韓国の医療機器業界は、革新とデジタル化の波に乗り、急速に進化しています。AIやIoT技術の導入が進み、患者のニーズにより迅速に応える新たなトレンドが生まれています。また、個別化医療やリモートケアの普及が進む中、競争力を高めるための戦略も多様化しています。本記事では、韓国の医療機器業界を変革する最新トレンドを深掘りし、未来の市場を見据えたインサイトをお届けします。
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2022-2023年 韓国の医療機器業界
ヒューマシス昨年の売上を大きく上回る〜医療機器業界動向〜
シューマシスは2022年11月、半四半期の事業報告書を発表した。昨年の売り上げ3218億ウォン対して4412億ウォンと137%の増加をみせた。診断製品の売上が大幅に増加し、4340億ウォンと昨年度比138%増加であった。
今後の販売戦略について海外においては2007年を基点に持続的な海外専門代理店のNetworkを拡大し、現在全世界54ヶ国で89ヶの現地専門代理店の流通網を確保していることを強調しながら、代理店を通じたB2BまたはB2G販売とアフリカおよび東南アジア諸国の援助を支援するWHO、UN傘下機関およびNGOの調達市場進出を提示した。
国内販売においては市場内の潜在顧客層に影響力のあるreferenceを提供するだけでなく、潜在顧客層に製品品質に対する信頼と安定性を提供すると伝えた。
出典:https://dart.fss.or.kr/dsaf001/main.do?rcpNo=20221114000957
ハングックビーエンシー売上高400億ウォン突破〜医療機器業界動向〜
ハングックビーエンシーが2022年度の事業報告書を公開した。2022年度の売上高は423億ウォンと2020年度は194億ウォン、2021年は252億ウォンと年々着実に成長していることがわかった。
特にHAピラーをはじめとするハングックビーエンシーの美容整形用製品群は、市場成長と市場競争が共に高まっており、 全体の売上で輸出が占める割合が32.3%を占めていることで、主な決済通貨である米ドルの為替レート変動により当社の売上に影響を与える可能性があると言及した
今後は市場シェアを成長させるため、国内外のパートナーとのマーケティング活性化方案(差別化されたマーケティングと体系的な教育プログラム)を持続していくと話した。
出典:https://dart.fss.or.kr/dsaf001/main.do?rcpNo=20230323001382
バイオプラス 売上800億達成〜医療機器業界動向〜
バイオプラスが2023年にコスダック上場2年を迎え、売上800億ウォン達成した。また、中国の海南地域に生産施設や美容整形複合プラットフォームの構築に向けて建設中の現地工場も年内に完工する方針だと話した。
2022年の売上567億ウォン、営業利益は252億ウォンを記録し、最近7年間の売上成長率が71.1%に達した。2023年第 1 四半期の営業利益率は 45.4% と調査されており。これと共に持続的な新規市場進出を通じて主力製品であるHAフィラーの他にも肥満、糖尿治療剤などにパイプラインを拡大していくことを計画しているという。
会社関係者は「2021年9月コスダック上場後22年には前年対比50%以上の売上成長を成し遂げた」として「現在の美容施術業界ビッグマーケットの一つである中国に進出するために海南医療産業団地に新規生産施設を構築中で今年中に完工、(製品が)円滑に供給されるようにする」と話した。
オステムインプラント 前年比売上高14.9%〜医療機器業界動向〜
オステムインプラントが2023年第3四半期の連結基準売上高が前年同期比14.9%増加した8,953億ウォンであったことを発表した。 同期間の営業利益は24.9%成長した2,050億ウォンに達している。売上高と営業利益ともに第3四半期の累積基準で歴代最大規模である。
国内売上高は3,009億ウォンで前年に比べて11.2%、海外売上高は5,944億ウォンで16.9%増加した。海外売上の割合は66.4%まで成長した。海外市場の売上高を地域別に見ると、米州地域の成長率が22.1%で最も高かった。米国法人が生産し全世界に供給するプレミアムインプラントブランド「ハイオーセン」(HIOSSEN)の好実績であることが影響したと考えられる。
関係者は強みである教育システムを盛んに強化しデジタル力量を引き上げ、2026年グローバル1位インプラント企業という目標を必ず達成すると今後の展望について話した。
出典:https://www.osstem.com/press/press-data-detail/36692?searchType=TITLE&pageNumber=2
ラボノミクス AIヘルスケアサービス拡大〜医療機器業界動向〜
2023年11月、ラボジノミクスが個人医療情報と人工知能(AI)技術を融合し、164億ドル(約22兆ウォン)規模のグローバル精密栄養(PNH)市場に進出すると発表した。遺伝子検査情報に生涯周期のビッグデータなどを結合し、個人オーダーメードヘルスケア市場を先導する計画だ。
ラボジノミクスによると、医療データ分析AIアルゴリズムを開発する子会社ジェノコアBSを通じてAIヘルスケアソリューション「アーリーQ」(EarlyQ)サービス拡大を推進中だ。 7月にローンチングした後、ユーザー数が5000件を突破し本格的なマーケティングを準備している。
会社関係者はアーリーキューは自主開発したAI分析アルゴリズムを融合させ、個人化された健康情報、疾病発病統計指数を提供するだけでなく、ビッグデータに基づいた顧客別健康状態、家族歴など保険会社、ヘルスケア企業などエンドユーザーが必要とする有用な情報を提供できることが核心であると説明した。
出典:https://company.ybmnet.co.kr/news/newsContent.php?seq=1185¤tPage=2
2021-2022年 韓国の医療機器業界
ヒューマシス コロナの営業低迷から脱却か〜医療機器業界動向〜
ヒューマシスが2021年の事業報告書を発表した。売上は2020年は567憶ウォンであったが2021年の売上はなんと3218億ウォンと昨年の5.6倍の成長をみせた。
2020年9月に共同研究として(株)セルトリオンとコロナウイルス-19抗原迅速診断キットの開発研究及び商用化を行ったことが大きく影響したと考えられる。開発後は輸出用食品医薬品安全処の許可とCE-IVD認証をはじめとする海外諸国の許可を取得し、輸出が進められている。
共同研究の契約は3年であるため、今後も診断キットは市場において大きな役割を果たすと見込まれている。
出典:https://dart.fss.or.kr/dsaf001/main.do?rcpNo=20220321001539
オステムインプラント 韓国人信頼するブランド1位〜医療機器業界動向〜
オステムインプラントが「2020韓国人が信頼するブランド1位」インプラントおよび歯科系医療装備/材料/医薬品製造·販売、SW開発·販売部門大賞を受賞した。 「韓国人が信頼するブランド1位」は責任感のある態度で顧客に優秀な品質の商品およびサービス提供のために努力した企業に韓国ブランド大賞が授与する賞である。
オステムインプラントは現在27カ国で29の海外法人を運営、世界89カ国に輸出し、アジア·太平洋1位、グローバル5位、インプラント販売量世界1位を維持している。
韓国ブランド大賞はオステムインプラントは歯科界の様々な分野で世界的な認定を受ける企業とし今後も消費者に適切で便利なサービス提供のために努力してほしいと伝えた。
出典:https://www.osstem.com/press/press-data-detail/35350?searchType=TITLE&pageNumber=10
レゴケムバイオ、英イクスダと技術移転契約締結〜医療機器業界動向〜
レゴケムバイオサイエンスは2021年12月27日、中国臨床1相が進行中のLCB14(HER2-ADC)を英国イクスダテラピューティクスと共同開発および技術移転契約を締結したと明らかにした。 今回の契約で、イクスダはLCB14の中国と韓国を除いたグローバル開発および商用化の権利を保有することになる。
今回の契約でレゴケムバイオは前払金及び短期マイルストーンで$50Mと開発、許可及び商業化段階によるマイルストーンを含め、最大$1B及び別途のロイヤルティを支給されることになる。成功的な中国臨床結果を基に、レゴケムバイオも初期臨床費用の一部を負担し、イクスダと共同で米国臨床を進める予定だ。
レゴケムバイオの関係者は今回の米国臨床共同進行を通じて最高水準の開発力量およびノウハウを積極的に受け入れ、独自の臨床開発力量強化および後続ADCプログラムの迅速な開発にも最善を尽くすと話した。
出典:https://www.legochembio.com/media/press_view.php?lang=k&sc_seq=485
ラボジノミクス第3四半期の実績売上高500億ウォン達成〜医療機器業界動向〜
ラボジノミクスは2021年第3四半期連結基準実績が売上額535億ウォン、営業利益295億ウォンを記録し、前年同期対比各々99.8%、189.2%増加したと2日明らかにした。
会社関係者は主力海外市場であるインドおよびUAE向けにLabGunCOVID-19 ExoFast RT-PCR kit輸出が1,000万回分以上安定的に行われ、国内COVID-19検査サービス売上の堅調な成長が好実績の背景とし、第3四半期国内COVID-19検査サービス件数は前四半期対比22.3%増加したと説明した。
第4四半期の業績見通しも肯定的である。10月にすでにインドとUAEに約400万回分の診断キットの輸出が行われ、最近韓国を含め全世界的に「ウィズコロナ」政策が施行され、新型コロナウイルス感染症の診断需要が堅調に維持されると予想される。
出典:https://www.labgenomics.co.kr/invest/news.php?act=view&encData=aWR4PTQ3MCZzdGFydD0xMjAm
バイオプラス 企業価値約2000億ウォン評価〜医療機器業界動向〜
バイオプラスが2021年4月に本格的に企業公開(IPO)手続きに突入する予定だ。 昨年、史上最大の実績を記録しただけに、バリュエーションへの期待感が高いものと予想される。証券業界によると、バイオプラスは4月中に韓国取引所に上場予備審査を請求する計画だ。
企業公開を控え、2年連続で史上最大の実績を記録し、公募興行に火をつけている。バイオプラスは昨年、連結基準売上244億ウォン、営業利益123億ウォンを出した。 2019年比売上は43.16%、営業利益は79.0%増加した。
バイオプラスの売上げ75%ほどが海外売上であった。成長初期段階から国内市場の価格競争を避け、海外に力量を集中した結果である。昨年も中国海南プロジェクトに国内メーカーの中で唯一参加し、インドでフィラー許可を獲得するなど、海外市場の拡大に拍車をかけており今後の成長も期待される。
ソウル在住の韓国人。日本での在住経験は12年。日本の有名大学を卒業し、大手シンクタンクの正社員及び経営コンサルタントとして勤務。ビジネス戦略とイノベーションの分野で活躍。
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