今回は、そんなベトナムの食品卸業界に焦点を当てて、最新の業界情報をお届けします。
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2022年 ベトナムの食品卸(飲食・食品メーカー)業界
PHU THAI Group、BESICO社の正規代理店に認定〜食品卸業界動向〜
2022年11月、ベトナムで消費財の輸入・卸売販売等を幅広く手掛けている大手企業Phu Thai Group(本社:ハノイ)はタイのBESICO社ブランドの製品の独占販売代理店となったと発表した。
Phu Thai Groupは、同社を通じてベトナム市場に投入するBESICOブランドの最初の製品としてノンフライヤーの販売を開始した。同製品は食品の脂を最大90%削減する技術が導入されており、ベトナムの国民に健康的なライフスタイルやより便利な調理環境を提供できる期待されている。BESICO社はタイの大手企業子会社で家電製品分野で非常に人気及び信頼を獲得しているメーカーである。また、同社の人気商品にはノンフライヤーやスチームフライヤーなどがあり、タイ全土の電気製品販売店やオンラインストアで幅広く販売されている。
Phu Thai Groupは、今後Besico社ブランド製品をベトナムの中流家庭~上流家庭向けに供給し、ベトナムの家電製品市場でシェアを獲得したいとコメントしている。
出典:https://bit.ly/3OgzOkg
CP Vietnam、高品質なベトナム製品に認定〜食品卸業界動向〜
タイの大手財閥グループであるCPグループは、ベトナムでは農業(飼料など)及び食品(豚肉や鶏肉等)の分野では非常に人気及び信頼を獲得しており、ベトナム全土の店舗で幅広い商品が販売されている。
2023年3月14日夜にホーチミン市で開催された「2023年消費者が選ぶ高品質なベトナム製品」というイベントが開催され、同社グループのベトナム法人(CP Vietnam、本社:ドンナイ省)は「飼料、動物用薬品、水産物」のビジネス部門で高品質な製品に認定された。
同社は、同社製品は原産地が明確で、高い栄養成分が含まれ、環境にも優しい環境で生産されている等の特徴が高く評価された結果であり、自社が持続可能なグリーンエコノミーの発展に向けて努力していることが高く評価された結果だとコメントしている。
出典:bit.ly/3NYZKj0
ACE FOODがMiratorg社製品を独占販売〜食品卸業界動向〜
ACE FOODS社(本社:ハノイ)は世界中のトップブランドの食品製品をベトナムに輸入・販売している企業である。同社が取り扱っている代表的な製品としては海外産の肉類や加工食品等であり、全国のスーパーやコンビニで販売されている。
同社は、2022年8月にロシア最大級の肉製品の生産事業者であるMiratorg社とベトナムでの独占販売契約を締結した。ACE FOODS社ではMiratorg社ブランドの鶏肉やチーズボール、ソーセージなどを含めた幅広い製品を取扱う予定である。
ACE FOODS社がMiratorg社の製品を選んだ理由としては、同社はロシアでトップの肉生産者であり、同社製品は世界の食品安全基準を満足している点等を高く評価している。また、同社ではMiratorg社の加工食品をベトナム国内のスーパーマーケットやレストラン、ホテル等に販売し、ベトナムの消費者に Miratorg社ブランドの商品を認知させてると共に食事の質や健康の向上などに貢献したいとコメントしている。
出典:https://bit.ly/3XQE10V
VISSAN社が大手EC(TIKI)に出店〜食品卸業界動向〜
生鮮肉、冷凍肉、肉加工品の生産及び販売を幅広く手掛ける大手企業VISSAN社(本社:ホーチミン)は、2022年3月7日にベトナムの大手ECサイト(Tiki)内のTiki Ngonに公式ECストアを開設した。
同社がECサイトを開設した背景には、ベトナムの消費者にモダンで便利かつ、迅速な買い物が出来るサービスを提供したい思いがある。公式ECストアでは、VietGAPに適合した豚肉やオーストラリア産の牛肉などが販売されており、消費者が容易に商品が選べるように同社ECストアには商品に関する詳しい情報が掲載されている。
また、同社ECストアはVISSAN社が進めている多様な販売チャネルの構築の一環であり、同社の伝統的な販売チャネル(例:市場、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等)に加えて、若者を中心により多くの消費者の信頼等を獲得しようとする取り組みである。同社では上記のような取り組みを通じて高品質で栄養価の高い食品をベトナムの消費者に供給したいと考えている。
出典:https://bit.ly/3JYctRs
Masan Group、農村市場向けに150億USD投資〜食品卸業界動向〜
ベトナムの大手コングロマリットMASAN Group(本社:ホーチミン)傘下のWin-commerce社(本社:ホーチミン)は、 WinmartとWinmart+等の小売事業等を全国で幅広く展開している。同社は株主総会でベトナム国内の農村市場で1万店舗を展開する準備を進めていると発表し、投資額は150億USDになるとコメントした。
農村市場は一般的には売上及び利益の両面で課題が多く、ビジネス環境は厳しいと考えられている。しかし、同社では製造及び物流プロセスのコストを削減するプロジェクトを行い、改善されてきている。また、同社では規模拡大に向けた簡素化やデジタル化、自動化にも積極的に取り組んでいる。
また、同社ではベトナムの特産品を世界に展開する事業にも取り組んでおり、同社グループ傘下の企業が製造している唐辛子ソース(Chin-su)、インスタントヌードル(Omachi)、コーヒー(Vinacafe)等を含めた商品の海外展開に取り組んでいる。また、中国で傘下のコーヒーチェーン(Phuc Long)が店舗開設の準備を進めている。
出典:https://bit.ly/44GFWYc
2021年 ベトナムの食品卸(飲食・食品メーカー)業界
ベトナムのSATRA、国内で最も近代的な卸売事業者をべと編む目指す〜食品卸業界動向〜
ホーチミン市8区に位置するサイゴントレーディングコーポレーションの支店であるビンディエン卸売市場は、2003年にSATRAによって建設され、2006年に正式に操業を開始した。
同市場はホーチミン市だけでなく国内で最大の多業種卸売市場となっている。近代的なモデル市場になることを目指して、ビンディエン卸売市場のインフラストラクチャシステムには継続的な投資がなされてきた。特に市場の管理、サービス提供、市場運営、品質の向上に重点を置いている。
現在ビンディエンの卸売市場には1,500を超える事業者がおり、毎日最大2,600トンの商品が取引されており、総取引額は1,300億VNDを超えている。
出典:https://satra.com.vn/tin-tuc/khong-ngung-doi-moi-de-tro-thanh-cho-dau-moi-hien-dai-nhat-nuoc-31726
ベトナムのMasanグループ、コロナ禍でも収益増加〜食品卸業界動向〜
Masanグループは、第4四半期と2020年全体の決算を報告し、設定した目標を達成したと発表した。
通年の純売上高は75〜85兆ドン(32.5億〜 36.9億米ドル)の目標に対して77兆ドン(33.4億ドル)であった。税引き後利益は1.23兆VND(5,342百万ドル)であり、これも1〜3兆VND(4,330〜1億3,029万米ドル)の目標の範囲内だ。
MasanグループのVincommerceとMasan Consumer Holdingsを統合したCrownXは、ベトナムで2番目に大きな小売企業であり、2020年度の純売上高は18.1%増の54.27兆VND(25億ドル)でした。
出典:https://www.masangroup.com/msnew/news/masan-news/Masan-records-revenue-doubing-amid-COVID-19.html
CPF、ベトナムで鶏肉工場を稼働〜食品卸業界動向〜
タイ大手複合企業チャロン・ポカパングループのベトナム法人CPVフードは2020年12月23日、ベトナム南部ビンフォック省の工業団地で、鶏肉の食品加工を行う複合施設の開所式典を行った。
ベトナム政府からチュオン・ホア・ビン副首相、グエン・スアン・クオン農業農村開発相、グエン・チー・ズン計画投資相、グエン・バン・ロイ党中央委員・ビンフォック省書記らが出席した。
CPVフードのモントリ・スワンポスリ社長によると、この複合施設は鶏肉加工場として東南アジア最大の規模。 2023年までの第1フェーズでは、年間5,000万羽、11万6,000トンの生産を目指す。
出典:https://www.cpfworldwide.com/en/media-center/1525
ベトナム、年末商戦に入るも消費財の需要は控えめ〜食品卸業界動向〜
消費者信頼感調査の結果によると、世界的にアジア太平洋地域の消費者は倹約を先導していることが示されている。今年の第2四半期には、ベトナムが世界で最も倹約的な消費者の国としてトップになり、香港とシンガポールがそれに続いている。
COVID-19の流行はまだ予測できないため、この傾向は年末まで続く見通しだ。多くの事業上の困難のため、消費者の需要が増えると予想している生産者はそれほど多くない。
旧正月の期間中、スーパーマーケットやサービス業社などに商品を提供する予定だった卸売事業者や製造業者は消費低迷の影響を大きく受けそうだ。
出典:https://www.masangroup.com/msnew/news/market-news/Ung-pho-COVID-19-nganh-hang-tieu-dung-day-manh-kich-cau.html
ベトナムのAnnam groupの配送センター設立について〜食品卸業界動向〜
Annam groupはホーチミンに本社を置く欧米ブランドの食品や生活品を輸入販売を行う食品卸売、小売企業。カンボジア、ラオス、ミャンマーの大手輸送、流通の専門家と提携して小売を行っている。
同社は、ホーチミン市2区にある流通センターの拡張と近代化を通じてサービスを強化に取り組んでいる。
配送センターの敷地面積は1.3ha、延床面積は3階建てで最大13,500平方メートルに及ぶ。同施設の設立にあたっては建設コンサルティング会社のArchetypeが、建築設計、エンジニアリング設計、および積算を担当している。
出典:https://www.archetype-group.com/news/archetype-vietnam-accompany-annam-group-its-distribution-center
2020年 ベトナムの食品卸(飲食・食品メーカー)業界
ベトナム保健省、健康食品の輸入に必要な証明書が明らかに〜食品卸業界動向〜
2019年7月17日、ベトナム保健省は、健康食品の生産・経営における適正製造規範(GMP:Good Manufacturing Practice)に関する通達18/2019/TT-BYT号を公布、即日施行した。
健康食品の輸入の際には、GMP証明書またはそれに相当する証明書の提出が義務付けられているが(2019年7月12日記事参照)、通達18号では、その証明書および発給機関の詳細が明らかになった。
具体的には、生産国の国家機関等で発給される証明書(健康食品の生産施設に対してのGMP証明書など)が必要となる。こうした証明書が発行されない国については、ベトナム保険省専門家評議会を設立、検査をおこなう。
日本産りんご、ベトナムへの輸入条件緩和へ〜食品卸業界事情〜
日本の農林水産省は2019年12月13日、日本産リンゴをベトナムが輸入する際の植物検疫条件が12月15日から変更となり、栽培時の袋掛けが免除となったと発表した。併せて同省は、15日からベトナム産ライチ生果実の日本への輸出が解禁されたことも発表した。
日本産のりんご生果実については、ベトナムが侵入を警戒する病害虫が日本国内で発生していることから、収穫までの袋かけ等の一定の植物検疫条件を満たしたもの以外はこれまで輸出することができなかった。
輸出に取り組みやすい条件について、ベトナムの植物検疫当局と技術的協議を積み重ねた結果、袋かけの代わりに低温処理を行うことでりんご生果実を輸出できるようになった。
ベトナムの食肉ブランド、著しい成長! Masanグループの今後〜食品卸業界動向〜
2020年1月22日、Masanグループは2019年の決算を発表した。収益は前年比2.2%減となったものの、第4四半期の収益は前年比、前四半期比でそれぞれ15.0%、20.0%の増加となった。
食肉ブランドのMEATDeliは著しい成長を遂げており、2019年12月、総売り上げは1,000億VNDに達した。また、Vincommerceの買収により、中期戦略は着々と進みつつある。
Vincommerce社の買収については賛否両論があるが、同社の近代的な小売プラットフォームにMasanグループの製品供給を組み合わせることが他社との差別化につながるとMasanグループ考えている。
ハラル対応の小売店舗をオープン! ベトナムで食品卸業界大手のSATRA
2019年12月25日の発表によると、SATRAはイスラム教徒の顧客にサービスを提供するために、ホーチミン市にハラルの基準に対応した製品を取り扱う、Satrafoods Halalをオープンした。
同店は、ベンタイン市場の西門の向かいに位置する。同エリアにはイスラム教徒の顧客も利用できるようなハラル対応の食品を取り扱う店舗が多く出店している。
ハラル対応の商品であることを示すためには、ホーチミン市のイスラム教徒コミュニティの代表委員会によって「合法」および「使用許可」を意味するHALAL認定を取得する必要がある。こうした認証を明示することで、イスラム教の顧客も安心して買い物ができるようになっている。
2019年 ベトナムの食品卸(飲食・食品メーカー)業界
ベトナムのBinh Dien卸売市場、成長のカギはサービスに〜食品卸業界動向〜
タイの学生らは3月4日、ホーチミン市に位置するBinh Dien卸売市場を訪問した。学生らによると、タイにも同様の市場を見かけることができるものの、Binh Dien市場は自国の市場と比べ優れている点が多いとのことだ。
例えば、タイ(バンコク)の市場は内陸に位置していることから、商品の輸送手段が陸路に限定されるが、Binh Dien市場はBen Luc川に近いため、水路での輸送も可能である。
また、Binh Dien市場はサービスを向上させることで、その付加価値を高めている。飲食店等に向けた同社加工食製品の提供や飲食スペースの設置など、ツーリズムスポットとして観光客などの消費者層を取り込んでいく意向だ。
ベトナムで食品卸業界大手のSATRA、人材育成に注視
SATRAでは人材育成を重要なプログラムとして捉え、長年にわたり人材育成に取り組んでいる。同社は経験豊富な人材はビジネスを成功させる上で明暗を分け、ビジネスの基盤となる要素であると考えている。
同社は自社の成長に必要なスキルを持つ人材を確保するため、2016年末より自社オフィス内に研修センターを設立している。これは2015年−2020年にわたる中期計画を達成する上で、不可欠な要素と位置付けられている。
2018年には同社の販売網は著しい拡大を遂げており、人材育成を担う研修センターが新スタッフにスキルや専門性を指導する上で大きな役割を果たした。
ベトナム商工省、エジプトへコメ品目の輸出が増加〜食品卸業界動向〜
商工省輸出入局は3月26日、エジプト政府(供給省商品供給総局)よりコメの調達に関する入札依頼通知を受け取ったことを報告した。最小入札量は20,000(±10%)トンに及ぶ。
2018年に収穫されたコメが入札対象となっており、入札価格はエジプトに位置する港におけるCIF(運賃・保険料込み)条件のもとで行われる。また、コメ品目の仕様等については、エジプトの技術基準を満たすことが求められる。
納品は2回のステージに分けて行われ、1回目は2019年6月1日から15日、2回目は2019年6月16日から30日となる。ベトナム商工省は同ビジネスを同社にとって大きなチャンスであると捉えており、長期的に安定した国際関係を構築するためにも、品質の保証された安全なコメを納入する意向を示している。
ベトナム産青果物、輸出が軟調〜食品卸業界動向〜
ベトナム統計総局によると、2019年1、2月の野菜、果物の輸出額は、5億8500万米ドルとなり、2018年同期比で約9.9%減少となった。
特に減少しているのは輸出額の7割以上を占める主要輸出先、中国本土への輸出である。同輸出額は昨年同期比で14.7%減少しており、特に2月は減少幅が大きく、前年同期比34.7%減少した。
中国市場への輸出は様々なリスクが付きまとう一方で、今後もしばらくはベトナムにとって主要輸出先になる見込みだ。ベトナムの生産者が安定した販売先を確保するためには、高品質な商品を生産することで付加価値を高めたり、中国向けの包装を採用したりするなどの工夫が求められる。
2018年 ベトナムの食品卸(飲食・食品メーカー)業界
ベトナムで食品卸業界大手のSATRA、新ブランドの有機米をリリース
SATRAは2018年4月10日、「Nàng Huong organic rice」という新ブランドの有機米をリリースした。同ブランドは米国や欧州の有機基準に基づき生産されている。また、HACCP の基準も満たした、食品の安全性に配慮したブランドとなっている。
本製品はに、遺伝子組み換え品種(GMO)、化学肥料、殺虫剤や防腐剤などの使用はない。小売価格は2kgのパッケージで90,000VND(約430円)と、現地ではやや高めの設定となっている。
同社では、米商品事業を8年に渡り行なっている。 2017年には、顧客への訴求力を高めるため商品のパッケージを変更するといったマーケティングにも力を入れた。同事業は、いまや主要事業の1つになりつつある。
ベトナムで食品卸業界大手のSATRA、今後の課題は
世界のビジネス環境は2017年、消費者需要の減少、貿易保護の強化、競争の激化といった大きく複雑な変化を経験。ベトナムもその影響を受けたが、SATRAはこれらはの課題を、柔軟性と創造性でもって乗り越えてきた。
しかし、経験を豊富な人材の確保はいまだに課題として残っている。事業の鍵となる米などの商品や、輸入品の小売展開にはそのような人材がキーとなる。特に、近年の急な事業拡大が人員の不足に拍車をかけている。
2017年の第1~3四半期の輸出総額は7,646万米ドルに達した。グループ傘下のレストランやカフェには引き続きの投資が功を奏し、前年比で穏やかなペースではあるが売上が増加。2018年も引き続き順調な推移が見込めるかは、各種経営課題への対応が鍵となる。
ベトナムのMasan Consumer Holdings、第1四半期は78.3%の売上増〜食品卸業界動向〜
2018年4月24日、食品卸売大手の Masan Group Corporation は、 2018年第1四半期の同社のコンシュマービジネス(Masan Consumer Holdings)の売り上げが3兆5,860億VNDと、前年同期の2兆110億VNDから78.3%の増加となり、当初計画を大きく上回る見込みであることを発表した。
成長の原動力となったのは、マーケティングにより商品のブランド力やプレミアム感を強化してきたことや、調味料やコンビニエンスフード、ビールや加工肉事業の勢いが継続していること、などである。
ベトナムにおける豚肉価格の下落が事業に影響を与えていたが、供給不足による価格調整機能も見込め、 2018年第4四半期に予定している新ブランドの肉製品リリースなどで乗り切りたい考えだ。
ベトナムのMasan Consumer、今後の成長戦略は?〜食品卸業界動向〜
2018年4月26日、Masan Group は年次総会にて2018年第1四半期(ベトナムの会計年度は1月〜12月)の業績報告と今後の戦略を発表した。加工食品を製造する、同グループの子会社「Masan Consumer」は、
各事業分野ごとの課題を下記のように捉えている。
調味料、コンビニエンスフード:プレミア化
飲料:ポートフォリオの拡大
ビール:ポートフォリオの完成、全国への拡大
加工肉:技術の習得
また社全体としての方向性は、下記のように事業対象分野の拡大やポートフォリオの調整を行い、2020年時点でも20%以上の成長を維持していきたい考えだ。
2018年 | 2020年 | |
事業対象 | キッチン | 生活空間全般 全ての消費者が1つはMasan 製品を所有、を目指す。 |
食品:飲料のバランス | 65:35 | 50:50 |
プレミア商品の割合 | 15% | 30~50% |
ベトナムのポテンシャルに賭けるCPF〜食品卸業界動向〜
タイ資本のCharoen Pokphand Foods Plc. (CPF) は、急成長する経済などを背景として、ベトナムはASEANで特にポテンシャルのある国だと捉えている。事実、2018年第1四半期のGDP成長率も7.4%に達することが期待されている。
1988年のベトナム進出以来、ベトナムは同社の成長にとって重要な役割を果たすようになった。国民の6%が生産人口であるため消費・支出は拡大の一途。また、欧州とのFTA締結を背景に輸出額も前年比20%と急増している。
「世界のキッチン」というビジョンに基づき、CPFはこれまで16ヶ国で事業を展開、今や収益の64%が海外事業によるものだ。今後も同社はベトナムをはじめ、ビジネスチャンスが大きい高い国への投資を行っていく。
まとめ:ベトナムの食品卸業界
めまぐるしく成長し続けるベトナムの食品卸業界。動きが活発になる中で今後どのように発展していくのでしょうか?海外からも期待が集まる中、マーケティング分野などにも力をいれてまた新たな分野を生み出し、ベトナム国内だけでなくアジア全体の経済効果につながるといいですね。
ハノイ在住のベトナム人。名古屋大学で文部科学省奨学金の日研生として留学経験有り。日越の翻訳、通訳などが得意で、日本語教師の経験有り。ハノイで日系IT企業に入社後、主に総務・人事、日本親会社との取引業務を約3年経験し、その後長野県で日本企業で勤務。