2023年5月5日、日本最大の美容グループTBCが海外初のトップ美容サロンをオープンしたと発表しました。業界内では最先端の美容技術やサービスの導入、新しい製品の発売、新しいサロンや店舗のオープンなど、多岐にわたる進歩が見られ、アジアの美容トレンドの中心としての地位を確立しています。
今回は、そんな台湾の美容業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2022年 台湾の美容(製造業)業界
日本最大美容グループTBCが海外初のトップ美容サロンをオープン 〜美容業界動向〜
日本最大の美容グループTBCが海外初のトップ美容サロンSenangを、2023年5月5日にオープンした。東京のラグジュアリーで洗練された美容サービスを台湾でも初めて店舗として提供する。
場所は高雄市にあるSenang(仙滿谷)漢神百貨5Fで、デパート内の1画である。情報発信は公式ホームページとFacebookがメイン。
人気のコースは、フェイシャルエステ、ボディーマッサージエステ、手部のエステとなっている。
出典:https://www.socie.com.tw/tw/include/index.php?Page=1&news05=6505748876273959fa8134
消費者保護のため、美容契約の新規範が7月1日から施行〜美容業界動向〜
2023年7月18日、今年1月に「美容定型化契約應記載及不得記載事項(契約書に記載すべき内容、記載しない内容)」が発表され、7月末に施行されると案内した。
美容とは、痩身やスキンケアだけでなく、化粧や美顔などの行為も指すが、定型契約の目的は、美容サービスの利用における双方の権利と利益を保護し、紛争を軽減することであり、その条項を列挙するものとなっている。
標準的な内容としては、業界として開示・質問すべき事項(品目、量、効果分析、副作用等)を明確にすることや、業界が消費者にクレジットローンの申し込みを勧める際に開示すべき情報(ローン金利、分割回数、総額など)を明確にすることが挙げられている。
出典:https://www.nantunphc.taichung.gov.tw/3127887/post
東森自然美、フランチャイズ市場拡大〜美容業界動向〜
半世紀近い歴史を持つ東森自然美は、専門的かつ高品質なサービスで消費者から厚い信頼と愛を受けている。近年、東森自然美は新世代のフランチャイズ市場の拡大にも積極的に取り組んでおり、美容業界に興味のある若者を起業家の仲間に加え、彼らにもっと自由でオープンな活躍の場を与えている。
孫嘉熙さんは結婚、出産を機に高雄に移り、高雄の会社に入社し店長まで昇進し、この間、高雄市場の潜在力と需要を観察した。だが、コロナの影響で美容サロンの数は激減し、多くの顧客はフェイシャルエステサロンを見つけることができなくなった。
2023年7月14日、彼女は台北の信義区に匹敵する高雄市立美術館地区に東森自然美のフランチャイズ店をオープンすることにした。 同じ理念を持つ優秀な人材を特別に数人採用し、タトゥー刺繍やまつげ美容などのワンストップの複合サービスの美容サロンを開設したと案内した。
出典:https://www.nblife.com.tw/m/406-1702-116017,r2116.php?Lang=zh-tw
佐登妮絲、2023年上半期の売上額が過去最高を記録 〜美容業界動向〜
2023年7月10日、佐登妮絲(ジョーデニス)は同年7月8日、6月の月間連結売上高が前月比10%増の2億8700万だったと発表した。コロナによる制限解除後初の母の日の通常化などで、1-6月上半期の累計収益は15億9,700万に達し、上場以来同期の上半期として最高の収益実績を記録した。今年下半期も新記録が続くことが予想される。
また、今後中国に2つのメディカルエステティッククリニックと、100以上のフランチャイズ店をオープンする予定。海外進出も継続しているため、下半期の売上高はもっと増えると見込まれている。
7月5日、台北市信義区で開催された「龍血之旅記者會)の記者会見では、スペインの原料工場COBIOSAの代表が感謝メダルを授与し、佐登妮絲(ジョーデニス)強力な研究開発力を見せつけた。ドラゴンブラッド成分のスキンケア製品は、33万本販売という驚異的な成果を達成している。
出典:https://www.jourdeness.com/news_detail.asp?lang=tw&deid=158
DR.WU、ランド創立20周年を機に定番商品をバージョンアップ〜美容業界動向〜
DR.WUは2011年にマンデル酸スキンピーリングエッセンスの最初のボトルを発売し、すぐに台湾および海外市場を席巻し、酸性スキンピーリングの専門家としての地位を確立しました。
2023年6月9日、DR.WUはブランド創立20周年を機に、定番処方をバージョンアップし、新たな黄金比「マンデル酸ピーリングエッセンス8%」と「マンデル酸ピーリングクレンザー」の発売を案内した。敏感肌でも安心して使えて、肌のくすみやニキビの悩みを撃退する。
DR.WU「マンデル酸ピーリングエッセンス8%」は、もともと自宅でのスキンケア商品として定評があり、@cosme台湾ネットユーザーの肌メンテナンス評価で2年連続1位を獲得しており、常に人気を博している。
出典:https://www.drwu.com/pages/news-info-202306
2021年 台湾の美容(製造業)業界
ビューティーガレージ、台湾にショールームオープン〜美容業界動向〜
ビューティガレージは、海外子会社のBEAUTY GARAGE TAIWAN Inc.が、高雄、台北に次ぐ3拠点目となるショールーム兼物流センターを台中にオープンした。
台湾中部に位置する産業都市台中にオープンしたショールームは、自社物流倉庫も併設した延べ床面積約1000㎡の広さで、3拠点の中でも最大規模となる。また、台湾中部の物流拠点としても重要な役割を果たすことになり、当面はこの3拠点で台湾全土の美容サロンをカバーし、より一層の利便性が期待される。
ビューティガレージはプロ向け美容商材通販最大手。従来の商材注文の手間や無駄なコストをなくすため、2003年に業界初のプロ向けオンラインショップ「BEAUTY GARAGE Online Shop」を立ち上げた。現在会員数は40万を超え、物販のみならず幅広い開業・経営支援などに事業領域が広がっている。
出典:ビューティガレージ https://www.beautygarage.co.jp/blog/marketing/2610/
台湾における美容品の消費者市場と分析〜美容業界動向〜
台湾人の生活水準が向上し、美容とメンテナンスの需要が高くなっている。ドラッグストア小売売上高は、過去10年間で年間平均2.9%の成長率を持つ。2018年の月間売上高は2,000億元近くで、そのうち化粧品とスキンケア用品が売上高の50%以上を占めた。
2020年、市場調査対象となった13〜59歳の消費者のほとんどが混合肌で、肌トラブルを解消するために、スキンケア用品に年間平均5,000元から30,000元を費やしていることが分かった。消費製品の大部分は化粧水であり、消費者の約80%が使用している。その次にはフェイシャルマスク、エッセンスがあり、使用率は60%を超えた。
ニーズを深掘ると、「アンチエイジング」を最も重要と考えている消費者は毎年5,000元から150,000元を消費しており、支払いを厭わない傾向があった。高齢者及び北部地域は特に消費力が高かった。
出典: 農業科学テクノロジー産業情報ステーション https://bit.ly/30I9rdq
2020年、台湾でヘアケア用品の注目度UP〜美容業界動向〜
2020年上半期の美容化粧品市場報告によると、ヘアケア用品全体の注目度が上がっている。特にヘアマスクは2020年1月から2月にかけて約10%上昇。
また、販売ルート別で注目度を比べると、小売店が半分以上を占めるが大きな変化としては医療関係の販路でヘアケア用品の注目度が前年比で約30%以上アップしている。
ルート別ヘアケア用品注目度分布比率(2020)
出典: CMRI https://cmri.itrue.com.tw/2020/08/03/2020halfyearanalysis/
台湾の美容インフルエンサートップ100を選出〜美容業界動向〜
「ELLE」とAI企業iKalaは、AIインフルエンサーやSNSトレンド検索プラットフォーム「KOL Radar」の資料から「台湾の美容インフルエンサートップ100」を選出し、台湾の美容インフルエンサートレンドレポートを共同でリリースした。
このレポートは、Facebook、YouTube、Instagramコミュニティでのコンテンツ配信、パフォーマンス、メイクTikTokerなど様々なSNSから分析され作成されている。
出典:ELLE https://bit.ly/3rSkZXu
台湾の美容医学などの品質認証の役割〜美容業界動向〜
財団法人病院評鑑医療品質推進会は、品質認証授与式を開催した。認証チーム数は過去最多の102のチームとなった。その中には71の「疾患治療品質認証」チーム、19の「健康検査品質認証」チーム、12の「優秀機構美容医学品質認証」チームが含まれる。
品質推進会は、国民の医療の質を長年注視しており、2009年から「疾病治療品質認証」を開始。疾病予防や美の追求に対する概念や需要の高まりの中で、本会は「健康検査品質認証」「優秀機関美容医学品質認証」によって国民に質の高い総合的なケアの提供を目指している。
2020年は高齢者のがんや一般的な病気の新しい認証プログラムを開発していく計画である。
出典:Joint Commission of Taiwan https://www.jct.org.tw/cp-5-7656-91b58-1.html
2020年 台湾の美容(製造業)業界
美容機器のB-by-C、台湾新金宝グループと技術提携〜美容業界動向〜
2019年12月7日の発表によると、美容機器や化粧品を手掛けるB-by-C(ビーバイシー)は、台湾の電子機器受託製造サービス(EMS)大手、新金宝グループ(New Kinpo Group)と技術提携を結んだ。
今回両社は、AI内蔵学習スマートミラー「HiMirror」の開発に関して、技術的な提携を行った。顔の測定機器である「HiMirror」の肌測定精度をより高めながら、B-by-C社が持つ特許測定「4V」機能の開発に関して、技術および商品開発における共同開発の提携を締結した。
今回の共同開発締結により、B-by-C社が得ている特許、技術の独占と共同開発の実現が可能となった。既存測定機器と同程度の測定精度に向上、今まで測定できなかった特許測定「4V」や業界初の赤みの測定をはじめとする測定項目の増加、さらに業務用とコンシューマー用の機器との連携ができるようになり、百貨店や美容メーカーでの導入が実現できるようになった。
出典:http://www.b-by-c.com/topics/#post-876
ビューティガレージ、台湾での「ECサイト+ショールーム」施策を具体化〜美容業界動向〜
2019年5月10日の発表によると、プロ向け美容商材通販最大手の株式会社ビューティガレージの海外子会社であるBEAUTY GARAGETAIWAN Inc.は、台湾の美容産業において最大規模となるショールームをグランドオープンした。
同社のショールームは台北市大同区民權西路沿いにあり、民権西路駅から徒歩2分という好立地にある。延床面積約400㎡という広さは、美容サロン向け商材を取り扱っているショールームとしては台湾最大規模となる。
ビューティガレージは「圧倒的な利便性を有するECサイト」と「見て触ってリアルな買い物体験ができるショールーム&ショップ」の展開を図っている。今回のショールームオープンにより、台湾においても「ECサイト+ショールーム」という同社の施策が具体化された。また、同社はM&Aにより、取り扱いカテゴリーを一挙に拡大しており、理美容機器・商材、エステ機器・ベッド・化粧品、ネイル商材、アイラッシュ商材を販売している。
出典:https://drive.google.com/file/d/1Zubh-yRlghQeIiaXq5hzUNetdGgA7NA1/view
ソシエ、アイビューティサロンを台湾初出店〜美容業界動向〜
2019年5月9日の発表によると、株式会社ソシエ・ワールドの関連企業である台湾ソシエ(台灣施舒雅美容世界股份有限公司)は、アイビューティ事業においてはじめての出店となる「アイビューティサロンソシエ大遠百板橋店」をオープンした。
「アイビューティサロンソシエ」は、日本のアイビューティ専門サロンである。顧客それぞれの骨格やライフスタイルに合わせた“美眉”と“美まつ毛”を基本サービスとしている。店舗は白を基調とした清潔感のある空間で、リラックスしながらサービスを受けることができる。
台湾ソシエは1987年に台湾での1号店「太平洋SOGO忠孝店」を独資でオープンした。これはエステティック業界では初の海外出店であり、日本の洗練された技術とサービスを海外に輸出する先駆けとなった。現在ではエステティックサロン21店舗、ヘアーサロン3店舗を展開。2019年で32周年を迎える。
出典:https://www.socie-world.co.jp/news/files/news_190509.pdf
技能五輪国際大会、台湾の総合成績第4位〜美容業界動向〜
2019年8月28日の発表によると、ロシア・カザンで技能五輪国際大会ジュニアが開催された。台湾は合計13の職種のうち6つの職種に参加し、銀4個、銅1個を含む合計5個のメダルを獲得した。台湾は、電気設備、モバイル・ロボティクス、レストラン・サービスおよび産業用制御で4個の銀メダルを獲得し、理容部門で銅メダルを獲得した。
また、同時に第45回技能五輪国際大会も開催された。これは世界の22歳以下の若者を対象とした技能競技を通し、職業訓練振興や技能水準向上、青年技能労働者の国際交流・親善を目指すものである。
今年は過去最多の世界63カ国・地域から56職種で選手が出場。台湾からも約240人の代表団を組織し、合計56のスキルのうち45のスキルに参加、58名が出場した。その結果、台湾は金メダル5個、銀メダル5個、銅メダル5個と23の敢闘賞の合計38個のメダルを獲得。総合成績は63カ国・地域中の4位となった。
出典:https://wsc.wda.gov.tw/News_Content.aspx?n=30258915F57EB2DC&sms=3E86285D7FF55C61&s=DA37538CCEEC3EB5
台湾名留(MINGLIU)は美容師育成コースを開催〜美容業界動向〜
名留集団は、次のトップ美容師を育成するために、美容師育成コースを開催している。このコースを修了した場合、科学技術大学の美容コースへ試験免除での入学を受けられたり、卒業後に、同グループ内での就業が確約されているなどさまざまな優遇措置が用意されている。
名留集団は1982年に台北市で設立され、2019年に36周年を迎える。現在、「名留」ブランドの他、2000年からは、日本式スタイルの「上越國際髮型」を展開、2003年からは、トレンドに敏感な若い世代にフォーカスした「PSHAIR DESIGN」、「AT Hair Design」などのブランドを展開している。現在、台湾全土に250店あまりの店舗がある。従業員は3000人を数える。
教育にも力を入れており、1998年に「美容指導センター」を本社内に設立し、従業員のスキルを訓練するための一連の美容コースを組織した。また、2018年には、女性が美と自信を取り戻せるように、ハイテク機器と皮膚科の管理手順を利用した「JEANCARE美顔マネジメントセンター」を設立した。
出典:https://www.mlgroup.io/blog?name=news&id=0d076e34-278b-48ed-88cb-4e49c9bda41g
まとめ:台湾の美容業界
各美容会社が最新のテクノロジーを用いた美容関連の製品を開発すると同時に、美容師育成コースの開催や技能国際大会での受賞など、若手の教育にも大きく力を入れていることが分かります。ヒトも製品も大きく成長しているので、美容業界は今後さらに発展していくことが見込まれます。
台北在住の台湾人。日本の東北大学で修士号取得後、7年以上IT企業でマーケティングを担当。デジタルマーケティングと市場分析の専門家として、製品の市場導入とブランド戦略を得意とする。