今回は、そんなマレーシアの飲料業界に関する最新情報をお届けします!
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2022年 マレーシアの飲料(飲食・食品メーカー)業界
マレーシアのF&N、2023年度に各種プロジェクト再開〜飲料業界動向〜
飲料・食品大手のフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)は、マレーシアとタイでの内需が堅調だったことから、2022年度の収益が前年度比で8.2%増となる44億7,000万リンギットへ拡大した。
マレーシアにおいては、効果的なマーケティング活動と価格調整により、収益は前年度比で13.5%増加して24億2,000万リンギットとなった。また、シャーアラムASRS倉庫や太陽光発電システムなどの重要な設備投資プロジェクトが完了するなどして利益率が改善、営業利益は前年度比で71.9%増の1億6,800万リンギットとなった。
2023年度については、COVID-19で停滞していたプロジェクトが再開予定となっており、ラダン・ペルマイ・ダマイでのフレッシュミルク事業に最大8万リンギットの設備投資、サバ州コタキナバルで2,000万リンギットの飲料水工場・倉庫を新たに稼動、ワン・ムアン新工場で植物性飲料展開などが計画されている。
出典:https://disclosure.bursamalaysia.com/FileAccess/viewHtml?e=3315973
マレーシアで飲料業界を牽引するスプリッツァ、2022年度は大幅増収 〜飲料業界動向〜
マレーシアの飲料水メーカーであるスプリッツァは、2022年度の収益が前年度比で30.9%増となる4億3,330万リンギットを記録した。収益の増加は、COVID-19パンデミックの移動制限が緩和され、年間を通じてすべての経済活動が再開されたことによるものとなっている。また、税引き後の利益は同52.5%増となる3,697万リンギットであった。
同社は2022年度にペラ州ブキットガンタンの1,227.6 エーカー土地を購入し、同社の長期拡張計画に沿って追加のミネラルウォーター工場を建設する予定としている。他にも5つの土地を740万リンギットで取得し、タイピンとヨンペンにある両ミネラルウォーター工場の土地を拡張した。
今後、同社は中核ブランドへの投資を継続し、生産工程と生産能力の自動化と強化を進めるとしている。また、マレーシア工業標準所が実施した試験において同社のミネラルウォーターにマイクロプラスチックが含まれていないことを強調し、スプリッツァ製品の差別化を強化するとしている。
出典:https://www.spritzer.com.my/assets/pdf/04-%20Annual%20Reports/annual-report-2022.pdf
マレーシアで飲料業界大手のネスレ、スターバックスのRTD発売 〜飲料業界動向〜
世界最大の食品飲料メーカーであるネスレのマレーシア法人は、スターバックスのレディ・トゥ・ドリンク(RTD)シリーズを2023年3月21日に全国で発売することを発表した。発売するスターバックスRTD飲料は、「スターバックス・フラペチーノ」と「スターバックス・ダブルショット」の2種類である。
両製品はハラール認証を取得しており、国内のスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ガソリンスタンド店舗、電子商取引プラットフォームの他、シンガポールの一部の小売店や電子商取引プラットフォームでも発売される。
同社のフアン・アラノルス代表取締役社長は、マレーシアで急成長しているRTDカテゴリーに対応した革新的なこの製品は、外出先でも手軽に美味しいコーヒーが飲めることを求めるマレーシアの若者たちにアピールすることができるとしている。
出典:https://www.nestle.com.my/media/pressreleases/nestlemsiastarbucksrtd
マレーシアのダッチレディー、2022年度収益は大台突破〜飲料業界動向〜
オランダ系乳製品メーカーのダッチレディは、2022年度収益が初めて13億リンギットの大台を突破し、前年度比で18%増となった。同社の成長は主に販売数量が前年度比で12%増加したこと、製品ミックスが好転したこと、そして乳製品原料価格上昇とその他の原料・物流コスト上昇に伴う価格改定を行ったことが要因としてある。
原材料費の高騰は、そのコストを乳製品価格に部分的にしか反映できないため、粗利益率は35%から27%へ低下した。また、同年度の営業利益は、前年度比で80.3%減となる5,640万リンギットとなった。
同社は将来の製造活動のために、2021年から2025年の間に5億4,000万リンギットを投資する計画を進めている。他にも、インフレの逆風に対抗するためにコストとキャッシュフローの最適化に注力し、またインダストリー4.0に準拠した生産施設への投資を継続し、生産能力を倍増することを目指している。
マレーシアのヤクルト、がん啓発プログラム 〜飲料業界動向〜
2004年よりマレーシアで事業を開始したヤクルト・マレーシアは、トムソン病院コタダマンサラ及び星洲日報と提携し、2023年3月25日に大腸がん啓発プログラムを開催した。本プログラムには、100名以上の参加者が集まり、参加者にはヤクルトのプロバイオティクス飲料と大腸がん自己検診用iFOBT検査キット一式が配布された。
本プログラムは「診断が遅すぎる、治療が難しすぎる?大腸がんを理解する:予防に遅すぎるということはない」をタイトルとして、大腸がんの予防と早期発見の重要性について説明するものとなっている。
このプログラムは、人々の健康と幸福を目指すヤクルトの企業の社会的責任の取り組みの一つであり、大腸がんのリスクと、健康的なライフスタイルと食習慣がどのように大腸がんのリスクを軽減できるかについてマレーシア人の認識を高めることを目的としている。
出典:https://yakult.com.my/yakult-organised-colorectal-cancer-awareness-csr-program/
2021年 マレーシアの飲料(飲食・食品メーカー)業界
マレーシアのダッチレディ、国内製造能力拡張〜飲料業界動向〜
オランダ系乳製品メーカーのダッチレディは、2019年度の収益が10.7億リンギットを記録し、純利益は1億296万リンギットであった。これは、通年の販売量が6.2%増加したことによる。
また、同社は国の食料安全保障対策を構築する政府政策を支持しており、その支援策としてヌグリ・スンビラン州の土地購入を進めている。
マレーシア法人のタラン社長は、5,679万リンギットでバンダバル・エンステに位置するHALMASテクノロジーパークの工業用地32.59エーカーを取得し、製造能力を拡大する計画を明らかにした。また、同計画では、現地の酪農・ハラール産業の振興に貢献することが期待されていると述べている。
出典:https://www.dutchlady.com.my/wp-content/uploads/2020/12/Media-release-DLMI-57th-AGM-FINAL.pdf
マレーシアで飲料業界牽引のF&N、COVID-19から回復基調に
飲料・食品大手のフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)は、2020年度の収益が前年度比で2.2%減となる39.9億リンギットを記録、第1四半期の好業績と第4四半期の回復に支えられた。
同社のリムCEOは、主力商品の市場への供給を優先する一方で、より健康的で価値のある新商品を提供し続け、消費者の期待に応えたことを強調した。
今後の見通しについては、COVID-19のパンデミックや現地の不確実性の中、グループは慎重な姿勢を維持しつつも、今回のパンデミックは事業戦略をリセットし、再構築する機会になったとしている。また、Eコマースパートナーとの緊密な連携を通じて、顧客と消費者の満足度を高めることを目指している。
出典:https://www.fn.com.my/fnhb-recorded-resilient-full-year-performance-amidst-covid-19/
マレーシアで飲料業界大手のスプリッツァー、2019年度は7.7%の増収
マレーシアの飲料水メーカーであるスプリッツァーは、2019年度の収益が前年度比で7.7%増となる3億7,438万リンギットを記録した。これは、販売数量増加と平均販売価格上昇により、ボトル入り飲料水の売上が増加したことに起因している。
ボトル入り飲料水の売上が増加した背景には、持続的な暑さとクランバレーで発生した断水が影響しており、また各種キャンペーンも功を奏した。利益率も、梱包費削減と平均販売価格改善により大幅に改善された。
2020年度については、COVID-19によって経済がどれだけ深刻な影響を受けるかは予測できないため、同社は慎重な事業運営を続け、従業員や顧客、消費者、ビジネスパートナーの安全と健康を最優先するとしている。
出典:https://corporate.spritzer.com.my/wp-content/uploads/2020/06/annual-report-2019.pdf
マレーシアのFGVが牛乳増産、新工場も 〜飲料業界動向〜
パーム油生産を手掛けるFGVホールディングスは、子会社のFGVデイリーファーム(FGVDF)を通じて、ヌグリ・スンビラン州で生乳加工と酪農事業を展開している。
FGVDFは、最近オーストラリアから未経産牛130頭を追加輸入し、合計で258頭の乳牛を所有している。この輸入は、ホテルやレストラン、カフェの需要に対応するものとなっている。
同社は2020年3月の酪農プロジェクト開始から9ヶ月足らずで、プレミアムブランドの「BrightCow」で50万リットル以上の生乳を加工している。また、2021年第4四半期までに1日あたり3万リットルの処理能力を備えた新しい生乳工場を開設する予定であり、自動搾乳機やクラウドベースの牛乳記録システムなどが導入される。
出典:https://www.fgvholdings.com/press_release/fgv-targets-to-produce-30000-litres-of-fresh-milk-per-day-in-first-half-2021/?pagen=1
マレーシアの99スピードマートでCAREtonプロジェクト〜飲料業界動向〜
ミロUHTは、CAREtonプロジェクトの活動拡大の一環として、99スピードマートと2020年末までに40万個の使用済み飲料容器をリサイクルする新たなパートナーシップを発表した。
CAREtonプロジェクトは、2012年にミロUHTとテトラパックの協力で、飲料容器を屋根瓦やパネルボードにリサイクルする取り組みとなっている。ネスレマレーシアのフアン・アラノルスCEOは、2012年の開始以来、9,500万本以上の飲料容器を回収し、250軒以上の住宅建設に貢献したと述べている。
今回のパートナーシップでは、首都圏にある99スピードマート100店舗にCAREtonリサイクルボックスを設置し、地域社会と顧客が利用できるようにすることで、回収ポイントのネットワークを大幅に拡大する。
出典:https://www.nestle.com.my/media/pressreleases/milo-99speedmart
2020年 マレーシアの飲料(飲食・食品メーカー)業界
マレーシアで飲料業界大手のネスレ、紙ストロー採用へ。今後の動きは?
2019年9月26日、世界最大の食品飲料メーカーであるネスレのマレーシア法人は、ミロUHT(125ml)のパッケージに使用されているストローを紙ストローへ変更することを発表した。新しいパッケージは2019年第4四半期中に展開され、年間4,000万本のプラスチックストローが削減される。
同社は、2025年までに包装を100%リサイクル或いは再利用可能とするとしており、究極的には年間2億本以上のプラスチックストロー削減を目指している。
また、同社は自社開発センターやサプライヤー、研究機関、新興企業と共に環境に優しい包装材料とシステムの共同開発を進めている。社内においても、作業現場で使い捨てプラスチックを全て廃止とし、従業員にリサイクルの重要性を教育している。
マレーシアで飲料業界大手のエチカ、自動販売機ソリューション会社を買収
2019年12月9日の発表によると、アサヒグループホールディングスの傘下で、マレーシア飲料メーカー大手のエチカは、シンガポールの大手自動販売機システムソリューションを提供するアドバンス・システムの買収を発表した。買収は2020年の第1四半期までに完了する予定。
この買収により、エチカは国内で1万台以上の自動販売機を所有することになる。買収完了後は、温かい飲み物や菓子製品の販売も手掛ける。
また現金だけでなく、eウオレットやクレジットカードなど複数の支払いオプションを提供することで、キャッシュレスにも対応する。更に、キャッシュレス販売のデータを取得することで購入傾向の分析を行い、消費者へのサービス向上を目指す。
eコマース事業を拡充!マレーシアで飲料業界大手のF&N
2020年1月9日の発表によると、飲料・食品大手のフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)は、マレーシア国内の消費者へ利便性とアクセシビリティなどの価値を提供するため、オンラインストア『F&Nライフ』をローンチした。
消費者はこのeコマースサイトを通じて、祝祭日期間や特別な日に同社の製品を大量且つ競争力ある価格で購入することができる。さらに、製品は自宅まで配達され、製品の詳細や栄養価、ロイヤルティプログラムも提供する。
F&Nライフを記念し、1月と2月はeコマースサイト或いはモバイルアプリから購入した全製品を5%割引とし、マレーシア半島内の配送費を無料とする。また、Touch ‘n Go eWalletとの提携により、期間限定で5リンギットのキャッシュバックも提供する。
マレーシアのダッチレディ、税引き前利益が大幅減〜飲料業界動向〜
オランダの乳製品大手であるロイヤル・フリースランド・カンピーナのマレーシア法人、ダッチレディー・ミルク・インダストリーズは、2019年度第3四半期の収益が前年同期比7.5%増となる2億7,631万リンギット、9ヶ月の累計は7億8,491万リンギットを記録したと発表。
ただ、当期は原材料価格の高騰や為替変動による影響、広告・販売促進への投資、更に売上税・サービス税導入の影響から税引き前利益は前期比23.5%減となる2,520万リンギットであった。
市場は依然として不安定であり、国内外の不確実性、為替変動、規制変更の可能性がある。ただ、同社はブランド力の強さと栄養価に対するニーズの高まりもあり、長期的な見通しは明るいとしている。
2019年 マレーシアの飲料(飲食・食品メーカー)業界
マレーシアで飲料業界大手のF&N、新製品に3,000万リンギットを投資
飲料大手のフレイザー・アンド・ニーヴ(F&N)は、2019年度の資本的支出として3,000万リンギットを割り当てると発表した。この投資は新規生産ラインと既存製造ラインの能力拡大を含み、新製品やパッケージの拡張を促進する。
リム最高経営責任者は、消費者のライフスタイルが健康的な製品の消費へ重点が移っており、会社としても楽しく便利で、そして栄養価の高い製品を提供するため革新的な製品とパッケージ開発に注力していると述べている。
また、同社はマレーシア政府が甘味料に対する飲料税を発表するよりも前に、健康的な製品の開発に努力を注いでおり、同社グループの砂糖指数は2004年から34%削減している。
マレーシアで飲料業界大手のコカ・コーラ、礁チェックマレーシアと提携
30年前に設立された国際海岸清掃日(ICCデイ)は、ボランティアが海岸線に散らばっているごみを収集し、10年以内に海岸清掃を不要とするといった目標達成を掲げている。この活動にはこれまで1,200万人が参加し、通算1億キログラム超のごみが収集された。
この活動は、コカ・コーラの「無駄のない世界」という目標と一致しており、礁チェックマレーシアの協力を得て、マレーシアにおけるICCの取り組みを先導している。
2018年初めに発表された「無駄のない世界」ビジョンにおいて、同社は2030年までに梱包を100%回収して、リサイクルすることを支援する目標を掲げている。
カールスバーグ・マレーシア、2018年度の収益は?〜飲料業界動向〜
カールスバーグ・ブルワリー・マレーシアは1969年に設立した醸造会社で、マレーシアとシンガポール、スリランカでビールを醸造・販売している。
同社の2018年度の収益は、前年比で14.6%増となる19億8,000万リンギットであった。その内、マレーシア国内の収益が14億1,000万リンギットで、グループ全体の7割を占めた。純利益も前年比で25.3%増となる2億7,720万リンギット、またフリー・キャッシュ・フローは前年比で7.4%増加して3億2,800万リンギットとなった。
世界的な景気低迷、消費者心理の低迷、マレーシアにおける喫煙禁止等の規制などをはじめとし、事業環境は困難を極めているが、過去2年は同社の高級ブランド販売部門が高成長を見せており、2019年もその傾向が続くと予想する。
サステナブル事業アワード受賞!ハイネケン・マレーシア〜飲料業界動向〜
ハイネケンやタイガー、ギネスなどといったビールを醸造・販売するハイネケン・マレーシアは、サステナブル事業アワード2018年において、最優秀水管理賞など2つの賞を受賞した。
同社は2014年から2017年にかけて、ペタリンジャヤのスンゲイウェイビール工場において醸造と包装の効率改善によって無駄を削減し、水使用量を16.2%削減した。
また、同社は過去11年間でマレーシアの節水プロジェクトの推進に約850万リンギットを投資し、SPARK財団の『教育とリハビリテーションを通じた取り組み』プロジェクトにおいて河川保全などを展開してきた。更に、同社は今後3年間で250万リンギットを投資することを表明している。
2018年 マレーシアの飲料(飲食・食品メーカー)業界
マレーシア産ミネラルウォーターを世界へ「SPRIZER」〜飲料業界動向〜
創業は1989年で、マレーシア産ミネラルウォーターを提供し続けるSPRIZTER。国内3拠点での生産能力は、年間で650万リットルを誇る。
マレーシア国内のミネラルウォーター市場でシェアのおよそ40%以上を占める同社。2017年度の収益は約3.2億リンギットで、3年連続の増収となった。国内外からの需要増加に対応するため、2018年にはペラ州タイピンに新しい大型自動倉庫建設を発表。2019年までの完成を目指す。
2018年は、特に中国へのマーケティングと営業に注力する見込み。同社は上記の倉庫の他、生産工程の自動化を進め、巨大市場からのニーズに備える。
マレーシア国民の栄養摂取を支える「Nestle」〜飲料業界動向〜
Nestle は1912年にマレーシア進出以降、もはやマレーシア国民に欠かせない存在となった「ミロ」をはじめとした食品・飲料製品を提供し続けている。
同社プレスリリースによれば、国内売上増と好調な輸出に支えられ、2017年は売上高53億リンギットと前年比で3.9%の上昇を記録。国内売上は4.1%の増加となった。SEAゲーム(Southeast Asian Games:東南アジア諸国版オリンピック)の開催に合わせてアスリートを起用した大々的なPR策を採ったこと、また組織面ではコスト管理施策と貿易投資がこの業績に貢献したとしているいる。
2018年の旧正月期間中も、戦略的なマーケティングと効果的なプロモーションで売上増を実現。今年の見通しも楽観的なものとなっている。
マレーシアでの工場拡張でハラール製品の生産を強化「Coca-Cola」〜飲料業界動向〜
マレーシアでの製品流通は1936年からと長く、現地法人は2009年に設立。現在は20製品以上を展開する Coca-Cola Bottlers (Malaysia) Sdn Bhd。
現地法人の設立翌年から、強気の投資を続けている同社。ハラール製品生産数の増加に伴い、昨年には5億リンギットの追加投資を決定。既に最大稼働率を誇るニライ工場の拡張を2020年までに完了することを発表した。マレーシア・シンガポール・ブルネイ向けのハラール製品生産ハブとしての機能を強化する。
新製品の開発にも力を入れており、今年3月には砂糖の使用量を35%カットした「コカ・コーラステビア」を市場に投入。肥満率の高いマレーシアで消費者が気にする健康志向にも対応をしている。
マレーシアで新規ブランドの投入策が成功「Heineken」〜飲料業界動向〜
世界192か国で展開する Heineken。マレーシア法人は1964年に設立。マレーシアビール市場でシェアトップの Tiger Beer をはじめ、多くのヒット商品を抱える。
2017年の収益は、前年比で2.6%増の19億3,000万リンギットとなった。旧正月中のビール製品売上増と、2017年8月に投入した Apple Fox Cider の売り上げ好調が理由として挙げられている。市場投入直後から好反応が得られた同シリーズには、今後も力を入れる模様。
酒税の高いマレーシアは密輸も多く、同社にとっても悩みの種だった。しかしながら、近年はマレーシア税関の対策が功を奏していると評価。今後も同社は密輸品対策を当局と協力していく。
マレーシアにも進出!ブランド力強化で売上げ増を目指す「Carlsberg」〜飲料業界動向〜
1961年にマレーシアへ進出。ビール市場では Tiger Beer と並ぶ2大トップブランドの一つ。アサヒビールも傘下に収める。
2017年の売上は、前年比5.4%増の2億9,000万リンギット。しかしながら、商用投資の増加に伴い、収益は前年比12.1%減の5,300万リンギットにとどまった。2018年は消費者心理を突くキャンペーンをいくつか投入し、主力製品以外のブランド力強化を軸に売り上げ増を目指す。
Heineken と同じく酒類の密輸に悩まされていたが、マレーシア税関の対策を好意的に捉えている。密輸ビールの減少で需要増が見込まれるマ市場の動きを見据え、強気のマーケティングと営業でブランド力を強化する見込み。
まとめ:マレーシアの飲料業界
海外のビールメーカーがマレーシアに積極的に進出しようとしている一方で密輸品問題など今後対策が必要な問題を抱えるマレーシア飲料業界。またレストラン等でのアルコール飲料の価格引き上げなど飲料業界は今後どのように対策していくのでしょうか?
クアラルンプール在住4年目の日本人。大学卒業後、東京で飲料メーカーの営業を担当。その後、マレーシアのクアラルンプールへ移住し食品商社の営業及び購買のサポートを担当。