【自社で製造販売】フィリピンのドラッグストア業界

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医薬品の製造を海外に頼っている傾向のあるフィリピン国内では、自社で医薬品を製造販売することで、商品の低価格化を図っています。2022年から2030年に向けた医薬品政策が制定されるなど、政府を中心にフィリピンの薬局・ドラッグストア事情は変化しつつあります。

今回は、そんなフィリピンのドラッグストア業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

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目次

2022年 フィリピンのドラッグストア(流通・小売)業界

マーキュリー・ドラッグ 6店舗目のドライブスルー〜ドラッグストア業界動向〜

2023年1月9日の発表によると、マーキュリー・ドラッグはパンパンガ州で6店舗目のドライブスルー店舗をオープンした。新しい店舗では、顧客が24時間年中無休で車で来店し、注文を受けられる利便性を提供する。

また、2023年4月14日の発表によると、マーキュリー・ドラッグは、Reader‘s Digest Trusted Brand Surveyで8年連続プラチナ賞を受賞し、消費者が最も信頼するブランドであることが認められた。

マーキュリー・ドラッグは、信頼性、品質、価格、顧客ニーズの理解、革新性、社会的責任の点で一貫して高い評価を受けており、フィリピン国民から高い支持を受けているドラッグストアである。

出典:https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html

高血圧の管理:より健康的なライフスタイル〜ドラッグストア業界動向〜

Southstar drugは、2023年5月15日、ホームページ上で高血圧に関する注意喚起を行った。高血圧は、フィリピンで一般的な健康上の懸念事項である。

かなりの数の人がこの症状に罹患しているため、合併症を管理および予防するための事前の対策を講じることが重要である。遺伝的要因と年齢が寄与する可能性もありますが、ライフスタイルの選択と食習慣が高血圧の発生に重要な役割を果たします。

ナトリウムの摂取は高血圧の主な原因。次のヒントを考慮。(1)新鮮な地元の食材を選ぶ(2)魚醤(パティス)と醤油(トーヨー)の使用は控えめにする。(3)加工食品に注意する。(4)一人前の量をコントロールする。(5)健康的な調理法(6)ハーブやスパイスを取り入れる

出典:https://southstardrug.com.ph/blogs/news/managing-high-blood-pressure-effective-tips-for-a-healthier-lifestyle-in-the-philippines

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2022年度保健薬剤師予防接種薬剤師認定制度〜ドラッグストア業界動向〜

2022年12月13日の発表によると、保健薬務局(DOH-PD)は、フィリピン薬剤師協会(PPhA)と協力して、「力を与える」というテーマで公衆衛生薬剤師(PH)を対象とした対面式の予防接種薬剤師認定プログラム(IPCP)を実施した。

ユニバーサル・ヘルス・ケアの統合に向けた質の高い医療システムの提供を通じて、パンデミックの真っ只中に最前線で働く公衆衛生薬剤師保健省医薬品部門(DOH-PD)は、すべてのPHPに対して毎年トレーニングを提供し、専門能力開発を継続的に調整および強化し、プライマリヘルスケアサービスの拡大について持続可能なガイダンスを伝えるための設備、スキル、能力を確実に備えている。

IPCPは、医療サービスの拡大に備えて医薬品管理に関する専門知識を提供することに加えて、ワクチン接種者の必要性を高めることにより、効率的なプライマリケア提供者としてのPHPの能力をさらに強化する予定である。

出典:https://pharma.doh.gov.ph/2022/12/13/immunizing-pharmacist-certification-program-for-public-health-pharmacists-2022/

フィリピンの医薬品政策2022~2030年〜ドラッグストア業界動向〜

保健省(DOH)は本日、ジェネリック医薬品啓発月間を記念して、マニラ市のマニラホテルで開催された「フィリピンジェネリックサミット」で、地元のジェネリック医薬品産業を強化し、フィリピン人の医薬品へのより良いアクセスを促進するための国家ロードマップを発表した。

「本日、私たちは2022年から2030年に向けた新しいフィリピン医薬品政策を発表した。これは、高品質で手頃な価格の必須医薬品への持続可能なアクセスと、フィリピン人の医療自己負担の削減に向けた取り組みを導き、調整するものである。

医薬品政策は以下の通りである。(1)安全性、有効性、品質のA保証(2)入手可能性と手頃な価格に関するCコラボレーション(3)医薬品の合理的使用への取り組み(4)効果的なネットワーキング、パートナーシップ、ガバナンス(5)医薬品に対する持続可能な融資(6) S保健システムの強化

出典:https://pharma.doh.gov.ph/2022/09/30/philippine-medicines-policy-2022-2030/

ジェネリックドラッグストアが19周年を祝う〜ドラッグストア業界動向〜

2022年9月、創立19周年を記念して、ジェネリックドラッグストアは店舗ネットワーク全体のパートナー医師とともに全国規模のリブレンコンスルタを実施した。

保健省(DOH)のジェネリック医薬品啓発月間にも参加した。全国リブレン・コンスルタと同時に、同社はDOHとAC Healthの支援を受けてタギッグ市シグナル・ビレッジの店舗でイベントを開催し、国民への教育の最前線に立ち続けるという自社の取り組みと決意を再確認した。

「私たちは、ジェネリック医薬品の使用を最適化することが、持続可能な開発目標とユニバーサル・ヘルスケアのアジェンダに沿って、高品質で手頃な価格の必須医薬品へのアクセスを維持し、自己負担を削減するための1つの方法であるという同省の信念に賛同します。ジェネリックドラッグストアのビジョンと使命の中核であり、私たちはこの擁護活動においてDOHと協力する用意ができています」とジェネリックドラッグストアは述べた。

出典:https://www.generika.com.ph/news-and-events/generika-drugstore-celebrates-19th-anniversary-with-nationwide-libreng-konsulta

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2021年 フィリピンのドラッグストア(流通・小売)業界

フィリピンでドラッグストア業界牽引のMercury Drug、ダイヤモンドストアをオープン〜ドラッグストア業界動向〜

フィリピン最大のドラッグストアチェーンで、サービスドラッグストア、ドライブスルードラッグストアなど様々な新しいサービスを提供しているMercury Drugは、マカティ市のエリア『ベルエアー』にダイアモンドストアをオープンした。

ベルエアーは今年75周年を迎え、その記念すべき年の出店となる。オープニングセレモニーでは神父によるミサと、リボンカットが行われた。その後新しいマーキュリードラッグのマスコットであるメルクとリアンが紹介された。

午前7時から午後10時まで営業しているダイヤモンドストアでは、幅広いブランド薬やジェネリック医薬品に加えて、ヘルスケア製品、パーソナルケア製品、基本的な家庭用品を提供する。また、顧客が薬を選択し、注文・オンライン決済が可能な注文キオスクも設置する。

出典: https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html

フィリピンでドラッグストア業界大手のWatsons、オンライン販売を強化〜ドラッグストア業界動向〜

フィリピン第二位のドラッグストアチェーンで、香港の巨大財閥ハチソン・ワンポアグループの企業がアジアに広く展開しており、フィリピンでは最大小売財閥のSMグループと提携しているWatsonsは、アジア全体でオンライン販売を開始した。

Covid-19のパンデミックにより、オフラインの店舗だけではなくオンライン販売も強化する。薬品はもちろん、ヘルスケアやパーソナルケア商品も数多く取り揃え、顧客にシームレスな買い物体験を提供する。

同社は最近、プライベートブランドによる商品展開を多く行っている。質の高い製品をより手ごろな価格で提供することと、数多くのオンライン限定プロモーションの実施により、顧客の取り込みを図る。

出典: https://www.watsons.com.ph/press-release

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フィリピンのGenerika Drugstore、営業時間をアップデート〜ドラッグストア業界動向〜

主に処方薬を扱う店舗型ドラッグストアで、ジェネリック薬品を多く取り揃えていることから地元住人には人気があるGenerika Drugstoreは、Covid-19パンデミックの中で強化されたコミュニティ検疫(ECQ)ポリシーが実施される影響で営業時間を変更している。

また、同ドラッグストアの一部の支店は、追って通知があるまで一時的に閉鎖されている。閉鎖される店舗はウェブサイト上で確認できる。現在800店舗以上の支店を持つ同社において、店舗を限定してECQに対応する。

閉鎖の店舗はマニラ首都圏、北ルソン、南ルソン、ビサヤ地域、ミンダナオ地域とそれぞれ掲載されている。地域によってはECQから修正されたコミュニティ検疫(MECQ)や一般的なコミュニティ検疫(GCQ)に移行しており、営業時間は随時アップデートされる。

出典:https://www.generika.com.ph/news-and-events/stores-operations-update

フィリピン・バギオ市、薬局従業員に交通手段を提供〜ドラッグストア業界動向〜

バギオ市の市議会は決議を可決し、薬局の所有者に対し、一般的なコミュニティ検疫(GCQ)中に不可欠な労働者と見なされている従業員に交通手段を提供するよう求めた。

GCQ期間中は公共交通機関がまだ不規則であるため、ドラッグストアのオーナーは、従業員に仕事から家までのシャトルサービスを提供する必要があるとの決議が下された。

この決議は、2020年4月28日の午後の大雨の間に、薬局従業員はフロントライナーではないと見なされたため、警察の輸送サービスを拒否されたという苦情を受け、交通手段の提供元を明確にするべく行われた。

出典:https://www.pna.gov.ph/articles/1103678

フィリピンでドラッグストア業界大手のTGP、医師との対談をオンラインシリーズ化

フィリピン全土に出店している最大手のドラッグストアで、処方薬中心に品揃えが豊富で、地域密着型店舗として地元住民に親しまれているThe Generics Pharmacy(TGP)は、定期的に行っていた医師との対談をオンラインで実施するように移行した。

これは2019年10月から定期的に実施され、公式Facebookページからも閲覧できるコンテンツである『TGP Health TV』のことを指す。エピソード3までは直接対談を行っていたが、Covid-19の影響を受け、エピソード4からウェビナー形式のオンライン対談に切り替わった。

『TGP Health TV』では毎回異なるトピックが設けられ、専門医とパーソナリティーが対談する形で視聴者からの質問に回答している。最新回の第6回はで『妊娠中の糖尿病』をテーマに対談が実施された。

出典:https://tgp.com.ph/episode-3-asthma-management-early-detection/

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2020年 フィリピンのドラッグストア(流通・小売)業界

フィリピンのFDA、ShopeeやLAZADAでの医薬品販売を停止〜ドラッグストア業界動向〜

2019年6月17日の発表によると、食品医薬品局(FDA)は、オンラインショッピングのプラットフォームであるShopee PhilippinesおよびLazada Philippinesに対し、 代理店から適切な営業許可証が確保されるまで医薬品の販売を停止するように命じた。

FDAのこの動きは、医薬品のオンライン販売に関連する重大なリスクについて消費者に警告する最近の勧告に関連している。インターネット経由で薬を購入すると、深刻な健康リスクを引き起こす可能性があることを注意喚起している。

オンラインで購入した薬には有効成分が含まれていない可能性がある。そのため、FDAは販売者が実際の住所を持ち、かつ既存のFDA認可薬局またはBoticaを所有している場合にのみ、オンライン注文サービスを許可すると述べた。

出典:https://www.philretailers.com/fda-orders-online-retail-platforms-to-stop-selling-drugs/

フィリピンのAC Health、医薬品サプライチェーンへの投資〜ドラッグストア業界動向〜

2019年11月12日の発表によると、主にジェネリック医薬品を取り扱うドラッグストアチェーン、Generikaを展開しているAC Healthは、IE MedicaとMedEthixを通して製薬サプライ・チェーンに投資することを決定した。

IE Medicaは国内の主要な医薬品の輸入業者の1つであり、 MedEthixはその関連流通会社である。ジェネリック医薬品や革新的な薬物送達システムを含む幅広い医薬品の輸入と流通を目的として、2006年と2009年にそれぞれVasantとMonaliza Salianによって設立された。

IE MedicaおよびMedEthixへの投資により、AC Healthは医薬品ポートフォリオを垂直統合し、800を超えるGenerikaと70のFamilyDOCプライマリケアクリニックのネットワークのサプライチェーンを強化する。2022年にオープンする癌専門病院で、より手頃な価格の医薬品を提供できる予定。

出典: https://www.achealth.com.ph/news/ac-health-invests-in-pharma-supply-chain-through-ie-medica-and-medethix-1

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フィリピンでドラッグストア業界大手のMercury Drug、消費者の信頼と信用を証明

長い歴史を持つ、フィリピン最大のドラッグストアチェーンであるMercury Drugは、 2019 Reader‘s Digest Trusted Brands調査のPharmacy / Drugstore Categoryで、プラチナの信頼できるブランドに選出された。同賞を受賞するのは4年連続となる。

プラチナの賞を受賞するためには、信頼性、品質、価値、顧客ニーズの理解、イノベーション、社会的責任の属性に関する調査で、他のブランドを大きく上回る必要がある。この結果で、同社に対する消費者の信頼と信用を証明した。

Reader‘s Digestは香港、台湾、マレーシア、フィリピン、シンガポールの企業を対象に調査を行っている。21年間にわたる研究により、アジアの消費者にとってのブランドとの関連性と目的を維持するために、信頼できるブランドがどのような機能を有する必要があるかを分析している。

出典: https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html

フィリピンでドラッグストア業界大手のTGP、ジェネリック医薬品についての見解

フィリピン全土に出店している最大手のドラッグストアであるThe Generics Pharmacy(TGP)は、自社ホームページにてジェネリック医薬品に関する消費者の不安を取り除くべく、医薬品に関しての説明と見解を示している。

いわゆるブランド薬でいえば、パラセタモールはフィリピンで人気のあるどこでも入手可能な薬の一般名である。このような一般的な家庭用医薬品に関しては、ブランド名は純粋にマーケティング目的のためのものである。

ジェネリック医薬品は、人気のあるブランド医薬品の単なる非ブランド版であるため、広告費がかからない分安価である。そのため、薬に関しては、価格が有効性を決定するとは限らないと覚えておくことが重要である。

出典: https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html

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2019年 フィリピンのドラッグストア(流通・小売)業界

フィリピンのGenerika、BotiCARDとパートナーシップ提携〜ドラッグストア業界動向〜

大手ジェネリック薬局のGenerika は、災害時におけるBotiCARD 会員(CARD MRI)に対する医薬品の迅速な配布を目的に、BotiCARDとパートナーシップ提携をした。

BotiCARDは、マイクロファイナンス、マイクロインシュランス、教育、そしてヘルスケアアクティビティを通じた貧困撲滅を目的とする21のグループから成る企業である。パートナーシップの提携により、 500万人以上のCARD MRIへの災害対応を大幅に増加させる。

災害対応プログラムは、BotiCARDが提供する全国のCARD MRIに対する社会開発イニシアチブの1つである。BotiCARDとGenerikaは企業の社会的責任(CSR)についてのビジョンを共有しており、パートナーシップ提携が社会に大きな影響を与えることが期待される。

出典:https://www.cardmri.com/?p=1993

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フィリピンのSouthstar Drug、障がい者採用プログラムが好評〜ドラッグストア業界動向〜

大手ドラッグストアチェーンSouthstarが2016年からUnilab Foundation財団と共同で実施している障がい者の採用プログラムについて、障がい者が独立し生産活動に携わるという点で大きな可能性を秘めているとして高い評価を受けた。

プログラムにより雇用が決まれば障がい者は試用社員として業務をスタートする。そして評価プロセスに合格すると正社員契約に切り替わる可能性がある。現在に至るまで20人以上の障がい者従業員がプログラムに参加しており、そのうち5人は本社に配属され、その他にも支店勤務の機会が付与されている。

障がい者を雇用することで従業員に新たな発見や気づきをもたらし顧客獲得につなげる。経営陣は障がい者採用プログラムを通じて総合的に顧客サービスにおいて著しい改善が見られたことを報告した。

出典:http://www.southstardrug.com.ph/whats-new/hi-im-a-pwd-employee-how-may-i-help-you

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フィリピンでドラッグストア業界大手のWatsons、女性のためのウェルネスキャンペーンを実施

3月1日~8日にわたる女性の健康週間や3月8日の国際女性デーに向けて、大手ドラッグストア企業Watsonsは女性のためのウェルネスキャンペーンを実施した。同イベントは “BE RADIANT”キャンペーンと名づけられ、女性のウェルネス・ヘルスケア需要に応えた製品を提供する。

キャンペーンでは女性セレブリティ・インフルエンサーを起用。期間中にInstagramで“BE RADIANT”のテーマに沿った情報を共有したり、フォロワーに影響を与えるストーリーを共有した。さらにキャンペーン強化のために、女性向けウェルネスイベントにゲストとして登壇した。

キャンペーンの裾野を広げるため、SMモール各店舗にてイベントを同時開催した。 Watsonsで取り扱うBelo、Cosmo、Mosbeau、Capsinesis、Watsons Genericsなどのブランドが、イベント中に無料相談、ウェルネスサービス、特別割引、プロモーションを提供した。

出典:https://www.watsons.com.ph/womens_wellness_event

PHARMEXCIL、フィリピン市場での医薬品事業拡大へ〜ドラッグストア業界動向〜

インドの医薬品輸出促進協議会(PHARMEXCIL)が率いる23社の代表団が、フィリピンの流通業者とパートナー企業のためにミニエキスポと独占的なビジネスマッチングセッションを開催した。

PHARMEXCILはインド市場における医薬品の販売・輸出の促進を目的としてインド政府の下に設立された業界団体。PHARMEXCILはフィリピンを手頃な価格で質の高い医薬品のニーズが拡大する可能性がある市場として位置づけている。

この一連のイベント、「India Biz Connect:」は、PHARMEXCILとマニラのインド大使館、フィリピンの貿易産業省、およびフィリピン商工会議所の支援を受けて開催された。イベントを通して潜在的なビジネスマッチングを発掘する機会となることが期待される。

出典:https://www.philstar.com/business/2019/01/15/1884752/paving-way-indian-pharmaceuticals-philippines

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2018年 フィリピンのドラッグストア(流通・小売)業界

フィリピンにおけるヘルスケアの問題点〜ドラッグストア業界動向〜

ドゥテルテ大統領が2022年までに国民のためのヘルスケア向上を目的とした政策を発表した。フィリピン国内で抱える問題として毎年150万人もの人々が高い医薬品やヘルスケアの影響を受け貧困層に陥る可能性があると指摘されている。貧困層に生まれた子供は5歳に満たないで死亡する可能性が裕福な家庭に生まれた子供より約3倍高いとされている。

公共病院におけるサービスの質が低いと指摘されており、国民からの不信感が根強く残っている。例えば長い時間待たされることや、病院内のアメ二ティーグッズの欠乏、診察履歴がきちんと保管されていないこと、病室に対する人口密度が高いため十分なヘルスケアを施されないことが問題視されている。

ジェネリック法やその他の薬剤に関する法案によりジェネリック薬品は公共病院などで安価に購入できるが、知名度は低くドラッグストア等で処方されるのを好む傾向にある。

出典:http://www.doh.gov.ph/philippine_health_agendahttp://www.doh.gov.ph/sites/default/files/basic-page/Philippine%20Health%20Agenda_Dec1_1.pdfhttps://tgp.com.ph/10-top-businesses-of-the-decade/

フィリピンの医薬品業界の展望〜ドラッグストア業界動向〜

2017年6月時点での医薬品輸入額は全体で約1億6千万ドル。人口増加につれ医薬製品の輸入が増加、ASEANの中でも医薬品業界のマーケットは大きく拡大すると予想される。

他の産業と比較し、医薬品はかなり輸入品に依存。輸入品の増加により医薬品の価格が上昇しており、政府の対応は追いついていないのが現状。今後は地元の医薬品製造業を援助し、国内生産を増やすことが求められる。

出典:https://psa.gov.ph/content/highlights-philippine-export-and-import-statistics-june-2017https://www.clearstate.com/wp-content/uploads/2016/12/State-Insights-Philippines-Pharmaceuticals.pdf

Philippines-drugstore(フィリピン 薬局)

フィリピンのドラッグストア業界の現状

現在フィリピンのドラッグストア市場を圧巻しているのはMercury Drugで約60%のマーケットを占有している。それに対してThe Generics Pharmacy(TGP) Generika両方合わせて約30%をそれぞれシェアしており、残りの約10%をWastonsとローカルのドラッグストアが占める割合となっている。

それぞれの企業が毎年1%のマーケットを拡大するために50店舗以上ドラッグストアを新規オープンし、ルソン島から外れた別な地域での新規開拓するといった企業努力がみられる。(ルソン島は首都マニラを含む)

今後、競合他社はドラッグストアを新規に出店するだけでなく、自社ブランドの医薬品を製造販売するといったブランド戦略を展開していくだろうと予想される。それによって医薬品の価格を下げ、中・低所得者を取り込む事業が必要になる。

今後、競合他社はドラッグストアを新規に出店するだけでなく、自社ブランドの医薬品を製造販売するといったブランド戦略を展開していくだろうと予想される。それによって医薬品の価格を下げ、中・低所得者を取り込む事業が必要になる。

出典:https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html#

フィリピンの競合他社の戦略:The Generics Pharmacy (TGP)〜ドラッグストア業界動向〜

世界保健機関によればMercury Drug が販売している薬はアジアの中で日本に次いで高いと報告されている。それにより80%もの国民が薬を購入するために一度は諦めたことがあると回答した。

そこでライバル企業であるThe Generics Pharmacy(TGP) は対抗すべく、フランチャイズのコンサルタント企業と協働で、できる限り安い資本で運営できる新しいフランチャイズ店進出に努めた。

フランチャイズ使用料、運営用の資本、初期投資を含む金額約P700,000(140万円)という低価格で提供することで店舗数を伸ばしていった。また大胆にライバル企業の店舗横に新しい店舗を設置することで、顧客取り込みを図った。

フランチャイズ使用料、運営用の資本、初期投資を含む金額約P700,000(140万円)という低価格で提供することで店舗数を伸ばしていった。また大胆にライバル企業の店舗横に新しい店舗を設置することで、顧客取り込みを図った。

出典:https://www.mercurydrug.com/news-and-updates.html#

まとめ:フィリピンのドラッグストア業界

高額な医薬輸入品は貧困に苦しむ国民にとっては悩みの種であり、それだけでなく公共病院のサービスの質の低下は患者にとって厳しい問題として挙げられます。そうした中で国内製造の医薬品がメジャーになれば国民の生活の手助けになるのではないでしょうか?

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