【戦略的提携の意図】中国の食品卸業界

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中国の食品卸業界では、より市場を拡大していくために様々な協定が結ばれています。2023年6月には、天津食品グループが天津海河メディアセンターと戦略的協力協定を締結し、複合的な三次元協力を実施することを発表しました。

今回は、そんな中国の食品卸業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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目次

2022年 中国の食品卸(飲食・食品メーカー)業界

光明乳業、牛乳包装リサイクル活動をアップグレード〜食品卸業界動向〜

2023年7 月 12日は「国家低炭素デー」であり、上海市民の低炭素行動は10周年を迎えた。光明乳業もグリーン・低炭素化に積極的に取り組んでおり、2019年には国内初となる全種類の牛乳パックをリサイクルする事業を開始した。

そしてこの度、牛乳パックのリサイクル業務がアップグレードされ、ゴミの分別作業が新たなレベルに引き上げられた。リサイクル可能な牛乳箱のカテゴリでは、元の紙パックに加えて、ペットボトルの包装が追加され、リサイクル繊維の環境保護 T シャツが引き換えギフトに追加された。また、指定ののブランドの牛乳パックを 10 個集め地域のリサイクルポイントに行くか、BrightXpress アプリで予約すると、光明食品製品と交換することができる。

光明乳業は100年の歴史を持つ乳業企業として、常に社会的責任を担い、省エネと低炭素の概念を実践してきた。今後もあらゆる分野の人々と手を携えて、企業がグリーンで持続可能な開発を実践し、共同して祖国を守ることを促進する新しい方法を積極的に模索していく。

出典:https://www.brightfood.com/default/detail?id=47109

天津食品、天津海河メディアセンターと戦略的協力協定〜食品卸業界動向〜

2023年6月7日、天津食品グループは天津海河メディアセンターと戦略的協力協定を締結した。党委員会書記兼食品グループ主席の万寿鵬氏と党委員会書記兼海河メディアセンター社長の王毅氏が会議に出席し、スピーチを行った。調印式には、食品グループのゼネラルマネジャー補佐でリダ穀物石油会社の党委員会委員長の格力新氏と、両党の関連部門や部門の責任ある同志らが出席した。

食品グループと海河メディアセンターは多くの分野ですでに協力しており、戦略的協力協定の締結により革新的な協力モデルがさらに深化する。双方は国家戦略と天津発展の全体状況に焦点を当て、ブランド構築、市場開発、イベント協力、産業協力を中心に複合的な三次元協力を実施する。

王毅氏は、都市部への供給を確保し、人々をより良い生活に導くための農村活性化戦略に積極的に参加した天津食品グループの功績を高く評価し、海河メディアセンターが同社の質の高い発展を促進するための良好な世論の雰囲気を作り出すことを使命として捉えていると述べた。

出典:https://www.tjspjt.com/a/news/jtdt/2023/0612/3237.html

龍大食品集団、中国広電山東網電と戦略的 提携〜食品卸業界動向〜

2023年6月10日龍大食品集団股份有限公司は中国広電山東網電有限公司と龍大食品グループ梅花山社で戦略的協力協定を締結した。

調印式には党委員会委員兼中国副総経理の劉宏昌氏、山東ラジオ・テレビおよび裕翔会社会長の余東氏、裕翔会社ゼネラルマネージャーのドゥ・イー強氏、党委員会委員および煙台中国ラジオテレビ会社副総経理の程雪紅氏らが出席した。

副総経理の劉宏昌氏は、「両社間の戦略的協力の発展をより良く促進するために、省企業のマーケティング部門の関連スタッフ、市営企業のマーケティング業務を担当する副総経理を率い、龍大食品の品質とサービスに重点を置くコンセプトは深く浸透させる」「品質とサービスは両者共通のサービス理念でもあり、この点に関して高度な一貫性をもってこれ双方の協力関係をさらに強固にしていく」と述べた。

出典:https://www.xiangchi.com/News/newsInfo/1284

温氏食品、研究開発テイスティングセンターをオープン〜食品卸業界動向〜

このほど、温氏食品集団が設立した研究開発テイスティングセンターおよび近代的なオフィスエリアの落成式が広東省仏山市で行われ、温氏集団公司の李紹松社長と黄啓栄総経理が出席し、研究開発テイスティングセンターを視察し出席した。

訪問と視察中、李紹松氏はセンターの効率的かつ実践的なパフォーマンスを全面的に肯定し、プロジェクトに関する徹底的な研究を実施し、ブランドをしっかりと育成するよう奨励した。ユニークな製品を次々と開発し、プロジェクトは成功を収めようとしている。

温氏食品は20年以上前に食品加工事業とレトルト食材の加工・販売を開始すると同時に、レトルト事業の開拓・発展にも常に重点を置いてきた。近年、市場の変化や慌ただしい生活に伴い、調理野菜産業は急速に発展し、競争も激化しているが、温氏の株式はより柔軟で効率的な開発モデルを通じて調理済み野菜産業の発展の探索を続け、現在は業界3位の巨大企業となっている。

出典:https://mp.weixin.qq.com/s/qhRtpTuMRPz3lNDO0ZDY0Q

大理食品の2022年の売上高は199億5,700万元〜食品卸業界動向〜

2023年3月29日、大理食品グループは2022年の業績報告書を発表、財務報告書によると、 2022年に大理食品は199 億5,700 万元の収益を達成した。2022年大理食品はその優れた優位性を強化し、産業のアップグレードを促進する一方で、強力なリスク対応能力と事業の回復力を実証した。

2022年大理食品の家計消費部門は着実な成長の勢いを維持し、37億 500万元の収益を達成すると予想される。データによると、 2021年に自社投入ブランド「豆本豆」は小売チャネルで最大の市場シェアを持つトップブランドとなり、その市場シェアは毎年増加し続けている。2022年には有機全豆乳をベースとした商品発売する予定で、豆乳業界のアップグレードをリードし続けている。

大手民間食品・飲料企業として、大理食品は過去30年未来志向の継続的なイノベーション能力によって企業の成長サイクルを何度も乗り越え、いくつかの主流製品カテゴリーで主導的地位を確立しました。2022年に7回目となるESG (環境、社会、企業統治)報告書を発表したことは注目に値する。

出典:http://www.dali-group.com/Ne_d_gci_21_id_89.html

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2021年 中国の食品卸(飲食・食品メーカー)業界

中国の東錦グループと恵氏が戦略的提携を発表〜食品卸業界動向〜

2008年に設立し、貿易、生産、資産、サービス、投資の5つのセクターを持つ東錦グループは恵氏との戦略的提携を発表した。今回の提携では、製品と販売チャネルにおいて、ボトムライン市場のニーズに合ったビジネスモデルを探索していくことを目的としている。

現在、国内の粉ミルク業界は、国内の出生率の低下と輸入粉ミルクブランドの市場掌握の影響を受け、売上高の伸び率が鈍化している。一方で国内の規制が厳しくなり、三、四線の都市では120億-140億元の市場空間が見込まれている。

世界的に有名な粉ミルクブランドである恵氏のブランド力と、東錦グループの豊富なチャネルリソースを掛け合わせ互いの発展を目指している。

出典: http://www.tohkin.com/dy_cont.aspx?id=395

中国の天味食品、非公開発行株16.3億元の融資に成功〜食品卸業界動向〜

2020年11月30日、天味食品は中国証券登記決算有限公司の株式登録を完了した。これにより、同社は2020年に株式を非公開で発行することに成功した。今回の非公開発行株式は28,596,491株で、自己資本総額の4.54%を占め、16億3千万元を調達した。

今回の非公開株式発行は、上場以来初めて資本プラットフォームを利用しての資金を調達であり、急速な発展を遂げた記念的な出来事である。

今回の発行の過程で、会社の経営陣は1ヶ月半の間に何度も公演を行い、54の機関を通し現場調査も行った。同社の良好なイメージを十分にアピールし、高い効果を得たことが成功へと導いたようである。

出典: https://www.teway.cn/new.php?id=727

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中国の竜大、現代農業の革新的発展を目指す〜食品卸業界動向〜

1993年に設立され、食品加工を主とする農業産業の主要企業である竜大は、現代農業の革新的な発展を目指した取り組みを行っている。

同グループは「国家認定企業技術センター」を有しており、調理食品、冷凍野菜、FD製品、水産品、食用油など合計500余りの品種の大規模化産業クラスターを持つ。加工製品は日本にも販売されて、年間輸出量は7万トン余りで、輸出額は約3憶ドルである。

1990年代初めから、農業産業化の発展に積極的に注力し始め、現在はグリーン化、大規模化、高付加価値の良質食品企業への発展を目指している。

出典: http://www.longda.com.cn/html/article/399.html

中国のDALI食品の2020年上半期の業績〜食品卸業界動向〜

1989年に設立し、近代的な食品企業グループであるDALI食品は、2020年の上半期に101.6億元の収益を実現した。

この時期、コロナ対策と同時に、同グループは製品革新、ブランドのアップグレード、チャネル深耕に力を入れ続け、2020年下半期と将来の成長の基礎を築いた。

近年、同社はスナック食品、飲料、家庭消費の3つの事業部門を中長期的な発展ターゲットとして注力している。今後も持続的な革新能力、堅実でしっかりした経営戦略に基づき、着実な発展を実現する予定である。

出典: http://www.dali-group.com/cn/NewsInfo.aspx?Id=11142

光明国際・干芸農業と中国工商銀行が提携〜食品卸業界動向〜

2006年に設立され、農業、食品加工製造、食品流通を主な産業としている光明食品は、中国工商銀行上海支店営業部と全面的戦略協力協定を締結した。中国工商銀行上海支店営業部は工商銀行上海地区内の総合実力が最も强い支店機構として、多くの大企業の優良な協力銀行である。

光明国際は光明グループの海外事業プラットフォームとして、海外窓口、投資プラットフォーム、融資センターなどの役割を担っており、干芸農業は光明国際傘下で農業の発展戦略を担っている。

今回の戦略的協力により、東灘源科学創センターの建設などを通し、互いの更なる発展を目指す。

出典: https://www.gmfintl.com/index.php?m=content&c=index&a=show&catid=37&id=408

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2020年 中国の食品卸(飲食・食品メーカー)業界

中国水産卸大手の湛江国聯水産開発の戦略〜食品卸業界動向〜

深セン証券取引所に上場する湛江国聯水産開発股不份有限公司は、事業の状況を総合的に記した2019年中間報告書を公表した。同社は、エビをはじめとした水産品の生産、加工、流通・卸を一貫して手掛ける水産企業。同社の卸売戦略は、大規模なスーパーマーケットやレストランなど従来型の顧客の深耕をするとともに、ECなどの新たな顧客の獲得を目指すとしている。

永旺や京東(JD)向けの新規開拓や、旺盛な消費者の需要を背景に、2019年第二四半期累計の売上高は、前年同期比で13.75%増となった。

個別品目のハイライトとして、最大手スーパー永輝向けの食用ザリガニの売上高は1200億元にものぼり、ザリガニ卸売事業全体の売上高では、1013億元を記録するなど、1000億元の大台を超える事業に成長した。

出典:http://www.guolian.cn/upload/2019-10/2019101470473657.pdf

中国良友集団と江西省、食用油の生産・販売で提携〜食品卸業界動向〜

2019年11月6日の発表によると、上海で最大規模の穀物取り扱いを手がける良友集団と、高品質な食糧油の生産地帯である江西省は、旺盛な上海の需要に応えるべく、生産・販売を協同して進めていくことに合意した。

このパートナーシップは国の農村振興政策の一環という位置付けでもあり、良友集団が豊富にもつ流通ルートを通じて、農村地域の優れた製品を一大需要地である上海に提供することを目的としている。長期にわたるパートナーシップは、国家の食糧安全保障に資することになると強調している。

良友集団は、上海市政府が所有する国有食品流通企業であり、同じく上海市傘下の光明食品の子会社である。同社は今回のパートナーシップを、上海市への食用油の安定供給のみならず、長江流域における一帯一路戦略の推進につなげたいと考えている。

出典:https://brightfood.com/default/detail?id=44498

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中国四洲集団、第二四半期の業績は?〜食品卸業界動向〜

四洲集団は、食品代理業務が中核であり、日本をはじめとした世界各地の食品を輸入し、レストラン、スーパーマーケット、コンビニ、航空会社に卸している。取り扱い商品は、スナック菓子、粉ミルク、アイスクリーム、即席麺、ソーセージなど多岐にわたる。

2019年第二四半期のハイライトとして、香港市場において、日本のアイスクリームのプロモーションに注力をしたことを挙げている。明治、LOTTE、井村屋、沖縄特産のブルーシールなど著名ブランド商品の卸売りの取り扱いを強化している。

売上高は前年同期比1%の増収で、15億香港ドルであった。地域別構成比では、香港向けの売上が65%、中国大陸向けの売り上げが35%を占めた。今後は、日本のスナック菓子及びキャンディーの取り扱いを強化するとしている。

出典:https://www1.hkexnews.hk/listedco/listconews/sehk/2019/1128/2019112800010_c.pdf

ABInBev中国法人、サッポロビールの独占代理店へ〜食品卸業界動向〜

2019年2月20日、バドワイザーブランドなどを傘下にもつ世界的ビール企業、アンハイザー・ブッシュ・インベブは、サッポロビールと総代理店契約を締結し、中国におけるサッポロビールの取り扱いを開始すると発表した。両社は中国上海で共同記者会見を行った。

世界各地のビールを中国へ輸入し流通させてきたABINVEV中国社のノウハウを用いて、スーパープレミアム市場におけるサッポロビールブランドの地位を確立させると両社は意気込みをみせた。

日本食レストランの人気などを背景に、日本の北海道に起源を持つレジェンドブランドとして認識されているサッポロビールと、中国市場に適応するための戦略を蓄積してきたABInBerV社がパートナーとなることにより、アジアのアルコール消費文化の担い手となることが期待されている。

出典:https://www.ab-inbev.cn/mediaGalleryDetail.php?id=204

中国蒙牛乳業、豪ライオン飲料を買収〜食品卸業界動向〜

2019年11月24日の発表によると、中国乳製品大手の蒙牛乳業は、事業再編を進めているキリンホールディングスより、オーストラリアで乳製品を中心に飲料事業を展開するライオン飲料の全株式を取得するとのこと。

買収額は、600万オーストラリアドルとなり、蒙牛乳業にとっては粉ミルク大手の豪ベラミーズ買収に次ぐ大型買収となる。

蒙牛乳業によれば、今回の買収を通じて、乳飲料、ヨーグルトなどの乳製品の品揃えと強力な流通網を獲得する。ライオン飲料の生乳の調達力や、3万5千名の顧客に製品を提供するための豊富な冷蔵設備を手に入れることで、アジア太平洋でのビジネス展開を強化するとともに、中国国内向けの拡充にもつながるとしている。生乳の調達から流通までビジネスの垂直統合を強化した形となる。

出典:http://www.mengniuir.com/attachment/2019112508080144819076136_tc.pdf

まとめ:中国の食品卸業界

外国でも人気のある銘柄の多いビールや乳製品などを輸入する動きが強まる中、穀物などの中国産の材料を都市部の需要のあるところに卸す取り組みが国主体で行われています。今後は食品産業における政府の取り組みなども着眼点として押さえることが重要になるでしょう。

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