【私的保険の必要性】マレーシアの保険業界

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マレーシアには公的な医療保険、介護保険は存在せず、社会保険制度といえるものは、退職者の所得確保制度である従業員積立基金(EPF)、及び従業員社会保障制度(SOCSO)に限られます。

今回は、そんなマレーシアの保険業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

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目次

2023年 マレーシアの保険(金融・法人サービス)業界

グレートイースタン富の蓄積プラン開始

保険大手のグレートイースタンライフマレーシアは、富の蓄積プラン「グレート・マルチジェン・ウェルス」の販売を開始したことを発表した。この保険はマレーシア初の保険プランであり、保険契約者が長期貯蓄を行い、それを複数の世代に移転することを支援するもので、被保険者の変更、代替保険契約者の任命、二次被保険者の任命などをすべて1つのプランで行うことができる。​

グレート・マルチジェン・ウェルスは、投資ブースター付きの限定払終身プランとなっており、70歳、80歳、90歳までの貯蓄と保障を提供し、保険料の支払期間を5年、10年、20年から柔軟に選択できる。​

ダトー・コー・ヤウ・フイ最高経営責任者は、本プランは家族の将来の生活保護を確保しつつ、家族の財産が各世代で富を築き続けることを可能にすると述べている。​

出典:https://www.greateasternlife.com/content/dam/dmassets/great-eastern/malaysia/gelm-brand-comm/gelm-about-us-media-centre/news-and-press-release/gelm-bc-mc-greatmultigenwealth.pdf

アリアンツが3つの商品を発表​

アリアンツ・マレーシアは、ラーマ保険イニシアティブに基づく3つの追加商品を発表した。3つの商品は総合保険とTPFT(第三者、火災盗難)をカバーする「プライベートカー・ラーマ・パッケージ」、そして生命保険の新商品「Allianz Kasih4All」となっており、それぞれ自家用車と生命保険の手頃な保険ソリューションに対応する。​

プライベートカー・ラーマ・パッケージには、死亡または身体障害時の傷害補償(5,000リンギット)、事故による入院手当(1日50リンギット、60日間)、洪水被害補償(1回限り、3,000リンギット)が含まれる。このパッケージは、アリアンツ・プライベートカーのTPFT保険契約者、および排気量1,500cc以下、保険金額30,000リンギット以下の自家用乗用車総合保険契約者に自動的に提供される。​

また、同社のラーマパッケージには洪水救援給付金が含まれており、洪水災害に直面した際には契約者を一時的に救済することができる。​

出典:https://www.allianz.com.my/personal/media-hub/three-insurans-rahmah-private-car-life-insurance.html

マイエアラインがチューリッヒを任命​

航空会社のマイエアラインは、チューリッヒ・マレーシアを唯一の旅行保険会社に任命したと発表した。この契約は、マイエアラインの既存および今後の全路線をカバーするものとなっている。​

マイエアライン旅行保険は、フライトの遅延や旅行のキャンセル、手荷物の紛失、破損、遅延、旅行中の緊急医療、COVID-19給付金などをカバーする、カスタマイズされた旅行保険となっている。​

マイエアラインのレイナー・テオ最高経営責任者は、チューリッヒ・マレーシアは私たちの要求を理解し、乗客に最適なソリューションを提供するためのグローバルな専門知識を持っているとし、チューリッヒ・マレーシアの戦略的ソリューションは、安全で信頼性が高く、手頃な料金で航空券を提供し、顧客に選ばれ、信頼される航空会社になるという同社の使命を前進させることができると確信していると述べている。​

出典:https://www.zurich.com.my/en/about-zurich/zurich-in-the-news/2023/2023-03-07

東京海上保険のギグワーカー向け保険​

マレーシアの大手保険会社である東京海上保険は、ワンストップ物流ソリューションを提供するKirimMan社、およびアジア太平洋地域のフィンテック企業であるFinology社と提携し、配送特約を中心としたギグ・エコノミー労働者向けの手頃な保険商品を提供することを発表した。​

この新商品は1日1リンギットという低価格で、ギグワーカーに仕事中の事故に対する手頃な保障を提供するものとなっている。事故による死亡や後遺障害、事故による医療費、救急車の費用などが補償され、保障は配達に限らず、1日中適用される。​

東京海上、KirimMan、Finologyの提携は、マレーシアの保険業界におけるデジタル化と、すべてのマレーシア人にとって保険をより身近なものにするためのテクノロジー活用を推し進めるものとなっている。​

出典:https://www.tokiomarine.com/my/en/non-life/about-us/media-centre/tokio-marine-finology-kirmmman-partner-to-offer-affordable-pa-to-gig-economy-workers.html

エティカが太陽光エネルギー不足保険​

マレーシアの大手保険会社であるエティカは、太陽光エネルギー不足保険(SESI)をマレーシアで初めて開始したことを発表した。この保険は、日射量の低下、つまり太陽から受け取る光エネルギーが減少することによってエネルギー生産量が不足し、そこから生じる金銭的損失を、保険対象の太陽光発電事業者に補償するものとなっている。​

SESIは、将来のソーラーパネル・エネルギー生産量に基づいて予測される収入と利益の不足分を補償することで、太陽光発電事業者に安心感を提供するように設計されている。​

エティカ・ジェネラル・インシュアランスのフハイルディン・モハド・ユソフ最高経営責任者は、同社が太陽光エネルギー不足保険を導入する国内初の保険会社であることを誇りに思うとし、これは、国の再生可能エネルギー比率を2022年の25%から2025年までに31%に引き上げるという政府の取り組みに沿った画期的な保険ソリューションであると述べている。​

出典:https://etiqa.com/newsroom/etiqa-launches-solar-energy-shortfall-insurance-sesi/

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2021年 マレーシアの保険(金融・法人サービス)業界

マレーシアのHLAがオンラインでカスタマイズ商品発表〜保険業界動向〜

ホンレオングループ傘下のホンレオン・アシュアランスは、オンラインプラットフォーム「HLA Touch」で、年間保険料5リンギットから利用できる「HLA Stackable」を発表した。

COVID-19の流行は、デジタル化や非接触型取引を急速に普及させるきっかけになった。これを受け、顧客ニーズの変化から不測の事態が発生しても、誰もが手ごろな価格で簡単に利用できる保険を整備した。

HLA Stackableは生命保険だけでなく、事故による高度障害保険や入院保障などをカスタマイズできる。また、必要な時に保障範囲を広げることも可能であり、顧客はニーズに応じて柔軟に生命保険と組み合わせることができる。

出典:https://www.hla.com.my/CMS/News-Admin/Press-Release/2020/Hong-Leong-Assurance-Introduces-HLA-Stackable/Press-Release_HLA-Stackable-EN.aspx

マレーシア初のサイバー保険提供開始〜保険業界動向〜

アライアンスバンクとチューリッヒマレーシアは、サイバー犯罪による経済的損失からマレーシア人を守るため、マレーシア初のサイバー保険「Z-ALLIANCE CYBER PROTECT」を発表した。

同商品は、オンラインでの個人情報の盗難、恐喝、詐欺などによる金銭的損失から消費者を保護する。また、マルウェアに感染したパソコンの復旧費用や、商品・サービス未着に起因する不正取引の損失を補償する。契約は1日当たり0.31リンギットの価格で提供される。

アライアンスバンクのグループCEOは、COVID-19流行時に多くの消費者がオンラインで必需品を購入しており、個人向けサイバー保険は顧客をサイバー犯罪の被害から守るためのタイムリーなソリューションであると述べている。

出典:https://www.zurich.com.my/en/about-zurich/zurich-in-the-news/2020/2020-11-02

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マレーシアにも展開するAIAがデジタル保険プランを発表 〜保険業界動向〜

生命保険と金融サービスを提供するAIAの子会社であるAIAジェネラルは、デジタル消費を行う顧客向けに初のデジタル保険プラン「AIA Online Shield」を発表した。

この保険プランは、事故、COVID-19、デング熱を範囲とし、給付や保険期間を柔軟に選択できる。事故による死亡の場合は最大5万リンギット、COVID-19とデング熱の場合は最大1.2万リンギットが保障される。「AIA Online Shield」は、大手オンラインショッピング・プラットフォームであるショッピーの12.12セール・キャンペーンに合わせてデジタル・デビューする。

新商品実現において、同社はZA Tech Globalと提携し、シンプルでありながら専門性の高い損害保険商品を開発しており、多くのデジタルプラットフォームとの提携を目指している。

出典:https://www.aia.com.my/en/about-aia/media-centre/press-releases/2020/aia-general-berhad-launches-innovative-digital-general-insurance-initiative.html

アリアンツとPOSマレーシアが提携 〜保険業界動向〜

保険・金融サービスを提供するアリアンツライフインシュアランスはPOSマレーシアと提携し、全てのマレーシア国民が手頃で利用しやすい生命保険プラン「Pos LifeCare」を発表した。

当該プランでは、死亡と高度障害を保障し、事故による死亡・障害、及びデング熱やCOVID-19感染による死亡についても追加の保険料が支払われる。また、デング熱で入院した場合も現金が給付される。保険は、毎年更新が可能な団体定期生命保険となっている。

アリアンツライフのジョセフ・グロスCEOは、本パートナーシップは、都市部と農村部の両方において、すべてのマレーシア人へ生命保険プランを提供することを目的としていると述べている。

出典:https://www.allianz.com.my/allianz-life-pos-malaysia-introduce-pos-lifecare-insurance-plan

マレーシアにおいてCOVID-19ワクチン基金で顧客支援 〜保険業界動向〜

保険大手のグレートイースタンは、COVID-19の予防接種プログラムの展開に伴い、顧客支援を行うためにCOVID-19ワクチン基金に総額100万リンギットを拠出することを発表した。

この基金では、COVID-19ワクチンの接種後14日以内に副作用による入院が発生した場合、1日あたり200リンギット(最大7日間)の入院費を顧客に給付する。また、接種後に副作用による入院から30日以内に死亡した場合、1万リンギットの一時金が支払われる。対象は、グレートイースタンライフアシュランス、グレートイースタンラジェネラルインシュアランス、そしてグレートイースタンタカフルの顧客となっている。

同社のダトー・コーCEOは、当該基金は同社が進める様々なCOVID-19対応の一つであるとしている。

出典:https://www.greateasternlife.com/content/dam/great-eastern/my/homepage/about-us/media-centre/news-and-press-releases/media-releases/2021/great-eastern-pledges-rm1million-covid-19-vaccine-fund.pdf

まとめ:マレーシアの保険業界

COVID-19の流行は、デジタル化や非接触型取引を急速に普及させるきっかけになり、これを受けて、顧客ニーズの変化から不測の事態が発生しても、誰もが手ごろな価格で簡単に利用できる保険の整備が重要となっています。

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