【世界でも認められる英語教育？】マレーシアの語学学校業界

マレーシアは、東南アジアでもシンガポール、フィリピンに続いて、英語が使える国とされています。2022年にはELSマレーシアが、オーストラリア政府の英語教育学校認定「NEAS」を受賞するなど、語学学校の教育の質は年々向上してきています。

今回は、そんなマレーシアの語学学校業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます！

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2022年　マレーシアの語学学校(教育)業界

マレーシアの国立大学であるマレーシア工科大学（UTM）は、2022年11月12日に生徒たちが英語を使うことに自信を持ち、脅威を感じない環境を作ることを目的として、マレーシア公立校であるカンポン・サワ校の生徒たちを対象としたワークショップを開催した。

本ワークショップは、UTMの「第二言語としての英語教育」（TESL）の学生が、ガザリ・ブナリ氏とランゲージ・アカデミーのアイン・バルキス博士の指導の下で行われた。

本ワークショップには10～12歳の総勢49名の生徒が参加し、4つのグループに分けられた。生徒はUTM TESLの学生からビデオに使用するスクリプトの書き方を学んだり、脚本を書き、リハーサルを行うスキルを身につけるといった成果を挙げた。他にも、ビデオ撮影や編集といったセッションも実施された。

出典：https://news.utm.my/2022/11/kid-reporter-workshop-by-utm-tesl-students-in-sekolah-kebangsaan-kampong-sawah-49-sk-kampong-sawah-pupils-to-benefit-from-kid-reporter-workshop/

2022年11月30日、クアラルンプールでオンラインプログラムを通じた英語教育を提供するビッグベンアカデミーは、1972年よりクアラルンプールで英語教育を提供するウォールストリートイングリッシュとの公式コラボレーションを発表した。

このコラボレーションを記念し、両アカデミーは999リンギット相当の「1日英語クラスパス」を成人と学生向けに無料で提供する。本パスの所有者は、パスの有効期限内であれば1日何度でも英語クラスを受講することができる。

ビッグベンアカデミーの社会人英語クラブでは、会話、面接の準備、グループでの集まり、個人又は少人数でチームを組んでのプレゼンテーションなどの活動を行っており、映画や音楽、美術を英語で学ぶことができる。

出典：https://bigbenacademy.edu.my/a-complimentary-1-day-english-class-pass-big-ben-academy-x-wall-street-english/

2022年5月5日、米国を拠点とするELSランゲージセンターのフランチャイズとして1990年に設立されたELSマレーシアは、同校のオンライン認定集中英語プログラム（CIEPオンライン）の高い基準が認められ、オーストラリア政府による英語教育学校認定「NEAS」よりオンライン・デリバリー賞に選ばれたことを発表した。

2020年以降、同校は大学や大学院への進学を控えた1,000人を超える国内外の学生に、26,000時間以上のCIEPオンラインクラスを提供してきた実績を持つ。

NEASは、CIEPオンラインの積極的で魅力的な学生体験、オーダーメイド学習コンテンツ、オンライン学習環境への柔軟性を評価し、ELSマレーシアを最終選考に選んだ。NEASは、シドニーで開催されるNEASマネジメント会議において、ELSマレーシアへ賞を授与する予定としている。

出典：https://els.edu.my/els-receives-international-award-for-quality-online-education-delivery/

1972年よりクアラルンプールで英語教育を提供するウォールストリートイングリッシュは、2022年12月13日、「2023年IELTSマレーシア完全学習ガイド」を発表した。

国際英語テストシステムのIELTSについては、マレーシア国内で受験できる場所が数多くあり、IELTSマレーシアのポータルサイトでテストセンターを見つけることができる。料金はIELTSアカデミック及びジェネラルで795リンギット、英国ビザの申請に必要な英語能力を証明することができるUKVIのIELTSは895リンギットとなっている。

マレーシアの試験では、リスニング（40問、30分）、リーディング（40問、60分）、ライティング（60分）、スピーキング（ネイティブスピーカーが試験官として試験、11～14分）といった4つのスキルが評価される。

出典：https://wallstreetenglish.my/the-complete-ielts-malaysia-study-guide-2023/

オーサム・アカデミーは2012年1月にクアラルンプールに開設、英語学習を提供するオーサム・ランゲージ・センターと、企業・個人向けにプロフェッショナル・プログラムを提供するオーサム・トレーニング・センターを運営する。

国内においては、クアラルンプールのセタパック校とオンラインにてサービスを提供、またKLCC校とサイバージャヤ校の開校準備が進められている。海外においては、エジプトとカザフスタン、イランに事務所を展開しており、マレーシアへの語学留学を支援している。

2022年12月15日、同アカデミーはプトラジャヤの教育省で開催された式典において、同省から5つ星のアカデミーとして評価されたことを発表した。同賞は、教育省のダトー・ハジ・プカルディン・ビン・ハジ・ガザリ局長から授与されている。

出典：https://awesome.edu.my/awesome-is-5-star-academy/

2021年　マレーシアの語学学校(教育)業界

マレーシア高等教育省は、国内の私立高等教育機関への留学生の入学条件として、ケンブリッジ英語検定、リンガスキル及びOETを最低条件として認めた。

つまり、マレーシアの私立高等教育機関を志望する意欲的な留学生は、国際的に認められた資格を使って英語能力を証明できるようになった。

ケンブリッジ・アセスメント・イングリッシュのカルメン氏は、マレーシアの大学にとって適切なレベルの英語力を持つ学生を獲得することは依然として重要な課題であり、今回の決定はマレーシアがいかに真剣にこの課題に取り組んでいるかを示すものであると述べている。また、この動きは大学がより多くの留学生を惹きつけるのにも役立つとしている。

出典：https://www.cambridgeenglish.org/news/view/malaysia-ministry-of-higher-education-recognises-cambridge-english-exams/

語学学習とトレーニングサービスを提供するダイレクトイングリッシュインターナショナルセンターは、科学技術革新協会（ASTI）と提携し、小学校卒業者を対象とした英語力強化・向上のための特別プログラム「SPEED」を開始したことを発表した。

このプログラムは、特に現地語学校を卒業した生徒を対象としている。中等教育で優秀な成績を収めるためには、英語力をさらに向上させる必要があるとしている。

SPEEDは、ダイレクトイングリッシュUKのコースに強力なオンライン・インタラクティブ学習プラットフォーム「ダイレクトイングリッシュライブ！」が搭載されている。

出典：http://www.directenglish.com.my/direct-english-malaysia-partners-asti-to-launch-speed/

ブリティッシュカウンシル（BC）はイギリスの公的な国際文化交流機関として1948年よりマレーシアで英語教育を提供している。国内ではクアラルンプールとセランゴール、ペナンに英語学校を展開している。

同校は、子供と十代の若者たち向けの無料オンライン英語クラスを実施することを発表した。本プログラムは、同校の英語コースが子供に適しているかどうか分からない保護者向けに、無料のオンラインクラスで試してみる形となっている。

期間は2021年1月1日～2021年12月31日で、対象は5歳～17歳となっている。クラスは週1回開催される。また、本キャンペーンは新入生のみに適用され、申し込みは先着順となっている。

出典：https://www.britishcouncil.my/events/free-online-english-class-kids-and-teens

ノッティンガム大学マレーシアは、国際交流基金クアラルンプールが主催する「2020年日本語スキットコンテスト」において、同校のメディア・言語・文化学部の日本語学科2年生の学生達が1位を獲得したことを発表した。本コンテストは、マレーシア国内の大学や言語センターで日本語を学んでいる17歳以上を対象としている。

今年のスキットコンテストのテーマは「X」という文字で、チームはそれをできるだけクリエイティブに解釈することとした。台本は講師と何度も検討し、日本語を理解できる人ならばスキット全体に織り込まれた細かいディテールや創造性を楽しむことができる内容となっている。

同校がコンテストで1位を獲得したのは2回目となる。

出典：https://www.nottingham.edu.my/NewsEvents/News/2021/UNM-students-win-Japanese-language-skit-competition.aspx

マレーシア日本国際工科大学（MJIIT）は、マレーシアろう者スポーツ協会（MSDeaf）と共同で、MJIITのスタッフを対象としたオンライン手話クラスを2021年3月から4月まで開催した。

クラスの目的は、マレーシア手話の知識を深める機会を提供することで、恥ずかしがらずに聴覚障害者とコミュニケーションをとることなどとなっている。

基本的な手話を学ぶため、毎週土曜日に計5回のクラスが開催された。第1回目の授業では、聴覚障害と会話障害の背景や理由、定義に焦点が当てられた。授業は手話でAからZまでのスペルを学ぶことから始まり、2回目の授業では1から10までの数字を、3回目の授業では国内のすべての州について学んだ。

出典：https://news.utm.my/2021/05/malaysian-sign-language-class-for-staff-by-mjiit-and-malaysian-deaf-sports-association/

2020年　マレーシアの語学学校(教育)業界

2020年8月6日の発表によると、語学学習とトレーニングサービスを提供するダイレクトイングリッシュ・マレーシアは、デール・カーネギー・マレーシアとMoUを締結した。人生で成功するための最高のスキルを提供することを目的としたトレーニングとイニシアチブ開発で提携している。

この提携により、両社は関連するプログラムの相互宣伝、研修プログラムの設計・実施で協力し、中等教育機関や高等教育機関の学生向け支援プログラムを通じて、マーケティング活動の相乗効果を発揮する。

デール・カーネギーのワン・ヒシャムCEOは、言語は人々が自信をつけるための架け橋であり、ダイレクトイングリッシュ・マレーシアとの提携は人々に新たな学習の機会を開くことになると述べた。

出典：https://www.directenglish.edu.my/2020/07/28/direct-english-malaysia-dale-carnegie-malaysia-collaborate-to-empower-people-potential/

英語学習を提供するELSマレーシアは、オーストラリアの政府認定制度であるNEASより、高品質オンラインプロバイダーとしてのステータスを授与された。

同校は、COVID-19のパンデミック期間中、生徒の学習を継続する手段としてオンライン学習へ移行した。プログラムの質を維持するため、Zoomを介したライブ授業を実施した。同社はeラーニングプラットフォーム内にZoomリンク埋め込み、ナショナル・ジオグラフィック・ラーニングが設計したポータルサイトで学習の補完を実施した。また、少人数制（最大12名）のクラスを維持し、遅れている生徒に週1回の補習クラスを提供するといった工夫を採った。

同校は、オンライン英語教育で可能な限り最高の品質を提供するとしている。

出典：https://els.edu.my/els-malaysia-is-a-neas-endorsed-quality-online-provider/

1948年よりマレーシアで英語教育を提供するブリティッシュカウンシルは、コロナ禍においてすべての職員、顧客、パートナー、そして地域社会の健康と安全、福祉を最優先に考えており、必要な措置を講じることで、すべての地方政府機関を支援し、協力していると発表した。

同語学学校は、大人向けの英語授業を再開しており、2020年9月19日より若者向けの対面授業も開始する予定としている。施設内では、政府のガイドラインに基づき、常にフェイスマスクを着用し、社会的な距離感を保つよう指導する。また、クラスは先着で最大10名までとなる。

さらに、24時間365日利用可能なオンラインリソースを通じ、学習が継続できるよう最善を尽くしている。

出典：https://www.britishcouncil.my/about/press/covid-19-and-mco-updates

1997年4月にクアラルンプール日本人会内に設立された帝京マレーシア日本語学院は、日本留学準備教育課程の指定を受けた教育機関となっている。日本留学を希望する学生や、日本語のみを学びたい学生が就学することができる。

同校は、2020年8月19日に鞍手高等学校の生徒とオンラインでの会話、及びウェビナーを開催した。ウェビナーには、37名の生徒が参加した。

鞍手高等学校の生徒は、日本の文化や学校の詳細についてプレゼンテーション発表を行った。その後、生徒は経済・エネルギーグループと教育・人権宗教グループの2つのディスカッショングループに分けられ、意見交換・共有が行われた。

出典：https://www.teikyomy.com/topics_detail11/id=328

インタラクティブランゲージセンター（ILC）は、2007年より個人や企業向けに、英語、マレー語、韓国語のコースを提供している。

ILCは、生徒の「語学力」と「個性」の強化を重視している。語学力では、ライティングスキルの向上、文法知識の向上、コミュニケーションスキルの向上、リーディングスキルの習得などが含まれている。個性においては、生徒の特性を伸ばし、クラスでは自発的で責任感があり、他人を尊重し、文化の違いに敏感な人となることを目指している。

言語は楽しく学ぶべきで、生徒は言語の実用性を見出す必要があり、最良の方法は実際の生活の中での課題を取り入れることであるとしている。

出典：https://interactive.edu.my/interactive-language-center-and-its-academic-system/

2019年　マレーシアの語学学校(教育)業界

1990年に設立されたELSランゲージセンターマレーシアは、米国ELSのマレーシア拠点であり、マレーシア教育省によって認可された言語センターである。

2019年4月11日、同センターは、マレーシアで初めてオーストラリアの政府認定制度であるNational ELT Accreditation Scheme（NEAS）から認定されたことを発表した。これまで東南アジア域内では、カンボジアとインドネシア、シンガポール、ベトナムのELTセンターがNEASから認定されていた。

NEAS認定は、学業の質や学生管理、サポートサービスといった基準を維持するというELSマレーシアのコミットメントが認められたものであり、同センターが運営するスバンバャヤ、ジョホールバル、UPM、セダンの各センターが7項目で評価された。

帝京マレーシア日本語学院は、日本留学を希望するマレーシアの学生が日本語やその他の関連する教科を習得することができ、また日本語習得希望者に対しては日本語教育を行っている。

2019年9月30日、同学院では、新たに日本留学準備教育課程12ヵ月コース（帝京大学進学系）を2020年に新設することを発表した。12ヵ月間の学習で帝京大学への進学を希望する学生向けのコースとなっている。

受講科目は、初級～中級レベルの日本語、日本の文化や生活に関する基本的な知識を習得する日本事情、日本の地理・歴史・政治・経済といった知識を習得する社会、そして数学、物理、化学では大学の授業で使用する用語を習得する。

1997年に開校したダイレクトイングリッシュは、ESL及びEFL学習者にとって最も効果的な英語プログラムを提供する語学学校であり、学生から社会人まで幅広く対応している。

同センターは、サバ州教育局の上級シニア管理職38名と州の中等学校校長及び上級アシスタント202名に対する英語評価プロジェクトを委任され、コタキナバル（5月21日～22日）とタワウ（5月23日）、サンダカン（5月24日）にて実施する。コタキナバルでは、80人以上が読み書きと会話スキルについて評価を受ける。

このプロジェクトは、同センターとサバ州教育局スタッフ研修開発部が共同で実施するもので、受験者には事前のオンラインプレースメントテストを義務付けている。

英国の文化及び教育を提供するブリティッシュカウンシルは1948年にKLに進出しており、現在はKLとペタリンジャヤ、ペナンにて英語教育などのサービスを提供している。

同センターは、2019年11月と12月に3つのホリデープログラムを、KLとセランゴール、ペナンで開催することを発表した。対象は5歳から13歳の子供たちで、料金は670～1,690リンギットとなっている。

プログラムではエンタープライズ（3日間コース）とタイムトラベル（5日間コース）、若きジャーナリスト（5日間コース）を準備しており、子供たちが起業家やジャーナリストになって読み書きや会話スキルを向上する。

2018年　マレーシアの語学学校(教育)業界

ブリティッシュ・カウンシルは、英国の文化交流と教育を提供する国際機関であり、英国では公益団体として登録されている。世界100以上の国・地域で事業を展開しており、最新のコミュニカティブ手法を用いた英会話スクールや英語能力判定テスト『IELTS』などの試験を提供している。

同団体は、2018年10月9日以降からマレーシア国内12ヶ所のテストセンターにおいて、コンピューターを用いたILTESの受験が可能となる旨を発表した。受験者は従来の紙ベースかコンピューターかのいずれを選択することができる。

また、コンピューターによるテストでは、受験者はテスト終了後、5～7日間という短期間で結果を受け取ることができなどのメリットがある。

ケンブリッジ・イングリッシュ・フォー・ライフ (CEFL)は、幼児から社会人までの幅広い世代へ英語教育サービスを提供する語学学習センターであり、国内に60ヶ所以上のセンターを有する。2001年の創業から数万人に上る学生がプログラムを受講しており、2018年現在も1万人以上の学生が同センターで英語を学んでいる。

CEFLは、2018年9月よりゲームや歌などの遊びを通して北京語を教える『マンダリン・フォー・ライフ』を開始すると発表した。これはマレーシア初となる試み。

『マンダリン・フォー・ライフ』 は4～5歳向けの初期学習を行うジュニア・マンダリンと、青少年向け中国語検定試験（YCT）向けにプログラムされているヤング・ラーンズ・マンダリンの2つのコースで構成されている。

LMFインターナショナル・ランゲージ・アカデミーは2009年より語学学習を提供しており、2018年2月現在約200人の生徒が北京語、英語、韓国語、フランス語、日本語を学んでいる。

LFMは、2018年の『2週間スクールホリデー・プログラム』を発表した。プログラムでは、英語と韓国語、或いは英語と中国語の2つのパッケージが用意されている。韓国語プログラムではレストランでの注文や自己紹介などの簡単な表現を学ぶ。K-POPなど韓国ポップカルチャーの人気が続く中で韓国語習得を目指す学習者が増えていることが背景だ。

期間は2018年11月26日～12月7日で、9～16歳の生徒を対象としている。プログラムは月曜日～金曜日の午前10時～午後4時までで、費用は670リンギットとなっている。

2002年に設立されたEMS英語学校は、グローバル社会に対応したプロフェッショナルな英語スキル習得を目指す英語専門学校であり、クアラルンプールとコタ・ダマンサラでサービスを提供している。

EMSは、毎年夏季にロシア、カザフスタン、日本、韓国、イラン、サウジアラビアなどの世界各国の学生を迎え入れるサマーキャンプを提供している。2018年はあらゆる年齢層を対象に6月と7月、そして8月に開催された。

サマーキャンプに参加する生徒は、言語能力レベルや年齢に応じてグループ分けされ、成人向けホリデープログラムと子供向けホリデープログラムが提供される。

教育市場の自由化や、より良い教育を受けたい中間所得層の拡大、マレーシアを国際教育ハブとする政府の方針と国全体の経済成長を受け、英語語学研修コース（ELT)は国内で底堅い需要を獲得しています。語学学校業界にはまだまだ多くのビジネスチャンスが残されているのではないでしょうか。