【急成長する市場】台湾の自動車業界

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2023年6月1日、交通部は、台北市内で年末までに650台の電気バスの導入と、2030年までに都市バスの完全電化を目指すと発表しました。業界内では、電気車両と最新技術の導入で大きな変革が起こり、各ブランドが新たな競争を展開しています。

今回は、そんな台湾の自動車業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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目次

2022年 台湾の自動車(製造業)業界

都市バス完全電化目指し、台北市議会が成運汽車訪問〜自動車業界動向〜

2023年6月1日、交通部は、台北市内で年末までに650台の電気バスの導入と、2030年までに都市バスの完全電化を目指しており、台北市議会交通委員会が、7,000台以上のバスの製造実績を持つ成運汽車を視察し、電気バス実証エリアの土地、充電杭の普及、将来の電力消費について議論したと報告した。

今回の視察は主に北投空港、内湖科学技術園区、北投士林科学園区などに電気バスの実証エリアを設置できるかを目的としており、2030年の完全電気バス導入後は充電問題も悩みとなり、交通局や事業者がどのように対応すべきかも課題となっている。

北投機械工場を電気バスの充電場所として使用するため、車両数なども踏まえてバス事業者と調整中であり、現在プロトタイプを開発している。また、成功すれば将来的に、他のMRT機械工場や周辺地域も同様のモデルを踏襲できるようになる可能性がある。

出典:https://www.mastertrans.com.tw/news_detail/136

和泰のiRentがシェアカープラットフォームを構築〜自動車業界動向〜

2023年8月9日、和泰グループのiRentシェアカー無人レンタカーサービスは「テクノロジーを利用して共有エコシステムに革新的な価値を与える」というコアコンセプトを常に堅持し、台湾で10年目を迎えたと報告した。

iRentはアプリを通じて共有車両のレンタルと返却ができ、現在までに累計ユーザー数は150万人を超え、業界トップの地位を確固たるものにしている。近年の会員数と車の需要の倍増に応え、共有交通車両の開発を拡大するため、愛旺レンタカー、小馬レンタカー及び直航レンタカーの短期レンタル事業者3社と共同で「カーシェアリングプラットフォーム」の設立を発表した。

誰もが携帯電話を所有するデジタル時代において、「カーシェアリングプラットフォーム」は、iRentのカーシェアリングサービスを迅速に拡大し、台湾のレンタカー業界とモバイルサービス業界に新たなエネルギーを注入する。

出典:https://pressroom.hotaimotor.com.tw/zh/article/00051,00051-5,fRxw1Pj8y,1

フォードが台湾SAEの「自動車産業貢献賞」を受賞〜自動車業界動向〜

2023年6月8日、米国フォードモーターの台湾現地パートナーである福特六和汽車は、50年に渡り台湾と深く関わり、近年のスマートマニュファクチャリング、製品品質の最適化、サプライチェーン変革における傑作した経験と取り組みが産官学から満場一致で認められ、第16回自動車技術賞で「自動車産業貢献賞」を受賞したと報告した。

福特六和汽車は、生産ラインの高効率と高品質の実装に取り組んでおり、「スマートロボットの適用による生産ラインの再構築」「バーチャルとリアルの統合によるライン全体のインテリジェンス向上」「マシンビッグデータ分析の連携による製品品質の向上」「サプライヤーのスマートマシンの統合拡大による生産性向上」の4つの戦略で長期目標に向け取り組んでいる。

今後は、自動車産業の製造競争力を高め、サプライチェーン全体の産業構造の最適化を図りながら、現地システムメーカーを育成し、関連サプライチェーンを率いてインテリジェントアップグレードを実行する予定である。

出典:https://media.ford.com/content/fordmedia/fap/tw/zh_tw/news/2023/06/0608/_-_.html

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ヒョンデ台湾4ヶ月連続販売台数2,000台突破〜自動車業界動向〜

2023年8月2日、新車販売のピークシーズンとなると7月中旬を挟み、台湾総市場は2ヶ月連続で4万台を超え、4万2,360台と濃い水準となる中、ヒョンデ台湾は4ヶ月連続で新車販売台数2,000台を突破、7月は2,074台で前年同期比46.7%増、非高級車ブランドで初めて3位にランクインしたと報告した。

ヒョンデ台湾の2023年上半期の成長の勢いを詳しく見ると、小型から大型まで、Venue、TucsonL、Custinは毎月予約がピークを維持し、生産能力回復後も供給が依然として追いついていない。また、Porterは3.5トン商用車の主要なディーゼル車であり、中小企業にとって最良のパートナーになりつつある。

石油と電気のターボチャージャーを搭載した、Tucson L Turbo Hybridの売上が6、7月と倍増し、高効率エンジンの強さ、環境保全・省エネ、グレードやスペックなど、コストパフォーマンスと強度の高い新車が消費者の真のニーズに応えられることを証明している。

出典:https://www.hyundai-motor.com.tw/news-in-386.html

台湾ホンダの一週末における最高販売記録を達成〜自動車業界動向〜

2023年8月15日、台湾HONDAの新型CR-Vは、店頭で販売を開始した初めの週末で注文が爆発的に増加し800台を超えたと発表した。これは台湾HONDAの単一週末に於ける最高売上高の記録を樹立する数字であり、また、これまでの累計受注台数は3,600台を超えている。

HONDAのCR-Vは、台湾での導入以来、乗用車が持つ快適性とステーションワゴンの快適性及びスペース機能を組み合わせて、幅広い年齢増の消費者に愛され、高い品質と信頼性、中古車としも優れたブランド価値により、市場で高い評価を得て、累計販売台数は27万台を超えている。

新型SR-Vは、先代の優れた基盤を継承し、「充実の安全技術」「上質で質感のあるコックピット」「グレードを超えて変化する空間」「力強い動力性能」の4つの絶対的なアドバンテージを実現し、ベンチマークを超えて進化をしている。

出典:https://www.honda-taiwan.com.tw/Auto/News/Detail/96eae27b-32bf-493c-b650-f068c11af119

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2021年 台湾の自動車(製造業)業界

台湾の中華三菱、ケータリング業界に参入〜自動車業界動向〜

2021年2月2日の発表によると、中華三菱はケータリング業界に参入するとのこと。同社の「車・電気分離リースプラン」を使用すると、ガソリン車を1台購入した場合に比べコストを半分に抑えられるため、電気自動車を2台分購入でき、ドライバーが食事を届けるスピードを効果的に改善できる。さらに、環境へのダメージも減らすこともできる。

E-VERY電気自動車はBMWと同じグレードのSamsungSDIバッテリーを採用。夜間に壁掛け充電器で簡単に充電でき、毎日軽々と走行することが可能。

ガソリン車1台あたりの基本的な燃料費と年2回のメンテナンス費用は年間合計約58,000元だが、電気自動車のリースプランは最初の8年間は月額バッテリーレンタル料金2,899元で済み、1年で34,788台湾ドルまでコストを下げることができる。

出典:中華三菱 https://www.mitsubishi-motors.com.tw/news_page.php?id=1698

台湾にも展開するヒュンダイ、新サービスを開始〜自動車業界動向〜

2025年までに、世界をリードする新エネルギー車ブランドになることを約束しているHYUNDAIグループは、過去2年間にさまざまなハイブリッドモデルを発売し、革新的な無公害水素燃料電池車を発表している。 ]

国内の総合販売代理店である南陽実業は、KONA Hybridの新エネルギー自動車の魅力を早期に体験してもらうために「コンシェルジュショートリースプラン」サービスを開始。通勤やおでかけにも適用することができ、1日あたり4000台湾ドルでレンタルすることができる。南陽実業の顧客の場合は、1日あたり1500台湾ドルでお得にレンタル可能。

KONA Hybridのユニークなデザインは、ドイツの「Red Dot Design Award」やアメリカの「Good Design Award」など4つの賞を受賞している。

出典:ヒュンダイ https://www.hyundai-motor.com.tw/news_in_248.html

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台湾の裕隆汽車の営業運営状況について 〜自動車業界動向〜

裕隆汽車の2021年2月の営業収入は、5,536,776千台湾ドルで前年同月比プラス16.48%だった。1〜2月の累計金額は13,558,959千台湾ドルで、前年比プラス17.20%となった。

同社は中国本土の自動車販売・貿易会社への投資も広く行っており、2020年の第3四半期末の台湾から中国本土への累積投資額は33,641,607千台湾ドルとなっている。

裕隆汽車の自社ブランドは「LUXGEN」(URX,U6,M7,V7)だが、NISSAN車の販売(Tiida,KICKS,SENTRA,X-TRAIL)も行っている。

出典:裕隆汽車 https://www.yulon-motor.com.tw/investors_operational.aspx

台湾でFORD大好評!2021年初月の市場販売第3位 〜自動車業界動向〜

フォードの強力な製品ラインは、2021年1月に消費者から熱狂的な反応を受け、新車販売3,505台、市場シェアは6.8%に達し、市場全体で第3位の販売記録となった。

熱狂を呼び続けているFordフォーカス車シリーズは、1月に1,700台以上の新車を市場に投入するという記録を打ち立てた。その中には、2021年1月に発売されたばかりの中型The All-New Ford Focus Activeがあり、販売を開始した最初の月に1,500台以上の注文を獲得。台湾で人気のレジャー向け車市場で、最も目を引く新しいダークホースになった。

ただ、現在世界的な自動車用チップ不足の影響があり、フォードも例外ではない。輸入車、国産車を問わず、台湾市場の一部のFordフォーカスの新車は待機期間の延長を余儀なくされている。

出典:FORD https://media.ford.com/content/fordmedia/fap/tw/zh_tw/news/2021/02/01/ford_2021_.html

台湾で輸入車販売量1位のVolkswagen The T-Roc〜自動車業界動向〜

The T-Rocは発売以来消費者に支持されており、2021年1月の納車・上場台数は514台に達し、独自の製品力と優れた競争力を発揮した。

フォルクスワーゲンミニバンシリーズにThe T-Crossと#TimeToRock The-Rocが加わった後、強力なラインナップを形成。ブルーオーシャンで好成績を出し続けた。T-Rocは同クラスの輸入車の販売実績1位を獲得しただけでなく、SUVシリーズの輸入車市場全体で2位にランクインした。

The T-Rocはダイナミックなデザインなだけでなく、MQBモジュラーエンジン技術プラットフォームとTSIエンジン先進技術を採用。6つのSRSエアバッグとIQ.DRIVEインテリジェント運転支援システムが標準装備され、実用性と安全性の高い車に仕上がっている。

出典:Volkswagen https://www.volkswagen.com.tw/zh/about-volkswagen/news/2021-02-08.html

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2020年 台湾の自動車(製造業)業界

台湾NISSANがリーフ所有者に無料充電所を提供〜自動車業界動向〜

NISSANLEAFは、世界的に人気のある電気自動車である。独自に開発した40kWhリチウム電池を使用しており、最大走行距離は約311キロメートルである。(条件により最大走行距離は変わる)2019年11月13日の発表によると、LEAF所有者に便利な充電環境を提供するため、24時間無料の緊急充電サービスを開始したとのこと。

LEAFには、安全のためNISSAN INTELLIGENT MOBILITYスマート技術が搭載されており、所有者に安全と安心を提供する。今までとは異なる電気自動車の走りの楽しさだけでなく、スマート技術を使った日産の未来という意味も込められている。

裕隆日産自動車は、満足のいく充電環境を提供するため、2019年までに無料急速充電所を4か所で開始。さらに、これから新しくLEAFを購入するオーナーには、50,000台湾ドルのAC家庭用充電デバイスを贈呈する。

出典:http://new.nissan.com.tw/nissan/News/press/564

台湾政府系機関が一般道での自動運転試験開始〜自動車業界動向〜

2019年10月22日の発表によると、台湾政府系研究機関の工業技術研究院は、新竹市南寮地区の一般道で、自動運転車の試験走行を始めたとのこと。

「Taiwan No. 0001」と呼ばれるこの自動運転車は工業技術研究所が開発したもので、今回、新竹市の協力を得て一般道での試験走行となった。ナンバープレートを付けた自動運転車の一般道での走行実験は台湾で初めて。

試験走行を重ね、実際の道路状況に関する情報を収集し、台湾の自動運転技術の急速な成長を目指し、台湾の自動運転車関連産業が国際市場に参入できるよう図っていく考えだ。

出典:https://www.itri.org.tw/ListStyle.aspx?DisplayStyle=01_content&SiteID=1&MmmID=1036276263153520257&MGID=1036730556007265562

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自動車税、最大50,000台湾ドル免除〜自動車業界動向〜

中華民国政府は、条件を満たした車両購入者に対し、自動車税を最大50,000台湾ドル免除する政策を行っている。6年以上使用している中古車かつ登録して1年以上経っている車を下取りなどに出し、新車の小型乗用車を購入する人などが対象となる。この施策が適用されるのは、110年(2021年)7月6日までに登録された自動車である。

一方、中華三菱は、自動車購入者に対し、政府からの自動車税の免除を待たずに最大50,000台湾ドルの割引を行っている。対象者は、政府の自動車税免除を利用して、国内または輸入車の三菱自動車を購入する人である。関連するすべての書類を準備し、三菱販売店発行の法的文書に署名する必要もある。

当該機関が、自動車購入者が条件を満たし、さらに準備した書類が正しいことを確認した後、中華三菱に振り込まれる。しかし、当該機関の審査を通過しなかった自動車購入者は、中華三菱が割引した金額を全額同社に返還しなければらならい。

出典:https://www.mitsubishi-motors.com.tw/act/bestrenew/

自動運転技術について議論。台湾でAPEC自動車対話会合開催〜自動車業界動向〜

APEC(アジア太平洋経済協力)の第31回自動車対話会合が2019年12月4日、5日の両日、台北市で開催された。アメリカ、日本、韓國、タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア、香港、ロシア、カナダ、メキシコ、ペルーそして台湾の自動車産業政策に関わる政府関係者、同業者組合の代表、業界関係者など100名余りが参加した。

自動車対話会合は1999年以降、年2回開催されているが、台湾での開催はこれが初めて。この会議では、自動車市場の発展の現状が説明されたほか、国際貿易の視点から車両に関する法規や基準の見直し、また、自動運転車や電気自動車の発展傾向などについて議論された。

ここでは、APECが自動運転の指導マニュアルを作成し、APEC域内において安全で技術化され、経済価値のある自動運転車産業を発展させることなどが提案された。

出典:https://www.trade.gov.tw/Pages/Detail.aspx?nodeID=40&pid=685728

台湾の國瑞汽車、中華民国経済部から表彰〜自動車業界動向〜

2019年10月7日に台北国際コンベンションセンターで第16回「全臺全球招商論壇(台湾グローバル投資フォーラム)」が開催された。その中で、國瑞汽車が35年に渡る台湾での積極的な活動を認められ、中華民国経済部から「十大傑作貢獻外商奨(優秀貢献外国企業賞トップ10)」が贈られた。

國瑞汽車は1984年の設立以来、台湾で積極的に投資を行い、新しい設備と技術を導入し続けている。また、同社は必要な部品や設備などの約80パーセントを現地の企業から調達している。地元のサプライヤーと協力して、電気技術機器の共同開発や自動車のデザインを行っており、台湾の消費者のニーズに合わせた商品を提供している。

同社の研究開発センターと生産技術センターが台湾に設立され、次世代の移動車両の開発など、将来を見据えた産業技術の開発に取り組んでいる。

出典:http://www.kuozui.com.tw/newsDetail.aspx?id=110

まとめ:台湾の自動車業界

台湾の自動車販売数は国産車は減少傾向にあり、直近では外国車とほぼ半分ずつのシェアになっています。背景としては台湾人の収入があまり上がっていないことが示唆されているため、各社が割引やサービスなどの対応に迫られています。今後も消費者の手に届きやすい価格設定が求められるでしょう。

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