホームページに認知症のリスクを軽減するための5つの取り組みを掲載した。

認知症には多くの原因が考えられるが、リスク軽減に役立つ生活習慣がいくつかある。

1)定期的運動:週に最低150分間定期的に運動すると、記憶力が向上する。2)禁酒禁煙:喫煙とアルコール摂取は、脳の健康に悪影響を与える。3)健康的食事:果物、野菜、全粒穀物、赤身のタンパク質が豊富な食事は、認知症の発症リスクを軽減する。4)社会的交流:他の人々との交流や関与は、認知症の発症リスクを軽減する。5)精神を刺激する活動:読書、パズル、新しいスキルの学習など認知能力を刺激し、脳を活性化する。

出典:https://rukunseniorliving.com/5-langkah-kurangi-risiko-demensia/

Kanopi、10ribu Cinta Teman Hidup運動実施~介護業界動向~

人道主義の精神で設立されたホームケアサービス会社KANOPINURSING HOME(KNH)は、2023年1月21日、ホームページで「1万人の生きてる友への愛(10ribu CINTA TEMAN HIDUP:10,000CTH)運動」を行っていることを明らかにした。

KNHでは老人ホームを運営しているが、健康な高齢者は受け入れず、病気のため自立できず第三者の助けが必要な高齢者を受け入れている。

KNHでは、集中治療や専門的な医療が必要で今まで放置されてきた高齢者のために総収容人数の10%を当てることを社会的使命としており、2022年12月22日から始めた大規模な募金活動の「10,000CTH」で集まった資金をこれら集中治療や専門的医療にかかる費用に捻出することにしている。

出典:https://www.nursinghome.id/index.php/2023/01/21/program-1/

Rumah Perawat、高齢者看護師の役割重要視~介護業界動向~

インドネシアのホームケアサービス会社Rumah Perawatは、2023年1月1日、ホームページで「プロフェッショナル高齢者看護師の役割の重要性」に触れた。

Rumah Perawatの高齢者看護サービスは医療サービスだけでなく、メンタルヘルスケアサービスも含まれる。看護師は家族にも高齢の親の健康維持に参画してもらい、高齢者と家族との軽い活動を行うようサポートも行うため、高齢者看護には根気と高度な専門性が求められる。

看護師に求められるのは、①高齢者の病気に関する十分な知識。②習慣が子供のようになり始める高齢者の世話に対応できる忍耐力。③高齢者や仕事に対する高い責任感。④高齢者とのコミュニケーションがうまくでき、高齢者との信頼を築くことなどである。

出典:http://rumahperawat.com/artikel-kesehatan/pentingnya-peran-perawat-lansia-profesional

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2020年 インドネシアの介護(医療・介護)業界

インドネシアのインサン、ホームケアサービスの需要を開拓~介護業界動向~

ジャカルタ、ジョグジャカルタと東ジャワに拠点を置き、ホームケアサービスを行うPT Insan Medika Persada(インサン)は2020年7月29日に高齢者のホームケアの利点について紹介した。

インサンはインドネシアのホームケアサービスプロバイダーで、デジタルベースのホームケアのパイオニアである。24時間のライブインホームケアサービスを提供している。

ホームケアのメリットは①多額の費用をかけずに十分なメンテナンスが受けられる(費用対効果が高い)②常に親を身近に感じられる(親が養護施設ではなく家にいる)の2点。インサンのホームケアサービスは、専門的な訓練を受けた看護師が自宅で親の面倒を親身に適切に見てくれる。

出典:https://blogs.insanmedika.co.id/bingung-pilih-layanan-home-care-atau-senior-living/ 

インドネシアのHome care Service、高齢者対応の看護師派遣強化~介護業界動向~

バンドンに本社を置き、ジャカルタに支店を持つHome Care Service Indonesiaは2020年1月24日にホームページで年配の両親を世話するための高齢者看護師の必要性を訴えた。

Home Care Service Indonesiaは、家政婦、ベビーシッター、看護師、運転手、ガードマンなど様々な家庭のニーズに対応できる人を派遣する会社。

高齢の両親の世話:食事、入浴、治療、同伴などを手助けする看護師は、誰もが高齢者の日常生活に対応できるわけではない。高齢者に対応するコミュニケーション技術を持っている必要がある。高齢者にとって大切なことは愛情をもって接し、残りの人生を生きる動機を与えることなので、メンタルケアもできる看護師が必要だとしている。

出典:https://homecareserviceindonesia.com/perlunya-merawat-orang-tua-dengan-baik/  

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インドネシアのRukun、シニアフレンドリーホテル&リゾート紹介~介護業界動向~

インドネシアで高級老人ホームを運営するRukun Senior Livingは、2020年3月10日、ホームページでシニアフレンドリーホテル&リゾートについて紹介した。

西ジャワ州セントゥルボゴールにあるRukun Senior Livingにはシニアゲストのための施設とサービスを備えたリゾートがある。シニアツアー、アクティビティプログラム、ウェルネスサービスなどさまざまなサービスを提供している。

シニアツアーは、ボゴール周辺のツアーパッケージとなっている。アクティビティプログラムにはアート、ゲーム、ラインダンスやカラオケまでバラエティーに富む。ウェルネスサービスは、必要に応じた介護者の支援と24時間の緊急電話サービスが提供されるということ。

出典:https://rukunseniorliving.com/senior-friendly-hotel-resort/

インドネシアのD’Khayagan、Jababeka Longlifeに社名変更~介護業界動向~

インドネシアで老人ホームを運営する日系のロングライフホールディングスの現地法人は2020年3月6日に発行した会報Vol.14で、従来のPT Senior Living D’KhayanganからPT Jababeka Longlife Cityへの社名変更に伴い、新たなHP https://www.jababekaseniorliving.com を立ち上げたことをアナウンスした。

このホームページには、シニアリビング、ホームケア、シニアクラブ、イベントやその他のサービスに関する情報が掲載されており、4つの言語:インドネシア語、英語、日本語、中国語で案内していることを明らかにした。

また、コラムには老後への投資というテーマで、株式投資に関するAtma Jaya Yogyakarta大学の財務管理を教える講師による投稿が掲載された。

出典:https://jababekaseniorliving.com/download/magz-jababeka-senior-living-vol-14/

シニアクラブインドネシア、特別プログラム実施~介護業界動向~

2020年7月15日、60歳以上の高齢者を対象にしたインドネシア初の高級クラブであるシニアクラブインドネシア(SCI)は、今後半年間の特別プログラムを明らかにした。

SCIは北ジャカルタのパンタイ・インダ・カプックの住宅街にあり、広々と閑静な環境の中にある。毎週月曜日から金曜日の07:30から16:30まで開館しており、住宅街を巡回するシャトルバスもある。

SCIは高齢者のストレスの原因となる空虚さや孤独感を解消できるよう、高齢者とその家族が交流し、知性を磨くことができる特別な場所を提供している。特別プログラムは月に1度、水曜日に開催される。12月は16日にクリスマス特別プログラム「立ち上がり輝こう」が行われる予定だ。

出典:http://www.seniorclubindonesia.com/newsevent.htm 

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2019年 インドネシアの介護(医療・介護)業界

介護ビジネス、インドネシアで大きなチャンス~介護業界動向~

シニア介護施設を運営するPT Living Well Seniors Communitiesはホームページに2019年3月5日付けのKOMPASの記事を掲載した。

記事によると、インドネシアでは、シニアリビングあるいは老人ホーム、とりわけシニアクラブのビジネスは非常高い可能性をもっているとのこと。2025年までに高齢者の資産は23兆ルピア(1千8百億円)に達すると推定され、アジアではインドネシアの高齢者の資産状況は中国、インドに次いで3位だと言われている。さらに、インドネシアの高齢者人口は2,400万人を超えている。

一方で、インドネシアの高齢者の介護ビジネスはまだ比較的新しいので、シニアリビングの施設がまだまだ不足している。

ロングライフ国際学会、インドネシアからも参加~介護業界動向~

介護サービスをグローバルに展開するロングライフグループは、ホームページで第16回ロングライフ国際学会の模様がTOKYO MX NEWSで放映されたことを伝えた。

9月6日(金)に東京・スペース SF 汐留で開催された第16回ロングライフ国際学会の模様が 7日(土)夕方のMX NEWSで紹介された。ロングライフグループは世界的に進んでいる高齢化社会でのケアサービスの在り方を考える国際会議を開催。中国、韓国、インドネシアなどから有料老人ホームや在宅ケアサービスの専門家が参加し、高齢者ケアの実践体験を報告した。

ロングライフグループでは、実践体験を世界的規模で共有し、サービスの質や介護スタッフの意欲向上につなげたい考え。

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インドネシアでASLI EXPO & SENIOR FESTIVAL開催~介護業界動向~

シニア介護施設のSenior Living D’Khayanganがある住宅地、Jababeka ResidenceのホームページにASLI EXPO & SENIOR FESTIVAL 2019が紹介された。

ASLIはインドネシアシニアリビング協会の略称。フェスティバルはSenior Living D’Khayanganで2019年9月28日に開催される。この催しは今年すでにセントゥールとジョグジャカルタで成功裏に開催されており、今回が3回目となる。

今回のテーマは「3世代の家族間で積極的なコミュニケーションと交流を築くことができる3Gファンフェア」。このイベントには、ジャカルタとバンドンのシニアコミュニティーから1,000名以上が参加し、3世代で楽しめるゲーム・歌合戦・ファッションショーなどが行われる。

インドネシアのRukun Senior Living、Rukun Idolを開催~介護業界動向~

インドネシアの介護施設Rukun Senior Livingは、2019年10月7日、フェースブックを通じて、Rukun Idol Season 7を開催することを伝えた。国民的人気テレビ番組「インドネシアン・アイドル」にあやかっている。ロゴもそっくり。

今回、Season 7では「Sweet Love Memories」をテーマにした歌でコンテストが行われる。参加者の資格は50歳以上であること。

参加費は一人15万ルピア(ランチボックスとミネラルウォータ付き)。歌を聴くだけの人の参加費は無料。日時は2019年11月2日9時に登録・開会、10時からコンテスト、15時30分には閉会の予定。場所はダルマワンパークのアルンアルン・コンファレンスセンターのラベンダーホール。チャンピョンには表彰状、トロフィーと商品が授与される。

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2018年 インドネシアの介護(医療・介護)業界

ジャバベカ・ロングライフ・シティ、インドネシア人介護実習生の研修受け入れ~介護業界動向~

2018年8月31日、ロングライフホールディング㈱は、インドネシアで日本人向けに発行されている「じゃかるた新聞」に掲載された記事をホームページで紹介した。

記事の要旨は、ロングライフのインドネシア子会社ジャバベカ ・ ロングライフ ・ シティの介護サービス付き高齢者住宅で160 時間にわたる研修を受けたインドネシア人実習生13名が技能実習・訓練校 MINORI で1年~1 年半にわたって日本語を学んだ後、 8月29日、日本へ出発したというもの。

ジャバベカ・ロングライフ・シティは「じゃかるた新聞」のインタビューに対し「今のインドネシアは介護施設自体が少ないが、 2035 ~ 40 年に高齢化時代を迎えると言われており、 政府も介護技術やサービスを少しずつ浸透させたいと考えている」 とコメントしている。

インドネシアのRukun Senior Living、多彩なイベントを紹介~介護業界動向~

ボゴールのダルマワン・パークで高級高齢者住宅を運営するRukun Senior Livingは入居者へ様々なイベントを提供している。

2018年9月15日にはシニア芸術展覧会が開催された。芸術作品の展示の他に、キルティング・ペーパークラフトの実演・制作イベントや、世界無形文化遺産にも登録されているバティックハンドクラフトの実演、ダンスパフォーマンスなど終日多彩な催しが開かれ、入居者、一般の来場者らを楽しませた。

毎週定例で開催されている行事には、金曜夜のダンス、土曜夜のカラオケ大会、日曜昼のハッピーアワー(家族とゲーム、音楽などを楽しむ)などがある。11月にはインドネシアの人気番組Indonesian AdolをもじったRUKUN Idolが予定されている。優勝賞金は150万ルピア。

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インドネシア初の高齢者住宅街、Rukun Sinior Living~介護業界動向~

Rukun Senior Livingは2018年8月23日、ジャカルタから車で45分の距離に位置するダルマワン・パークに建設したRukun Sinoir Livingを紹介した。

Rukun Sinoir Living高齢者専用住宅街は「リタイア後の生活コミュニティの継続的なケア・支援」を施設のコンセプトとして掲げる。高齢者とその家族に快適で住みよい生活を楽しんでもらえる環境と施設デザインを導入している。

シニアクラブでは様々なエンターテイメントを楽しむことができるほか、釣り・ジョギング・スイミングが楽しめるフィットネスエリアや、サウナ、ゲームルーム、レストランなどのリゾートエリア、理学療法や水治療が受けられるセラピーセンターなど充実した設備を備えている。また、車で10分圏内に病院、モール、ゴルフ場、主要な観光地などが位置しており、アクセスの良さにおいても評価が高い。

インドネシア公共事業公共住宅省、高齢者用公団住宅を公開~介護業界動向~

2018年2月18日、公共事業公共住宅省は東ジャカルタのチブブールにインドネシアで初めての高齢者用公団住宅を建設したことを公表した。

総工費150億ルピア(約1億1千4百万円)をかけて建設された3階建て集合住宅は24㎡タイプ90戸から成り、高齢者が安心して暮らせるようにスロープや手すり、エレベーターなどインフラも充実している。また、家具などの基本設備も入居時より提供され、入居したその日から生活できるように配慮がなされている。

施設の近隣にはチブブール・ジャンクション・ショッピングモールが位置するなど生活インフラへのアクセスも良い。朝の体操や芸術作品の制作、楽器演奏などのエンターテイメントを楽しめ、デイケアを受けられる施設も併設されており、今後の高齢者住宅のロールモデルとなることが期待されている。

まとめ:インドネシアの介護業界

インドネシアの介護サービス業界は、高齢化の影響を受け、今後も成長が見込まれています。今後は多様化する利用者のニーズを捉えることでビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか?

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