【健康志向とパーソナライズの時代へ】韓国のドラッグストア業界

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韓国のドラッグストア業界は、2024年、健康志向とパーソナライズされたサービスが市場を牽引しています。消費者の健康や美容への関心の高まりを受けて、オーガニックコスメやサプリメント、機能性食品の取り扱いが拡大。また、AIを活用したパーソナライズされた商品提案やオンライン診療との連携も進んでいます。さらに、エコフレンドリーな商品ラインアップやプラスチック削減への取り組みなど、持続可能性を意識した動きも加速。本記事では、業界をリードするトレンドと未来の展望を詳しく解説します。

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韓国のドラッグストア業界 業界地図はこちら!
目次

2022-2023年 韓国のドラッグストア(流通・小売)業界

機能性健康食品の人気高まる〜ドラッグストア業界動向〜

韓国健康機能食品協会の消費者実態調査によれば、2022年で多くの成人が最も懸念している健康問題は、目の健康ということが分かった。また、皮膚の健康と血糖値コントロールへの懸念も3年連続で増加したことが明らかになった。

世代別の悩みでは、20代・30代がストレスや疲労回復が上位であるのに対し、40代〜60代ではすべて目の健康が1位であった。70代では免疫力と健康増進への関心が高まっていることが明らかになった。

健康機能食品で解決しようとする健康問題は、腸健康・腸免疫、血行改善、全体的な免疫力を高める、排便、栄養補充の順番で高かった。一方、健康機能食品の摂取とは異なる方法で解決または、大きく努力する必要はない健康問題は、体脂肪の減少、睡眠、口腔健康、血液コントロール・皮膚アレルギー、ストレスの順番で高かった

出典:https://www.khff.or.kr/user/info/InfoBoardUserView.do?searchBoardSeqno=0&searchCategoryCd=&infoType=&applyNo=&emailTitle=&boardSeqno=10039&postsGrpId=SS001&postsSeqno=117062&searchCondition=title&searchKeyword=&pageIndex=1&searchSortNms=null&searchSortOrders=null&_menuNo=374

休日深夜薬局の 指定、支援 拡充へ〜ドラッグストア業界動向〜

これまで、一部の地方自治体で自発的に運営されていた深夜薬局に対し、国家レベルの基準を設け予算支援を行う趣旨の薬事法改正案が国会本会を通過した。

公共深夜薬局に関する主な内容は次の通りだ。①地方自治体長は、保険福祉部令で定める基準により、薬局開設者の申請を受け、深夜時間帯及び祝日に運営する公共深夜薬局の指定を可能にする。

②公共深夜薬局の開設者は、国または地方自治体から予算支援を受けることができる。③虚偽又は不正な手段で指定を受けた場合、指定基準に達しない運営等の事実が認められた場合には、予算支援決定の取消や返還を定める。

出典:https://www.mohw.go.kr/react/al/sal0301vw.jsp?PAR_MENU_ID=04&MENU_ID=0403&page=1&CONT_SEQ=375644

フェムテック 市場、 27 年に 80 兆ウォン規模か〜ドラッグストア業界動向〜

フェムテックは、女性(female)と技術(technology)を合わせて、女性の健康のための技術や商品、サービス等を指す言葉である。近年、女性の健康と生活の質に関心が高まり、国内外で関連市場が急速に拡大している。2027年のフェムテック市場は、約80兆ウォンの見通しである。

フェムテック市場の急速な拡大と今後の見通しを反映し、オリーブヤングは、女性の健康のためのライン「Wケア」を発表した。月経関連商品、デリケートゾーンのケア商品、下着等から発売を開始し、韓国国内のWケア市場の大衆化を目指す計画である。

商品の提案のみならず、スマートフォンアプリ「Wケアサービス」も発表した。同サービスは、個人ごとの月経管理に加え、個人の健康状態に最適化された健康管理に関するコメントやおすすめ商品を提示するものである。

出典:https://cjnews.cj.net/80%ec%a1%b0-%ed%8e%a8%ed%85%8c%ed%81%ac-%ec%8b%9c%ec%9e%a5-%eb%85%b8%ed%81%accj%ec%98%ac%eb%a6%ac%eb%b8%8c%ec%98%81-%ec%97%ac%ec%84%b1-%ea%b1%b4%ea%b0%95-%ec%9c%84%ed%95%9c/

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ファヘ、 2023 年ビューティートレンド発表〜ドラッグストア業界動向〜

ファヘは、「23年ファヘビューティートレンド」発表において、①Aware Beauty(意識的で持続可能な消費)②Return of Makeup(カラーメイクの復活)、③Snack Anti-aging(軽いアンチエイジング)が23年のトレンドであることを示した。

①Aware Beautyは人体や環境に有害な成分の排除、動物性原料や動物実験の排除、環境にやさしい包装などのクリーンビューティ―、ビーガンビューティーを含む概念である。パンデミック化で定着した消費傾向だ。各美容関連企業はAware Beautyを意識した商品を販売予定である。

②Returnof Makeupは、アイシャドーやリップ等カラーメイクの消費が増加している傾向を指す。この傾向は、マスク着用義務の解除を背景としているとみられる。③Snack Anti-agingは、間食を食べるかのように簡単に行うことのできるセルフエイジングケアを指す。特にビタミンC、レチノール成分を配合したケア製品が増加している

出典:https://blog.hwahae.co.kr/all/newsroom/news/11830

lalavla 、 営業 終了〜ドラッグストア業界動向〜

GSリテールが運営するドラッグストア「lalavla(ララブラ)」が2022年11月にオフライン・オンライン全店舗の営業を終了し、ブランドが終了した。ポイントカードはGSグループの店舗等で引き続き使用可能だ。当初は店舗数を300店舗に増やすという目標であったが、業界最大手のオリーブヤングの店舗数には遠く及ばなかったことや、パンデミック化での非対面サービスの導入等も後手に回ったことなどが低迷の背景に挙げられる。

ララブラは、2005年、香港のA.SWatson Groupが韓国のGSretailと合作でWtsonKoreaを設立して韓国に進出した。その後2018年に韓国のGSretailに吸収合併され、ブランド名をlalavlaに変更した。

店舗数は2018年には168個、2019年140個、2020年124個、2021年70個あったが減少し、22年6月には45個となっていた。

出典: http://www.gsretail.com/gsretail/ko/media/notices-view?pageNum=1&articleCode=8822274707046

地下鉄駅に医院・薬局開設〜ドラッグストア業界動向〜

2022年7月14日からソウル地下鉄2号線「駅三(ヨクサム)駅」と「鐘路3街(チョンロサムガ)駅」に、医院・薬局が結合した、「メディカルゾーン」がオープンした。今後は、6号線合井(ハプチョン)駅、7号線ミョンモク駅、鶴洞駅、チャンスンベキ駅にも開設が予定されている。

地下鉄駅構内に医院や薬局の開設が可能となったのは、2020年12月で、2022年6月時点では、医院4か所、薬局30か所が開設されている。

「メディカルゾーン」は週末を含む毎朝9時30分から夜8時まで年中無休で営業する。退勤後でも医療サービスを受けられる体制を整備することで、市民の医療アクセス拡張が期待される。

「メディカルゾーン」の競争入札には医師又は薬剤師の資格を有する者のみ参加が可能である。

出典:http://www.seoulmetro.co.kr/kr/board.do?menuIdx=547&bbsIdx=2214264

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2021年 韓国のドラッグストア(流通・小売)業界

広がりを見せるクリーンビューティー市場〜ドラッグストア業界動向〜

パンデミック以降、環境、消費倫理が主な価値として浮上したことから、成分や環境、消費倫理に配慮し製造された「クリーンビューティー」がライフスタイルとして定着したと考えられる。

オリーブヤングは、有害成分を含まないという従来の意味の「クリーンビューティー」からさらに進めて、動物や環境への配慮を含むオリーブヤング独自の基準「オリーブヤングビューティー」(以下「OYB」という。)を確立している。同社は、OYBをクリアした商品の仕入れ・販売をさらに加速していく考えであり、今後の売上高は1千億ウォンを目標にしている。

なお、2022年、OYBをクリアした特に人気の高いブランド「ラウンドラボ」と「トリデン」がオリーブヤングで記録した売上数は2021年と比較して、それぞれ2.6倍、3.3倍ほど増えた。今後は年間3千億ウォンの売上を達成すると予想される。

出典:https://cjnews.cj.net/%ec%98%ac%eb%a6%ac%eb%b8%8c%ec%98%81-%ed%81%b4%eb%a6%b0%eb%b7%b0%ed%8b%b0-%ec%9c%a1%ec%84%b1-%eb%b0%95%ec%b0%a8-%ec%98%ac%ed%95%b4-%eb%a7%a4%ec%b6%9c-1%ec%b2%9c%ec%96%b5-%eb%aa%a9%ed%91%9c/

不法流通薬品購入者に過料など〜ドラッグストア業界動向〜

2021年7月20日、改正薬事法・同施行令が公告され、同年10月19日公布・施行された。主な内容は以下の通りである。①医薬品を販売できるもの以外の者からエフェドリン注射剤、ステロイド注射剤当を購入した者には100万ウォンの過料が科される。

②医薬品輸入業者等が医薬品に視覚・聴覚障害者にための表示を行わなかった場合の過料を、一次違反時には50万ウォン、二次違反時に75万ウォン、三次違反時には100万ウォンに定める。

③国家と地方自治体は薬の日の記念行事を実施できる。医薬品の安全などへ大きく寄与した個人および団体を、薬の日の功労者として選定し、褒賞することができる。

出典:https://www.mfds.go.kr/law/board/boardDetail.do?menuKey=33&brdId=data0009&seq=43521

ロブス営業 終了、ロッテ ON へ統一〜ドラッグストア業界動向〜

2021年11月4日、ロブスは2022年4月1日に「ロブスオンラインモールサービス」が終了することを発表した。

運営するロッテは、同サービスの終了後の2022年4月12日から、ロッテONで新たなビューティーサービス「オンアンドビューティー」を開始すると発表した。

「オンアンドビューティー」は、①モデルやプロモーションをより際立たせるためのビジュアルイメージの強化②ロッテ独占ブランド等のプレミアムブランドの強調③肌タイプ別など個々のユーザーに最適な商品を進めるシステムの構築④サンプル使用やプレゼント企画を通した新たな顧客の獲得に力を入れ、他社との差別化を図る考えだ。

出典: https://www.lotteon.com/p/display/main/lottelohbs?mall_no=7

オンライン医薬品の不法販売が横行〜ドラッグストア業界動向〜

大韓薬学会は、2021年5月から同年11月までオンライン医薬品の不法販売モニタリングを行い、3986件を摘発し食品医薬品安全処へ報告した。

国内では国内無許可医薬品であるミフジン(中絶薬)とピンぺシア(脱毛薬)の取引は2020年からも引き続き取引が行われていることが明らかになった。特にニキビ治療クリーム「レチンエイクリーム」の不法販売比重が最も高く、その次が脱毛薬「フィンフェシア」だった。海外直販サイトでは、日本薬(コインパス、クロロクイーン、ビドロキシクロロクイーン、動物医薬品)の販売が多かった。

大韓薬学会の担当者は、政府と連携してオンライン医薬品の不法販売根絶のためにこれからもモニタリングを継続的に行うとしている。

出典:https://www.kpanet.or.kr/news/press_view.jsp?s_class=kpa_news&rnum=3133&oid=6516&intPageNo=7&keyField=A.subject&searchField=&PageSize=30

ファヘ、 2021 年ビューティーアワード発表〜ドラッグストア業界動向〜

ファヘは2021年11月24日「2021年ファヘビューティーアワード」受賞製品を選定し、発表した。

同アワードでは、1年間及び下半期のカテゴリー別受賞製品に加えてビューティ―市場の流れと消費者のニーズを照らしてみることができる「2021年ファヘトレンドアワード」も発表した。

全体の傾向としては、韓国国内の中小ブランドの化粧品が65%を占め、COVID19の影響下においても新進ブランドの活躍が続いたことが見て取れる。加えて、ファヘ関係者は、中小ブランドは新たなラインを発売するのではなく、既存のヒット商品を基盤とした商品ラインナップの拡張を図る動きがあったと述べた。

出典:https://blog.hwahae.co.kr/all/newsroom/news/7594

CHICOR 、 デジタル新世界をオープン〜ドラッグストア業界動向〜

新世界百貨店が運営するビューティーショップCHIORが、デジタル化を加速させる。同社は、MZ世代が能動的に情報を探す(sumartcomsumer)という傾向に注目し、デジタルオンラインショッピング環境の構築に力を入れる戦略だ。2024年まで売上高1500億ウォンを目指している。

ビューティ―テック(beauty+technology)という概念に基づき、オンラインとオフラインが連携した総合マーケティングを発表する予定だ。ビューティーショーやライブコマースなどの様々なコンテンツを通じて顧客を獲得する狙いだ。

既存42ブランドを70余りに拡大するなど、商品の多様化はもちろんのこと、リアルタイムビューティーコンサルティングなどのサービスも導入する考えだ。

出典:https://www.shinsegaegroupnewsroom.com/72148/

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