国内におけるeコマース市場の拡大、交通インフラの整備という二つの要因によって、フィリピンの倉庫需要は、非常に高まっています。2022年には、世界的物流企業Maerskが、大規模倉庫設立を発表するなど、著しい発展を遂げています。
今回は、そんなフィリピンの倉庫業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2022年 フィリピンの倉庫(運輸・物流)業界
Airspeed、電子ロッカーソリューション企業と提携〜倉庫業界動向〜
2023年2月9日、フィリピンの物流会社Airspeedと、電子ロッカーソリューションを提供するPopBoxAsia、鉄道運営会社LRMC(Light RailManila Corporation)が提携することが発表された。
この提携により、フィリピンの首都マニラのLRT-1沿線の駅に、PopBoxAsiaの電子ロッカーが設置される予定である。電子ロッカーは、オンラインショッピングで購入した商品の受け取りや返品を簡単に行えるようにする施設であり、消費者に利便性を提供する。この提携により、Airspeedは最後の1マイルの配送サービスを強化し、PopBoxAsiaはフィリピン市場でのプレゼンスを高めることができる。
駅周辺に電子ロッカーが設置されることで、利用者は通勤や移動のついでに商品の受け取りや返品ができるようになり、利便性が向上するとされている。
出典:https://airspeed.ph/blog/lrmc-popbox-asia-airspeed-tie-up/
eコマース需要が倉庫需要を促進〜倉庫業界動向〜
2022年7月28日、不動産コンサルタント会社のJLLフィリピンは、フィリピンのオフィスおよび倉庫空間の需要が伸びていることを発表した。主な要因は、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)、電子商取引、および物流業界の動きにあると指摘している。
フィリピン経済が回復し、企業活動が再開されるにつれて、電子商取引関連企業がオフィス空間の需要をけん引しており、その影響で物流業界でもその需要が高まっている。さらに、これは同国のインフラ整備の進展やオンラインショッピングの増加によって後押しされている。
また、電子商取引や物流需要の高まりは国内の雇用創出やインフラ開発の促進にも寄与するとされている。フィリピンは今後もこのような成長産業が拡大すると予想されている。
出典:https://www.jll.com.ph/en/newsroom/jll-philippines-names-bpos-ecommerce-logistics-as-space-demand-drivers
Maersk、フィリピンでの倉庫需要に対応〜倉庫業界動向〜
2022年11月10日、世界的な物流ソリューション企業のAP Moller-Maersk (Maersk)は、ラグナ州カランバに100,000㎡の倉庫を追加すると発表した。マニラから車で1時間のところにある新しい倉庫は、大手メーカーが操業する地域の産業センターと提携する。
この施設は、契約物流会社であるLF Logisticsの買収に成功した後、新しく形成されたMaerskオムニチャネルフルフィルメントチームによって運営される。
総面積は、リサール州にあるLF Logisticsの現在のマルチサービス配送センターのほぼ3倍に相当し、フィリピンでの全体的な倉庫と配送のフットプリントをさらに強化する。フィリピンの物流業界は急速な成長を遂げており、その背景には電子商取引の拡大やインフラ整備の進展がある。これに対応するため、同社は倉庫スペースを増設し、顧客の物流ニーズに迅速かつ効率的に対応できる体制を整えることが求められている。
出典:https://www.maersk.com/news/articles/2022/11/10/maersk-to-expand-its-warehousing-footprint-in-the-philippines
国境を越えた電子商取引の高まりと倉庫需要〜倉庫業界動向〜
フィリピンだけでなく、シンガポール、タイ、香港、オーストラリアに倉庫を持つ物流会社のLocadは、2023年2月23日、クロスボーダー電子商取引(国境を越えた電子商取引)の主要なトレンドについて解説した。
市場の拡大:国境を越えた電子商取引は急速に成長しており、消費者はさまざまな国から商品を購入できるようになっている。
テクノロジーの進化:AIやビッグデータの活用により、消費者のニーズをより正確に把握し、効果的なマーケティング戦略が実現可能である。
ローカライゼーション:消費者が購入しやすくなるように、言語や通貨などのローカライズが重要であり、地域の文化やニーズに合わせた商品やサービスが求められている。
物流の改善:国際的な配送や関税、税制などの課題に対処することで、クロスボーダー電子商取引の物流が効率化されることが期待されている。
出典:https://golocad.com/blog/cross-border-e-commerce-key-trends/
ドロップシッピングサービスの台頭〜倉庫業界動向〜
フィリピンで倉庫サービスや、電子商取引のソリューションサービスを展開するPayoは2023年2月17日に、同国におけるドロップシッピングビジネスの普及について述べている。
ドロップシッピングは、小売業者が商品を在庫せず、注文が入った際に仕入先が直接顧客に商品を発送するビジネスモデルである。フィリピンにおいてドロップシッピングが人気を集める理由として以下の点が挙げられている。
低リスク・低投資:在庫を持たないため、資金やスペースのコストが削減される。柔軟性:ドロップシッピングはオンラインで行われるため、場所や時間に縛られずにビジネスができる。豊富な商品選択:さまざまな仕入先から商品を選ぶことができ、商品ラインナップを容易に拡大・変更できる。時間の節約:商品の在庫管理や発送手続きを仕入先に任せることができるため、ビジネス運営に集中できる。これらの理由から、フィリピンではドロップシッピングが人気を博しており、特に起業家や中小企業にとって魅力的なビジネスモデルとなっている。
出典:https://payo.asia/dropshipping-in-the-philippines-popular/
2021年 フィリピンの倉庫(運輸・物流)業界
フィリピンのROYAL CARGO、コンテナヤードを新たに開設〜倉庫業界動向〜
冷蔵倉庫部門において国内トップクラスのシェアを持つROYAL CARGO は、ルソン島の主要港近くのラグナとブラカンに戦略的に新規のコンテナヤードを開設した。
このコンテナヤードの開設により、船舶間および陸上から船舶への複合一貫輸送用のコンテナを一時的に保管することが可能となり、同社の信頼性と生産性に貴重なメリットをもたらすことが予想されている。
ラグナの敷地面積は7,800㎡、ブラカンは17,000㎡であり、それぞれ576TEU、1,420TEUの貨物取扱数を誇る。サイドリフターやフォークリフトも完備されており、同社の事業の効率性を高めることが期待されている。
出典:https://www.royalcargo.com/new-royal-cargos-container-yards/
フィリピン政府、日本政府とコールドチェーン構築に合意〜倉庫業界動向〜
フィリピン政府と日本政府は、二国間協力プロジェクトの迅速かつ確実な実施のための緊密な調整を継続することへのコミットメントを再確認し、コールドチェーン構築などのプロジェクトに合意した。
双方は、国内のコールドチェーン施設開発のための日本の助成金の署名のほか、マニラ首都圏地下鉄の圧延株契約の署名、LRT-2の延長、パラニャーケ余水吐洪水制御の実現可能性調査、Covid-19危機対応緊急支援ローン、AstraZenecaワクチンの寄付などで締結した。
これは、外交関係の正常化65周年と現在の日本ーフィリピン間の戦略的パートナーシップの10周年を記念したものであり、ドゥテルテ政権発足以来、両国が発行した「今後5年間の二国間協力に関する合同声明」に基づく進展を評価するための手段として機能している。
出典: https://www.pna.gov.ph/articles/1148615
フィリピンにて500万ペソの倉庫プロジェクト〜倉庫業界動向〜
イスラム教徒ミンダナオのバンサモロ自治区農水産農業改革省(MAFAR-BARMM)は、ソーラードライヤーを使用した500万ペソの倉庫プロジェクトを主導し、起工式を開催した。
これは、バンサモロイスラム自由戦闘機(BIFF)の元メンバーを含む約300人の稲作農家が、マギンダナオのいわゆる「SMPSボックス」での政府倉庫プロジェクトの恩恵を受けるものである。
このプロジェクトにより、広大な舗装ソーラードライヤーを備えた500万ペソの倉庫が設立され、同地域の開発の先駆けとなる。また、農民がこの地域で収穫したパレーの貯蔵に貢献することが期待されている。倉庫は生産された農産物の安全な保管と効率的な乾燥のために利用される。
出典:https://www.pna.gov.ph/articles/1149794
フィリピンの税関局(BOC)、全国391の税関倉庫を検査〜倉庫業界動向〜
フィリピン税関局(BOC)は、全国の391の税関倉庫の検査を完了した。この調査において、財務省(DOF)に今年の最初の5か月間に密輸の疑いのある活動を伴う478件の事業から44.3億ペソ相当の商品を押収したと報告した。
BOCはまた、この検査において4,577万ペソ相当の通貨、宝飾品、燃料、化学薬品、その他の製品を押収した。これまでに26の税関保税倉庫と40の一般倉庫の閉鎖を命じている。
BOCのデータによると、押収された商品のうち、偽造品が19億8000万ペソを占め、続いて8億6,444万ペソが一般商品となっている。国内への紙巻たばこの厳重な監視により、当局によってこれまでに押収された密輸の疑いのある商品の価値の7億5,989万ペソを占めた。
出典:https://www.pna.gov.ph/articles/1145303
フィリピンの飼料倉庫をはじめとした水産農業開発プロジェクト〜倉庫業界動向〜
パンガシナン州政府と日本政府所有の企業である徳島オークションマーケット(TAM)は、10億米ドルの水産養殖開発プロジェクトに関する覚書に署名した。さまざまな食品生産プログラムにおける投資分野の1つとなる。
プロジェクトでは、パンガシナンの漁業を支援するための土地開発を目的とした、フローティングケージ、オフィスビル、人工知能センター、寮、通信およびデータベースセンター、飼料倉庫、魚加工工場、冷蔵、固形および廃水処理施設、医療センターの設立が見込まれている。
パンガシナンは、農業が豊富な州の1つとして認識されている。合意に先立ち、TAMはGlobal Trade Venture Company Ltdの支援を受けてパンガシナン養殖プロジェクトを発表している。
出典: https://www.pna.gov.ph/articles/1148811
2020年 フィリピンの倉庫(運輸・物流)業界
CEVA LOGISTICS、フィリピン含む東南アジアで航空チャーター便を継続〜倉庫業界動向〜
オランダに本拠を置くFedEx傘下の国際物流企業であるCEVA LOGISTICSは、東南アジアにおけるCOVID-19流行下の非常に不安定な市場環境でもチャーターサービスを確保し続け、サプライチェーンを常に動かし続けている。
サプライチェーンを継続している例のうちの1つが、主要な技術顧客であるベトナムからシンガポールへの専用チャーター便である。70トンもの製品が倉庫に予定通りに配達されるよう現在も継続して運用している。
COVID-19大流行下での同社の最優先事項は、スタッフ、顧客、およびビジネスパートナーの安全確保ではあるが、同時に顧客のビジネスを可能な限り効果的かつ効率的に運用し続けることも重要であると同社は考えている。
出典:https://www.cevalogistics.com/en/news-and-media/Newsroom/Breaking-news/air-charter-service-continues-in-Southeast-Asia
フィリピン内倉庫でのソーシャルディスタンス、どう保つ?〜倉庫業界動向〜
長期契約倉庫を運営するAirspeed International Corporationは、COVID-19の流行下においてどのように自社倉庫でソーシャルディスタンスを実装しているかについて説明した。
同社ではゾーンピッキングによる人数の制限や、一方向のトラフィックスキームを作成し物理的な接触の制限、視覚マーカーによるお互いの位置の確認やワークステーションに仕切りを設置するなどの対策を行っている。
倉庫業界においてニューノーマルへの対応の際に、清潔さと衛生は今まで以上に重要になっている。倉庫の運用効率を犠牲にすることなくスタッフの社会的距離を保つため、衛生慣行が行われる場所を確保するなど、同社は今後も倉庫での創造的なソリューションについて考え実行していく予定。
出典:https://airspeed.ph/blog/social-distancing-in-warehouses/
フィリピンに拠点を持つDKSH、サプライチェーンの運用を保護〜倉庫業界動向〜
フィリピン国内に2拠点を有し、倉庫管理代行業も行うスイスの物流王手のDKSH Holdingsは、International SOSと提携し、COVID-19中のスタッフとサプライチェーン業務を保護する。
International SOSは、世界をリードする医療およびセキュリティ企業であり、医療、セキュリティ、および物流の専門家を11,000人以上雇って、組織が『Duty of Care』の責任を果たし、労働力を確保できるよう支援している。
DKSHとInternational SOSによるパートナーシップは、DKSHの総合検疫ソリューションの実装に役立ち、アジア全体の流通センターのサプライチェーンスタッフの健康と安全を守るための衛生対策を提供することが期待される。
出典:https://www.dksh.com/ph-en/home/media/news?id=tag:xml.newsbox.ch,2020-05-20:1101.2458.digest
フィリピンでも展開するYCHグループ、MoovazにシリーズAでの投資を発表〜倉庫業界動向〜
アジア太平洋の主要なサプライチェーン管理およびロジスティクスパートナーであるYCHグループの企業ベンチャー部門であるサプライチェーンエンジェル(SCA)が、Moovazに対して非公開のシリーズAでの投資を発表した。
Moovazは、再配、ロジスティクス、貨物、倉庫保管ソリューションを専門とする自社開発のスタートアップ企業であり、ワンストップのオンラインプラットフォーム。Moovazの顧客にシームレスで便利なストレスのないサービスを提供する。
SCAは、「サプライチェーンにおけるユニコーンの作成」を目的として、YCHのサプライチェーンおよび物流業界をけん引する新興企業に投資している。その他、IoT、3Dプリンティング、ビッグデータ、ロボット工学、FinTechなどの分野でテクノロジーを重視し、高い成長の可能性がある新興企業にも投資する。
出典: https://www.ych.com/press-release/2020-03-04/
フィリピン・マニラに拠点を持つFedEx、手動航空運送状追加料金を更新〜倉庫業界動向〜
マニラに拠点を持ち世界中に物流ネットワークを広げてビジネスを行っているアメリカの大手物流会社であるFedExは、オンラインでの運送状を促進するため、手動航空運送(AWB)追加料金の導入を発表した。
FedEx ExpressとTNTの統合により、手動航空運送状に対する追加料金と非電子貨物に対する手数料を調整する必要がある。2020年7月6日より、手動運送状の追加料金は、運送状1枚あたり53.25ペソから250.00ペソに引き上げられる。
同社はオートメーション化を進め、作業を簡略化する狙いがある。顧客には出荷をデジタルで処理することの容易さ、スピード、および利便性を実感してもらえるよう、デジタルツールを使用して出荷することを推進している。
出典:https://www.fedex.com/en-ph/service-news.html
2019年 フィリピンの倉庫(運輸・物流)業界
フィリピン内初のハラル認証冷蔵倉庫取得、Royal Cargo〜倉庫業界動向〜
冷蔵倉庫部門で国内トップクラスのシェアを持つ、Royal Cargoが所有するカビテのコールドストレージは、 フィリピンのイスラム教議会(IDCP)の代表が実施した認定監査および検査に合格し、 フィリピンで最初の完全ハラル冷蔵施設となった。
IDCPは資材の受け取り、製品のステージング、取り扱い、保管、発送、および冷蔵倉庫全体の施設検査を実施した。ハラル認証は、国内および国際的なイスラム教徒のコミュニティが宗教の遵守を満たすために役立つ目的で申請された。
ハラルの概念は、一般的にイスラム教徒の消費者に関係している。しかし、健康に対する関心が高まっているため、今日のハラル食品ビジネスは、非イスラム教徒をターゲット市場として捉える大きな可能性を秘めている。
フィリピンのMMI、Air21の株式を40%取得〜倉庫業界動向〜
インフラ建設会社Metro Pacific社の物流部門であるMetropac Movers Inc.(MMI)は、物流サービス業界の主要プレーヤーになるべく、物流、輸送、倉庫グループであるAir21の40%の株式を取得する契約を固めた。
MMIは2017年に31の新しいクライアントを獲得し、倉庫の設置面積を235,000平方メートルに拡大したことを発表した。 また、512台のトラックを導入し、倉庫、貨物輸送、トラック運送の顧客にサービスを提供している。
Air21は、配達、陸送サービス、在庫の倉庫管理、船の輸送など、幅広いサービスを提供している。 グループの企業には、貨物倉庫子会社であるCargohaus and U-Freightなどの事業会社もある。
フィリピンのYCHグループ、昆明で物流パークを開発予定〜倉庫業界動向〜
2019年7月16日の発表によると、シンガポールに拠点を置く大手物流会社のYCHグループは、 中国南西部、南アジア、ASEAN間の物流接続をさらに強化するために中国の昆明で近代的な物流パークプロジェクトを開発する態勢を整えている。
YCHは、最新の物流施設で最新技術を使用するほか、物流パーク内でサプライチェーンの資金調達や物流のトレーニングなどを開発予定。このプロジェクトは、中国雲南省昆民の物流インフラと能力の成長を強化することを目的としている。
本物流パークをYCHの中国南西部地域経済本部として構え、中国北西部、南西部、中国東部、中国北部からの商品の流通センターとする。中国内のサプライチェーンの接続性を強化するだけでなく、インドなど、南アジア地域へのサプライチェーンの接続も拡大する。
2018年 フィリピンの倉庫(運輸・物流)業界
フィリピンの大手ディベロッパー、倉庫ハブブランドを展開へ〜倉庫業界動向〜
ローカル不動産デベロッパーの Double Dragon Group は2018年2月14日、「CentralHub」のブランドを冠した倉庫ハブのチェーン展開を明らかにした。
イロイロ国際空港からおよそ5kmに位置する3.9ヘクタールの施設を取得、同社が運営するCityMallの入居テナントという既存顧客のニーズとのシナジー効果も見込んでいる。
同社は、成熟済みの既存不動産と比較して工業用賃貸物件には大きな成長可能性があると見込んでおり、eコマースビジネスの拡大に伴う倉庫需要に期待をしている。
フィリピンで自動倉庫化を推進へ:F2 Logistics Philippines〜倉庫業界動向〜
F2 Logistics Philippines は、2006年に設立のロジスティックス企業。フィリピン国内にてサプライチェーンを構築、マニラ市で倉庫事業を展開している。主なビジネスパートナーに Jollibee Group、Unilab、SM group などが挙げられる。
2017年9月21日、Edsa Shangrila Hotel で開催されたサプライチェーン・カンファレンスに同社がブースを設け、新たなビジネスパートナーに向けてPR活動を行った。
また、2018年6月19日から20日にセブ市で開催された Inovation Sumitに出席。同社の戦略・強み・今後の展望などに関してプレゼン動を行なった。なお同サミットにて、今後倉庫のオペレーション自動化を進めると発表した。
ISO9001を取得したフィリピン企業:Metro Combined Logistics〜倉庫業界動向〜
Metro Combined Logistics は Gulf Agency Corporation (GAC)と Metro Alliance Holdings Equities Corporation の合弁企業として1997年にマカティ市で設立。社名変更と GAC の分離を経て、現在は1927年創業の老舗である後者の「Metro」を冠している。
2017年10月19日、同社は品質マネジメントシステムの ISO9001を取得した。倉庫マネジメントや在庫管理などの項目について評価基準をクリア、認定がなされた。
また、同社は2018年3月に開かれたワークショップの中で、サプライチェーンや配送、ロジスティックスを含むテーマで、5ヶ年のビジネスプランについてブリーフィングを行なった。
フィリピン最大のeコマースLAZADA、完全自動化の倉庫を導入へ〜倉庫業界動向〜
フィリピン最大のeコマース・プラットフォームを運営する Lazada は2017年12月11日、同国初となる完全に自動化されたeコマース用倉庫を2018年に導入すると発表した。カブヤオ市に現存する約30,000㎡の倉庫を約60,000㎡へ増築することで、この倉庫は同時に国内最大級の大きさを誇る倉庫のひとつになる。
マレーシアでは既に、同様の施設の導入実績がある。株式の83%を中国の Alibaba社が保有する同社は、AIソリューションを利用して倉庫内のオペレーション最適化を図る。
まとめ:フィリピンの倉庫業界
工業用賃貸は今後さらに発展が見込まれ、Eコマース導入で自動化オペレーションシステムを組み込むことが可能になります。今後倉庫業界ですべてのシステムにおいて完全自動化は実現していくのでしょうか?
マニラ在住5年目の日本人。法政大学経済学部卒業後、2010年4月よりWeb業界を目指す社会人向けのスクールのインストラクターとして主にコーディングソフトや画像編集ソフトの授業を担当。2015年より海外での生活とキャリア形成を目的に、青年海外協力隊に参加。