【キーワードは高効率化】デジタル化が進む中国の倉庫業界

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中国の倉庫業界の最新トレンドは、デジタル化・スマート化です。最新のAIロボットやバーコード技術を駆使し、無人倉庫など先進的な施設を次々と完成させています。高効率化が進む中国の倉庫業界は、今後どうなっていくのでしょうか?

今回は、そんな中国の倉庫業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

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目次

2022年 中国の倉庫(運輸・物流)業界

東芝、物流ソリューション事業拡大へ〜倉庫業界動向〜

2023年1月2日の発表によると東芝は物流ソリューション事業拡大に向けたバリューチェーン強化のため、ムシ ニー社(SuzhouMushinyIntelligentTechnologyCo.,Ltd)との間で戦略的業務提携契約を締結し、同社へ出資を行う。

ムシニー社は中国蘇州市(江蘇省)に拠点を持ち、物流施設や工場で活用できる棚搬送ロボットや、各種搬送、区分ロボット等の豊富なラインナップを持ち、海外売上比率が50%以上の豊富な実績がある企業だ。

今回のムシニー社との提携を機に、補完性を活かした製品ラインナップの拡充と販売網の拡大、バリューチェーン強化による安定供給の実現を図り、ロボティクス・物流ソリューション事業の強化を進め、2030年度売上高250億円を目指す。

出典:https://www.global.toshiba/jp/news/infrastructure/2023/01/news-20230112-01.html

京東物流、貨物倉庫保管サービスを展開〜倉庫業界動向〜

2023年2月1日の発表によると、京東物流は、大手子供ブランド「アナック」と戦略的提携を結び、マレーシア全国の1,000店舗以上に倉庫保管と配送サービスを提供。これにより、24時間以内に発送可能なオムニチャネル注文を実現している。

アナックは、京東物流と提携する前、保管精度の低さや配送効率の遅れ、納期の不安定さなど、物流サプライチェーンの問題に悩まされていた。

しかし、京東物流との提携後、サプライチェーンが最適化され、オムニチャネル注文で24時間配達が可能になった。2022年12月には、昨年比で100%以上の出荷増加を達成し、安定したサプライチェーンが維持された。

出典:https://www.jdl.com/news/2836/content01041?type=0

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蘇寧物流、スマート物流ソリューションをリリース〜倉庫業界動向〜

2022年11月11日の「独身の日」に向けたプロモーション初日に、蘇寧物流は倉庫管理や店舗運営、幹線・支線輸送、都市内貨物輸送、マルチモーダル輸送などのビジネスシーンで使われる、スマートソリューションの新製品を発表した。

独自開発された蘇寧のインテリジェント倉庫管理システム「YuncangWMS」は、業界の最良のビジネスプラクティスを統合し、バーコード技術やスマートデバイス、スマートアルゴリズムなどを活用している。

今後も蘇寧は、ビッグデータアプリケーションに支えられたデジタル技術革新を通じて、スマートロジスティクスソリューションの向上を促し、協力企業のサプライチェーン運用能力や品質・効率の向上を実現していく。

出典:https://wuliu.suning.com/home/newsDetail.htm?id=159

日日順、グリーンロジスティックスを開発〜倉庫業界動向〜

日日順は、中国のサプライチェーン管理ソリューションやロジスティクスサービスの大手プロバイダーである。同社は国家戦略に積極的に取り組み、炭素排出量管理を強化し、物流のあらゆる面で技術革新を推進している。

同社は、即墨、黄島、膠州、杭州、佛山、南昌など全国にスマート倉庫ネットワークを構築しており、その中でも即墨倉庫は中国で初の大規模な物流インテリジェント無人倉庫となっている。

2022年1月に開催された第11回中国公益祭で、日日順は「2021年度グリーンモデル賞」を受賞。今後もカーボンピークとカーボンニュートラルの方針を踏まえ、技術革新を原動力に「省エネ・カーボン削減・グリーン開発」の優れた実践者を目指していくことを誓っている。

出典:https://www.rrswl.com/front/wmdt/redianhuodong/redian_details?id=2070653

CMST 、スマート配送倉庫モデルのプロジェクトに着手〜倉庫業界動向〜

CMSTは中国の物流・サプライチェーン管理ソリューション企業である。2022年12月15日、上海先物取引所の発表によると、「スマート配送倉庫モデル開発に関する研究」プロジェクトの審査会議が行われ、CMSTのプロジェクト開始が無事許可された。

研究グループは、インテリジェント倉庫の構築や情報化・デジタル化・配送の標準化、システムリスク防止などについて説明し、持続可能な開発と商品業界全体の健全な発展に寄与する正確で実行可能なアイデアであると評価された。

同プロジェクトでは、業界のスマートモデル倉庫導入を推進し、実証効果を示すとともに、先物配送倉庫の標準化システム構築を加速。これにより、「効率的で円滑な流通システムの構築」を強力にサポートしていく。

出典:http://www.cmstd.com.cn/cmstd/xwzx6/zhbd/732159/index.html

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2021年 中国の倉庫(運輸・物流)業界

中国の日日顺、スマート物流基準を制定し、業界をリード〜倉庫業界動向〜

IoTに力をいれており、国家5A級物流企業と3A信用企業である日日顺は、2つのスマート物流基準を制定し、業界をリードしている。

2021年2月31の発表によると、日日順物流が中心となって作成した「スマート物流サービス指針」が「国家標準化管理委員会」によって承認された。

同標準はスマート物流サービス技術、スマート物流サービス設備などの内容をめぐって関連規範を整備したもの。全プロセス信用サービス体系を確立し、業界の競争構図を変えるとともに、スマート物流サービスの不規範の混乱も終結し、物流業界の技術進歩を推進するものとなった。

出典:https://www.rrs.com/news/3504.html

中国の海南港物流集団と漢地集団が提携〜倉庫業界動向〜

2020年10月22日の発表によると、海南港物流集団と漢地集団が戦略的協力協定を締結した。

海南港物流集団は、物流がコアビジネスで、サプライチェーン管理、倉庫と積み込み、在庫管理、二次配送などの付加価値サービスも提供している中远海运物流仓储​のグループ企業である。

協定によると、海南港航物流集団は漢地集団傘下の海南漢地流体材料有限会社の「150万トン/年、特殊油品と20万トン/年、医薬食品級白油プロジェクト」に原材料輸送、サプライチェーン金融、製品生産配送などの一体型サプライチェーンサービスを提供し、同社の模範プロジェクトとなることを目指す。

出典:http://logistics.coscoshipping.com/art/2020/10/22/art_1043_181797.html

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中国でg国家物流ハブ連盟が正式に発足〜倉庫業界動向〜

ロジスティクス業界を中核とし、商業、貿易、および不動産に関わる大規模で包括的な企業グループである盖世国际​は、正式に発足された国家物流ハブ連盟に参加した。

ハブ連盟の結成・運営は、党の第19期5中全会の「現代的な物流システムの構築」に関する重要な配置を徹底して実行する具体的な行動でもある。

連盟の今後の発展については、①国家物流中枢の互恵協力を強化するプラットフォームの構築②国家物流中枢のコミュニケーション・交流を保障する高効率メカニズムの完備、③国家物流中枢の建設と発展を支援する高レベルのシンクタンクの構築、の3つが挙げられた。

出典:http://www.gaishichina.com/news/1161.html

中国・安得智联​のサプライチェーンへの見解〜倉庫業界動向〜

倉庫と配送の一体型サービスが特徴で家電、家具、建材、食品などを主に取り扱う安得智联​は、マーケティング、サプライチェーンセミナーを開催した。

未来の全領域の競争環境に基づいて、より速く、より安く、よりスマートなサービスを提供できるかが今後の課題であるとした。

オンラインと新興チャネルがブランドの主要な成長空間になるにつれて、オムニチャネルの販売と運営環境の下で、TO B/TO Cの一体的な運営能力は必然的なトレンドとなる。これはブランド側のサプライチェーンのデジタル化、柔軟化能力に対してより高いレベルが求められ始めていることだと述べた。

出典:https://www.annto.com/about/news?id=41

中国の象屿グループ、ブランド価値が上昇〜倉庫業界動向〜

物流パークの開発や各種工業製品の卸売など、物流の周辺サービスも提供する象屿グループは、ブランド価値568億5900万元 を達成し、「中国500で最も価値のあるブランド」の131位にランクインした。

「持続可能なブランドが会社の成長を促進する」をテーマに開かれた大会において同グループは3年連続でランクインしている。今回は前年より8位前進し、高い評価を得た。

これは会社の改革・発展と国家戦略への奉仕、地域経済の促進、業界の進歩の推進、社会福祉の増進など多方面での総合的な価値創造能力を高めた結果である。

出典:http://www.xiangyu-group.com/news/768

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2020年 中国の倉庫(運輸・物流)業界

中国EC大手京東傘下のJDロジスティクス、休眠倉庫の活用を進める〜倉庫業界動向〜

中国EC大手の京東(JD.com)傘下のJDロジスティクスは、物流のさらなる効率化のために、遊休倉庫資源の活用を進めている。中国全土の倉庫所有者は、JDクラウド倉庫に加盟することで、JDロジスティクスの先進的な倉庫管理システムと運営ノウハウを導入することができる。

自己保有倉庫は、資金、工事、土地選びなど多くの難題を抱えているが、JDクラウド倉庫は事業者・消費者の両方にとって有効なソリューションとなっている。

2019年、浙江省寧波に本拠地を置く中国物流(安吉)有限公司は、2019年にJDクラウド倉庫に加盟し、ローテクノロジーの不人気企業から、最先端の物流サービスプロバイダーへと生まれ変わった。3000平方メートル規模の倉庫は、JDのノウハウトブランドの恩恵を受け、B toBのみのビジネスモデルを脱却し、数十社の顧客を獲得している。

出典:http://www.jdwl.com/#/NewsDetail?id=124

中国のアリババ、傘下・菜鳥の株式を買い増し〜倉庫業界動向〜

2019年12月2日の発表によると、アリババ集団は、スマート物流を強化するため、233億元をかけて増資と既存株式の買い付けによって、菜鳥網絡(CAINIAO)の持ち株比率を51%から63%に引き上げる。アリババ以外の投資家も増資に参加する。

菜鳥は、倉庫運営や集配拠点運営を手がけるアリババの物流子会社。倉庫のようなハードウェアに、デジタル技術を掛け合わせた効率化運営が持ち味で、アリババのEC戦略の中核として2013年に設立された。

菜鳥によれば、2019年上期だけで、宅配一件あたり平均5時間の時間短縮を達成し、わずか6年でスマート物流の最大のプラットフォームとしての立場を確立しているとのこと。

出典:https://www.cainiao.com/markets/cnwww/cn-news-detail?spm=a21da.144546.0.0.79443045ibBdSB&id=1432

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中国の蘇寧物流グループ、新たに物流センターを5つ開設〜倉庫業界動向〜

2019年7月20日の発表によると、蘇寧物流グループは、新しい青島城陽物流基地を開設した。さらに、南昌、長沙、石家荘、南寧の4つの都市にも小さな物流センターを設立した。6月9日の時点で、蘇寧物流グループの新しい5つの倉庫での出荷量は100,000件を超え、タイムリーな配送率は99.6%に達した。

南昌、長沙、青島、石家荘、南寧にある新しい5つの主要な物流センターの総貯蔵面積は200,000平方メートル以上であり、そのうち最大のものは長沙物流センターで、60,000平方メートル程となっている。現在、5つの新しい倉庫は100万レベルの在庫量を備えている。

これらの5つの主要な物流拠点の運用により、少なくとも5つの地域と40郡の利益の改善ができるとのこと。

出典:https://wuliu.suning.com/home/newsDetail.htm?id=90

倉庫業界初!フルーツ専用の倉庫物流センターが中国・成都蒲江で開始

2019年7月11日のニュースによると、申通快遞公司のフルーツ専用の倉庫物流センターが成都蒲江で始まるとのこと。フルーツ専用の倉庫物流センターは業界初。

同倉庫センターは、面積約28エーカーで、倉庫、包装、物流を統合している。エアコン完備の保管倉庫が20あり、それぞれが80平方メートルの面積を占め、160,000 kg /部屋の容量を持っている。30社以上のフルーツeコマース企業が申通快遞公司とサービス協力契約を締結した。

蒲江フルーツ貯蔵および物流センターのマネージャーである黄从林氏は、「現在、倉庫および物流センターの幹線直接エリアには、広州、深セン、杭州、上海、北京、鄭州、武漢、長沙、沈陽、南京、泉州などがある」と述べた。

出典:http://www.wl890.com/wuliujs/1562809960664.html?newsId=11073

中国京東物流の無人倉庫と物流ロボットとは?〜倉庫業界動向〜

中国科学院の「互联网周刊」と「eNet研究院」は共同で、2018年で最も革新的なテクノロジーリストを発行した。その中で、中国の大手物流会社である京東物流の無人倉庫と物流配布ロボットがそれぞれ8位と11位にランクインした。

無人倉庫は、2018年10月に完成した、保管、包装、仕分けの全プロセスを無人化した世界初の無人倉庫となっている。

物流配布ロボットは、完全に自動運転で障害物の回避、方向転換、迂回、帰還などを実現し、信号機を認識して待つこともできる。

出典:https://www.jdwl.com/#/NewsDetail?id=115

まとめ:中国の倉庫業界

大手ECサイトを持つ会社が倉庫に力を入れ始める中、各倉庫会社も専用の商材を扱うことや、テクノロジーを用いた無人倉庫など様々な特徴のある倉庫を発表しています。物流におけるニーズを正確に理解し、テクノロジーを用いるなど最も効率的な手段で解決できるサービスが求められるでしょう。

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