フィリピンの保険業界では、マニュライフフィリピンがHRアジアからの連続的な表彰を受け、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)を高く評価されています。
一方、FWD生命保険はMPL-PHシーズン12の公式保険会社として、ゲーマー向けの新しい独占的な保険「FWD The One」を提供しています。フィリピンのeスポーツ人口は急速に増加し、2023年8月時点で毎日540万人以上に達していますが、この急激な増加に伴い、健康関連の懸念も増加しています。
今回は、そんなフィリピンの保険業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
読了時間の目安:5分
2023年 フィリピンの保険(金融・法人サービス)業界
BPI AIA、メッセンジャーアプリを通じた低価格の保険を導入
BPI AIAは、メッセンジャー経由で利用できる生命保険「PamilyaProtect」を導入した。健康保険、生命保険、事故保険が1つにまとまっており、家族全員に安心を提供する。
保険契約者は月額500ペソ未満で最大200万ペソの保険に加入でき、主被保険者は病気や事故などによる入院で1日1000ペソの給付金が支払われる。補償範囲は両親や配偶者、パートナー、子供、兄弟などにも適用され、海外にいるフィリピン人も対象である。
PamilyaProtectはBPIクレジットカード及びEMV対応デビットカードがあれば10分以内で保険に加入でき、主被保険者の年齢は18〜64歳が対象となる。
Manulifeフィリピン、トップ保険雇用主で複数の賞を受賞
マニュライフフィリピンは最近、2つの国際的な受賞団体から連続して表彰を受けた。HRアジアはマニュライフをアジア(フィリピン支部)で最もやりがいのある企業の一つに挙げ、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DEI)を高く評価した。
HRアジアは世界的な雑誌であり、模範的なHR慣行や強力な従業員エンゲージメント、前向きな職場文化、強力なDEIイニシアチブを持つ企業を表彰している。
また、保険ビジネスアジアは、マニュライフを今年のトップ保険雇用主のひとつであると認めた。保険ビジネスアジアも世界的なメディア企業であり、保険会社の従業員の福利厚生やインセンティブ、開発や文化に関する内部調査を行っている。
COCOLIFE、第4四半期の変額保険復活キャンペーンを実施
COCOLIFEは顧客とのつながりを再燃させ、今後も顧客の保険契約が繁栄し実行可能であることを保証するために、第4四半期の変額保険復活キャンペーンを開始することを発表した。
このキャンペーンでは全ての変動プランに対して延滞利息の50%が免除され、保険料が未払いの保険や自動失効した保険が対象となる。回復は保険契約失効日から3年以内となっている。
キャンペーン特典を利用したい場合はキャンペーン期間中(10月1日〜12月31日)に必要な要件を全て満たす必要があり、要件を満たせない場合は標準の延滞利息が適用となる。
出典:https://www.cocolife.com/q4-reinstatement-campaign/
アクサフィリピンとトヨタ 国内初のPay-How-You-Drive保険商品を発売
大手保険プロバイダーのアクサフィリピンは大手モビリティ企業であるトヨタ・モーター・フィリピン(TMP)と共同で、「Connected Toyota Insure」を正式発売した。これは国内初のペイ・ハウ・ユー・ドライブ自動車保険商品である。
この保険は保険料を計算する際に車両の使用状況を考慮する点が特徴的であり、顧客にはコーナリング、ブレーキ、加速などの運転習慣に基づいた運転スコアが与えられる。走行距離が少なくてもスコアが高ければ割引率も高くなり、最大 25% の更新保険料割引となる。
また、事故の際の紛失・破損、第三者賠償責任、運転者および同乗者の傷害に対する治療費などを包括的に補償してくれる。
FWD生命保険、フィリピン初のゲーマー向け保険を開始
FWD生命保険はMPL-PH(モバイル レジェンド: バンバン プロフェッショナル リーグ – フィリピン)シーズン12の公式保険会社として、新しく独占的な保険であるゲーマー向けの保険「FWD The One」を提供している。
フィリピンではeスポーツが非常に人気であり、モバイルレジェンドのようなゲームユーザーは2023年8月時点で毎日540万人以上である。しかしゲームの人気の高まりとともに、健康関連の懸念も高まっている。
FWD The OneはMPL-PHの今季限定品で、ゲーマー向けの保険はフィリピン初の試み。1年間の補償で330ペソ〜、重篤な病気の補償や事故死亡補償を追加することもできる。
2021年 フィリピンの保険(金融・法人サービス)業界
SunLifeフィリピン、『LAZADA』で保険販売〜保険業界動向〜
カナダを拠点とする世界有数の金融サービス会社として、保険、退職金、投資商品およびサービスを提供しているSunLifePhilippinesは、国内大手ECサイトの「Lazada」を通じて保険商品の販売を行い、COVID-19パンデミック禍を乗り切る狙い。
顧客は同社のウェブサイトとその保険代理店以外に、Lazadaを通じて同社の商品を購入できるようになる。本サービスは2018年から開始されており、ファイナンシャルアドバイザーとのやりとりを通じて販売される。
Lazadaでのメインターゲットは主婦と学生であったが、医師、建築家、企業、サリサリ店のオーナーなど、他の顧客セグメントからの保険商品に対する需要が高まっているのを同社は実感しており、クライアントのニーズに合わせた商品を今後も展開していく予定。
出典: https://www.pna.gov.ph/articles/1131878
フィリピンのMalayan Insurance、Covid-19の保険サービス開始〜保険業界動向〜
1930年に設立され、日系の東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資しているMalayan Insurance Co. Inc.(MICO)は、Covid-19に焦点を当てた保険サービス「Vital Cover」の提供を開始した。
保険契約者がCovid-19、デング熱、またはチクングニア熱に襲われた際に、事故および入院保険として、最大14日間、最大病院隔離時の毎日の病院収入給付を提供する。
製品の保険料は、12,500ペソ相当の補償範囲で130ペソから加入可能。より高い補償範囲のプランCは、顧客の年齢に応じて、1,470ペソから加入可能で最大300,000ペソ相当の支援を提供する。フィリピン国外で感染し、治療を受けた保険契約者は対象外となる。
出典: https://www.malayan.com/news/details/malayan-covid19-insurance
フィリピンで保険業界大手のPGA、デング熱をカバーする保険を提供
国内最大の損害保険企業であるPrudential Guarantee & Assurance(PGA)は、デング熱にかかる可能性のあるクライアントに保険を提供するプログラム商品である「Acci-Shield +」の提供を開始した。
1年間の補償料は300ペソで、デング熱と診断されたクライアントに対して1回限り2万ペソの現金援助を発行する。クライアントが病院に隔離されたり入院していなくても、全額が支給される。クライアントのHMOとPhilHealth以外の医療費軽減の一助となる。
診断は、クライアントの主治医によって認定され、同社の認定医療コンサルタントによって検証される必要がある。これから梅雨の時期を迎えデング熱患者の急増が予想される中、保険加入者の安心材料となる狙い。
FWD、フィリピン国内初のアフィリエイトプログラムを開始 〜保険業界動向〜
2014年に設立し、香港、インドネシア、日本、マカオ、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムに国際的な拠点を置き、現在はフィリピンでも急速な成長をみせているFWD Life Insurance Corporationは、国内初のアフィリエイトプログラムを開始すると発表した。
モバイルアプリをダウンロードして無料登録するだけで、誰でもアフィリエイトになることができる。同社のファイナンシャルアドバイザーは、このアプリを通じて財務知識を高め、顧客に投資と生命保険で将来を見据えること可能にする。
アフィリエイトプログラムは関係者全員にとって双方にメリットのあるプラットフォームである。このアプリは、人々に直接力を与え、好循環を生み出すことを目的として、雇用を創出しながら、共有可能な金融知識、ツール、およびソリューションを提供する。
出典:https://www.fwd.com.ph/en/news-press/news/2020/financial-literacy-and-crisis-readiness-app/
フィリピン保険委員会(IC)、ECQ免除証明書に関して指示〜保険業界動向〜
生命保険会社や損害保険会社、相互扶助連合などの営業の監督・規制や、発行代理店、一般代理店などに対する営業許認可証の付与・停止などを行う保険委員会(IC)は、健康保険および健康維持機構(HMO)に対して従業員の強化されたコミュニティ検疫(ECQ)免除証明書を保護するよう指示した。
ICは、保険会社の骨格労働力および請求処理、限定された顧客・サービスに関与するHMOの免除証明書の発行に関する実施ガイドラインを発行した。
実施ガイドラインによると、免除の対象となる骨格労働力は、請求解決プロセスの完全な提供を可能にするために必要な人員を含む、不可欠な人員に限定される。ECQの実施において骨格労働力の免除を求める事業体は、認定された要員リストをICに提出する必要がある。
出典:https://www.insurance.gov.ph/PR/Certification-HP
まとめ:フィリピンの保険業界
日系企業も業務提携、またはローカル企業への出資という形式で参入しており、大手の保険会社への集約の動きが見られています。今後の動向にも注目が集まり
マニラ在住5年目の日本人。法政大学経済学部卒業後、2010年4月よりWeb業界を目指す社会人向けのスクールのインストラクターとして主にコーディングソフトや画像編集ソフトの授業を担当。2015年より海外での生活とキャリア形成を目的に、青年海外協力隊に参加。