2023年5月16日、サンミゲル社は第1四半期の収益が前年同期比9%増の3467億ペソに達し、好調な業績を報告しました。業界は全体的に成長傾向にあります。
今回は、そんなフィリピンの酒類業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
読了時間の目安:5分
[toc]
2022年 フィリピンの酒類(飲食・食品メーカー)業界
サンミゲル社、第1四半期の好調な業績を報告
2023年5月16日、サンミゲル社は第1四半期の収益が前年同期比9%増の3467億ペソに達し、好調な業績を報告した。ほとんどの事業で成長が見られ、特にペトロン、サンミゲルビール醸造所、SMCインフラストラクチャーによって支えられた。
サンミゲル食品飲料会社は最初の3ヶ月で売上高が932億ペソに達し、昨年同時期よりも12%多い結果となった。サンミゲル醸造所の連結収益は、価格調整によって投入コストの上昇が部分的に回復し、297億ペソから29%アップの383億ペソであった。
サンミゲルフーズについては連結売上高が419億ペソで、製品カテゴリ全体の販売価格上昇により前年比3%のわずかな成長であった。純利益については7億4千万ペソで終了した。
出典:https://www.sanmiguel.com.ph/news/smc-reports-strong-q1-results-revenues-up-9-to-p3467-billion
責任あるアルコール飲料のオンライン販売を促進
2023年5月25日、フィリピンアルコール飲料アライアンスは、オンラインでの自社製品の責任ある販売を促進するという誓約を改めて表明した。アルコール飲料販売業社14社とオンラインショッピングプラットホームのLazadaは、アルコール違法取引とたたかうための電子商取引誓約に署名した。
違法アルコールとは製品が国の規制や税金に準拠していないことを意味している。貿易産業省のジャン・パチェコ次官補は、国の電子商取引部門が成長する中、アルコール飲料の責任ある販売の重要性を強調した。
彼女によると、2020年から2022年にかけて酒類の販売に関連した新規商号登録は3559件あった。また、オンラインでの飲食品の総注文のうちアルコール飲料が5%を占めるようだ。
出典:https://www.pna.gov.ph/articles/1202229
Lakan、モンドセレクション金賞を受賞
2023年7月5日、酒類や醸造酒で知られるLakanが2023年モンドセレクション国際品質研究所から再び金賞を受賞し、喜びの声をフェイスブック公式ページに投稿した。
モンドセレクション国際品質研究所は1961年にヨーロッパの首都であるブリュッセルで設立され、世界的に有名な醸造学者やマスターソムリエ、大学講師、プロフェッショナルなテスターたちが世界80ヵ国以上の蒸留酒とリキュールを評価している。
Lakanは「この賞は過去3年間に経験した困難な段階を経てのことである。そのため、我々の真のフィリピン精神が世界の舞台で誇りを持てると世界に知らせるため、これを共有できることが嬉しい」とコメントした。
出典:https://www.facebook.com/photo?fbid=604907361766048&set=a.513638827559569
フィリピンクラフトビール賞2022が開催
2023年2月10日、Kasabasaフィリピンクラフトビール2022の勝者が発表された。昨年12月に、Kasabasaがクラフトビールコミュニティにお気に入りのビールや醸造所に投票するよう呼びかけた。
フィリピンクラフトビールバー/レストランの勝者は、グリーンベルトとモリトに店舗があるThe Perfect Pintであった。The perfect pintのNirvana Double IPAは2022年の人気クラフトビールで2位を獲得している。
1位に選ばれたのはThe Gold Rush IPAであった。アルコール度数は5.4%で非常に飲みやすく、多くの人から支持されていることが明らかである。
出典:https://kasabesa.com/philippine-craft-beer-awards-2022/
Ginebraが世界ジンデーを祝うホワイトデーを主催
2023年6月10日、ジンの販売数ナンバーワンであるGinebraは、ワールドジンデイ(WGD)を「クール、クリア、多目的」な方法でお祝いすると投稿した。6月8日のメディア発表会を皮切りに、6月をワールドジン月間として様々なイベントが開催される。
WGDは毎年6月の第2土曜日に開催され、フィリピンではGinebraが主導している。ジンは17世紀から存在し、現在でもヨーロッパやもちろんフィリピンでも人気がある。ジュニパーの風味と様々な植物の風味がクラシックでクールな雰囲気を出している。
WGDのイベントのハイライトのひとつとして、ジネブラサンミゲルバーアカデミーの奨学生である3人のミクソロジストが出席し、スキルを披露する。
出典:https://www.ginebrasanmiguel.com/ginebra-hosts-white-party-to-celebrate-world-gin-day/
2021年 フィリピンの酒類(飲食・食品メーカー)業界
San Miguel Brewery、2020年3Qの業績公開
San Miguel Corporationの子会社で、フィリピンで最大のビールメーカーとして国内に6つの生産拠点を持ち、約47万の小売店にサービスを提供しているSan Miguel Breweryは、2020年3Qの業績を公開した。
San Miguel Corporation全体としては、2020年初めのCovid-19による初期損失から第3四半期の純利益が150億ペソに回復し、検疫規則の緩和による消費の後押しを享受している。
ビール生産部門のSan Miguel Brewery Inc.は、2019年9月から収益が30%減少したが、第2四半期と比較して2倍以上の増加を記録した。また、San Miguel Food and Beverage Inc.は最大の売上高を記録した。ビールとリキュールなどの販売が牽引し総売上高は1,946億ペソに達した。
出典:https://www.sanmiguel.com.ph/files/reports/IR_Briefing_3Q2020_-_Final.pdf
フィリピンのEmperador Inc、ブランデービジネス拡大へ
フィリピンで最大のスピリットメーカーで、世界最大のブランデー会社でもあり、ワインも製造しているEmperador Incは、COVID-19のパンデミックによる影響にもかかわらず、2021年に向けて南北アメリカでブランデー製品の拡大を続けている。
Don Pedroは特にネバダ、ニュージャージー、イリノイで2桁の販売量の伸びを記録し、Presidenteはアリゾナ、ニューメキシコ、オクラホマでも急成長を遂げた。どのブランデー製品も、現在スペインのグルポエンペラドールの下にある。
またペルー、エクアドル、チリ、パナマ、アルバ、ブラジルなどの他のラテンアメリカ諸国におけるブランデー市場での存在感も高まっており、輸入ブランデー製品、特にフィリピン製のエンペラドールブランデーも導入予定。
出典: https://www.emperadorbrandy.com/news_emperador-sees-further-expansion-of-brandy-business-in-the-us-next-year.html
フィリピンのTanduay Distillers、オクトパスグループと提携
LTGroupが所有するフィリピン国内のラムシェア一位のメーカーであり、その他スピリッツ系を主に製造するTanduay Distillersは、シンガポールのアルコール飲料とノンアルコール飲料の大手サプライヤーであるOctopus Distribution Networksと販売契約を結んだ。
OctopusGroupとの提携は、Tanduayを世界市場に投入するための取り組みの一環であり、シンガポールでの流通を開始する。海外での市場シェアを拡大し、現在、米国、ドイツ、中国、アラブ首長国連邦、グアム、オーストラリアで展開している。
Tanduayはまた、2年連続でDrinks Internationalによって世界一のラム酒と宣言され、国際機関から数々の賞を受賞している。最新のものは、2019年のサンフランシスコワールドスピリッツコンペティション(SFWSC)からの賞である。
出典:https://ph.tanduay.com/events/tanduay-enters-into-a-distribution-deal-with-singapores-octopus-group
フィリピンで酒類業界大手のGinebra San Miguel、 2020年3Qの業績公開
SanMiguelの子会社であり、世界最大のジン製造会社のGinebra San Miguelは、2020年3Qの財務ハイライトを公開した。2020年の第3四半期にはCovid-19の売上低迷から回復を遂げ、前年比で3%増加し、前期の10%の赤字を一掃した。
売上の内訳をみると、コアブランドのGinebra SanMiguelとVinoKulafuの力強い業績に牽引された。また、GSM Blueは、昨年と比較して13%の2桁成長を維持した。
売上の数量が回復するにつれ、2020年の9か月間の純売上高は253億ペソに達し、前年度から18%改善した。営業利益は昨年から41%増加して31億ペソとなり、純利益は22億ペソで20億ペソを突破した。
出典: https://www.ginebrasanmiguel.com/financial-highlights/
フィリピン・バコロド市、酒類の販売・提供を段階的に許可
西ネグロス州の州都であるバコロド市はホテル、レストラン、その他の飲食店での酒類やアルコール飲料の販売・提供・消費を段階的に許可した。種類の販売において厳しい規制を敷いていた同市にとって、緩和の一歩となる。
ただし、市の部分的な酒類禁止は引き続き施行されている。酒類やアルコール飲料の販売は正午から午後6時までしか許可されておらず、そのような消費は個人の住居内でのみ行う必要がある。
また同市ではホテルやレストランでの酒類の提供は許可されたものの、ビアハウス、ナイトクラブ、カラオケバー、または主に酒類の提供と販売を目的とする施設での酒類、アルコール飲料提供と販売は引き続き禁止されている。
出典:https://www.pna.gov.ph/articles/1130207
マニラ在住5年目の日本人。法政大学経済学部卒業後、2010年4月よりWeb業界を目指す社会人向けのスクールのインストラクターとして主にコーディングソフトや画像編集ソフトの授業を担当。2015年より海外での生活とキャリア形成を目的に、青年海外協力隊に参加。