2023年5月15日、輸入酒類は国産酒類の市場シェアは10年前と比べて20パーセント近く低下していると発表した。台湾の輸入酒類の市場は増加の傾向にあります。
今回は、そんな台湾の酒類業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2022年 台湾の酒類(飲食・食品メーカー)業界
台湾財政部認証ワイン、35個のメダルを獲得〜酒類業界動向〜
2023年7月31日、毎年世界中から有名なスピリッツが参加する米国最古の国際スピリッツコンペティション「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SFWSC) 」が開かれた。
2023年には約5,500のスピリッツが参加し、熾烈な競争が繰り広げられた。多数の国際専門審査員による審査を経て、台湾財政部認証ワインが35個のメダルを獲得し、台湾の製酒技術の高さが国際レベルにまで飛躍したことを証明した。
財務省は、国際競争力を高めるため、2017年から認証酒製品の国際コンクールへの参加を推奨している。2年連続金賞を受賞しているお酒もあり、品質と技術が継続的に進歩し向上していることを示している。
出典:https://www.nta.gov.tw/singlehtml/238?cntId=d380907ae69245b2b4232bcbee6d4c9d
酒類消費市場における輸入酒の割合は徐々に増加〜酒類業界動向〜
2023年5月15日、輸入酒類は台湾国内市場を攻撃しており、国産酒類の市場シェアは10年前と比べて20パーセント近く低下していると発表した。台湾がWTOに加盟してから、国内の消費者は積極的に輸入酒を試すようになり、スーパーやBARへの導入されて、また台湾国内の所得水準の向上に伴い、高価格帯の酒の受入が進み、輸入酒は徐々に飲酒文化の重要な核となっている。
輸入量は、2012年の190百万リットルから10年後の2022年には326百万リットルへ大幅に増加し、平均年5.6%増加している。これにより台湾人の国内酒製品の市場は縮小し、2012年の537百万リットルから2022年には392百万リットルとなり、平均年3.1%減だった。
ビールに関しては(2022年)、51%は中国から輸入しており、全体の輸入量は246.8百万リットルだった。
出典:https://www.moea.gov.tw/Mns/dos/bulletin/Bulletin.aspx?kind=9&html=1&menu_id=18808&bull_id=12415
中国による台湾からの一部酒製品の輸出停止について〜酒類業界動向〜
2022年12月20日、台湾財政部によると、中国は2022年1月1日から「海外輸入食品製造業者の登録及び管理に関する条例」を施行した。中国に輸出されるすべての食品(酒を含む)は税関に報告する必要がある。
税関への登録申請を行った者のみ輸入可能となり、同年3月1日より登録方法が変更された。両岸食安協議窓口を通して中国側に提出され審査される。現在、酒類輸入業者は合計34社あり、そのうち22社が既に登録を完了しシリアル番号を取得しているが、15社は書類補足しており、残りの業者はまだ審査中である。
経済部は他の部門と連携し、上記の影響を受ける可能性のある企業を「台湾食品グローバルGO」計画に組み入れ、販路拡大や資金面での支援を行っている。
出典:https://www.nta.gov.tw/singlehtml/238?cntId=c3fbdb66111644b0bf1d0a1cb8d791bc
深海熟成ワインを開発 フランス国際酒類コンクール金賞を受賞〜酒類業界動向〜
2023年7月25日、国立高雄餐旅大学副教授である陳千浩氏が台湾初の深海熟成ワインを開発し、フランス・ボルドーで開催された第29回「国際酒類コンクール」金賞を受賞したと発表した。これは台湾の海底熟成ワインの名を確立し、台湾ワイン業界に新たなマイルストーンを生み出すことに成功した。
陳千豪副教授は、台湾は海に囲まれており、深海ワイン造りはさらに独特になると考え、2018年から陳千豪氏と研究開発チームは教育部大学社会責任USR契約や農糧署、台中市農業局のサポートの下、海底熟成プロジェクトを展開。
白ワイン特品種「金香葡萄ブドウ」を使用してワインを造り、樽で最長5年間熟成させた後、台湾海峡20キロの深海で7ヶ月熟成させて作り上げた。今後も更なる研究開発を推進し、台湾ワイン産業を発展させる
出典:https://www.nkuht.edu.tw/p/406-1000-28107,r18.php?Lang=zh-tw
台中酒展で金門酒造新発売の「クラフト8%金門ビール」が好評につき完売〜酒類業界動向〜
2023年7月19日、70年以上の変遷を経た金門酒造(金門酒廠)は、2023年下半期の新星として、7月の暑い季節に長年開発してきた「クラフト8度金門ビール」を新発売した。芳醇でコクと苦みのないフルーティな金門ビールとなっている。
7月7日から7月10日には台中国際酒展に初めて販売を開始。予約注文や宅配販売も行ったところ、会期4日間で全て完売となった。
金門酒造(金門酒廠)では、このような酒類展示会の際、様々なプロモーション活動を綿密に企画しており、酒製品の5%割引や新商品の限定価格など30以上のイベント活動を行った。
出典:https://www.kkl.com.tw/tc/news_info.aspx?cid=189&cchk=F1DAA8F3-70C3-4921-AA79-C68D78D9F8AD&id=1204&chk=bac307e5-94d0-4fa1-bfeb-1959bfa53f8c&mid=9¶m=pn%3d1
2021年 台湾の酒類(飲食・食品メーカー)業界
台湾のTTL(臺灣菸酒股份有限公司)2019年の業績〜酒類業界動向〜
2019年、台湾国内のビール業界は年間約544万kgの販売量を記録。市場全体の売上高は、2018年と比較し、飲酒運転の厳格な方針の影響もあり約0.54%減少した。臺灣菸酒股份有限公司(TTL)の2019年のビール販売量は国内ビール市場全体の約58.0%を占め、2018年と比較して3.5%減少した。売上額は209億5,589万台湾ドルであった。
酒類の主な販売品目は、ワインとウイスキーである。同社のYuquanブランドのワインは、約8.5%の市場シェアを持ち、ワイン市場のトップブランドであり続けている。
2019年の日本酒市場では、同社のYuquanブランドが約33%の市場シェアとなった。市場シェアは前年比で約9%減少しており、マーケティングモデルを強化する必要がある。国内市場の飽和に対応し、今後も品質の向上と低アルコール飲料などの新製品の開発を進めていく。
出典:TTL(臺灣菸酒股份有限公司) https://bit.ly/30qVwId
台湾のカヴァラン、世界大会で続々受賞〜酒類業界動向〜
カヴァランは、2020年の東京ウイスキー&スピリッツコンペティションで、特別審査員による最終評価に合格した。コピーすることのできない独特な味わいで2020年のベストオブザベストシングルモルトのチャンピオンとなった。
2020年8月に英国のスピリッツメディア「TheSpiritsBusiness」主催で開催されたWorldWhisky Masters 2020では、「Taste Masters Medal」の最高賞を受賞し、卓越した風味と不凡なウイスキーの名を得た。
数々の受賞は、台湾の強力な生産力を世界に示しており、これからもたゆまぬ努力で高品質ウイスキーを世界へ提供し続けていく。
出典:カラヴァン https://www.kavalanwhisky.com/zh-tw/news.php?act=view&id=55
2020年台湾の国産および輸入酒類合計量〜酒類業界動向〜
2020年の台湾における酒類の内訳をみてみると、国産が462,287.38千リットル、輸入物が333,988.36千リットルだった。輸入物は全体の約41%を占めた。ビールだけで見てみると、国産数量は3,412,276.64千リットル、輸入は2,139,981.74千リットルであった。
2019年と比べて、国産酒類はマイナス1.57%の成長となった。輸入酒類はプラス9.24%の成長で、徐々に輸入酒類の比率が増えていることが分かる。
出典:財政部 https://www.nta.gov.tw/singlehtml/121?cntId=nta_33146_121
2020年台湾の輸入酒類の国別割合について〜酒類業界動向〜
2020年の輸入酒類数量国別割合を見ると、中国が約31%、オランダが約20%で2カ国を合わせると50%以上に達する。輸入された酒類の合計量は3,339,883.60千リットルに達した。
日本は台湾に3番目に輸出している国で、全体の9.44%だった。
出典:財政部 https://www.nta.gov.tw/singlehtml/121?cntId=nta_33146_121
台湾のバックスキン、WBAでの二度目の受賞〜酒類業界動向〜
2020年にビール業界で最も期待されている国際大会の1つ「ワールドビアアワード(WBA)」が、2020年の選考結果を発表した。バックスキンオールドビールが再び「World’s Best Dark Altbier」賞を受賞した。
さらに、風味と質の深さに好評を得て、バックスキンドルトムント輸出ビールも初めて「World’s Best Lager Dortmunder」を獲得した。バックスキンビールは、今まで世界大会で2回、台湾大会で7回優勝している。
ワールドビアアワード(WBA)は、世界最高のビールを世界中に広めることを目的としている大会で、2007年よりスタート。9つの主要なビールカテゴリーに分けられ、さまざまなジャンルに細分される。2020年は50カ国以上から2,200以上のビール作品が集まった。
まとめ:台湾の酒類業界
2019年、市場全体の売上高は、2018年と比較し、飲酒運転の厳格な方針の影響もあり約0.54%減少しましたが、今後低アルコール飲料の開発を進めていく。
台北在住の台湾人。日本の東北大学で修士号取得後、7年以上IT企業でマーケティングを担当。デジタルマーケティングと市場分析の専門家として、製品の市場導入とブランド戦略を得意とする。