【国内生産で発展を!】インドネシアの医療機器業界に注目!

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インドネシアの医療用機器業界は、政府の輸入製品や外資系企業に対する優遇政策により全体的な成長が阻害されているとの指摘があります。その状況に対応するため、2022年にはMindrayがインドネシア現地生産を始めて行うなど改革が進んでいます。

今回は、そんな医療機器業界に関する最新情報をお届け!最先端を行くインドネシアの医療機器業界に迫ります!

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目次

2022年 インドネシアの医療機器(医療・介護)業界

Philips Future Health Index 2022公表〜医療機器業界動向〜

尼Philipsは2022年9月7日、「Philips Future Health Index(FHI)2022」レポートを公表した。これはPhilipsがインドネシアを含む15ヵ国の約3,000名の調査に基づいており、ヘルスケアリーダーがデータとデジタルテクノロジーを活用して、パンデミック最中の主要な課題への対処を探っている。

パンデミックから脱却したインドネシアの医療セクターは、コアテクノロジー、データの力、予測分析の活用に重点を置いていると総括。

ヘルスケアリーダーのほぼ半数(47%)がデジタル医療記録に投資し、患者の経験(93%)、ヘルスケアの成果(90%)、価値に基づくケア(89%)と高い影響度に予測分析を肯定的に受け入れた。また、AI投資は今後3年後に倍増すると予想されている。

出典:https://www.philips.co.id/id/a-w/about/news/archive/standard/news/press/2022/20220907-philips-future-health-index-2022-report-rising-from-the-pandemic.html

Shamrock、北スマトラに原料供給元確保〜医療機器業界動向〜

医療用ゴム手袋をグローバルに供給する大手のShamrockManufacturing Corporationは、2022年4月1日、ホームページで北スマトラのプランテーションPT SriRahayuAgung (SRA)の買収を完了し、グループの傘下に正式に入ったことを明らかにした。

これにより追加の原材料の確保が可能になり、SRAは人事から再植林、工場管理、従業員の住居に至るまでグループ会社であるPT HeveaAnugrahNaturaの管理下に入った。

北スマトラ州セルダンベダゲイ県コタリ地区にあるSRAは、ドラゴンフルーツなどの食用作物の栽培と、ゴム農園の管理に重点を置いている。SRAで採取された新鮮なラテックスは、グループの製造部門であるPTHaloniJaneで加工および販売されるということだ。

出典:https://www.shamrockindonesia.com/post/3d-printing-101

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尼オムロン、グループ新長期ビジョン公表〜医療機器業界動向〜

PT OMRON Healthcare Indonesiaは2022年5月10日、ホームページでオムロングループが2022年3月に新たな長期ビジョン「Shaping theFuture 2030(SF2030)」を発表したことを明らかにした。

SF2030のスローガンは、「ゼロを目指して、公衆衛生の予防対策」であり、消費者や医療専門家、一般社会の期待に応える新たなヘルスケア機器やサービスの開発を行っていくとしている。

また、これまでに医療分野で開発されたセンシング技術と貴重な洞察を活用することにより、以下のソリューションの開発に注力するという。1)世界中で主要な死因となっていて、特に発展途上国で増加している心血管疾患や呼吸器疾患。2)人々の日常生活に大きな影響を与える疼痛管理。

出典:https://www.omronhealthcare-ap.com/id/events/detail/156

Mindray、DV Medikaと提携し現地生産開始〜医療機器業界動向〜

グローバルな医療機器メーカーのMindrayは、2022年8月27日ホームページでインドネシアの医療機器メーカーPT D&V InternationalMakmurGemilang(DVMedika)と提携し、国内の医療サービスのレジリエンスをサポートすることを明らかにした。

これにより、Mindrayは医療機器のインドネシア現地生産を初めて行うことになる。中部ジャワのケンダル工業団地に位置するDVMedikaの工場で、Mindrayの一連の患者モニタリングおよび生命維持製品が生産される。さらにシリンジポンプや輸液ポンプ、手術台、およびドッキングステーションなども含まれる。

Mindrayの新しい製造ハブとなるDVMedikaの工場は、Mindrayの製造業者および戦略的パートナーとなるだろう。

出典:https://www.mindray.com/id/media-center/news/mindray-partners-with-dv-medica-to-support-sustainability

2023年10月第35回Hospital EXPO開催〜医療機器業界動向〜

インドネシアのイベントプロモーターのPT.OktaSEJAHTERA INSANIは、ホームページでインドネシア病院協会が主催する「HospitalEXPO:第35回インドネシア病院・医療・製薬・臨床検査機器および医薬品展」が2023年10月18日~21日、ジャカルタ・コンベンション・センターで開催されることを報じている。1978年からスタートした「Hospital EXPO」は、今回で第35回を迎える。

入場料はRp.10,000/日。開催時間は、18日~20日が9時~17時。最終日の21日は9時~14時。展示規模は18,383㎡(Assembly Hall, MainLobby, Corridor Plenary Hall,PrefunctionHall A, Hall A,Connecting Hall B, Hall B,PrefunctionHall Bが使用される)。

出典:https://hospital-expo.com/event-information/

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2020年 インドネシアの医療機器(医療・介護)業界

Philips、インドネシアのマンダヤローヤル病院と7年契約締結〜医療機器業界動向〜

l2020年10月15日、フィリップスはインドネシアのMandaya Royal Hospital Puriと7年間のパートナーシップ契約を締結したことを明らかにした。 l l2021年にオープンするこの新しい病院は、350を超えるベッド、6つの手術室、100を超える外来診察室、3つの高度な医療センター(心臓血管センター、高度腫瘍学センター、神経科学センター)があり、毎日1,000人以上の患者を受け入れることが期待されている。 l lそのため、最先端の画像処理および画像誘導治療技術、統合された情報システム、臨床ケアをサポートする監視ソリューション、動的な照明、投影、音を使用して患者とスタッフの体験を向上させるアンビエントエクスペリエンスソリューションなどが提供される。

出典:https://www.philips.com/a-w/about/news/archive/standard/news/press/2020/20201015-philips-and-mandaya-royal-hospital-puri-sign-seven-year-partnership-agreement-to-provide-patient-centered-care.html?src=search 

シーメンス・インドネシア、保護具と人工呼吸器を寄付〜医療機器業界動向〜

2020年5月26日、インドネシアで医療機器を販売するPT. Siemens Indonesiaは、COVID-19の蔓延を防ぐための取り組みとして個人用保護具(PPE)と人工呼吸器をCOVID-19の指定病院に寄付したことを明らかにした。

今回の寄付総額は10億ルピア(約7百万円)。ジャカルタ、バンテン、西ジャワ、中部ジャワ、東ジャワ、南スラウェシでCOVID-19の指定病院となっている61病院に分配された。

個人用保護具(PPE)は、とりわけN95マスク、防護服、ゴーグルが現場から求められた。また、人工呼吸器は国営電力会社PT PLN(Persero)のCOVID-19危機管理チームに引き渡された。シーメンスでは、政府によって確立された防災管理手順を完全にサポートしているとのこと。

出典:https://www.siemens-healthineers.com/en-id/news-and-events/conferences-events-in-indonesia/covid-19#Download_Press_Release  

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インドネシアで開催予定の2020ホスピタル・エキスポ、2021年に延期〜医療機器業界動向〜

インドネシアでホスピタル・エキスポを開催する博覧会運営業者PT Okta Sejahtera Insani(Okta)は、毎年開催しているINDONESIA HOSPITAL EXPO 2020の開催を延期することをホームページで案内した。

本来2020年10月21日~24日にジャカルタ・コンベンション・センターで開催される予定であった第33回ホスピタル・エキスポがCovid-19の影響により、2021年に延期されることになった。

Oktaが準備していたエキスポのパンフレットによると、インドネシアでは医療機器の大部分を輸入品に依存している。輸入医療機器の市場規模は、2016年:18兆ルピア、2017年:20.7兆ルピア、2018年:24.3兆ルピア(約1,722億円)と年々拡大しているとのことである。

出典:http://www.hospital-expo.com/wp-content/uploads/2020/03/Brochure%20HOSPEX2020.pdf http://www.hospital-expo.com/

インドネシアのAndini、歯科医師会のウェブセミナーを後援〜医療機器業界動向〜

インドネシアで歯科用医療機器を製造販売するPT Andini Saranaは2020年7月25日にインドネシア歯科医師会フロレス支部主催のウェブセミナーの開催を案内した。

開催日時は2020年8月2日(日)13:00-16:00。参加料は50,000ルピア。3つの講演が予定されている。講演のテーマは①Covid-19および免疫不全宿主②局部麻酔薬について③手に入れやすく安価で多目的な次亜塩素酸消毒剤。各々歯科医によって発表が行われる。パネルディスカッションには、インドネシア歯科医院会(KDGI)、インドネシアインプラント歯科医師会(IPKGII)の会長らが参加する。

自社ANDINIブランドのほか、米国製のa-decや日本製の中村デンタルを取り扱うAndiniが後援している。

出典:https://www.facebook.com/pt.andinisarana/photos/a.300673850086242/1674984932655120 

インドネシアのTHC、心臓鼓動学会と共同でウェブセミナー開催〜医療機器業界動向〜

インドネシアで医療機器を販売するPT.Tawada Healthcare(THC)は2020年8月5日、ウェブセミナーの開催をアナウンスした。このセミナーは、THCとインドネシア心臓鼓動学会(InaHRS)によって共同で開催される。

今回のテーマは、「ICD徴候のリスク層別化:心室性不整脈のリスクがあるのは誰か?」 「CIED感染の疑い=いつ抽出するのか?」である。開催日時は2020年8月7日19:30-20:30で、Zoomを使いライブ配信される。

ゲスト講師は、ジャカルタにあるインドネシア初の私立心臓病院のBinawaluya Cardiac病院の医師、パダンにあるドクター・ジャミル病院の医師、クラスAで西ジャワ最大のHasan Sadikin総合病院の医師らが務める。

出典:https://www.facebook.com/pt.TawadaHealthcare/photos/a.626092900835122/2973322179445504/ 

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2019年 インドネシアの医療機器(医療・介護)業界

測定精度30%向上!インドネシア・Mindayの患者モニター新製品〜医療機器業界動向〜

中国の医療機器メーカーShenzhen Mindray Bio-Medical Electronics Co., Ltdのインドネシア現地法人PT. Mindray Medical Indonesiaは2019年2月4日、ホームページで患者モニターシリーズの新製品であるePMシリーズの正式な発売を発表した。

このシリーズは、従来のシリーズ509、PM-9000、およびiPMに次ぐ第四世代の患者モニターである。これまでのシリーズの利点を継承しているほか、ePMシリーズは病院の電子カルテシステムと簡単に接続できるため、患者が病院内のどこにいても継続的にモニターできる。

また、革新的なCrozFusionTMテクノロジーにより、不整脈警告エラーを最大50%削減し、心拍数と脈拍測定の精度を最大30%向上しているとのこと。

オムロンインドネシア、サービス体制を強化〜医療機器業界動向〜

家庭用医療機器メーカーのPT Omron Healthcare Indonesiaは、「New Repair System」と銘打ってサービス体制の強化を2019年10月14日にアナウンスした。

New Systemは7つのステップからなる。①オムロンコールセンターにフリーコールを使って電話する。②オペレーターに個人情報の登録と製品不具合の概要を伝える。③製品をオムロンサービスセンターに送る。④サービスセンターが故障を確認する。⑤サービスセンターから修理費用を連絡する。⑥入金確認後修理を行う。⑦自宅に修理品を直送する。

簡単で心配のない手順で安心でき、修理が迅速なNew Systemによりお客様の利便性を向上できることに自信を示している。

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インドネシアで医療機器業界大手のSiemens、分子イメージング分野でAI応用研究

Siemens healthinnersは2019年10月7日ホームページのニュースで「分子イメージングの世界におけるAI(人工知能)の未来」について掲載した。

AIアルゴリズムを分子イメージング研究に適用し、他のデータを統合することにより、診断精度を改善できる可能性がある。AIを利用した画像処理技術が、標準の生体検査より正確である可能性があるということを含め、分子イメージングの無数の分野でAIを利用する新しい研究が始まっている。

スイスのローザンヌで開催された最近の分子イメージング世界サミットで、AIに焦点を当てた講演はシーメンスヘルスナーズからだけであったが、数年後のサミットでは、少なくとも半分の講演でAIが取り上げているだろうとコメントしている。

看護師育成に注力!インドネシアにも展開のFresenius Medical Care〜医療機器業界動向〜

インドネシアを含む世界120か国で透析機器の販売と医療サービスを行うFresenius Medical Careでは毎年フローレンス・ナイチンゲールの誕生日である5月12日の国際看護師の日をグループを挙げて祝う。

とりわけインドネシアを含むアジア大洋州地域には380か所の「腎臓病透析クリニック」と「ホームセラピープログラム」を通じて45,000人以上の患者をケアしているので、従業員の70%を看護師が占めている。看護師は全国を旅し、患者の自宅を訪問し、健康状態をモニターし、治療計画を推進するための手助けをする。

同社は、質の高い医療の提供における看護師の重要な役割を認識し、看護師に投資し、継続的なトレーニングとキャリア開発の機会を提供している。

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2018年 インドネシアの医療機器(医療・介護)業界

インドネシア最大、第31回ジャカルタ医療博覧会を開催〜医療機器業界動向〜

PT.OKTA SEJAHTERA INSANI (OSI)は、ジャカルタコンベンションセンターにて2018年10月17日-20日の4日間にわたり、第31回インドネシア国際病院、医療、製薬、医療機器、医薬博覧会が開催されたことを報じた

博覧会には海外からの出展も含め5百社以上が参加した。緊急車両製造、測定・分析機器、事故・救急用機器、歯科用機器、病院環境サービス、ヘルスケアーサービス、キッチン/ランドリー管理、医療機器、医療技術、廃棄物処理など幅広い品目が展示され、来場者の注目を集めた。

OSIによるとインドネシアの医療機器の80%は輸入品が占めており、輸入品の市場規模は2016年:18兆ルピア、2017年:20,7兆ルピア、2018年:24.3兆ルピアと毎年10%以上の伸び率を維持している。

医療機器業界最大手のオムロンインドネシア、ネプライザーの効能をアピール

オムロンインドネシアは2018年9月22日、ホームページにネプライザーの効能を報じた。喘息薬は、吸入、経口または注射の形で投与される。ネプライザーは、水溶液または懸濁液中に溶けた薬剤を機械的手段で噴霧する吸入薬に使用される装置である。

大部分の浮遊粒子は気道で除外されるが、微細なエアロゾル液滴を生成することによって患部まで薬剤を供給できる。肺内にのみ高レベルの薬剤が析出するので副作用が少なく、治療に必要な薬の投与量も経口薬に比べて少ない。

ネプライザー治療中は通常通り呼吸が出来るので、赤ちゃんや衰弱状態の患者でも使用できる。尼オムロンが今回紹介した製品は従来の固定式とは異なり、持ち運びが可能でより使いやすく設計されている。

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インドネシアで医療機器業界大手のTHC、冠動脈用薬剤溶出ステントシステムを発表

フィリップス、シーメンス、バクスターなど有名医療機器ブランドを扱う大手医療機器商社THC(TAWADA MEDICAL)は2018年10月14日、ボゴールのランカヤマホテルでアボット・バスキュラー社のXience Sierraの新製品発表会を行った。

Xience Sierraはコバルトクロム技術と生態適合性フッ素化合コポリマーを活用する冠動脈用薬剤溶出ステントシステムで、血管を保持する強度を維持しながら最も薄い薬剤溶出ステントストラットが使える。

発表会ではパネルディスカッションが行われ、パネラーにはインドネシアだけでなく、シンガポールや日本からも医療従事者らが参加した。治療困難な冠動脈疾患に対する治療をより容易にすることが期待されている。

PHC、インドネシア国立2病院にIT製品納入〜医療機器業界動向〜

PHCホールディングスの100%子会社であるPHC株式会社 (PHC)は2018年7月3日、インドネシアの国立ガンセンター・ダルマイスがん病院と国立カブパテン・タンゲラン病院へ医療用IT製品を納入したことを報じた。

患者登録・受付システムの開発にあたったPHC研究チームは、国立がんセンター・ダルマイスがん病院でパイロットテストを行った後、同病院と国立カブパテン・タンゲラン病院に販売した。

インドネシアでは現在、国民皆保険制度の導入により医療機関を受診する患者が急増している。今回の医療用IT機器の導入は診療受付が完了するまでの待ち時間を短縮し、施設内の混雑を緩和することが目的だ。患者自らシステムを操作すると受付書類が自動的に発行され、待合室のモニターに診察進行状況が表示されるしくみ。

まとめ:インドネシアの医療機器業界

医療用消耗品市場のトレンドをみてみると、民間で運営している病院では、販売代理店や商社を通じた戦略的パートナーシップを構築することで競争力を高めています。今後はこのようなトレンドに注目することでも新たなビジネスチャンスにつなげられるのではないでしょうか?

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