【顧客へのサービスとは】インドネシアのプライベートバンキング業界

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利用者拡大にむけてインドネシア国内では顧客へどのようなサービスを提供できるかを大手銀行が検討しています。顧客満足へつなげることができるのでしょうか?

今回は、そんなインドネシアのプライベートバンキング業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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目次

2020年 インドネシアのプライベートバンキング(金融・法人サービス)業界

メイバンクインドネシア、ウェルスマネジメント手数料増加〜プライベートバンキング業界動向〜

2020年2月19日、メイバンクインドネシアのタスウィンザカリア社長は、2019年の決算結果を総括して、「メイバンクインドネシアは預貯金額の伸びが低下する中、2019年は困難な年であったが、良好な営業利益を得ることができた。」と語った。

また、営業利益を伸ばした原動力は、M2Uチャネルを介した送金手数料、bancassurance(保険商品販売)手数料とウェルスマネジメントの手数料収入が急速に増加したことで、これによりメイバンクインドネシアの収益成長が支えられたと社長は説明した。

2019年9月に導入されたM2Uモバイルバンキングアプリは、手数料収入と顧客獲得の両方の増加に貢献。ウェルスマネジメントとともに今後のさらなる拡大が期待されている。

出典:https://www.maybank.co.id/NewsAndAnnouncement/NewsAndAnnouncements/2020/02/19/08/53/laba-operasional-maybank-indonesia-naik 

UOBグループ、インドネシアのアセットマネジメント会社買収 〜プライベートバンキング業界動向〜

2019年9月4日、UOBグループのアセットマネジメント会社UOB Asset Management Ltdがインドネシアのアセットマネジメント会社PT PG Asset Management(PGAM)の株式の75%を取得・買収し、PGAMを通してインドネシア市場に参入することを発表した。

PGAMはジャカルタに本社を置き、スラバヤに支店を持つ。株式、債券およびミューチュアルファンド商品を小売および機関投資家に提供している。

金融サービス庁(OJK)によると2018年、インドネシアの投資信託業界は前年比11%増加し、500兆ルピアを超えた。UOBグループでは、インドネシアのファンドおよび投資商品に焦点を当てたさまざまなソリューションを顧客に提供する予定だ。

出典:www.uob.co.id/web-resources/downloads/about-us/berita-pers/Siaran_Pers_UOB_Aset_Management_hadir_di_Indonesia_melalui_akuisisi_PT_PGAM.pdf 

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シティ・インドネシアのウエルス部門、2019年上期116%達成〜プライベートバンキング業界動向〜

2019年9月25日、シティ・インドネシアはアジアバンキングアンドファイナンス誌の主催するリテールバンキングアワード2019で「インドネシアのウェルスマネジメントプラットフォームオブザイヤー」を受賞したことをホームページに発表した。

すでに14年続くこの賞は独自性、革新性、ダイナミズムなどいくつかの基準に基づいて審査される。

ウェルスマネジメント部門は2019年上期に前年比116%と高い成長を達成した。また、Total Wealth Advisoryの導入で顧客は投資口座の追加、切り替え、償還を実行でき、シティのオンラインチャネルを通じてリスクプロファイルを迅速かつ便利な方法で更新できるようになる。このように同社は資産管理プラットフォームの改良を続けている。

出典:https://www.citibank.co.id/global_docs/Press_Release_Citi_Indonesia_Awarded_as_Wealth_Management_Platform_of_the_Year_from_Asian_Banking_and_Finance.pdf 

インドネシアのCIMBニアガ銀行、ウェルスマネジメントに注力〜プライベートバンキング業界動向〜

2019年7月18日、PT Bank CIMB Niaga Tbk (CIMBニアガ銀行)は、ウェルスマネジメント・ビジネスのポテンシャルを最大化するとホームページで発表した。

CIMBニアガ銀行ではインドネシアの中流階級の成長に合わせて資産管理ビジネスの可能性を最大限に引き出し続けている。

このビジネスを後押しするために、同社はスマートパッケージプログラムを通じて優先顧客へのサービスの提供を拡大し続けている。スマートパッケージは、ミューチュアルファンド、債券、保険、仕組商品などを組み合わせて顧客が投資する資金を最適化するクロスセリングプログラムのこと。また、インターネットバンキングや投資商品を通じてミレニアル世代と個人顧客向けのビジネスを拡大している。

出典:https://www.cimbniaga.co.id/id/tentang-kami/berita/cimb-niaga-maksimalkan-potensi-bisnis-wealth-management 

インドネシアのBCA銀行、モバイルアプリ「WELMA」発表〜プライベートバンキング業界動向〜

2019年10月8日、BCA銀行は、2019年第8回インドネシア知識フォーラムでBCAが開発したモバイルアプリのウェルスマネジメント・アプリケーション「WELMA」を立ち上げたことを発表した。

第8回インドネシア知識フォーラムは「インドネシアの経済成長に影響を与えるデジタルトランスフォーメーションによる投資と新興企業の構築と管理に関する知識、経験、インスピレーションを共有する」をテーマとしている。

その中でBCA銀行が発表した「WALMA」は、投資信託、債券、保険などの投資商品の購入を容易にする。顧客は、「WELMA」を介して投資商品の売買、投資ポートフォリオの監視、保険商品などに関する情報を容易に得ることができる。

https://www.bca.co.id/tentang-bca/korporasi/kafe-bca/berita-pers/2019/10/08/08/20/bca-luncurkan-aplikasi-wealth-management-welma-di-ajang-indonesia-knowledge-forum-viii-2019 

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2019年 インドネシアのプライベートバンキング(金融・法人サービス)業界

インドネシアでプライベートバンキング業界大手のマンディリ銀行、ウェルス・マネジメント事業の目標金額とは?

マンディリ銀行は2019年3月8日、同社ホームページ上で、2019年ウェルス・マネジメント・ファンド事業における収益の金額目標を198兆IDR(約1.5兆円)に設定したことを明らかにした。

マンディリ銀行はウェルスマネジメント事業の2019年における成長可能性について、楽観的な見方を示しており、すでに2019年1月から2月にかけて197兆ルピアの運用資産実績を記録している。この達成は、昨年の同時期の190兆ルピアと比較して4%増加している。マンディリ銀行では、2019年のウェルスマネジメントファンドが198兆ルピアまで成長することを目標にしている。

2019年2月現在で197兆ルピアに達しているが、今年は3兆ルピアの満期を迎える運用資産(AUM)があるため、目標金額とは依然大きなギャップがあることが指摘されている。

インドネシアでプライベートバンキング業界牽引のBCA銀行、Obsession Awards 2019受賞

バンク・セントラル・アジア(BCA銀行)は2019年3月6日、ホームページにObsession Awards 2019において、プライベートバンキング部門の最優秀賞を受賞したと報じた。

Obsession AwardsはObsession Media Groupが主催する年次プログラム。BCAがObsession Awardsを受賞するのは今回が初めてではなく、2018年には、ベストエンタープライズ部門と女性プロフェッショナル部門で、2016年にはベストエンタープライズ部門とライフタイム部門で、2015年には銀行部門で、最優秀民間部門賞と最優秀個人賞を受賞している。

2019年は競争の激しい銀行業界の中で堅調な実績を残しており、一貫して革新的な取り組みを行ったことが評価されプライベート・バンキング部門で最優秀賞を受賞した。

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インドネシアでプライベートバンキング業界大手のBNI銀行、エメラルドカードの特典を紹介

インドネシア・ネガラ銀行(BNI)は2019年4月28日、ホームページにプライベートバンキングサービスを受ける顧客に与えられるBNIエメラルドカードの特典について紹介した。

2019年4月24日から28日までジャカルタコンベンションセンターで開催されるINACRAFT2019(第21回ジャカルタ国際ハンドクラフト見本市)の中で、4月28日にメラックルーム1で開催されるBNIが後援するアンナ・アバンティのクバヤコレクション発表会「母親についての物語」の案内とBNIエメラルドカードの特典が紹介された。

アンナ・アバンティでBNIエメラルドカードで買い物した最初の30名の顧客は、最低1000万ルピア買うと100万ルピアのキャッシュバックを受け取ることができるというもの。

インドネシアでベストプライベートバンクに選出されたのは?〜プライベートバンキング業界動向〜

アジアの個人資産運用に関するジャーナリストとリサーチャーの協会であるアジア・プライベート・バンカーは2019年2月21日、香港のマリオットホテルで〈アジア・プライベート・バンカー2018〉の受賞者を発表した。

インドネシア・ベスト・プライベートバンク(国内銀行)には、昨年に引き続きマンディリ銀行が選出された。2018年は欧州を本拠とする世界有数の資産管理会社Lombard Odierと戦略的な提携を行い、金融商品の品揃えを強化したり、教育プログラムの強化でリレーションマネージャーの数を増やさず、新規の顧客の獲得で預かり資産を40%以上増やしたことなどが評価された。

一方、インドネシア・ベスト・プライベートバンク(海外銀行)には、これも昨年同様Credit Suisseが選ばれた。

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2018年 インドネシアのプライベートバンキング(金融・法人サービス)業界

DBSインドネシア、ANZのプライベートバンキング部門を買収〜プライベートバンキング業界動向〜

2018年2月12日、DBSインドネシアはオーストラリア・ニュージーランド銀行のインドネシア事業部のリテールとプライベートバンキング部門の買収を完了したと発表した。

2016年10月にDBSグループ (本拠:シンガポール)はシンガポール・香港・中国・台湾とインドネシアの市場でANZグループ (本拠:オーストラリア/ニュージーランド)のリテールとプライベートバンキング部門に対するM&A計画を発表している。

2017年7月17日の中国事業部から端を発し、次いで2017年8月7日のシンガポール、2017年9月11日の香港、2017年12月11日の台湾、さらに今回のインドネシア部門の買収に至った。今後大きく成長することが期待されるプライベートバンキング市場にDBSが布石を打った。

DBSインドネシア、Treasures Private Clientを導入〜プライベートバンキング業界動向〜

DBSインドネシアがDBS Treasures Private Client導入を発表した。 100億ルピア (約7600万円)以上の口座残高を持つ顧客を対象にDBS Asia Treasuresの会員資格を付与する。会員は同行の運営するプライベートバンキングサービスが受けられるほか、チャンギ空港 (星)やスカルノ・ハッタ空港(尼)に設置されたラウンジの利用権など様々な特典を得る。

インドネシアでは近年、高額納税者の増加率がシンガポールや香港のそれを上回っているとされ、DBSは大きなビジネスチャンスを見込んでいる。

DBSグループは昨年と今年、インドネシアを含む5つの国のANZプライベートバンキング部門を買収統合した結果 (前トレンド参照)、富裕層を中心に顧客数を10万人以上増やし、預かり資産の総額はANZ移管分を含め2,080億シンガポールドル (約17兆円)となり直前の四半期と比べ22%増加している。

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ロンバー・オディエがインドネシア・ジャカルタ/東京で事業説明会を開催〜プライベートバンキング業界動向〜

2018年4月にマンディリ銀行と戦略的パートナーシップを締結したことが報道されている、ロンバー・オディエ (スイス)は8月29日、9月26日、10月30-31日の4日間にわたり顧客への説明会を開催する。

1日目はマンディリのプライベートオフィスにてロンバー・オディエの企業紹介を行う。2日目はジャカルタに位置するニューヨークグリルスタイルのレストランVong Kitchenで同族資産の運用に関しディスカッションする。3-4日目は開催地を東京へ移し、同族経営とファッション街の視察を実施する。

マンディリ銀行とのM&Aに関しても詳しい情報交換が行われると予想される。事業説明会の主題はLombard Odier Generation、世代交代を含めた同族経営ビジネスを想起させるタイトルだ。

Hubbis、インドネシアのジャカルタで資産運用フォーラムを開催〜プライベートバンキング業界動向〜

2017年10月、香港に拠点を置く資産運用に関する情報を伝えるメディア、Hubbisがジャカルタシャングリラホテルでインドネシアウェルスマネージメントフォーラムを主催した。フォーラムには250名以上の投資や金融分野のプロフェッショナルらが参加した。

参加者の多くは、プライベートバンク、リテールバンク、ファイナンシャルアドバイザー、保険会社、証券会社で働く部門責任者や実務担当者たちとアセットマネージャーである。インドネシア市場をいかに開拓し富裕層の顧客にいかにアクセスするか、白熱した議論が行われた。

同フォーラムの2018年版は10月18日に同ホテルで開催される。複数のプレゼンテーションセッション、パネルディスカッションセッションとワークショップが予定されている。

まとめ:インドネシアのプライベートバンキング業界

富裕層にむけたサービスは特別なものが多く、他といかに差別化でき顧客満足度につなぐことができるのかが重要です。また海外のプライベートバンクを買収したことでこれからの事業拡大につなげることができるのでしょうか?

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