生活雑貨用品の需要が高くなってきているシンガポールでは、日系企業のDaisoや外資企業のIKEA等が次々とシンガポールでの市場を拡大しています。IKEAは2022年10月にホームページで販売することを発表し、売上高は3億9,200万SGDで前年比106.5%となりました。
今回は、そんなシンガポールの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界に関する最新情報をお届けします!
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2022年 シンガポールの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター(流通・小売)業界
Born in Color、新しい旗艦店をオープン〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
2014年に設立されたシンガポールを拠点とする家具とライフスタイルの店Born in Colorは2022年12月21日、Born in Colourの新しい旗艦店がTan Boon Liat Buildingに誕生したことを報じた。
Born in Colourでは、大金をかけずにトレンディな家具を提供できるよう努めており、国内企業として、地元の住宅の限られたスペースの制約を理解し、シンガポールのどの家庭にもぴったりな、機能的でありながらコンパクトな家具を提供している。
an Boon Liatショールームでは、スカンジナビア:直線を重視し天然木を使用、ボヘミアン:ラタンなどを使用しリゾート館を演出、ミッドセンチュリー:クラッシックスタイルにひねりを加えたユニークなデザインのインテリアを展示。
出典:https://www.bornincolour.com/blog/post/born-in-colour-s-new-flagship-store-at-tan-boon-liat-building.html
Soul & Tables、家具の倫理的調達の重要性訴求〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
シンガポールの家具ブランドSoul & Tables Singaporeは2023年3月23日、ブログで「倫理的に調達された家具の重要性」を述べた。
シンガポールでは最近、伐採などの環境への影響が懸念される中、チーク材の家具などの木材製品が脚光を浴びており、多くの家具ブランドが、倫理的に調達された家具のオプションを提供している。
倫理的に調達された家具のポイントは3つ。①生態系の保護と森林破壊の防止、②違法かつ搾取的な行為を阻止、③二酸化炭素排出量の削減。Soul & Tables では、スタイリッシュな木製家具に対する価値観を妥協する必要はないと考えているが、自然の生息地を保護し、地域社会を向上させる倫理的な調達をサポートすることを大切にしているとのこと。
出典:https://www.soulandtables.com.sg/blog/soul-tables-2/the-importance-of-ethically-sourced-furniture-7#blog_content
Mega Furniture、HDB団地のインテリア提案〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
シンガポールの家具店Mega Furnitureが2023年5月22日、シンガポールの住宅で最も多いHDBフラットを変えるための豪華なインテリアデザインのアイデアを示した。
HDBフラットのインテリアデザインは、高級な素材と仕上げ、洗練された照明器具、厳選された配色を含む複雑なコンセプトで、優雅さ、洗練さ、壮大さを醸し出す空間を作り出すというもの。
また、HDBフラットのような小さな居住空間では、多機能家具や省スペース収納などを通じて、利用可能なスペースを最大限に活用することが不可欠だとしている。高級インテリの素材と仕上げには大理石、花崗岩、ゴールドのアクセント、ベルベット、シルク、フェイクファーなどの豪華な生地などが使われる。
出典:https://megafurniture.sg/blogs/articles/small-space-luxury-style-inspirations
DAISO Singapore、YouTubeライブ配信実施〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
日系の100円ショップDAISO Singaporeが、2023年3月29日、ホームページでDAISOが行っているYouTubeライブ配信について紹介した。
これは、5つの主要カテゴリで構成されている。①ホームインプルーブメント:家を整理整頓するお手伝い。②探検しよう!:旅行時のパッキングをスマートにコンパクトに!、洋服から小物まで保管するのに最適な製品。③手作りDIY:豊富な手芸用品、さまざまなギフト用梱包、楽しい工芸品。
④料理:ダイソーの食品を使ったおいしい料理を作ってシェア、スマートキッチンツールを使用して料理を楽しもう!。⑤ショッピングしよう!:シンガポールの新規オープン店舗に関する最新情報やお客様のために用意しているものを見つけよう!である。
出典:https://www.daisosingapore.com.sg/news/we-are-live-on-youtube
星IKEA、2022売上高前年比106.5%〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
2022年10月12日、Ikea Singaporeはホームページで2022年販売について明らかにした。
シンガポールには、3つのIKEAストア(IKEA Tampines、IKEAAlexandraとIKEA Jurong)、eコマース、インテリア・デザインおよび改修サービス、キッチン プランニング スタジオ、およびそのB2B部門であるIKEA for Businessによるオムニチャネルビジネスが運営されており、これらの2022年売上高は3億9,200万SGDで前年比106.5%であった。
売上高に最も貢献した商品カテゴリーはワークスペース用とベッドルーム用家具で、最も売れたのは、MATCHSPELゲーム用チェアーとHEMNESデイベッドフレーム。また、台所整理用の食品保存ソリューションIKEA365+が44万個売れた。
出典:https://www.ikea.com/sg/en/files/pdf/a3/e1/a3e1b91b/media-release-ikano-retail-financial-results-singapore-12-oct-2022.pdf
2021年 シンガポールの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター(流通・小売)業界
Hmlet、シンガポールで家具のサブスクを開始〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
東南アジアで急成長中の不動産・ライフスタイルプラットフォームのHmletが家具のサブスクリプションとオンラインでのインテリアデザインサービスを提供すると発表した。コロナ影響でテレワークが広がる中、在宅勤務に必要な家具を気軽に借りることができるプランを用意する。
家具のサブスクリプション・サービス「ハムレット・ファーニチャー」で、ベッドや椅子、テーブル、テレビ台、照明など100以上の商品を貸し出す。レンタル期間は最低3カ月間。オフィス用の椅子なら月額10SGD程度から利用できるようにした。家具の組み立てや解体はハムレットが手掛けるほか、商品交換や買い取りにも応じる。賃貸物件の居住者のほか、家主の利用も見込む。
同時にインテリアデザインのオンラインサービス「ハムレット・インテリアズ」も開始した。低予算から高級路線まで幅広いデザインの注文をネット上で受け付ける。
出典:https://res.cloudinary.com/hmlet/image/upload/v1596080637/Website%20Statics/2020-refresh/News%20page/Hmlet%20launches%20furniture%20subscription%20and%20online%20interior%20design%20with%20Hmlet%20Furniture%20and%20Hmlet%20Interiors.pdf
IKEA、シンガポールに独立型プランニングスタジオを設置〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
IKEAはシンガポールを拠点とするインテリアデザインとリノベーションプラットフォームのLivespaceによるプランニングスタジオを設置したと発表した。両社は、2019年の終わりからパートナーシップ契約を締結しており、これまで何百もの家庭の相談にのってきた。
顧客は、スマートフォンまたは付属のiPadを使用して任意の部屋のQRコードをスキャンし、必要に応じて部屋をデザインできる。IKEA製品のカタログから選択して、家具、付属品を交換し、部屋を飾ることができる。プラットフォーム上で家具などが交換される際は、製品のコストが自動的に更新されるような仕組みになっている。
今回は、シンガポールと東南アジアの手頃なインテリアデザイン市場を対象としている。このパートナーシップにより、エンドツーエンドのリフォームソリューションを顧客に提供する。
出典:https://www.ikea.com/sg/en/files/pdf/ed/14/ed14f0b2/press-release-ikea-and-livspace-launch-planning-and-renovation-studio.pdf
オカムラがシンガポールにショールームを開業〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
Okamura International (Singapore) Pte Ltdは、2020年9月に新ショールームをオープンしたと発表。事務所の移転に伴うリニューアルオープンとなった新ショールームは、オフィス街のメインストリートに位置し、2フロアで広さは446㎡である。
観葉植物や外光の取り込み、木目調の内装などバイオフィリックデザインを取り入れた空間となっており、通りに面したガラス張りの1階は、家具の展示だけでなく人々が集い交流するオープンな場としても使用可能。
高さ7mの棚には、国際的なデザインアワードを受賞したチェアを展示。座りたいチェアを選ぶと自動で取り出される仕掛けになっており、実際にチェアの機能や座り心地を体感できる。従来のオフィス家具に加え、近年需要の高いコラボレーション家具やマルチパーパス家具などの最新の製品を、インテリアデザインの提案とともに展示する。
出典:https://www.okamura.co.jp/company/topics/other/2020/singaporesr.html
シンガポール家具産業協会(SFIC)、経済支援を発表〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
シンガポール家具産業協会(SFIC)は、第五期のアシスタントスキームを公開した。今回のスキームはコロナ禍での業界の厳しい状況を少しでも支援するために打ち出された。
Enterprise Singapore (ESG)の支援により、今回の計画はビジネス能力とマーケットの多様化の強化も視野に入れている。2020年1月末までにSFICに参加している300人以上のメンバーが対象。対象者は1000~6000SGDの支援金を受け取ることができる。(SFICの加入歴により異なる)
SFICはまた、メンバーに対し、1年間年会費の免責を発表。これは2020年の7月から有効である。
出典:https://www.singaporefurniture.com/wp-content/uploads/2020/03/SFIC-5th-Member-Assistance-Scheme.pdf
シンガポールのSCANTEAKが京都西陣ブランドとコラボ〜家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界動向〜
チーク材家具専門店のSCANTEAKが西陣織メーカーの有限会社フクオカ機業とのコラボレーションを発表した。今回のコラボは、西陣ブランドを世界へ発信する起業家や職人を西陣地域全体で育てることを目指す「西陣 文化のスタートアップスタジオ構想」およびその具体的な活動の「西陣connect」の1つである。
両社には「持続可能性」を大切にするという共通点があることから、消費者が長い期間資料できる家具を共同で開発することとなった。
西陣織のフクオカ機業の職人と大宮消防署出張所跡地の拠点で商品開発のコンセプト開発ワークショップを開始した。両社の想いを表現する「持続可能性を大切にする西陣ファーニチャー」を作るプロジェクトを進行している。
出典:https://www.scanteak.jp/news/post-8520
まとめ:シンガポールの家具・インテリア・生活雑貨・ホームセンター業界
大手家具小売店COURTSが発表した家具のトレンドは、多機能性、天然石、木材の家具、曲線のあるデザイン、メタルのアクセント。コロナ禍でステイホーム時間が長いため、インテリアにこだわる家庭も多いのではないでしょうか。今後の動向に注目です。
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員。大学ではマーケティングと経済を学び、卒業後は海外での生活と旅行を重ね、さまざまな国の文化や人々、食に関する豊富な知識を身につける。シンガポール人の旦那との結婚を機にシンガポールに移住し、現地で就労。現在はライター業と翻訳業を行っている。