【生産量拡大に向けて】タイ加工食品業界の最新動向

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タイの加工食品業界では、生産拡大に向けて様々な投資が行われています。2022年7月には、日系企業のエバラ食品工業は、孫会社のEBARA FOODS (THAILAND) の新工場をタイに建設し、26億円の投資をすることを発表しました。

今回は、そんなタイの加工食品業界に焦点を当てて、最新の業界情報をお届けします。

読了時間の目安:5分

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目次

2022年 タイの加工食品(飲食・食品メーカー)業界

エバラ食品工業、タイに新工場 投資金額26億円〜加工食品業界動向〜

エバラ食品工業は、孫会社のEBARA FOODS (THAILAND) の新工場をタイに建設する。同社は、中期経営計画 Unique 2023 において、海外事業を戦略事業とし、海外売上高 20 億円の目標を掲げており、その製造拠点となる。

新工場は、東部チョンブリ県の工業団地アマタシティー・チョンブリ内に工場を建設、敷地面積1万8278平方メートル、建築面積4957平方メートル。

2022年10月着工し、2024年6月に稼働開始予定。投資金額は26億円。現地のニーズにスピーディーに適合するため多品種対応のラインを想定し、各地域に根付いた多様な商品展開による新市場の獲得・拡大を目指す。

出典:https://www.irwebcasting.com/20221122/1/88441edc5f/media/Presentation.pdf

タイ商務省、即席麺の値上げを14年ぶりに承認〜加工食品業界動向〜

タイ商務省は8月24日、国民生活に欠かせない重要な食品である即席麺の値上げを認めると発表した。5バーツから6バーツへの値上げが行われた2008年以来14年ぶりになる。ママー、ワイワイ、ヤムヤムの3ブランドの即席麺の小売価格を8月25日から1個当たり1バーツ引き上げられることを許可した。

パーム油や小麦粉など原材料の価格高騰による生産コスト上昇が主な要因としてタイの即席麺メーカは8月15日、タイ商務省に対し、袋入り麺の小売価格を6バーツから8バーツに引き上げる許可を申請していた。

タイ商務省によれば、メーカーは、2バーツの値上げを要望していたが、消費者への影響を考慮、また原材料費などを詳しく調査し、その結果、1個1バーツの値上げが妥当とした。即席麺はタイ商務省の価格統制下にある。

出典:https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2376160/instant-noodle-prices-to-rise-thursday

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味の素タイ工場 バイオマスシステム導入〜加工食品業界動向〜

うま味調味料「味の素」や核酸などを生産するタイの基幹工場(タイ味の素社カンペンペット工場、タイ国カンペンペット県)において約57億円(15億バーツ)を投資し、再生可能エネルギーであるもみ殻を燃料とするバイオマスコジェネレーションシステムを導入する。

工場の蒸気をバイオマス由来の蒸気に置き換え、同時に蒸気タービンで発電し、購入電力の一部を自家発電に切り替えることでCO2排出量削減を図り、エネルギーコストを低減する。

グループの2030年までに環境への影響を50%削減し、「カーボンニュートラリティ」を達成するという取り組み、また2050年までに「ネットゼロの温室効果ガス排出」を実現を目指す。

出典:https://www.ajinomoto.co.th/en/our-story/pr-news/biomass-cogeneration-power-plant

大手食品ベタグロ、生産増強〜加工食品業界動向〜

ベタグロ社は、国内需要に対応し、海外市場拡大を支援するため、生産能力を増強する戦略計画を発表し、世界的な食品ブランドになることを目指す。戦略の一環として、同社は付加価値の高い製品の開発を進め、成長するプレミアム製品ポートフォリオを強化するための流通チャネルを強化。生豚や鶏肉の価格が上昇し始めていることを指摘しながらも、売上高の5~10%の増加を目指し、強さを固め、持続的な成長を支えることを目指す。

食品およびタンパク質ベースの市場セグメントに新しい製品を導入することに焦点を当てる。これには、今年の成長に重要な役割を果たす鶏肉製品と豚肉製品が含まれる。

また、現代の消費者の忙しいライフスタイルをサポートするために、調理済み食品や即席食品のセグメントを拡大することも目指しており、需要の持続的な成長をもたらす。2025年には調理済み食品カテゴリーが全体の売上高の約10%を占めることを目指しており、2022年の5%からの増加を期待。

出典::https://onl.sc/mCFimfq

CPグループ、持続可能な美食の創造の未来を紹介〜加工食品業界動向〜

Anuga Asia 2023で「未来の食品を再想像する」というテーマのもと、持続可能な美食の創造の未来を紹介。革新的な製品である「CP FI-IT」ブラックペッパーチキンブレストソーセージが、THAIFEX – AnugaTaste Innovation Show 2023での賞およびベルギーの国際的な味覚研究所からの優れた味の賞を受賞、評価を受けた。

受賞した製品であるCP FI-ITブラックペッパーチキンブレストソーセージは、先進的な食品科学と最適な栄養を組み合わせた見事な例。同様に、彼らの革新的なMEAT ZERO製品は、Plant-Tecテクノロジーを使用した100%植物ベースの肉の代替品であり、本物の肉の食感を再現。ウェルネスの柱の下で、CPFGSは「食事が薬となる」というコンセプトで消費者に健康的な選択肢を提供することに取り組んでいる。

コンセプトは、安全性と固有の健康効果を確保する「CPSELECTION」シリーズの鶏肉、豚肉、新鮮な卵など、さまざまな製品ラインに適用されている。またINNOWENESSブランド「Nutrimax」には、ラマティボディ病院との共同開発で、栄養価の高い「フィトピュレ」などの食事補助食品が含まれている。

出典:https://onl.sc/dz9h4QU

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2021年 タイの加工食品(飲食・食品メーカー)業界

plant-based foodがタイ加工食品業界を活性化

タイではplant-based food(原料が植物由来の食品)の人気が高まっており、食品業界においてビジネスチャンスとなっている。特に成長拡大が見込まれる製品は、原料が植物由来の肉製品・卵・調理済食品である。

タイのplant-based foodビジネスは、元々2~10%であった利益率が10~35%に向上しており、市場価値は年間平均成長率10%、 2024年に450億バーツに達すると見込まれている。

タイの菜食主義者数は、2017年度では人口の12%、700万人であったが、動物由来の製品・肉と同様の味・風味がするplant-based food製品が、味・多様性を重視する新世代の消費者を刺激し、菜食主義者数を大幅に増やしたと推測されている。

出典:https://www.prd.go.th/th/content/category/detail/id/39/iid/4982

Thai UnionがタイのAfter Yumとコラボレーション〜加工食品業界動向〜

世界最大のツナ缶製造業者であるThai Unionが、スパイシーなサラダメニューで有名なタイのレストラン”  After Yum ”とコラボし、Thai Unionのツナ缶ブランド” SEALECT”から、スパイシー・ツナサラダ風味の缶詰” SEALECT x After Yum ”を発売した。

” SEALECT x After Yum ”は、チリとライム汁を加えるだけで、After Yumの店舗で食べるのと同じ味を楽しめる。

” SEALECT x After Yum ”は、140g・69バーツ、80g・39バーツの2種類の商品があり、BigC・セブンイレブンの全店舗とオンライン、全国のスーパーマーケットで販売中。

出典: https://www.thaiunion.com/en/newsroom/press-release/1280/thai-union-launches-sealect-x-after-yum-its-latest-collaborative-product

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タイ食品産業、IPHA導入で衛生管理 〜加工食品業界動向〜

食品産業がCOVID-19の汚染を管理・監視・防止する為の衛生基準“ IPHA (Industrial and Production Hygiene Administration) ”が制定された。これはタイ保健省・タイ産業省・タイ工業連盟が協力し、GMP・HACCP・ISO22000をもとに作成したものだ。

l先ず、COVID-19の感染拡大が深刻になったサムットサーコーン県の1,000の工場でIPHAの申請・認証が始まった。

GMP・HACCP・ISO22000を取得してない工場でもIPHAが認証されると、COVID-19に対して正しく管理・対処している衛生的な工場としての証明になり、認証されたIPHAは6ヶ月間有効である。

出典:http://fic.nfi.or.th/foodsectordatabankNews-detail.php?smid=2229

ユニリーバ・タイランドが88周年を迎える〜加工食品業界動向〜

2020年12月22日、ユニリーバがタイで事業を開始して88周年を迎える。同社は同年12月14日、持続性のある食品事業部門の新しい栄養開発・環境配慮によるプラスチック包装の使用削減・零細事業家の支援に関する成果を発表した。

ユニリーバ・タイランドは、1400トン以上のプラスチック廃棄物の削減とポストコンシューマーリサイクルによる最大4000トンの循環経済の需要創出の進展について発表した。

ユニリーバは、2025年迄に世界中の食品廃棄物を半分に削減し、世界中で栄養価が高い食品の生産を倍に増やすという、世界の食品システムの変革を目指している。

出典:https://www.unilever.co.th/news/news-and-features/2020/unilever-enters-its-88th-year-of-creating-a-foundation-for-sustainability.html

COVID-19危機はタイの食品産業の成長のチャンス〜加工食品業界動向〜

タイ政府が掲げている食品加工産業開発行動計画の目標は、➀食品産業GDPを1.42兆バーツにする➁関連事業の収入を4.5兆バーツ増加➂関連業者760万人をカバー④4800億バーツの新たな投資を創出⑤アセアンの食料生産の中心地となる⑥2027年迄に世界の食料輸出国トップ10内に入るの6つである。

上記計画の遂行事項は➀新世代・新しい価値のフードチェーンの創出➁食品産業関連の技術革新➂企業規模を問わない国内外のビジネスチャンス創出の為のプラットフォーム作り④食品産業発展の為のインフラ構築となってる。

COVID-19の感染拡大に伴い、世界中で食料需要が増している。これを受け、タイ産業省は、タイ経済を安定に導く為、消費者のニーズと世界のトレンドに沿って、食品加工産業を発展させる機会と見込んでいる。

出典:http://www.industry.go.th/industry/index.php/th/about/2017-04-20-15-23-14/item/41284-2020-05-05-05-42-15

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2020年 タイの加工食品(飲食・食品メーカー)業界

タイで加工食品業界大手のTU、2019年に201億バーツの粗利を報告

2年連続食品産業世界1位にランクされ、世界のシーフードリーダーであるThai Union Group PCL(TU)は、2019会計年度に前年比0.5%増の5,218百万バーツの純利益となったことを発表した。また、特別損益計上後の当期純利益は3,816百万バーツとなった。

収益性の改善により、売上総利益は6.4%増加の201億バーツとなった。2019会計年度のEBITDAが過去最高の120億バーツ(前年同期比9.2%増)に達したため、業績の改善を継続。連結売上高は主に対象期間中のタイバーツの上昇の結果、5.3%減少の1,262億バーツとなった。

2019年度の営業利益は前年比より20.8%改善し、5,642百万バーツに達する。北米での売上高は、引き続き同社の収益を高める上で重要な役割を果たす。

出典:https://www.thaiunion.com/en/newsroom/press-release/1150/thai-union-group-reports-gross-profit-of-thb-201-billion-in-2019

タイで加工食品業界牽引のCPFの第4四半期の純利益、139%増加

食品加工を展開するCharoen Pokphand Foods PCL(CPF)は、2019年の第4四半期に140,794百万バーツの売り上げを記録した。全体のうち、海外事業によって生み出された販売収益は67%、残りをタイの事業部門が占めた。

海外事業の業績により、四半期の純利益は前年同期比139%増の4,010百万バーツとなった。また、第4四半期に並外れた業績を示したベトナムと数カ国での海外事業の改善により年間純利益は前年比19%増の184億6,500万バーツとなった。

特に中国とベトナムで豚肉が不足しているため、2020年もCPFのパフォーマンスは好調に留まると予測。CPFは今後5年間で海外事業による貢献利益を全体の80%に引き上げるために潜在市場で事業を拡大する戦略を維持する。

出典:https://www.cpfworldwide.com/en/media-center/jump-in-fourth-quarter-earnings-and-foresees-continued-growth

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タイのTWPC、ATPの株式99.49%保有へ〜加工食品業界動向〜

2020年1月31日の発表によると、タピオカ製品の製造および麺製品の製造販売が中核事業であるThai Wah Public Company Limited(TWPC)は、TWPCと民間の合弁会社であるAsia Tapioca Products Co.、Ltd.(ATP)の普通株式を取得した。取得総額は49,642,857バーツで、ATP全株式の69.50%に相当する。

TWPCの子会社であり、株式の99.99%を保有するThai Wah(6)Co.、Ltd(TW6)は、株主とATP株式に関する株式譲渡契約を締結。株主は保有するATP株式を譲渡の対価と引き換えに、TW6に譲渡。譲渡金の支払いによりATP株式取得の取引が完了する。

これによりTWPCは間接的にATP全株式の69.49%を保有することになる。普通株式取得前はATP全株式の30.00%を直接保有していたが、株式譲渡の手続きが完了したことにより、TWPCはATP全株式の99.49%を直接および間接保有する。

出典:http://investor.thaiwah.com/newsroom_set.html/year/2020

タイのThai foods Group、調味料メーカーを買収〜加工食品業界動向〜

2019年6月17日の発表によると、食肉加工大手Thaifoods Group Public Company Limited (TFG)は、国内外で7つの自社ブランドの調味料製品とハーブ飲料の製造および流通事業に従事するFood Blessing(1988)Co.、Ltd.(FBC)の全株式を2億8056万バーツで取得した。

2019年6月17日にFBCの既存株主から株式を取得するための支払いを完了。FBCの既存株主が保有する1,800,000株、1株当たり155.86バーツ、総額2億8056万バーツを既存株主に支払うことにより、FBCの登録資本金の100%を取得した。

FBCへの投資は、国内および海外の新規事業拡大、新規市場、新規ターゲット顧客に導き、TFGの収益、収益性を高め、長期的に競争し成長する可能性、さらには長期的に株主に付加価値をもたらすことが期待されている。

出典:http://investor.tfg.co.th/news_search.html?search=Acquisition

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2019年 タイの加工食品(飲食・食品メーカー)業界

タイの健康食品開発にTesco Lotus参入〜加工食品業界動向〜

スーパーマーケット、メガモール運営の小売業大手、Tesco Lotusは国立カセサート大学と共同で、健康食品の開発・製造、Tescoブランドでの販売を行うことを発表した。

タイ国家科学技術・イノベーション政策局も協力し、消費者個人が栄養価の高い食品にアクセスできるようヘルスケアの面においてサポートを行ない、食品の質や風味においても消費者から支持される製品の開発を進める。

タイ国内でさかんな健康ブームを取り入れた、アレルギー食品やグルテンフリー食市場の展開を目指す。さらに、コンビニ各社の中食産業が拡大を続ける中で、そういった流れに対抗できるよう、ヘルスケアに対する意識が高い消費者層を積極的に取り入れる構えだ。

出典:https://www.tescolotus.com/news/view/508

タイ食品加工業者協会、トウモロコシ栽培に関するカンファレンスを開催〜加工食品業界動向〜

タイ食品加工業者協会は、国内の農業従事者を対象とした第一回Thailand Sweet Corn Conferenceを開催し、コーン栽培農業に関して国際的競争力を高めることを目的とするカンファレンスを行った。

タイ政府が国家戦略として掲げるTHAILAND4.0政策のもと、政府は農業を主要産業の一つとして位置づけ、国際的競争力を高められるよう支援を進めており、今回のカンファレンスでは、60億バーツに及ぶスイートコーン輸出市場のさらなる拡大について話し合われた。

スタートアップ企業家を育成するため、スイートコーンの加工技術やマーケティング、イノベーションの推進、輸出に関する援助を行い、世界首位のスイートコーン輸出国(2015-2017年)としてさらなる市場拡大を目指す。

出典:http://www.industry.go.th/center_mng/index.php/2016-04-24-18-06-24/2016-04-24-18-06-46/item/12206-1st-thailand-sweet-corn-conference

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タイの水産加工会社Thai Union、新商品開発に向け製造工場を設立〜加工食品業界動向〜

タイの水産物・水産加工品業界首位を維持する大手Thai Union社は、フィッシュオイルやプロテイン関連商品の開発製造に向けた製造工場をドイツにて設立した。水産加工品に加え、副産物となる付加価値商品の開発を行ない、事業の多角化を図る方針。

ツナ缶をはじめ、大きな市場シェアを持つ商品を抱えるThai Unionは年間241億バーツの売上高を誇り、世界的な水産商品需要の拡大を背景に今後も堅調な需要が予測されている。

輸出事業の拡大と共に、過去数年間にわたるタイの日本食ブームを追い風にしたタイ国内の需要をターゲットとした事業への投資拡大や、健康食品ブームによる健康食品、サプリメント開発にも期待が集まっている。

タイの食肉加工食品会社BETAGRO、鶏肉の一貫生産工場を新設〜加工食品業界動向〜

食肉加工業のBETAGROは、需要が拡大するスチームチキンの製造量の拡大を図ることを目的とし、20億バーツを投資して新工場を設立した。日本のコンビニ各社での需要がますます広がるスチームチキンの輸出市場において、さらなるシェア拡大を狙う。

輸出対象先として日本の他に東南アジア、中東なども計画されており、宗教上の戒律故に牛肉、豚肉の市場が狭い各国の中でも制限の少ない鶏肉の消費を促すための生産の拡大を図っている。

鶏肉は屠殺から商品製造までの日数が少なく、飼料効率の良さから価格を低く設定できるという利点を持った食品だ。食肉1キロを生産するのに必要なエサの量は、一般的に牛で8キロ、豚4キロであるのに対し、鶏の場合2キロ程度であることから今後の市場拡大が見込まれている。

出典:http://www.thaiunion.com/en/newsroom/press-release/928/thai-union-group-posts-record-quarterly-sales-in-4q2018

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2018年 タイの加工食品(飲食・食品メーカー)業界

タイで加工食品業界大手のTFG、2018年経営戦略

食品加工大手Thaifoods Group Public Company Limited (TFG) の2017年売上高は、257億8,900万バーツであった。2018年は、建設中の新工場を第2四半期から稼働させることで生産量を40%増加させる。鶏肉加工販売事業は32,000t/年から40,000t/年に拡大することを目標としている。また、豚肉加工事業のターゲットは、現在約70,000頭/月(ベトナムを含む)の加工量を80,000頭/月に拡大すること。

同社が取り扱う加工食品はソーセージ、ハムの他、レストランやファストフード店舗向けの加工肉など。新商品の開発を進める一方で、ファイナンス面では負債比率を200%以下の範囲で収めて利益と投資のバランスを保ち、株主への持続的な還元を続ける方針。

出典:http://tfg.listedcompany.com/misc/fs/20180223-tfg-fs-fy2017-en.pdf

タイ国家食品研究所、20ヶ年計画を策定〜加工食品業界動向〜

国家食品研究所(NFI: National Food Institute)は、タイ政府が掲げる「Thailand4.0」政策の10大主要産業に含まれる食品加工業に関して、2017年から2036年の間の20ヶ年計画を「タイ・キッチン・オブ・ザ・ワールド」として策定した。

製品の質と生産量を毎年2%ずつ高め、かつ加工食品の基準を制定することが骨子。現在世界で14番目に大きな食糧輸出国である同国は、2018年に食品産業で1兆1200億バーツの収益を目指す。

加工食品業界での起業促進と支援を行ない、上流の生産者に対してもアレルギー物質への理解を促すセミナーを開催、加工工場では衛生管理の国際基準の理解と順守などを教育することなどが盛り込まれている。

出典:http://www.nfi.or.th/home.php

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キャッサバの一大輸出国へと成長を遂げたタイ〜加工食品業界動向〜

タイが誇る主要農作物の1つ、キャッサバ産業の成長率は今後1〜3年は減退すると予想されている。中国政府の穀物価格安定政策の開始によってトウモロコシ買取価格が安定し、中国国内の穀物供給率が上昇したことでキャッサバの輸入依存が減少したことがその原因の一端である。

キャッサバは世界の農作物市場で小麦、トウモロコシ、米、ジャガイモに次いで5番目に大きい割合を占める(2016年数値)。タイのキャッサバの植え付け面積はおよそ36,420㎢にのぼり、収穫量は約3,100万tだった(同じく2016年数値)。

タイは近年、生産国から輸出国へとその役割を変え、キャッサバを主食として用いるアフリカ諸国をはじめとした国々への輸出を行なっている。そのほか、同じくキャッサバの加工工場が多いベトナムへの輸出量も多くなっている。

出典:https://www.krungsri.com/bank/getmedia/75f6e671-b289-4db7-9b2c-2c6a7e83a828/IO_Cassava_2017_TH.aspx

タイキャッサバ市場の主要プレイヤー〜加工食品業界動向〜

1963年に農産物輸出者団体の合併して設立されたTHE THAI TAPIOCA TRADE ASOCCIATIONは、現在36の製造業者によって支えられ、タイのキャッサバ生産・加工・輸出管理を行い、取引価格の安定を目標としている。

EIAMHENG GROUPは主に食品業界向けのキャッサバ加工を行なっている。350t/日のペースで製造されるタピオカ澱粉は麺類などの食品加工の際に使用され、パン・菓子・食肉加工製品・冷凍食品・洗剤・調味料・医薬品にも活用される。

UBON BIO ETHANOLは食品の他 エタノール・燃料向けのキャッサバの加工事業を行なう企業。「SUN FLOWER」のブランド名で販売されるキャッサバ粉は、2800tの原料を用いて700t/日の生産量を誇る。

出典:http://ttta-tapioca.org/

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タイ屋台のサポートが加工食品の消費増に繋がる〜加工食品業界動向〜

タイ産業省と国家食品研究所(NFI: National Food Institute)のコラボレーションの下「Thailand : Taste of Street Food 4.0, MAKEOVER Chance to the Future」と題したイベントが2018年4月27~29日の期間で開催された。

タイのストリートフードでは、餃子やソーセージなど多くの加工食品が屋台で調理される形で提供させる。各業者の競争力を強化することによって業界全体を発展させ、ひいてはそれが加工食品の消費量を増大させることに繋がる。

各事業者としては、国と民間がタッグを組み、加工食品の仕入れだではなくあらゆる側面から事業へのアドバイスを得る機会が得られることとなった。

出典:http://www.nfi.or.th/news-detail.php?id=1680

まとめ:タイの加工食品業界

食糧輸出国として有名なタイは今後、加工食品の分野でもこれから大きく成長し続けていく思われます。その中で品質や生産量を高めていきより多くの国や人々にタイ食品を提供できるといいですね。

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