シンガポールの美容業界は、世界的な美容ブームに伴い市場規模が拡大しています。厳しい衛生基準の導入や最新の美容技術の提供により、今後も多くのビジネスチャンスが見込まれています。シンガポールの美容・エステ・ヘアカット業界は、市場拡大が期待される注目の成長分野です。
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ALEYDAのコロナ対策とは?
2020年2月5日の発表によると、国内のモバイルスパで有名なALEYDAは、深刻化するコロナウイルス対策のため、新たに厳しい衛生基準を設けた。すでに消毒のためのサニタイザーや抗菌ワイプの使用、サージカルマスクを着用することが許可されていた。
この度新規で開設されたポリシーは下記の通り。発熱や風邪などに限らず、呼吸器症状の兆候を示した場合、施術を拒否する権利を持つ。Stay Home Notice(SHN)または検査指示(QO)を受けている顧客には対応しない。
またスタッフに対しても一日二度の体温測定を義務付けている。その他には、ホームスパのキャンセル期限を6時間前から3時間前までに短縮、コロナウイルスによるイベント中止や延期に伴うキャンセル料金は一切かからないとしている。
HAS、豊胸手術へ警鐘
2019年5月10日、HASは豊胸手術により細胞リンパ腫(BIA-ALCL)を引き起こすリスクがあると発表した。乳房インプラントを使用している人が、切開後にインプラントの周りに痛みや腫れが発生した場合は、医師に相談することを勧めている。
BIA-ALCLの推定発生率は、3,817人に1人から30,000人に1人とかなり幅がある。グローバルレポートによると、マクロテクスチャの乳房インプラントを使用した患者の発生率が比較的高いことが示されている。
2017年以降、BIA-ALCLに関する新たな科学的報告を受けて、HSAは乳房インプラントメーカーに、シンガポールで登録されている乳房インプラントの説明書類にBIA-ALCLのリスクに関する注意書きを含めるように要求しており、新たな症例があった場合は報告するようにしている。
ラッフルズホテル、スパをリニューアル
シンガポールで最も歴史のある5つ星ホテルとして有名なラッフルズホテルのスパが、2019年12月にようやくリニューアルオープンした。当ホテルは約2年間にも及ぶ大規模な改装を経て、2019年8月に営業再開をしたばかりである。
スパの内装はニューヨークの有名インテリアブランド”Champalimaud” によりデザインされ、洗練された空間となっている。各部屋は宝石にちなんで名づけられており、施術前には一杯の宝石水で迎えられる。
トリートメントに関しては主に2種類あり、宝石の自然な治癒特性を使用してストレスと緊張を和らげることを目的とした、ラッフルズシグネチャージェムストーンマッサージと伝統的な手法で古代の有機ハーブを使用するヒーリングセレモニーがある。
シンガポールの歯科矯正事情
シンガポールで歯科矯正にかかるお金は7000-9500Sドルで、治療期間としては最低でも1年、複雑な場合は2年以上かかることもある。治療のオプションとしては主にComprehensive、Moderate、Lite、Expressの4タイプで、それぞれの歯の状態に応じて選択する必要がある。
一般的なのはインビザライン治療。透明で目立たない取り外し可能な “アライナー”と呼ばれるマウスピースを用いて歯並びを矯正するシステムとなっている。従来のワイヤー矯正よりも痛みが少なく、手入れが簡単で衛生的と言われている。
シンガポールで歯科矯正は保険適用外となっている。また、矯正歯科の資格を持っていない歯科医も矯正治療をすることが許可されている。歯科矯正の相談料は50-100Sドルが相場。
まとめ
世界的な美容ブームにより、今後もシンガポールの美容業界の市場規模は拡大していくことが見込まれています。今後も同国の美容・エステ・ヘアカット業界は目が離せません。
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員。大学ではマーケティングと経済を学び、卒業後は海外での生活と旅行を重ね、さまざまな国の文化や人々、食に関する豊富な知識を身につける。シンガポール人の旦那との結婚を機にシンガポールに移住し、現地で就労。現在はライター業と翻訳業を行っている。