シンガポールの証券業界における最新のトレンドは、デジタル化と持続可能性への注力です。テクノロジーの進化により、取引プラットフォームがより効率的かつ利便性が向上しており、投資家はリアルタイムで市場動向を把握できるようになりました。また、ESG(環境、社会、ガバナンス)への関心が高まり、企業や投資家は環境への影響や社会的責任に焦点を当てた投資を重視しています。これにより、サステナビリティ関連の金融商品やESG指数が注目を集めています。シンガポールの証券業界はこれらのトレンドを取り入れ、持続可能な金融市場の構築に向けた取り組みを進めています。
今回は、そんなシンガポールの証券業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
読了時間の目安:5分
2023年 シンガポールの証券(金融・法人サービス)業界
UBO Kay Hian、2023上期前年同期比122%
シンガポールに本社を置き、バンコク、香港、クアラルンプール、上海などアジア地域に支店を展開するUOB Kay Hian Pte Ltd.が2023年8月8日、2023年上半期の経営実績を公表した。
2023年上期の売上高は、288百万SGDで前年比122%と二桁増収であった。内訳は、手数料収入が138百万SGDで前年比86%、構成比48%であった。次いで金利収入が126百万SGDで前年比257%、構成比44%であった。増収は金利収入の増加によるもの。
一方、地域別には、シンガポールが164百万SGDで前年比130%、香港が83百万SGDで前年比146%、タイが22百万SGDで前年比75%、マレーシアが24百万SGDで前年比94%、内部相殺他が△5百万SGDであった。
出典:https://www.uobkayhian.com/investor-relations-announcements.html
Phillip証券、SGX初の預託証券発行
シンガポールの証券会社Phillip Securities Pte Ltdが2023年5月30日、ホームページでPhillip Securitiesがタイ・シンガポールDRリンケージに基づき、初のSGXシンガポール預託証券(SDR)を発行したことを明らかにした。
東南アジア初の取引所レベルのDR協力であるシンガポールSDRが正式に開始された。フィリップ証券は商品の発行会社として、SDRの発行および解約を行う。
タイとシンガポールのDRリンケージの下で、タイの上場証券に対してSDRの第1波が導入された。SDRの導入により、シンガポールの投資家は、現地のブローカー契約、国内市場の規則や規制を通じて、現地通貨で著名なタイの優良企業にアクセスできる利便性を享受できるようになる。
DBS、アプリでの現金前払い取引キャンペーン
シンガポールの証券会社の一つDBS Vickers Securities Pte Ltdでは2023年12月31日まで、DBS Vickersアプリで取引口座を開設し、現金前払い(Cash Upfront)取引を行うと30SGD受け取ることができるキャンペーンを行っていることをホームページで案内している。
DBS Vickers証券ではDBS Vickersアプリで現金前払い取引を行うと優遇手数料が適用されるサービスを行っている。現金前払い取引はマルチ通貨口座にリンクされている取引口座にのみ適用され、優遇手数料は購入取引の際のみ適用される。
シンガポール市場の場合、通常取引手数料:0.28%最低27SGDに対して、現金前払い取引手数料:0.12%最低10.8SGDとなる。その他6つの市場でも手数料が優遇される。
CGS-CIMB、ベトナムに特化したETFを発売
シンガポールの証券会社の一つCGS-CIMB Securities International Pte. Ltd. は2023年8月25日、ホームページでCGS-CIMB証券がSGXで初のベトナムに特化したETFを発売したことを明らかにした。
CGSフルゴールベトナム30セクターキャップETFは、ベトナムにおける比類のない投資機会を、より高く安定したリターンを求める投資家と結びつける。
このETFはホーチミン証券取引所(HOSE)に上場している最大規模かつ最も取引可能な企業で構成されており、これまでに約3,500万シンガポールドルを調達した。これは2023年のSGX上場時点でETFとして調達された最高の運用資産 (AUM)。また、このETF は、不動産、金融、生活必需品などに重点を置いている。
出典:https://www.cgs-cimb.com.sg/en/cgs-cimb-securities-launches-first-Vietnam-focused-etf-on-sgx.jsp
Interactive Brokers、低炭素化の動きを紹介
米国本社の証券会社Interactive Brokers Singapore Pte. Ltd.は顧客や一般の人々に幅広い金融教育サービスを提供するため「IBKR Campus」を運営しており、2023年9月11日、シンガポール証券取引所の記事を紹介した。
低炭素化と気候変動に強い未来への世界的な注目を背景に、複数のシンガポール上場株は、太陽光発電や風力発電、あるいはより燃料効率の高い輸送ソリューションを含む持続可能なエネルギーへの軸足を進め続けている。
トータルリターン56%とNo.1のSembcorp Industries、51%でNo.2のKeppel Corporation、32%でNo.3のYangzijiang Shipbuildingはすべて持続可能なインフラストラクチャやより燃料効率の高いソリューションに軸足を移しているとのこと。
2021年 シンガポールの証券(金融・法人サービス)業界
シンガポールでミレニアル世代向けのデジタル投資サービス開始〜証券業界動向〜
アジアの大手統合金融サービスプロバイダーであるCGS-CIMBSecuritesは、デジタル投資サービスである”ProsperUs”をシンガポールで開始した。このサービスは、ミレニアル世代が良い投資判断をできるようサポートする。
ProsperUsは現在、30の取引所、25の市場、30,000の商品で構成される8つの異なる資産クラスを提供している。投資家は、投資信託で投資を分散し、オプション、先物、差金決済(CFD)などのデリバティブを通じてリスクをヘッジすることがでる。
同サービスは、今後12か月で10,000人の投資家を引き付けることを目指している。2021年4月から6月の間に1,000SGD以上を投資した新規顧客は、取引手数料を相殺するために、280~880SGD相当の無料トークンを受け取るチャンスがある。
出典:https://www.cgs-cimb.com/en/cgs-cimb-securities-launches-new-digital-investment-service-in-singapore-for-retail-investors.jsp
シンガポールのPhillip Securites、ライブ通貨換算を開始〜証券業界動向〜
PhillipSecuritiesは、取引プラットフォームであるPOEMS~LiveCurrencyConversionにて、ライブ通貨換算のサービスを開始した。これにより、投資家は競争力のある外国為替レートにリアルタイムでアクセスできるようになる。
この新しいイニシアチブにより、投資家は為替リスクを安全かつ効率的に、より適切に管理できる。対象通貨は、シンガポールドル(SGD)、香港ドル(HKD)、中国レンミンビ(CNY)、オーストラリアドル(AUD)、ポンドスターリング(GBP)、カナダドル(CAD)となっている。
このサービスを活用することで、投資家は通貨の流動性を有効に活用できるようになる。レートは通貨の流動性などに応じて分単位で更新される。
出典:https://www.phillip.com.sg/newsroom-item/phillip-securities-launches-live-currency-conversion-for-real-time-access-to-very-competitive-foreign-currency-rates/
シンガポールのPICOが次世代取引プラットフォームに選定される〜証券業界動向〜
アジア最大の証券会社の1つであるUOB KayHianは、次世代の取引プラットフォームとして、Picoを選定した。Picoは、金融市場コミュニティ向けのテクノロジーサービスの大手プロバイダーである。
これにより、UOB KayHianは、APAC地域において大手銀行や資産運用会社、取引会社の1つに加わることになる。投資家が幅広いポートフォリオを提供できるブローカーを探している中で、同社はクライアントに対して、コスト効率よく差別化機能を提供することを目指していく。
同社はまた、アジアの金融市場向けの証券取引の確固たる地位を築いており、強力な競争優位性を維持するために取引技術の進化に取り組んでいる。
出典:https://www.pico.net/ja/landing
シンガポールのInvestaX、LIFULLと提携し資金調達へ〜証券業界動向〜
シンガポールのデジタル証券会社InvestaXは、株式会社LIFULLとの戦略的パートナーシップを締結し、資金調達を実施した。
株式会社LIFULLは、不動産・情報サイトポータルとしてスタートし、現在では60カ国以上でサービスを提供している。今回同社が行ったInvestaXへの戦略的投資は、日本の不動産のデジタル証券化(トークン化)領域のさらなる成長と、外国人投資家によるInvestaXプラットフォームへのアクセスに道を開くものである。
InvestaXは、今回の資金調達により、セカンダリー取引プラットフォームや、スマートコントラクトの開発、投資家・発行体などのパートナー獲得のためのマーケティングやキーポジションの採用を加速させる予定。プライベートエクイティ不動産のデジタル証券化市場のパイオニアとしてのポジションを盤石なものにしたいと考えている。
出典:https://blog.investax.io/press-release-digital-securities-singapore-japan-partnership-2/amp/
シンガポールのMASとSGX、証券取引のリスクに関して注意を促す〜証券業界動向〜
シンガポール金融管理局(MAS)とシンガポール取引所規制(SGXRegCo)は、オンラインディスカッションフォーラムやソーシャルメディアチャットグループによって引き起こされた証券取引に関連するリスクに注意を払うよう投資家にアドバイスした。
これは、GameStop、AMC Entertainment Holdings、BlackBerryなどの米国株式について、掲示板を通したディスカッションが金融市場に大きな影響を与えたことを指摘している。シンガポールの株式市場においても同様のリスクが発生することを危惧している。
特定の個人が、市場の不正行為につながる可能性のある「ポンプアンドダンプ」活動を通じて利益を悪用する可能性があることに注意する必要がある。
出典:https://www.mas.gov.sg/news/media-releases/2021/beware-of-risks-related-to-trading-incited-by-online-discussions
2020年 シンガポールの証券(金融・法人サービス)業界
シンガポールのMASがフィンテック企業を支援!600万SGDの助成金計画〜証券業界動向〜
シンガポール金融庁(MAS)、シンガポールフィンテック協会(SFA)、AMTDファウンデーションは共同で、COVID-19によって影響を受けたフィンテック企業を救うため、600万SGDのフィンテック連帯助成金制度を開始すると発表した。
これは、FinTech企業が業務を維持し、革新と成長を続けることができるようにサポートするためのもの。助成金は、金融サービスおよびFinTechセクターの機能を維持および強化するために、2020年4月8日にMASが発表した1億2500万SGDのサポートパッケージを補完している。
AMTDは、FinTechのエコシステムをサポートするために、最初に200万SGDを提供。MASは金融セクター開発基金からさらに400万SGDを提供し、総額600万SGDを助成する。助成金の申請は2020年5月18日に開始され、2021年12月31日まで利用可能になる。
出典:https://www.mas.gov.sg/news/media-releases/2020/new-grant-scheme-to-support-singapore-fintech-firms
シンガポールで証券業界大手のUOB KayHian、Catalyst rule204を放棄
取締役会は、子会社の1つであるUOB Kay Hian Private Limitedが、Catalyst rule 204への準拠の放棄について、2019年10月14日および2020年2月11日の免除申請をSGX-STに提出したことを発表した。
Catalyst rule 204では、企業財務諮問業務または関連する助言業務でそれぞれ最低5年の経験を持つ2人以上の登録専門家(RP)がいることを要求していた。そして、これらの登録された専門家の1人は、申請の5年前に少なくとも3つのリスティングについて助言している必要があった。
権利放棄により、同社はコーポレートファイナンスのアドバイザリー業務またはそれに関連するアドバイザリー業務で少なくとも10年の経験があり、申請前の10年間で少なくとも5つのリスティングについて助言をしていた2人のRPを雇用することにしている。
出典:https://www.uobkayhian.com/investor-relations-announcements.html
SBI Securitiesシンガポールが証券免許を取得〜証券業界動向〜
株式会社SBI証券の子会社であるSBI Securities (Singapore) Pte. Ltd.は、シンガポール金融庁より、証券先物法に基づく資本市場サービス免許(Capital Markets Services Licence under the Securities andFutures Act (CAP. 289) (THE SFA))を取得したことを発表。
同社はホールセールビジネスの強化を図るべく、これまでも人員・組織の体制整備を図ってきた。国内のみならず海外機関投資家へ顧客基盤を拡げるため、2018年7月より香港現地法人において日本株ビジネスのサービスを提供している。
今回、SBIS-SGが資本市場サービス免許を取得したことで、同社にとって2社目の海外現地法人が営業を開始することになる。さらに欧州と北米への海外拠点展開も視野に、今後もプライマリー及びセカンダリーマーケットにおけるホールセールビジネスを強化し、総合証券として一層の事業基盤拡大していく見込み。
出典:https://www.sbigroup.co.jp/news/2019/1002_11683.html
シンガポールで証券業界牽引ののiSTOX、東海東京FHから500万USDを資金調達
シンガポールの証券マーケットプラットフォーム「iSTOX」は、日本の金融サービス会社である東海東京フィナンシャル・ホールディングスから、シンガポール現法の東海東京グローバル・インベストメンツを通じて500万米ドルを調達したことを明らかにした。
この取引を受けて、iSTOXは東海東京のネットワークを通じ、日本国内の機関投資家と証券発行者を繋ぐことが可能になるとしている。この他の主要株主には、マルチアセット市場インフラのオペレータでもあるシンガポール証券取引所、Temasek傘下のHeliconia CapitalManagementなどがある。
iSTOXはブロークチェーンベースのデジタルインフラ企業IchxTechにより設立・運営されている。あらゆる主要金融センターの中で、デジタル証券の発行と取引を一貫で提供する、初のキャピタルマーケットプラットフォームとして話題を呼んでいる。
出典: https://medium.com/istox/istox-secures-usd-5-million-investment-from-tokai-tokyo-financial-holdings-b4857946f602
2019年 シンガポールの証券(金融・法人サービス)業界
シンガポールで証券業界大手のUOB-Kay Hian、税引後利益前年度比1.9%減
証券大手UOB-Kay Hianは「2018年は厳しいビジネス環境であったものの、2017年度から大きく利益を減らすこともなく、比較的経済環境の良好であった2017年度とほぼ同じレベルである1.9%減の税引後利益を達成した」ことを報告した。2018年におけるグループ営業収益は、2017年度の376.2百万シンガポールドル(SGD)からわずかに減少し、営業総利益は0.3%減の375.0百万SGDとなった。税引後利益では2017年度76.2百万SGDから1.9%減の74.8百万SGDとなった。
純利益が微減にとどまった要因として、資産管理におけるサービス品質の向上、外国為替取引の拡大が挙げられる。また、コーポレートアドバイザリーサービスが収益に大きく貢献した。香港、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイで幅広いコーポレートアドバイザリーサービスを提供できるようになり、エクイティ取引業務を支援した。
UOB-Kay Hianは、地政学的および市場の不確実性が2019年の特徴であり、それらが株式市場に影響を与えると予想しており、事業見通しに関して引き続き慎重な姿勢である。
出典:https://ir.chartnexus.com/uobkh/doc/AR/ar2018.pdf
シンガポールのNUSが運営!アジア金融政策フォーラム、今年のアジェンダは?〜証券業界動向〜
2019年5月、アジア金融政策フォーラム(AMPF)が6年連続で開催された。フォーラムにおけるアジェンダは、米ドルの主要な役割と、それが金融政策に与える影響に関する議論、およびデジタル通貨がもたらす課題であった。
今回の議論では、ドルの優位性に関するものや、デジタル通貨の破壊的な性質、国際通貨システムが直面している課題、そして将来の雇用について、さまざまな議論が行われた。
AMPFはAsian Bureau of Finance and Economic Research(ABFER)の年次会議と併せて開催された。シカゴ大学ビジネススクール、NUSビジネススクール、およびMonetary Authority of Singapore(MAS)の共催で運営されている。特に、AMPFは、アジアの政策立案者が直面している経済的および金融的な課題に関する知識レベルを高めることを目的として、参加者が専門分野で意見を交換し、洞察を共有するための貴重な機会となっている。
出典:http://abfer.org/events/abfer-events/annual-conference/annual-conference/147:investment-finance-2019
シンガポール金融研究機関、121の職業に関する予測〜証券業界動向〜
2019年4月23日、Institute of Banking and Finance Singapore(IBF)とシンガポール金融管理局 (MAS)は委託研究結果を公開し、データ分析と自動化と、今後3年から5年の間にシンガポールの金融部門における121の職務に関する中期的観測を示した。
調査によると、121のうち約半分の職種においてテクノロジーを利用することによりパフォーマンスを向上させることができ、また3分の1の職種においてはテクノロジーが職務を代用することになる。残りの職種に関しては、テクノロジーとの協働により職務が変化するという調査結果となった。
過去9か月間にErnst&Youngが実施し、シンガポール労働省が発表したこの調査では、データ分析と自動化によって必要なスキルも明らかにされた。IBFとシンガポール労働力開発庁 (WSG)は体系的なトレーニングを通じて金融専門家がテクノロジーに精通したキャリアを開始できるようにするための「Technology in Finance Immersion Program」(TFIP)を開始した。
出典: https://www.ibf.org.sg/programmes/Pages/Future%20of%20Finance%20Jobs%20Study.aspx
シンガポールのMAS、株式金融市場へ。75百万SGDを投資〜証券業界動向〜
シンガポール金融管理局(MAS)は、新たに7,500万SGDのGrant for Equity Market Singapore(GEMS:株式市場への助成金)を開始する。
GEMSは3つのテーマにおける助成金であり、一つ目は、 Listing Grantつまり、新規上場(IPO)費用の一部を負担することにより、シンガポール証券取引所(SGX)への上場を企業へ促進する。二つ目は、Research Talent Development Grantであり、株式研究の人材を育成することにより、シンガポール企業を研究対象とする範囲を広げることである。最後に、Research Initiatives Grant、つまりシンガポールの株式システム開発を推進するためのクラウドソーシングを率先して開発するグループを支援する。
MASは「GEMSは、成長資金を求めている企業にとって、シンガポールを起点としてアジアでの地位を強化するのに役立つだろう」とコメントしている。
出典: http://www.mas.gov.sg/News-and-Publications/Media-Releases/2019/New-SGD75-million-grant-to-enhance-Singapores-role-as-an-enterprise-financing-hub.aspx
2018年 シンガポールの証券(金融・法人サービス)業界
シンガポールで証券業界大手のUOB-Kay Hian、安定成長を維持するも国際関係に憂慮
2018年3月31日、UOB-Kay Hian Holdingsの第1四半期における決算が発表された。手数料収入および利息収入が売上に大きく貢献しており、収益は前年比28.1%増となる80.5百万シンガポールドルを計上、純利益は前年比30.3%増となる25.7百万シンガポールドルに達した。
内訳では、手数料収入が80.5百万シンガポールドル(28.1%増)し、受取利息も、証拠金貸付の増加により、23.2百万シンガポールドル(10.7%増)となった。純資産価値は、14.3億シンガポールドルで健全な状態を維持している。貸借対照表項目の構成において、重要な変動はなかった。
「2017年の強い市場は2018年2月も続いた。しかし、米国ー中国間や、ロシアーNATOメンバー間の地政学的緊張が続いたこと、マレーシアの政治環境に大きな変化が起こったことなどの要因が株式評価のリスクプレミアムを高めている。我々は今後の市場変動を懸念している」と関係者はコメントしている。
出典:https://ir.chartnexus.com/s/force_download.php?file=uobkh/website_HTML/attachments/attachment_85794_1526439886.pdf
ロボットアドバイザーをローンチ、シンガポールで証券業界牽引のCGS-CIMB Securities
中国資本China Galaxy Securitiesと、マレーシア第2の金融グループCIMBによるジョイントベンチャーCGS-CIMB Securities(Singapore)は、CGS-CIMB eWealthを立ち上げた。
CGS-CIMB eWealthにおけるロボット・アドバイザリー・プラットフォームは、その強力なリサーチ能力を活用し、投資家のリスク志向と投資目的にあったポートフォリオを構築することで、多様なテーマにそった提案をすることが可能となる。
投資家はまた、投資・取引に関する判断を自ら下すことにより、投資したポートフォリオでの透明性は保たれる。実際に売買しているため、キャピタルゲインとは別に、投資先からの配当支払などの受け取りも可能である。
出典:https://www.itradecimb.com.sg/app/research.common.public.content.z?cat=04&subcat=04_04
シンガポールのPhillipCapitalがモバイルアプリを発表、MyWealthとは?〜証券業界動向〜
シンガポール総合金融企業Phillip Capital GroupのPhillip Securitiesは、投資家の資産保護システムを強化するためのモバイルアプリMyWealthを発表した。
近年投資家たちの間で、従来の証券会社における資産管理から、新たな資産管理手法へ移行する動きが活発化している。モバイルアプリMyWealthは、資産クラスの種類、顧客と企業の関係、アカウントの種類などに依存せずポートフォリオの保有状況をアプリひとつで把握することができるようになる。
MyWealthを使うことで、いつでも・どこでも投資家と代理店との間でシームレスなつながりを確立することが可能となる。
出典:https://www.phillip.com.sg/newsroom-item/phillipcapital-launches-intuitive-one-wealth-management-mobile-app-mywealth-built-connect-tailored-empower/
みずほ証券シンガポール、Lombard Odierと業務提携〜証券業界動向〜
みずほセキュリティーズシンガポール(MHSS)は、ロンバー・オディエグループ(スイス)のシンガポール現地法人、ロンバー・オディエシンガポール(LO SIN)との間で、資産運用業務に関する提携契約を締結した。日本の証券会社がLO SINと業務提携契約を締結するのは初めてとなる。
今回の提携によりMHSSは従来の投資商品に加え、ロンバー・オディエグループによる海外有数の金融商品および高度な資産運用システムを、日本およびアジアの富裕層の顧客に提供することで、本格的な資産運用サービスを展開する。
みずほ証券は、日本およびアジアの富裕層をターゲットに、多様化・高度化する資産管理・運用ニーズに答えるべく業務の拡大を図っている。ロンバー・オディエグループは、資産管理・運用サービスに強みをもつスイスの老舗プライベートバンクであり、みずほ証券が持つ顧客ネットワークに投資機会と資産管理システムを提供することで、両者のビジネス機会を拡大させる契機となる。
出典:https://www.mizuho-sc.com/english/newsrelease/2018/pdf/20180820_01en.pdf
まとめ:シンガポールの証券業界
シンガポール行政機関は、近年の中国やインド、東南アジア諸国における急速な経済成長と、それに伴うアジア全体の発展という環境変化を、国際金融センターとして発展するチャンスであると明確に位置付けています。資産運用業や資本市場の発展を後押しする政策を積極的に展開しているシンガポールには、大きなビジネスチャンスが眠っているのではないでしょうか?
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員。大学ではマーケティングと経済を学び、卒業後は海外での生活と旅行を重ね、さまざまな国の文化や人々、食に関する豊富な知識を身につける。シンガポール人の旦那との結婚を機にシンガポールに移住し、現地で就労。現在はライター業と翻訳業を行っている。
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