【健康と環境への革新的挑戦】タイのトイレタリー・日用品業界

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2022年10月28日、花王と武田薬品の子会社はタイのデング熱感染症対策に協力しました。業界内では健康問題の解決やデジタル技術の導入、環境に配慮した製品改良といった革新的な挑戦を中心にした動きが見られます。

今回は、そんなタイのトイレタリー・日用品業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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目次

2022年 タイのトイレタリー・日用品(製造業)業界

タイで花王と武田薬品、デング熱感染症対策支援強化のための覚書締結

2022年10月28日、花王株式会社(以下「花王」)の子会社である花王インダストリアル(タイランド)と武田薬品工業株式会社の子会社であるタイ武田は、タイ王国(以下「タイ」)で最も深刻な社会問題であるデング熱感染症について、「タイ・デング熱感染症予防および対策に関する覚書」を締結した。

これは、両社が民間企業として初めてタイの機関とも連携し、かつ長期的に実施する協力体制となる。今回の覚書締結により、より広いコミュニティを活用することが可能となり、両社は支援をさらに進めていく。

この協力体制により、バンコク都全50地区をカバーすることができるようになるが、両社はさらにサポートする地域を全国に拡大することをめざす。

出典: https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2022/kao-and-takeda-join-forces-to-fortify-private-sector-support/

タイでユニリーバがData&AI Leadership部門でFMCGとして初受賞

2022年12月25日、タイランド・デジタル・エクセレンス・アワード2022で、タイユニリーバーがデジタル技術の導入と戦略的なデジタルコンピテンシー向上が認められ、Data & AI Leadership部門でFMCGとしては初受賞したと発表した。

ボストンコンサルティンググループの支援を受け、人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用したデジタルトランスフォーメーションに取り組み、デジタルメディア、マーケティング、コマースのハブを設立した。全世界のデジタルエキスパートチームと連携し、深い洞察に基づくビジネス判断を迅速に行っていた。

顧客ニーズに合わせた製品管理の改善と価値ある製品の提供に注力し、将来のためのデジタルスキル向上を奨励する。ユニリーバータイは持続的な活動とデジタル活用による信頼性により名誉ある賞を受賞した。

出典:https://www.unilever.co.th/news/press-releases/2022/unilever-is-the-first-fmcg-in-thailand-to-win-thailand-digital-excellence-awards-2022-in-data-ai-leadership/

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タイでDentiste 、タイの人々の口腔の健康をサポート

DENTISTE は、DENTISTE  MAX Fluoride 1500 PPMの歯磨き粉を全国の 5,000 以上のクリニックに、合計 100万本以上のチューブを無料で配布し、タイの人々の口腔健康をサポートしている。

2023年1月23日、DENTISTEは、タイ国内の歯科研究者や機関と共同で新しい歯磨き粉の配合の開発を報告した。MAX Fluorideは、FDAによって認定された最高1500PPMのフッ化物を含むフッ化物配合で、効果的に歯をコーティング、ミネラルを歯の表面に戻し、丈夫な歯を白くし、歯の知覚過敏を軽減、また虫歯の予防に役立つ。発泡剤(SLS)やパラベンを使用せず、フッ素の効果を最大限に発揮することができる。

このプロジェクトは2020年から継続的に行われ、歯科医師や専門家がタイの口腔健康をより良くケアすることをサポートしている。

出典:https://www.dentiste-oralcare.com/%e0%b9%80%e0%b8%94%e0%b8%99%e0%b8%97%e0%b8%b4%e0%b8%aa%e0%b9%80%e0%b8%95%e0%b9%89-%e0%b8%a3%e0%b9%88%e0%b8%a7%e0%b8%a1%e0%b8%aa%e0%b8%99%e0%b8%b1%e0%b8%9a%e0%b8%aa%e0%b8%99%e0%b8%b8%e0%b8%99-dentiste/

タイでトイレタリー・日用品業界牽引のUnilever、化石燃料の使用を撤廃へ

2023年7月12日、ライオン タイランドのザルツ キング ハーブ歯磨き粉が、2023年度FDA品質賞を受賞したと報告した。2023年品質基準を満たす健康製品の生産を奨励、品質基準を引き上げるモデルとなることを目的としいる。

ザルツ キング ハーブは、フッ素1500ppmを含む濃縮タイプの歯磨き粉で、口腔内の有益な細菌のバランスを維持し、虫歯、口臭、歯垢、歯茎の問題を効果的に防ぐ。抗菌剤を含まないため、長期使用による副作用のリスクが低く、自然で安全かつ持続可能な口腔健康をサポート。

口腔内のバランスが崩れると、有益な細菌が減少し、疾患を引き起こす細菌が増加する「失調状態」となり、さまざまな口腔内疾患の原因になる可能性が高まる。さらに、口腔は全身の健康にとって重要な入り口であり、内部の臓器とつながっているため、病原菌は他の臓器に広がり、将来的にさまざまな疾患の原因になる可能性がある。

出典: https://www.lion.co.th/index.php/news/detail/86

タイで花王、洗剤 「アタック」のリブランディング

2023年7月18日、花王インダストリアル(タイランド)は、母親や新世代のカップルをメインターゲットとしつつ、タイ最大の人口となった新世代のターゲットを拡大する計画で大幅なリブランディングを発表した。

将来的には洗剤市場で第2位となるブランドポジションを強化することを目指し、アタックのリブランディングを2019年の日本を皮切りに全世界で行われている。主婦のみを対象とした他のブランドとは異なり、新しい世代だけでなく、家事を自分でこなせる男性にも革新的な便利さを伝え、提供していきたいと考えている。

また、化学物質の使用を減らし、生分解性の天然酵素を使用することで環境に配慮し、プラスチック包装廃棄物を年間 38トンに削減するなど、環境に配慮したフォーミュラも改良されている。

出典: https://www.kao.com/th/en/news/2023/20230718-001

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2021年 タイのトイレタリー・日用品(製造業)業界

タイでトイレタリー・日用品業界牽引のUnilever、化石燃料の使用を撤廃へ

ユニリーバは、2020年12月22日でタイで事業を開始して88年を迎える。ユニリーバタイランドのロバート・カンデリノ実行委員長は「タイの家庭の99%でユニリーバの製品が使われており、ユニリーバにはタイにおける社会的責任がある」と述べエコフレンドリーを強化していくと発表した。

ユニリーバタイでは、2030年までに洗剤を製造する際に使用する燃料を全て化石燃料から再生可能なエネルギー、またはリサイクルされた燃料へ切り替えると発表。

製品の包装に使用するプラスチックについてはリサイクル包装を利用することで年間最大400トンのプラスチックを削減。食品の包装については紙の包装に切り替え、プラスチックの量を年間最大で200トン削減する。

出典:Unilever
https://www.unilever.co.th/news/news-and-features/2020/unilever-enters-its-88th-year-of-creating-a-foundation-for-sustainability.html

タイでトイレタリー・日用品業界大手のユニ・チャーム、グリーン電力へ切り替え〜トイレタリー・日用品業界動向〜

ユニ・チャームタイランドでは、バンコクに拠点を置くSymbior Solar Limitedとの電力販売契約を締結し、2020年10月下旬より契約を開始した。

Chachoengsao県工業団地に位置するユニ・チャームタイランドの工場では、工場の屋根や敷地内に太陽光パネルを設置し、日本の約1.4倍の日照時間を活かして、効率的に発電して電力を補う。

これにより、ユニ・チャームタイランドが使用する年間使用電力量の約11%(900万kWh)をグリーン電力へ切り替えることができ、工場で排出する二酸化炭素を年間約4,300トン削減することを目指す。気候変動が深刻化するなか、二酸化炭素の削減はユニ・チャームタイランドの課題だと認識し、サステナブルな社会の実現に寄与するための取り組みを行っている。

出典:ユニ・チャーム

ユニ・チャーム
タイ工場で使用する電力の一部をグリーン電力へ切り替え|2020年|ニュースリリース|企業情報-ユニ・チャ... ユニ・チャーム、タイ工場で使用する電力の約11%相当を グリーン電力 ※1 へ切り替え  ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:高...
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Jack Chia Industries(タイ)が子会社を設立〜トイレタリー・日用品業界動向〜

タイの医療品の製造と流通のリーダーであるJack Chia Industries(Thai)が登録資本金100万バーツ、持ち株比率99.9%の子会社を設立することを取締役会で承認した。

Jack Chia Industries(Thai)は1966年に創業し、包帯、咳止めドロップ、軟膏などの救急用品、石鹸、ベビーパウダーなどのトイレタリー用品を含むヘルスケアおよびパーソナルケア製品の製造・販売を行っている。創業以降、会社は急激な成長を遂げ1993年にタイ証券取引所に上場している。

子会社の取引については詳細は分かっていないが、Jack Chia Industries(Thai)との長期的な取引を行い、有益な関係性を保っていくとみられる。

出典:Jack Chia Industries(Thai)

Google Docs

タイのサハグループの2020年の業績〜トイレタリー・日用品業界動向〜

タイでトイレタリーなど様々な分野をカバーするサハグループが2020年の業績を発表した。2020年の業績は、純利益で2,305.57百万バーツであり、2019年の純利益2,270.72百万バーツと比べると34.85百万バーツ増加し、割合では1.53%増加した。

純利益の増加した主な要因は、不動産事業の売上高が381.1百万バーツ増加しているためである。一方、一般的な配当による収入は119.39百万であり、関連会社からの配当は263.4百万バーツであった。

サハグループはタイの4大財閥に数えられ、タイ国内においてライオンやワコールなど多くの日本企業と合弁会社を設立しており、タイ国内を中心に300以上の関連会社を抱えている。

出典:Saha Pathana Inter-Holding

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タイのDO DAY DREAMが2020年の取締役会を開催〜トイレタリー・日用品業界動向〜

タイでスキンケア用品の製造・流通を行うDO DAY DREAMが2020年の株主総会決議事項について取締役会で決議を行った。

取締役会の決議事項は「1株当たりの配当金を0.858バーツとすること」「KPMGから監査人の任命を3名行うこと」「任期満了による取締役の退任と新たな取締役の就任」「役員の報酬規程の改定」となっている。

DO DAY DREAMは「NAMU LIFE SNAILWHITE」「Oxe‘Cure」「SōS」「PRETTiiFACE」のスキンケアブランドで事業展開を行っており、2017年にタイ証券取引所に上場している。新製品の開発や生産性を向上させるために設備投資、従業員の専門知識の向上などに積極的に取り組み、アジア各国への事業展開を目指している。

出典:DO DAY DREAM

あわせて読みたい

まとめ:タイのトイレタリー・日用品業界

タイでは、ナチュラルで安全性が高い製品の需要が高まっており、メーカ側も成分を含めた製品の詳細な説明が必要となってきています。また、アンチエイジングスキンケア製品等の市場拡大が見込まれており、今後の市場動向に目が離せません!

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